2010.01.14  ☆有床診の発展には「制度的位置付けを」-日医検討委が報告書
  13日深夜、CBニュース→

『日本医師会の今村定臣常任理事は1月13日の定例記者会見で、日医の「有床診療所に関する検討委員会」が取りまとめた報告書を公表した。報告書では、有床診療所の基盤を確立するためには有床診を新たな施設体系として位置付け、固有の診療報酬体系で適正に評価すべきと指摘。その上で、今後の発展に向けて有床診の理念や役割を明確にし、制度的に位置付ける必要があるとしている。

地域医療での有床診の役割や将来展望などについて議論する同委員会は、2008年8月に唐澤祥人会長から「有床診療所の適正な評価に向けた方策-発展と安定運営に向けて-」について検討するよう諮問され、昨年10月まで議論を重ねて審議結果を取りまとめた。

報告書は、▽有床診の現況▽役割と機能▽基盤の構築▽発展に向けて-の4本柱で構成されている。
現況ではまず、有床診の減少傾向に言及。医療施設静態調査の結果を基に、08年10月現在の1万1500施設に対し、1998年の同月は1万9397施設だったとし、10年で毎年790施設、毎日2施設強が病床運用を止めていることになると指摘した。その原因として、経営維持の困難性や、低額に抑えられた入院基本料の設定などを挙げている。

有床診の役割・機能については、▽病院からの早期退院患者を在宅・介護施設へ受け渡す▽専門医療を担って病院の役割を補完する▽緊急時に対応する▽在宅医療の拠点となる▽終末期医療を担う-の5項目を示した。また、ニーズに合わせて柔軟に対応できることが有床診の特質として、特定の機能に制度的な基準や規制を適用することは適当でないとした。

有床診の基盤の構築については、診療報酬上の適正な評価が必須とした上で、固有の診療報酬体系によって評価することが「合理的な対応」と指摘。ただ、医療法改正の課題であり、一定の時間を要するとして、当面は現行の診療報酬体系での評価が必要との認識を示した。その上で、入院基本料の低水準による深刻な状況を打開する道筋として、▽現行の入院基本料の枠組みで、看護配置に応じた入院基本料の種別を見直すと共に逓減制を緩和し、入院基本料そのものの底上げを図る▽入院患者に応じた看護配置状況の実態を踏まえ、原価に応じた入院基本料を設定する-の2点を挙げた。このほか、一般病床と療養病床の看護職員を合算した基準の設定や、施設基準などの見直しの必要性も指摘した。

さらに有床診の今後の発展に向けては、2012年度の診療報酬・介護報酬の同時改定を視野に、改めて有床診の理念や役割を明確化し、「次世代の医療施設」として制度的に位置付ける必要があると主張。また、現状では制度化する具体的な機運は見通せないとして、当面は次期診療報酬改定に向けた取り組みに最大限努力する必要があるとした。

今村常任理事は会見で、10年度以降の対応について、「次回の診療報酬改定でどのような結果が出るかが非常に大きな問題」と述べた上で、入院基本料にかかわる全般的な底上げや、「非常に激烈な(入院基本料の)逓減率」の緩和が不十分なら、さらに強く求めていかなければならないとの考えを示した。』
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2010.01.12  ☆患者の9割は、看護師の業務範囲の拡大に賛成
12日、日経ビジネス オンライン→

木村 憲洋 【プロフィール】

  今回のテーマについても前回(「診療報酬は引き上げるべき?」)と同様に、日経メディカルオンライン(NMO)と日経ビジネスオンライン(NBO)の投票結果に大きな差が出ました。「看護師ができる医療行為を拡大すべき?」との問いかけに対して、NMO(医師)では「Yes」が36%で「No」が64%。約3分の2の回答が「No」です。一方、NBO(患者)では、「Yes」が圧倒的多数で92%となっています。

  コメント欄を見る限り、投票結果が好対照となった大きな理由の1つは、看護師に対する医師の不信感にあるように思えます。「看護師の質のバラツキが大きすぎる」「結局、(ナースプラクティショナーのような)新職種の尻ぬぐいを医師がしなければならないのかと思うと、げんなりしてしまう」「悪貨は良貨を駆逐する」「看護師の権限拡大のみが目的」「現行の法律下でもできる点滴などの業務を嫌がるのに、業務範囲の拡大を望んでいる看護師がどれほどいるのか?」といった声がその代表例と言えます。

  このほか反対意見としては、「医療の質に大きな影響を与える問題が、医療費削減や医師の負担軽減、医師不足の解消を目的に議論されるのはおかしい」「看護師の業務範囲の拡大により、責任の所在が不明確になってしまうのではないか?」「看護師不足が一層深刻化する可能性がある」といった指摘が目立ちました。

課題は医療の質の担保
  一方、看護師の業務拡大に賛成する理由は、NMOもNBOもさして変わりません。「医師の業務負担の軽減に貢献する」「医療費の抑制に役立つ」「看護師でも高い能力とやる気を持ち研鑽を続ける人の中には、初期研修医ややる気のない医師よりも確かな見立てをする人もいる」といった声がNMO、NBOの双方から聞かれたほか、実際に米国でナースプラクティショナー(NP)と働いた方からの、NPに対する賞賛のコメントも寄せられました。

  ただし、基本的に賛成の立場を取る方の中にも、「医療の質」の低下に対する懸念は少なからず見られます。「講習を受けてすぐなれるような資格でなく、欧米のようにきちんと教育して、厳格な試験を課し、できる医療行為をきちんと定めたうえで新たな資格を与えるべき」「業務範囲の拡大を、看護師資格の保有者全員に適用するのは非常に危険」――。

  実は、「医療の質」への不安を抱いているという点では、NMOで「No」と投票した方とNBOで「Yes」と投票した方にそれほど大きな違いはないのかもしれません。業務範囲の拡大を進めるとすれば、質の担保をどう図るかが、最大のハードルとなります。この点は賛成派・反対派の共通認識でしょうから、ここを論点にすれば、建設的な議論ができるような気がします。いろいろな意見があるかと思いますが、最初から「無理」と議論の門戸を閉ざすのはどうでしょうか?

  このほか、NPのような新しい資格を創設するのであれば、業務の責任範囲や待遇などに関してもきちんと検討しておかないと、導入の効果は上がらないという指摘も複数ありました。業務範囲の拡大の議論の中で新資格の話が浮上した場合には、こうした視点も忘れてはならないと思います。

  なお、NBO側には、「NPの導入は、医療界の既得権益擁護体質、および医師が儲かるための現在の医療の在り方に、一石を投ずる効果を持つものと思われる。一刻も早い導入を希望する」といったコメントも寄せられました。NBOで「Yes」の投票が多数を占めた背景には、一部、医師に対する不信感もあるのかもしれません。

  最後に。「看護師の業務範囲について議論するのであれば、同じくチーム医療の一員である薬剤師などの他職種も取り上げるべき」とのコメントが寄せられました。確かに、その通りです。チーム医療には、薬剤師や理学療法士、作業療法士など様々な職種が参加しています。今回は便宜上、看護師だけを取り上げましたが、今後は様々な職種を交えて議論する必要があるでしょう。』
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2009.12.27  ☆研修医確保、病院で明暗
  27日、朝日新聞→

『来春に医学部を卒業する学生がどの病院で臨床研修を受けるかを決める「研修医マッチング」で、県内12病院(14プログラム)は定員115人だが、まだ埋まっていない。5病院で定員枠が埋まる一方、定員の2割しか確保できていない病院もある。

学生と病院を仲介する「医師臨床研修マッチング協議会」によると、今年度は全国の1052病院が1万500人を募集し、8406人の学生がマッチングに参加した。研修医が多いほど、将来的な県内の医師確保につながるが、同協議会の10月末の発表では、県内の内定者は74人で、充足率は64・3%にとどまっている。県は「昨年と同じ74人を確保できているが、十分とは言えない」としている。

病院別で見ると、県立病院では胆沢病院、磐井病院、大船渡病院、釜石病院、中部病院が定員を満たし、二つの研修プログラムがある県立中央病院は一般コース18人(定員18人)、産婦人科コース1人(定員2人)が内定した。同病院は「87年から複数の診療科を回る『スーパーローテート』方式をしてきた実績がある。幅広い分野で実践的な研修を積めるという点でうちの研修が支持されたのではないか」とみる。

一方、県内の医師の「供給源」とも言える岩手医大は厳しい結果となった。基本プログラムで33人を募集したが7人しか確保できず、産婦人科・小児科・周産期プログラムは定員2人に対してゼロだった。同大はその後、2次募集で1人(基本プログラム)が内定したという。苦戦の要因の一つは給与面で、県立病院より安いのが実情。医師卒後臨床研修センターの担当者は「給与を少しあげようという話になっている」と言う。

別の病院で指導医を務める医師は「医大の指導医は研修医や患者、医学生の面倒をみるので時間がない。後期研修で医大に行くのがよいのではないか」と指摘する。

県などが医師不足解消に向けて04年度から県外で説明会を開くなどしてきたことで、06年度56人、07年度59人、08年度74人とマッチング数は増えている。県医師支援推進室の担当者は「県や県立病院、岩手医大などが連携して研修医の確保に取り組んでいる。回復傾向にあるのはその効果」と話した。

臨床研修を行う県内12病院は来年度から、指導プログラムを共有する。医師不足で県が診療科を集約したため、小児科や産婦人科などの研修を行う病院が少なくなっていたが、今後は相互に補い合うことができるという。指導医らで構成するワーキンググループでプログラムを作っている県立磐井病院の加藤博孝・医療研修科長は「12病院が一体となって研修に取り組むことで、県外から研修医を呼び込む力にもなる」と話している。

(キーワード)医師の臨床研修
  04年度から必修化され、免許取得後の2年間、新人医師は内科や小児科など複数の診療科を回って指導を受ける。自分で研修先を選べるため、多くの症例を学べる都市部の病院に希望が集中。若手が不足した地方の大学病院が、周辺病院に派遣していた医師を引きあげるなどしたため、各地で医師不足を招いたとされる。』
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2009.12.07  ☆すべての医療機関にオンラインを強制できるか?
  7日、日経BP→

『厚生労働省は2009年11月26日、医療の世界におけるIT利用に大きな影響を及ぼす改正省令を施行した。この改正省令は、医療機関が報酬を受け取るために提出する診療報酬明細書(レセプト)を審査支払機関にオンラインで送信する、いわゆる「レセプトオンライン」の推進を大幅に遅らせる内容になっている。

改正点は大きく三つある。第一は、レセプトのデータをインターネットや専用回線を利用して提出する「オンライン請求」に加えて、データをCDやフロッピディスクに格納して提出する「電子媒体請求」も認めたこと。つまり、レセプトのデータを電子化しておくなら、オンライン送信しなくてもよくなった。

第二に、オンライン請求ならびに電子媒体請求に切り替える期限が最大2014年度末まで猶予された。猶予が認められるのは、レセプトのデータの電子化に対応していないレセプト作成用コンピュータ(レセコン)を導入しており、現時点でリースあるいは減価償却期間中の医療機関だ。改正前の省令は、医療機関の規模に応じて段階的にオンライン請求への移行を進め、2010年度末までに原則としてオンライン請求に統一する方針だった。

「レセプトのデータの電子化に対応していないレセコン」とは、レセプトデータを紙に出力する機能しか備えていないレセコンのことだ。電子レセプトのデータの実体は、厚労省が定めたマスターに準拠したCSVファイルである。例えば傷病名マスターは7けた、医薬品マスターは9けたの数字を付番している。レセコンで使用するマスターが独自のものだと、厚労省のマスターに変換できるようにしたり、CSVファイルとして出力できるように機能改修したりする必要がある。独自のマスターと厚労省のマスターをひも付ける作業には医師らの専門知識が必要になり、手間と時間がかかる。

最近の大手メーカーのレセコンは元々、厚労省のマスターに準拠しており、CSVファイル出力機能も備えているのが当たり前のようだ。最大2014年度末まで、という条件に該当するのは、古いレセコンのリースを更新し続けている医療機関となる。
第三に、現在手書きのレセプトを提出している医療機関は、今後も紙レセプトによる請求を続けてよいことになった。オンライン請求、電子媒体請求については「移行するよう努める」としており、努力義務にとどめる。さらに、常勤の医師、歯科医師、薬剤師がすべて65歳以上の医療機関もオンライン請求、電子媒体による請求が免除された。

以上の三点を見る限り、レセプトの電子化という看板はかろうじて残したものの、100%のオンライン移行は骨抜きになった、と言われても仕方がない内容になっている。
省令の改正と足並みをそろえるかのように、事業仕分けで世間の注目を集めた行政刷新会議ワーキンググループは、厚労省が「レセプトオンライン導入のための機器の整備等の補助」名目で計上していた215億1800万円について、来年度予算の計上を見送った。

見送りの理由は、「緊急性のある事業ではない」「補助率の根拠が不明」というもの。この予算は、オンライン請求に対応するためのハードウエアやソフトウエアを導入する医療機関に対し、費用の半額を補助するためのものだった。レセプトオンラインへの移行はここでも後退したことになる。
一連の流れには、言うまでもなく政権交代が大きく関与している。民主党は「民主党政策集 INDEX 2009」の中で、レセプトオンラインを「完全義務化」から「原則化」に改める、と明記していた。

前政権は「オンライン請求できない医療機関には診療報酬を支払わない」という姿勢を見せていた。こうした方針には根強い反発があり、医師、歯科医師らを中心とした原告団が「営業の自由の侵害にあたる」として義務化撤回を求める訴訟を起こしていたほどだ。

社会保険診療報酬支払基金の公表データによれば、オンライン請求の普及率(施設数)は10月31日時点で400床以上の病院で96.9%、400床未満の病院で82.6%、薬局は89.2%だ。しかし医科診療所で15.2%、歯科は0.0%と、普及率には大きな開きがある。

ここまでの動向をみて「医療の世界のIT利用が遅れる」と思われる方が多いだろう。しかし今回の省令改正は、むしろ歓迎すべきことだと記者は考えている。その理由をこれから説明したい。

最大の目的は事務の効率化
省令を改正したことの是非を論じる前に、そもそもレセプトオンラインを推進しようとした目的を確認しておこう。なんといっても最大の目的は、医療保険事務の効率化だ。さらに長期の目的として、「レセプトデータを疫学調査や学術研究に利用し、健康増進政策の策定に役立てる」ことや「医療機関同士のネットワークを整備することにより、診療情報の共有や電子処方せんの発行など、地域医療連携を促進する」ことが挙げられる。

医療保険事務の効率化は待ったなしの状態だ。なにしろレセプトの審査には年間千億単位の費用がかかり、これらは国民の保険料でまかなわれているからだ。例えば、レセプトの審査にあたる審査支払機関のひとつである社会保険診療報酬支払基金(支払基金)は、人件費やシステム費などの審査費用で年間約800億円を費やしている。

800億円もかかるのは、すべての紙のレセプトを目視で審査しているためだ。全国で約4500人の医師、歯科医師と約4400人の事務職員が審査にあたっている。審査支払機関には、年間約17億件のレセプトが提出される。このうち半数強を支払基金が審査している。

支払基金は省令改正前のオンライン請求期限を迎える11年度に、07年度と比較して500人の人員削減、年間55億円の審査費用削減を見込んでいた。この試算は、オンラインによる請求への移行が完了していることを前提としており、紙レセプトが残れば目視の審査業務が残るため、試算通りの効果は得られない。

しかし、オンライン処理にしないと審査業務が効率化できないかというと実はそうではない。レセプトを電子媒体にさえしておけば、内容の審査が不要な定型レセプトは審査支払機関側で機械的に処理できる。基本情報の入力漏れもチェック可能だ。

今回の省令改正では常勤の医師らが65歳以上の医療機関についてオンライン請求も電子媒体請求も免除された。しかしレセコンのある薬局は09年4月1日、レセコンのある医科診療所は10年7月1日、歯科診療所とレセコンのない薬局、診療所は11年4月1日時点で65歳以上、と年齢の判断基準年月日を設けており、今後こうした医療機関が増えることはない。したがって、時間はかかるがいずれはほとんどの医療機関が、少なくとも電子媒体を利用することになるだろう。

ネットワーク整備はインセンティブと国民の声で推進
レセプトオンラインの長期の目的についてはどうか。レセプトデータの疫学調査や学術研究での利用についても、オンライン請求にこだわる必要はない。電子媒体請求に切り替えた段階でデータは電子化されており、目的は果たせるはずだ。
ただし、「ネットワークの整備による地域医療連携」だけは、当然、個々の医療機関がそれぞれネットワークを構築する必要がある。つまり、この目的だけは、オンラインを推進しないと達成できない。

それでも記者は、電子媒体による請求が根付けば、オンラインネットワークの整備は自然と進むのではないかと思う。複数の医療機関がネットワークでつながり、地域医療連携が現実のものとなれば、自ずとネットワークに接続する医療機関は増えていくと考えるからだ。

その際、オンライン請求を始める取り掛かりとして、インセンティブが必要になるだろう。例えば「医療費の支払いまでの期間を短縮する」「請求の受付期間を拡大して、常時24時間受け付ける」「初年度の通信費用を一定金額補助する」などが考えられる。

現在は請求方法に関係なく、医療費の支払いは請求の翌月だ。受付期間も最終日の10日だけは9時から24時まで受け付けるが、普段は9時から21時までである。レセプトのオンライン送信率が9割を超える韓国は、医療費支払いまでの期間を約40日から約15日に短縮するといったインセンティブを医療機関に与えていた。

地域医療連携の恩恵を受けるのは患者である私たち国民だ。環境の整備が進み、その恩恵が広がれば、患者である国民からネットワーク接続を望む声が上がってくるだろう。そうなれば、医療機関はネットワークへの接続を拒否できなくなる。

一人としか通話できない電話を義務だから導入しろと言われたら、拒否する施設が出てくるのは当然だ。しかし通話相手が多くなれば、導入を検討する施設は増え、周辺から導入を望む声も大きくなっていく。

以上のような将来展望を描き、「今回の省令改正を歓迎すべき」と記者は主張した。改正した省令によれば、今後遅くとも2014年度末までに大多数の医療機関が電子媒体請求までこぎつける。その先、オンライン請求にどれだけの医療機関が移行するかはまだ分からない。
レセプトオンラインが本当にメリットのあるものであれば、時間さえかければ、100%とまではいかなくともそれに近い普及率になるはずだ。優れたテクノロジの導入は、どんな業界であっても不可逆的なものだ。あせって一度に強引に導入しようとすると、かえってうまくいかない。後ずさりしないように、一歩一歩を積み重ねるのが一番の近道だ。

ゴールのハードルを下げることは、決して後退ではない。実現可能性の高いゴールを設定することで、訴訟にまで発展したレセプトオンライン問題の着地点がようやく見えてきたと言える。』
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2009.12.02  ☆医療機関レセプトオンライン化 義務化見直しに安堵 一時は廃業覚悟の医師も 「診療続けられる」
  1日、西日本新聞(佐賀)→

  『厚生労働省は、レセプト(診療報酬明細書)のオンライン請求義務化方針を見直し、電子媒体や手書きでの請求を認める省令改正を行った。義務化はコスト増につながるとして反対していた県内の医療関係者からは「小規模医院の経営圧迫が回避され、地域医療が守られた」と安堵(あんど)の声が上がっている。

施行された11月26日、佐賀市内で医院を経営する男性医師は、県医師会の担当者から義務化見直しの一報を受け「これでまだ診療を続けられる」と胸をなで下ろした。自民党政権は2007年、オンライン請求の義務化を閣議決定。11年4月までに段階的に実施する予定だった。

現場の医師は「コストが高すぎて医療崩壊につながる」と猛反発。民主党も政策集で「義務化は医療関係者の理解が得られていない」として、「『原則化』に改める」と明言していた。横浜、大阪両地裁では医師約2千人が義務化撤廃を求める訴訟を起こし、県内からも20人近くの医師が参加。原告の1人、高木敏彦医師(64)=みやき町原古賀=は「小規模機関まで一律に高額負担を強いるのはあまりに乱暴。見直しは当然だ」と話す。

今回の改正省令では「オンラインでなくても電子媒体による請求も認める」と修正。男性医師のように手書きでレセプトを作成している医療機関については、手書き方式の継続を認め、電子化は努力義務になった。

小泉政権の構造改革で診療報酬が減らされたこともあり、男性医師は数年前に入院病床を廃止して外来専門に切り替えた。職員は自分のほかに看護師2人だけ。導入に数百万円、年間維持費が十数万円かかるオンライン請求コンピューターを導入すれば「新しく事務員も雇わなければならず、赤字になる。廃業するしかない」と覚悟を決めていた。

患者は近所のかかりつけの高齢者がほとんど。「廃業すれば、患者さんたちは遠くの病院にバスで通わなければいかんところだった」。自分の健康が許す限り、診療を続けるつもりだ。

■レセプト
  医療機関が各健康保険組合に請求する診療報酬明細書。専用コンピューターで作成してオンラインや電子媒体で請求する方式や、プリントアウトしたり用紙に手書きしたりして書面で請求するやり方がある。県国保連合会のまとめでは、県内698医療機関中、オンライン対応済み機関は2割弱(10月現在)にとどまり、50機関は手書き請求だった。』
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2009.11.26  ☆出産費用の健保直接支払い 導入を猶予、妊婦に混乱
  26日、東京新聞→

『出産費用を健康保険組合などが医療機関に直接支払う「出産育児一時金の直接支払制度」が十月から始まった。妊産婦の出産時の金銭負担を減らす緊急の少子化対策だが、入金が二カ月以上遅くなる医療機関が反発。国は実施直前、医療機関に半年間の導入猶予を認めたため、急きょ出産費用の工面に追われる妊産婦が続出する事態になっている。(安食美智子)

従来は、妊産婦が医療機関でいったん出産費用を全額支払ったうえで、加入する公的医療保険に一時金を請求し、後払いされる仕組み。一方、今回、導入された制度では、妊産婦の申請で一時金が公的医療保険から直接、医療機関に支払われる。

出産時に多額の費用を用意しなくて済む妊産婦の利点が大きい半面、医療機関の負担は大きい。医療機関は一時金を公的医療保険に直接請求するが、振り込まれるのは二~三カ月後。資金繰りが苦しくなる医療機関から反発を受け、厚生労働省は九月末、半年間の実施猶予を認めた。

あおりを受けた妊産婦も続出した。横浜市の自営業、沢田靖さん(32)の妻・由香さん(33)=ともに仮名=は今月十五日、次男を出産。制度を利用するつもりでいた出産前の十月初旬、突然病院から「利用できない」と告げられた。出産費用の貸付制度がある公的医療保険もあるが、夫婦が入る国民健康保険にその制度はない。社会福祉協議会の生活福祉資金貸付制度が利用できることを知り、出産六日前、やっと費用を工面できた。

「出産間近まで費用を用意できず、生まれる赤ちゃんに申し訳なかった。眠れない夜が続いた」と由香さん。夫婦は「突然猶予を認めたのが納得できない」と憤る。
先月二十二日に出産した東京都杉並区の主婦、木下奈々さん(35)=同=も出産間際に制度を利用できないと知り、病院や公的医療保険に何度も頼み込んだ。「政府が決めたことなので」と繰り返すだけの対応に、木下さんは「臨月なのに不安でいっぱいだった」と振り返る。結局現金を用意できず、クレジットカードで支払った。


「出産一時金の給付の迅速化を実現してから、分べん施設に一方的な負担を強いない制度を導入するべきなのに、拙速に始めた」と批判する赤川クリニック(東京都杉並区)の赤川元院長は、九月末に早々と制度を導入しないことを決めた。入金が遅れ、経営が難しくなることが明らかだったからだ。

都内で産婦人科がある二百の医療機関のうち、百一が病床数十九床以下の診療所だ。都産婦人科医会の町田利正会長は「制度を始めた所は今が最も苦しい時。猶予措置にほっとしているが、依然不安は消えない」。半年間導入が先送りされただけで、来年四月から導入する医療機関にも収入が大幅に減る「二カ月」が待ちかまえる。

赤川院長は「お産の現場に大きな負担を強いる制度が本当の子育て支援策か。制度導入で廃業せざるを得ない診療所もある」と懸念する。

厚労省が、“二カ月間のつなぎ資金”として、医療機関に利用を呼びかける福祉医療機構の融資制度は、申請件数に占める実際の交付件数の割合が19%と低く、産婦人科診療所には使いにくい。融資を断られた都内の医師は「担保に認められるのは不動産と保険診療報酬。病気でない出産を扱う診療所は保険収入がほとんどない。担保にする不動産もなく、融資は絵に描いたもち」と切り捨てる。

一方、妊産婦への公的医療保険の貸付制度は、健康保険組合連合会加盟の千四百八十四組合のうち、八百八十二組合(59・4%)で実施している。利用を考える人は、制度があるか健保組合への確認が必要だ。』
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2009.11.21  ☆薬価、特許期間中は下げず 厚労省、特例措置を検討へ
  20日、日本経済新聞→

『厚生労働省は19日、製薬会社が日本市場に新薬を投入しやすくするため、新薬については特例措置として、特許期間中は発売時の価格を維持する新たな仕組みを導入する検討に入った。医薬品の公定価格(薬価)は2年ごとに下げているが、これを理由に新薬の投入を見送る製薬会社が相次ぎ、普及が遅れる一因となっていた。製薬会社が開発コストを早期に回収できるようにして新薬の投入を促す。

厚労省は来年4月の薬価改定で特例措置を導入したい意向で、20日の中央社会保険医療協議会(中医協)に制度の概要を示す。中医協の議論を踏まえ12月に結論を出す。』
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2009.11.11  ☆診療報酬オンライン請求「希望者のみ」を容認 官房長官
  10日、朝日新聞→

  『平野博文官房長官は9日の参院予算委員会で、医療機関による診療報酬のオンライン請求について、「医療に従事している方々の気持ちを十分に斟酌(しんしゃく)し、過度な負担をかけない制度設計にしていくことが非常に大事」と述べ、希望者にとどめることを容認する考えを明らかにした。

  桜井充氏(民主)に対する答弁。オンライン請求について、民主党は政策集で、完全義務化から原則化に改めることを打ち出している。

  平野氏はこの日、現場の医師が「診療時間を割いてオンライン請求のための時間を取らないといけない。本末転倒だ」と訴えている声を紹介。オンライン化は否定しないものの、現場の意見を重視すべきだとした。

  厚生労働省は、請求義務化の例外措置を定める省令改正について、先月23日までパブリックコメントを募集。現在、省内で改正内容を検討している。』
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2009.10.29  ☆大学病院、5年連続半数割れ 医大生研修先、地域格差も
  29日夜、共同通信→

  『2010年度から医師になる医学部の大学生らが臨床研修病院を選ぶ「マッチング」結果が29日公表され、希望順位登録者8200人中、7875人の研修先が決まった。大学病院は3916人(49・7%)で、民間や自治体が運営する市中病院が3959人(50・3%)。大学病院の比率は08年実施の前回マッチング(49・1%)より上昇したものの5年連続で半数を割り込んだ。

  募集定員(全国で計1万500人)に対し、確保できた学生の割合(充足率)を都道府県別にみると、トップは東京の92・0%で、次いで神奈川の89・0%。都市部の病院が依然として高い人気を維持している一方、前回39・2%と全国最下位だった富山が59・2%に大幅アップ。しかし鳥取(36・7%)と島根(31・0%)が3割台にとどまるなど、地域格差があらためて浮き彫りになった。

  厚生労働省は「偏在解消には至っていないが、大学病院や都市部以外の病院で人員が増加に転じており、制度改正による一定の効果は見受けられる」としている。

  東京、神奈川に次いで充足率が高かったのは愛知(88・9%)、大阪(88・5%)、福岡(88・3%)。最下位は島根で、鳥取、山梨(45・7%)、埼玉(48・2%)、青森(48・8%)が続いた。

  マッチングは、04年度に義務化された臨床研修制度に伴い導入されたが、「医局特有の徒弟制度が色濃く残る」などの理由で大学病院を避ける学生が急増。国が5月、(1)都道府県や病院ごとの募集定員を設定(2)地域への医師派遣機能を持つ大学病院などの定員枠を優遇-するなど制度を見直した。』
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2009.10.22  ☆電子請求義務化の撤回求め緊急集会―保団連
  22日午後、CBニュース→

『全国保険医団体連合会(保団連)は10月22日、診療報酬明細書(レセプト)のオンライン請求義務化の撤回を求める緊急集会を衆院第一議員会館で開いた。厚生労働省が、レセプト件数が少ない医療機関などの義務化の免除を盛り込んだ省令改正案をまとめ、23日までパブリックコメントを実施しているのを受けたもので、保団連ではオンライン請求を「義務化」ではなく「原則化」とすることなどを求めている。

厚労省が9日に公表した改正案によると、義務化の免除を検討するのは、▽年間レセプト件数が3600件以下(歯科は2000件以下)で、手書きで請求している医療機関・薬局▽常勤の医師、歯科医師、薬剤師がすべて65歳以上の診療所・薬局(オンライン請求に対応可能なケースを除く)―で、改正省令は見直しが決まれば11月上旬に施行される。

集会では、保団連の宇佐美宏副会長があいさつで、「免除規定を設けようと、あくまでも義務化を前提としている」と指摘。その上で、民主党が「政策集インデックス2009」などに明記した「原則化」ではないことを「公約違反ではないか」と批判し、義務化の即時撤回を強く訴えた。
また、義務化の撤回を求めて国を相手取り横浜地裁に提訴した原告団の中心になっている神奈川県保険医協会の高橋健作副理事長は、「これだけ国民、患者、保険医に大きな影響を与える(オンライン請求)義務化を省令一つで決めてしまうのは、国会軽視以外の何物でもない」と強調した。

集会には与野党の国会議員7人が参加。医師出身の民主党の吉田統彦衆院議員は、「70歳を過ぎると(オンライン請求は)難しいとは思う。開業医の先生など地域医療に貢献している方々が廃業しないよう、国としてしっかりやっていかなければいけない」と述べる一方で、「医師の中でも温度差が相当ある。特に若い先生を中心に、『やればいいじゃないか』との意見がある。意見統一が課題だ」との認識を示した。』
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 2009.09.29 ☆出産一時金:支給方法見直しへ 開業医資金繰り配慮
  29日、毎日新聞→

『厚生労働省は28日、退院時に親が分娩(ぶんべん)費用を原則、負担せずに済む出産育児一時金新制度を、来年4月までに見直す方針を決めた。一時金は親でなく医療機関に支払われるが、出産約2カ月後と遅れるため、資金繰り悪化を懸念する開業医らに配慮した。新制度は10月から実施するが、資金調達の準備が間に合わない医療機関には、最長6カ月間、実施を猶予する。

 現行の制度は、親が医療機関に分娩費用をいったん払い込み、その後、健康保険などから出産育児一時金が親に支給される。新制度になると、親ではなく医療機関に直接支払われるようになる。

 新制度下では、一時金は出産の約2カ月後に支払われるため、出産を主とする医療機関では10月からの約2カ月間、現金収入が大きく減る。厚労省が制度の実施要綱を公表してから新制度開始まで約4カ月しかなく、資金調達の難しさなどから開業医らから悲鳴が上がっていた。

 見直しでは、医療機関に約2カ月間の入金の遅れが生じないよう制度を改める。一時金の支払先を医療機関にするか、親に戻すかも含めて検討する方針だ。』
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2009.09.27  ☆開業医の認定制、医師会が来春導入 3年更新で質底上げ
  27日、朝日新聞→

  『日本医師会(日医)は、開業医の診療能力を患者が納得できる形で保証するため、生涯教育制度を大幅に改め、新たな認定制度を来年4月に導入することを決めた。診療能力を底上げし、患者の開業医離れを食い止める狙いがある。認定証に3年の有効期限を設け、更新のための試験を部分的に採り入れる。

  開業医の診療の質がわかる仕組みがないことが、開業医離れの一因とみられている。新制度が定着すれば、患者が開業医を選ぶ際の判断材料になりそうだ。
これまで日医は、生涯教育で開業医の質を保証すると説明してきた。しかし、現行制度では、会報の中で印象に残った記事をはがきに書いて送り返したり、地域医師会の講習会に出たりするだけで修了証を得ることができ、3年続けて修了証を取得すれば無期限の認定証をもらえる。

  実効性をめぐる批判が内部でも強まり、日医は2年前から改善策を検討してきた。新制度に先駆けて、日本プライマリ・ケア学会など3学会と合同で、初期診療に必要な84項目を網羅したカリキュラムを今春まとめた。症状に応じて患者に確認すべき事柄や必要な検査、可能性を疑うべき病気、専門医に紹介すべき病気か自分で診療を続けていい病気かの見極めといった、身につけておくべきポイントをまとめたものだ。

  新制度では、84項目のうち30項目以上について、30単位以上を3年間で取得した医師に認定証を出す。日医の会報やインターネット上に掲載される問題を解いて6割以上正解した場合に単位を認める。従来通り、地域医師会などの講習会受講も単位に認めるが、1日に5時間で5単位までと制限する。従来より厳しくなるが、講習会受講だけで認定を受ける道は残る。
日医会員は約16万5千人で半数程度が開業医。全国の開業医の7割強が加盟しているとみられている。会員の7割以上が従来の制度で認定証を受けている。暫定措置として、今年度中に従来の要件を満たせば13年11月末まで有効な新たな認定証を出す。

  日医で生涯教育を担当する飯沼雅朗常任理事は「認定制度の改定に当たっては、患者さんに納得してもらえる内容になるよう留意した」と話す。(大岩ゆり)


<開業医>
  骨折にもぜんそくにも対応できる幅広い初期治療の知識が求められる。日本では、医師免許があれば麻酔科以外の診療科を自由に掲げて開業できるため、大病院で心臓手術ばかり手がけてきた医師が内科医院を開業して糖尿病やリウマチの患者を診ることもある。

  欧米では、開業医も、日本の心臓外科の専門医などと同様、決められた初期治療の研修を数年間受け、試験に合格することが必要とされる。しかし、日本では、そうした初期治療の専門性を認定する仕組みはない。
日本の開業医の中で、欧米で初期治療医の資格を取るなど勉強熱心な医師が多く参加する日本プライマリ・ケア学会など3学会は来春合併し、日医とは別に認定医制度を始める。欧米にならった高いハードルがあるため、患者にとってはより有効な開業医選びの材料になり得る。』
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2009.09.27  ☆臨床研修:6割超、地方に 医師不足で見直し--都道府県別来年度定員
  26日、毎日新聞→

  『厚生労働省は24日、来春に大学医学部を卒業する新人医師の臨床研修について、都道府県別の募集定員を発表した。04年度の現行制度開始以来、東京や大阪など大都市部の6都府県で全体の4割以上を占めていたが、地方の大学病院などの医師不足に配慮して見直した結果、それ以外の41道県の定員が初めて全体の6割を超えた。医学部生の希望と照らし合わせた採用結果は、10月末に公表される。

  臨床研修ではこれまで、病院別の定員はあるものの都道府県別の上限はなく、大都市の一般病院に希望が集中して地方の医師不足を助長しているとの指摘も出た。このため厚労省は、人口や医学部生数に応じて都道府県別の募集枠を設定。管内各病院の定員の合計が枠を超えた場合は、各病院に同じ割合で定員の削減を求めることにした。

  今回の募集では激変緩和措置として、各病院の募集が前年採用実績を下回らないよう調整。大阪、愛知、神奈川など7道府県で50人以上減った一方で、埼玉、石川、鹿児島など19県では増加した。過去6年は東京と神奈川、愛知、京都、大阪、福岡の6都府県で定員の4割以上を占めていたが、今回は39・7%に下がった。

  全体の募集定員は前年より749人少ない1万699人。病院の種別では、大学病院の割合が43%から44%に微増し、制度導入以降続いていた下落に歯止めがかかった。ただし、激変緩和措置などにより、来年度分の募集定員は卒業生(約8600人)より約2割多いため、大都市集中の傾向が変わらない可能性もある。』
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2009.09.22  ☆出産育児一時金:来月始まる新制度、開業医ら悲鳴 入金2カ月後…資金繰り悪化
  22日、毎日新聞→

  『退院時に親が分娩(ぶんべん)費用を原則、負担せずに済む10月から始まる新制度に対し、産科開業医らが悲鳴を上げている。出産育児一時金は、親ではなく医療機関に直接支払われるようになるが、出産約2カ月後のため資金繰り悪化の懸念が出ているからだ。勤務医や開業医らで作る日本産婦人科医会は「導入を3カ月ほど延期してほしい」と訴える。

  現行制度は、親が医療機関に分娩費用をいったん払い込み、その後、健康保険などから出産育児一時金が支給される。新制度は一時金を4万円引き上げ原則42万円とする一方、直接医療機関に支払われるようになる。親の経済負担を軽減し、出産しやすい環境を作る狙いだ。

  ところが、一時金は出産の約2カ月後に支払われるため、出産を主とする医療機関では10月からの約2カ月間、現金収入が大きく減少する。名古屋市内の開業医は「2カ月間で約2000万円の現金収入がなくなる。ぎりぎりの経営のため不安だ」と打ち明ける。

  日本産婦人科医会が8〜9月、全国47支部に実施した緊急アンケートでは、10月からの新制度開始を「容認する」と答えたのは4割。容認できない理由について「事務手続きが煩雑」「準備が間に合わない」「資金繰りがつかない」「高額の借金が必要になることに納得がいかない」などだった。茨城県支部では、資金繰り悪化で廃業せざるを得なくなると回答した医療機関が3件あったという。

  新制度を巡っては、昨年8月、舛添要一・前厚生労働相が緊急少子化対策として、妊婦が分娩費用の立て替えをしないで済む考えを示した。今年5月末、厚労省が新制度の実施要綱を示した。厚労省保険局総務課は「現時点で制度導入に変更はない。低利で融資する同省所管の福祉医療機構を紹介している」と説明する。

  北里大の海野信也教授(産婦人科)は「(新制度は)妊婦にとって負担の軽減につながるが、医療機関の負担は大きくなる。地域の分娩体制を守るため、入金の遅れを短くするなど医療機関の経営が安定化するような対策が必要」と指摘している。』
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2009.09.15  ☆保団連が厚労省に事務連絡の撤回を要望
  15日夜、CBニュース→

全国保険医団体連合会(保団連)は9月15日、厚生労働省に要望書を送り、同省が8月28日付で審査支払機関に出した事務連絡の撤回を求めた。

事務連絡では、4月からのレセプトオンライン請求の義務化を猶予されている医療機関について、「猶予期間は半年が予定されており、11月請求分からオンラインにより請求する必要がある」とした上で、猶予されていながらオンライン請求への移行が進んでいない医療機関に対して、「10月診察分(11月請求分)以降は原則としてオンライン請求でなければ診療報酬が支払われない」ことを通知するよう審査支払機関に求めていた。
猶予期間については、5月に改正省令を施行して「1年以内で厚生労働大臣が定める日」までとする一方、「半年以内を目途に設定する」との通知を都道府県などに出していた。

これについて要望書では、猶予期間を定める告示が出されていないと指摘。「告示前に事務連絡の内容で勧奨・指導が行われたとすれば問題ではないか」と批判している。また、民主党を中心とする政権への移行によって、オンライン請求に関する政策が変更される可能性や、オンライン請求実施医療機関への補助金が、民主党が凍結・見直しを宣言している補正予算に盛り込まれていることを指摘して、事務連絡を撤回し、対象医療機関に内容は誤りである旨を連絡するよう求めた。』
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2009.08.30  ☆コメディカルの役割拡大へ、厚労相の検討会が初会合
  28日夜、CBニュース→

『6月に閣議決定された「基本方針2009(骨太の方針)」などを受け、厚生労働省は8月28日、医師とコメディカルの役割分担を見直す舛添要一厚労相主宰の「チーム医療の推進に関する検討会」(座長=永井良三・東大大学院教授)の初会合を開いた。慶大の太田喜久子教授から先行事例についてヒアリングを行った後、19人の委員が意見交換し、「チーム医療を明確に定義する必要がある」「誰が責任を取るかについても議論すべきだ」などの意見が出た。同検討会では今後、学者や医療関係者などからヒアリングを行いながら意見を集約し、年度内に報告書をまとめる方針だ。

骨太の方針では、「医師と看護師等の間の役割分担の見直し(専門看護師の業務拡大等)について、専門家会議で検討を行い、平成21年度中(今年度中)に具体策を取りまとめる」としている。また、麻生太郎首相は5月19日の経済財政諮問会議で、看護師の役割の拡大について具体的に検討するよう指示している。

太田教授は、厚労省の研究班が行った医師と看護師の役割分担、連携に関する調査の概要について説明。調査対象となった医療機関が医師と看護師の役割分担を見直した背景について、▽患者や治療の増加に対応できる医師の不足▽ガイドラインなど治療の標準化の浸透▽専門・認定看護師など専門性の高い看護師の増加―の3点を挙げた。役割分担の準備を進める際に必要なプロセスとしては、▽リスク管理体制の構築▽協働する医師等との業務・実施体制の取り決め▽実施条件の設定(患者の適応基準・看護師の選定基準の明確化)▽担当者の教育や訓練、専門・認定看護師などの雇用、活用▽手順書やプロトコールなどの作成―などを指摘した。

意見交換で井上智子委員(東京医科歯科大大学院教授)は、「医師法に触れるからという発想ではなく、どのようにすればナースの知識を活用できるのかという観点で見てほしい。最初から『これはナースの仕事ではない』となると話が進まない」と主張。瀬尾憲正委員(自治医科大教授)は、「医師が足りないから看護師の業務を増やすのならば、現状ではナースが悲鳴を上げる」と指摘した。

朔元則委員(国立病院機構九州医療センター名誉院長)は、「検討会で意見が出され、妥当だという結果になれば、NP(ナースプラクティショナー)を導入することがあり得るぐらいのゴールがあると考えてもよいのか」と、検討会の最終的な目的について厚労省側に質問。これに対して杉野剛医事課長は、「NPの定義があいまいなため、返答できない」とした上で、「チーム医療の向上、役割分担の促進、専門性の向上について、法律上の枠組みはいずれ考えるとして、今は現場のニーズを含めてご議論いただきたい」と述べた。』
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2009.08.24  ☆「開業医の質」認定制度創設へ 来年、関連3学会が合併
  24日夕、朝日新聞→

『開業医や小規模病院の医師らでつくる3学会が、来年4月に合併することが23日、決まった。来年度中に、初期治療を担う能力を認定する制度を創設する。日本では、医師免許があれば麻酔科以外はどんな診療科でも開業できるため、質を担保する仕組みづくりが課題となっている。

合併するのは、日本プライマリ・ケア学会(会員数約4600人)と日本家庭医療学会(同約2千人)、日本総合診療医学会(同約1千人)で、合併後は「プライマリ・ケア連合学会」(仮称)になる。がんや内視鏡手術といった難度の高い技術が求められる医療ではなく、具合が悪いときにまずかかる初期治療を担う医師たちが加盟しており、多くは開業医だ。

欧米では、初期治療を担う医師は、決められた研修を受け、専門医試験を通る必要がある。一方、日本では、総合病院で長年、心臓外科の専門医としてやってきた医師が突然、内科や整形外科を開業することもできる。開業医の質の担保の仕組みが乏しいことが患者の大病院志向に拍車をかけ、各地の総合病院に軽症患者が押しかける要因とみられている。

新たに創設する認定制度について、日本家庭医療学会の山田隆司代表理事は「とにかく患者さんにわかりやすい専門医資格にしたい」と話している。』
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 2009.0813 ☆経産省、医療産業研究会を設置
  12日、日本経済新聞→

『経済産業省は11日、医療サービスの活性化を議論する有識者会議「医療産業研究会」を発足させると発表した。医療産業の国際展開や先進的な医薬品の開発などを促す方策を検討し、日本経済の活性化につなげる。伊藤元重東大教授が座長を務め、学識者や医療機関の代表らが参加。9月上旬にも初会合を開き、来春をメドに報告書をまとめる。』
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2009.08.02  ☆医療保護入院の撤廃求める声が相次ぐ-厚労省検討会
  30日深夜、CBニュース→

『厚生労働省は7月30日、「今後の精神保健医療福祉のあり方等に関する検討会」(座長=樋口輝彦国立精神・神経センター総長)の第21回会合を開き、精神保健福祉法の課題について意見交換を行った。意見交換では、精神障害者自身が入院を拒否しても、保護者が同意すれば入院させることができる医療保護入院について、改善や撤廃を求める声が相次いだ。

会合では、事務局が入院制度などの現状や課題を提示した。
現在、日本では措置入院、医療保護入院、任意入院の3種類の入院形態がある。措置入院については、入院させなければ自傷他害の恐れのある精神障害者が対象で、精神保健指定医2人の診断の結果が一致した場合に都道府県知事が措置する。医療保護入院については、自傷他害の恐れはないものの入院が必要で、任意入院を行う状態にない精神障害者が対象で、精神保健指定医(または特定医師)の診察と保護者(または扶養義務者)の同意が必要。任意入院は、入院が必要で、入院に同意した精神障害者が対象となっており、精神保健指定医の診察は不要としている。

このうち、措置入院患者、任意入院患者は減少しているものの、医療保護入院患者は2000年を境に増加しており、現在では3種類の入院患者数全体の4割を占めている。また、在院期間を見ると、医療保護入院と任意入院で長期入院が多い傾向にある。

事務局は、医療保護入院制度などについて、本人が入院を拒否しているのに保護者が入院に同意した場合、本人と家族の間に葛藤が生じることや、家族の負担感が強いなどの問題点を指摘。また、任意入院についても、認知症高齢者や未成年者による同意の有効性を問題視する意見や、人口当たりの措置入院患者数が都道府県によって大きく異なり、判断基準の一層の明確化や事例集の提示などを行うべきとの意見があることを紹介した。

その後の意見交換では、田尾有樹子構成員(社会福祉法人「巣立ち会」理事)が「各国の入院形態と比較して、強制入院の同意者が家族である欧米先進諸国はないというふうに思う」と述べ、医療保護入院について「即刻改善していただきたい」と要望。その上で、「強制入院の同意は、きちんと行政で行えるような仕組みをつくってもらいたい」と述べた。

また、伊澤雄一構成員(特定非営利活動法人全国精神障害者地域生活支援協議会代表)は、後見人か保佐人、配偶者などの「保護者」に対し、「精神障害者に必要な医療を受けさせ、財産上の保護を行うなど、患者の生活行動一般における保護の任に当たらせる」として精神保健福祉法に定められた「保護者制度」について、「保護者がいなければ何もできない人という社会の目線が、偏見と差別をあおる」と指摘。「撤廃の方向でかじ取りをしてほしい」と述べた。

さらに、中島豊爾構成員(全国自治体病院協議会副会長)は「保護者」について、患者の権利擁護に限って規定するか、自治体の第三者機関が患者の権利を擁護する仕組みをつくること提案した。』
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 2009.07.23 ☆選挙:衆院選 診療報酬、国会で決定 民主「中医協を改革」--公約原案
 23日、毎日新聞→

『民主党の衆院選マニフェスト原案となる「09年政策集」に、現在厚生労働相の諮問を受けて診療報酬の改定を答申している中央社会保険医療協議会(中医協)の構成・運営の改革が明記されていることが22日明らかになった。これに関連して岡田克也幹事長は同日、「最終的には国会で議論して決める」と表明。政権交代が実現した場合には、国会が診療報酬改定に関与する制度に改める考えを示した。同党が掲げる「政治主導の政策決定」の柱の一つとなりそうだ。

中医協改革は「地域医療を守る医療機関を維持」するのが目的。政策集では「累次の診療報酬マイナス改定が地域医療崩壊に拍車を掛けた」と指摘し、「総医療費の対国内総生産(GDP)比を経済協力開発機構(OECD)加盟国平均まで引き上げる」との目標を掲げた。その上で「地域医療を守る医療機関の入院」について「診療報酬を増額。その際患者の自己負担が増えないようにする」としている。

岡田氏は22日、東京都内での講演で、中医協のあり方に関して「ほとんどは税金と保険料という公的なお金なのに、国会が関与できていないのは不思議だ」と指摘した。

中医協の委員は労使ら「支払い側」、医師ら「診療側」の両利益代表と学識経験者ら中立の「公益委員」で構成される。岡田氏は「診療側」代表の日本医師会について「医師会は開業医中心だ。利害関係者が自分たちの取り分を決める政府の制度は他にない」と指摘した。

党幹部は中医協改革の意義について「医師会などから抵抗が予想されるが、政権交代するからできる」と強調した。中医協のあり方を巡っては05年衆院選マニフェストでも「すべての関連会合を原則公開」との文言が盛り込まれていたが、07年参院選マニフェストでは消えていた。』
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2009.07.12  ☆「専門・認定看護師」めぐり激論―第7次需給の検討会
  10日夜、CBニュース→

『2011年度から5年間の看護職の需給見通しを策定している厚生労働省の「第7次看護職員需給見通しに関する検討会」(座長=尾形裕也・九大大学院教授)は7月10日、第3回会合を開き、策定方針や調査票の項目について議論した。同省側が示した調査票案については、「専門・認定看護師(日本看護協会が認定)」の需要増加数の項目をめぐって激しい意見のやりとりがあったが、最終的に需要増加数以外の項目に入れることで決着した。同省では、項目の修正などを経て、9月初旬にも各都道府県に調査票を送付する見通しだ。

検討会の初会合で厚労省側は、年度末に調査結果の暫定値を出し、その議論も踏まえて報告書を作成する方針を示している。例年より期間が短いため、調査票案では、調査項目を大幅に削減。
その一方で、これまでなかった専門・認定看護師の需要増加数や、「短時間正規雇用(正職員と同等の雇用形態を持つ)」の項目を追加したほか、記入者についても初めて規定した。前回会合では、「院長」と「看護部長」の二つの意見で揺れたが、調査票案では「看護担当責任者(看護部長等)が記載する。なお、提出にあたっては、各施設(所)長に了承を得るものとする」と定められ、委員からも反論はなかった。

■日医委員が「公式文書に出すべきでない」
議論の口火を切ったのは、羽生田俊委員(日本医師会常任理事)だった。「看護職員というのは保健師、助産師、看護師、准看護師しかないわけで、(国が認定していない)『専門・認定看護師の配置』という文言は、公式文書に出すべきではない」と強調した上で、「医師の調査の中に、専門医という言葉が全く出ないのは、公的な資格ではないからだ。(専門・認定看護師が)第6次(の調査)まではなかったのに、急に出てくるのはおかしいと思う」と疑問を投げ掛けた。

これに対して厚労省の野村陽子看護課長は、「『骨太(基本方針)2009』などでもこの名前が使われ、今後の活躍が期待されているので、看護の質の向上の面から再掲する必要があると思って入れた」と説明。また、菊池令子委員(日本看護協会専務理事)は、「確かに職能団体の認定だが、看護界の総意でつくった制度で、既に14年以上の実績がある」と強調した。

神野正博委員(全日本病院協会副会長)は、「看護師のキャリアパスは大いに結構な話だが、ここでは需要調査というもっと大きなことを言っている。この中で、専門・認定看護師だけを特定するのは正直、違和感がある」と主張。また、野村課長の発言に対し、「『骨太』とかおっしゃったが、ならば、これから医師の需要調査に家庭医や総合医、専門医から全部、厚労省は数字を取るのか」と反論し、「あえて聞くことによって、病院側は『将来、厚労省が定数をこれだけ置くように言ってくる』というような恣意的なものを感じるので、ここでは聞くべきではない」と述べた。

■「医師の専門医制度はめちゃめちゃ」―大熊委員
一方、大熊由紀子委員(国際医療福祉大大学院教授)は、「医師の専門医制度は基準も何もめちゃめちゃで、医師会や医学会として統一できていない。まさに混沌状態。それと認定を一本化しているナースを区別すべきではない」と苦言を呈すると、羽生田委員は「理解がまったく間違っている」と声を荒げた。
羽生田委員はまた、「基準については、確かにばらつきがあるが、非常に高いレベルでのばらつきで、各学会がつくっている専門・認定医制度は、かなり質の高いところで線を引いている」と反論した。

女性の委員の間では、「専門・認定看護師の項目を入れるべきだ」という意見が大勢を占めたが、議論の収拾がつかなくなることを懸念した田中滋委員(慶大大学院教授)が、「資格としては、専門・認定看護師は重要だと思うので、病院の取り組みを知ることは意義がある」として、「看護職員の定着促進に対する取り組み状況」の項目に入れる妥協案を提示。羽生田委員も、おおむね賛成の意向を示したことから、最終的に尾形座長と厚労省側が協議して修正する方向で決着した。』
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2009.06.30  ☆「病院の再編は避けられない」―日本慢性期医療協会・武久会長
  29日深夜、CBニュース→

『日本慢性期医療協会の武久洋三会長は6月26日、日本慢性期医療学会浜松学会で「慢性期病床の理念と機能を考える」と題して講演した。この中で武久会長は、社会保障国民会議の最終報告で示されているように、高度急性期病院への医療資源の集約化が進められた場合、病院の再編は避けられず、地域の中小病院は急性期治療後の慢性期医療の役割を果たすことになるとの見方を示した。

武久会長は、現在の一般病床約90万床のうち、実質的な入院患者数は約70%といわれていると指摘。さらに、この中から難病の患者や超長期患者など実質的には急性期でない患者を差し引くと、50万床が「一応、急性期病床と考えてよい」との見方を示した。
また、救急機能と総合医療を提供できる500床規模の高度急性期病院を、人口20万人につき1つ置く場合、高度急性期病院は国内で600病院となり、病床数は約30万床になると指摘。「個人的な希望」と前置きをした上で、「高度急性期病院は30万床かなと思っている」と述べた。残りの20万床については、現在の地域のケアミックス病院の一般病床が想定されるとした。

さらに、医療資源を高度急性期病院に集中する政策が進められる場合、「少なくとも、100床から200床前後の地域の病院は、高度急性期機能を持つことは不可能になる」と指摘。こうした中小病院は、ケアミックス病院や慢性期病院など、高度急性期治療の後を引き継ぐ病院として機能分化するとの見方を示し、「病院の再編は避けられないだろう」と述べた。

武久会長は、病院の機能分化を想定した場合に必要になる慢性期病床数も示した。急性期病床を50万床とした場合、平均在院日数を約10日とすると、1日の退院患者は約5万人で、1か月の退院患者は150万人。さらに、この3分の2が高齢患者と仮定すると、1か月100万人になるとした。また、社会保障国民会議の最終報告で示されているように、急性期病院の平均在院日数が20日から10日に短縮すると、患者は完全に治癒する前に退院することになると指摘。

こうした「半分治った状態」で在宅に戻るのは難しいとして、高齢患者は急性期病院退院後、30万人が慢性期病床に入院し、50万人が自宅へ戻り、介護保険施設と居宅系施設にそれぞれ10万人が流れるとの想定を示した。さらにこの場合、慢性期病床への1日当たりの入院患者数は1万人となるため、平均在院日数が90日とすると、「慢性期病床は90万床必要になる」と指摘した。

また、慢性期病床から退院する患者を受け入れる介護保険施設の不足も指摘。慢性期病床から毎月30万人の患者が退院する場合、「20万人が在宅としても、10万人は介護保険施設に行かざるを得ない」が、この人数を介護保険施設で吸収するのは数的に難しいと述べた。
一方で、十数年後には、東京や大阪などを除く地方では、高齢者の総数が減少するため、今、大幅に施設を増やすのは難しいとの見方を示し、「在宅で引き受けざるを得ないというのが、わたしの意見だ」と述べた。
その上で、「居住系施設や在宅である程度、本人や家族が満足する医療を受けながら看取りができる体制を取っていくことがわれわれの責務」と強調。慢性期病院が「医療の最後のとりで」となり、急性期病床からの退院後も後遺症を抱える患者を受け入れ、治った人を居住系施設や在宅につなげ、さらに在宅療養支援診療所の支援をするなど、在宅や居住系施設の患者をカバーしていくことが求められると述べた。

■3次救急と療養病床の連携にインセンティブを
  一方、国立病院機構大阪医療センター救命救急センターの定光大海・診療部長は、「救命救急センターの立場から」と題して、3次救急の現場における患者の退院先確保をめぐる問題について講演した。定光部長は、救命救急センターにおける不応需の理由のうち、45.5%が「満床」だったとするデータを提示。また、救命救急センターの「後方病床」からの退出先の約80%が療養型病院だと述べた。その上で、「救急医療と慢性期医療は相補的関係にある」「救急医療システムの維持に出口問題は避けて通れない」「慢性期医療の縮小は救急医療の崩壊を加速する」と語った。

また、永生病院の飯田達能院長は、「慢性期病院の3次救急病院との連携」をテーマに講演。3次救急病院に入院している比較的軽症の患者を療養病床で受け入れることで、3次救急の病床の回転をよくすることができると指摘し、東京における3次救急病院と療養病床の連携実績を紹介した。その上で、こうした連携システムを拡大するには、療養病床を持つ慢性期病院が「患者を受け入れたいと思うインセンティブが必要」と強調。診療報酬での対応や行政からの支援を求めた。』
2009.06.29  ☆保助看法改正案、参院厚労委で採決へ
  29日夜、CBニュース→

『参院厚生労働委員会は6月30日、保健師助産師看護師法(保助看法)の改正案を委員長提案の形で採決する。看護師国家試験の受験資格の中に看護系大学の卒業を明記することや、看護職員が研修を通じて質の向上に努めることなどが盛り込まれている。改正案は全会一致で可決される見通しで、7月中旬にも本会議で採決される予定。ただ、仮に参院本会議で可決され、参院を通過しても、法案成立前に衆院が解散された場合は廃案となる。

改正案では、保健師と助産師の国家試験の受験資格について、文部科学相の指定校での修業年限を現行の「6か月以上」から「1年以上」に延長することや、看護師国家試験の受験資格の中に、「文部科学省の指定した大学(短期大学を除く)において看護師になるのに必要な学科を修めて卒業した者」を明記するとしている。
また、保健師、助産師、看護師、准看護師が、免許取得後も、「臨床研修その他の研修を受け、その資質の向上を図るように努めなければならない」としている。

看護師国家試験の受験資格について、現行の保助看法では、「文部科学省令・厚生労働省令で定める基準に適合するものとして、文部科学大臣の指定した学校において3年以上看護師になるのに必要な学科を修めた者」(21条1項)などとしており、「大学卒業」は明文化されていない。

ただ、3年次までの単位を履修した学生が中退した場合、その学生に受験資格があるのかといえば、そこははっきりしない。厳密にそれを縛る法律はないものの、事実上は卒業することが慣例となっているようだ。
文科省では、「4年間で看護を学ぶカリキュラムになっている。3年で受験資格を得るための教育ではない」としている。』
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2009.06.24  ☆処方せんの記載方法、新旧で明確な区別を
  22日深夜、CBニュース→

『厚生労働省は6月22日、「内服薬処方せんの記載の在り方に関する検討会」の第2回会合を開き、患者、薬剤師、看護師のそれぞれの立場を代表する委員からヒアリングを行った。岩月進委員(日本薬剤師会常務理事)は処方せんの記載方法の標準化に向けて、新しい記載方法への一斉切り替えが難しく、二者並存方式を取る場合は、1日量記載と1回量記載を明確に区別することができる処方せん様式の導入などの対応策を考えるべきとした。

患者の立場を代表する隈本邦彦委員(江戸川大学メディアコミュニケーション学部教授)は、薬剤や医療機器の種類の増加などにより、医療事故の要因が増えていると指摘、「間違えやすいシステムはできるだけなくしていかなければ、間違えないようなシステム作りを進めなければ、安全性は保たれない」と訴えた。
また、事故の防止策として再教育や注意喚起では不十分とし、「事故を減らすためには、失敗をしようとしてもできないくらいの、抜本的でシステム的な対応が必要」と強調した。
また、処方せんの記載方法の標準化に向けて、1回服用量、総量表記に統一することや処方せんの書式を改訂して、指定以外の記載がしにくいようにすることなどを提言した。

薬剤師を代表する岩月委員は、健康保険法などで規定された現行ルールを変更する場合、新旧の記載方法が混在することで危険性が増すことを懸念。また、患者が用法、用量を間違えないために「薬袋の記載方法などを含む波及する問題を勘案した上で、ルール化を考えなくてはならない」と述べた。
また、変更に合わせて、レセコンなどの関連機器のシステム改修が必要になるとし、操作や費用などで薬局に負担が生じないようにすることが必要とした。
岩月委員は、処方せんの記載方法の標準化について「現行ルールをベースに統一化した上で、1回量を記載する方法へ一斉に切り替えることが安全上は一番正しい」と強調。一斉切り替えが難しく二者並存方式を取る場合は、1日量記載と1回量記載を明確に区別することができる処方せん様式の導入などの対応策を考えるべきとした。

看護師代表の嶋森好子委員(慶大看護医療学部教授)は、在宅ケアや訪問看護ステーションの看護師の意見を紹介。その上で、現状の課題とその対応策として、▽処方せんに記載される「3×」(3回に分けて)や「×3」(1日3回)などの意味を日本語で記載した上で、1回量を明示すること▽在宅看護は患者の状態によって内服量を変える場合があるため、それに対応できるように1回量の明示を基本とした処方せん記載をすること▽水薬や散薬に賦形した場合、処方量と調剤量が違っていることが分かるような注意書きをすること―の3点を挙げた。』
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 2009.06.22 ☆医療費の窓口負担減免に財政支援 国保の低所得者向け
  22日夜、共同通信→

『厚生労働省は22日、国民健康保険に加入する低所得者が医療機関にかかった際、医療費の窓口負担(原則3割)の減免を受けられるよう、国保を運営する自治体に来年度から財政支援する方針を決めた。
減免分が全額市区町村負担となるため、財政的に余裕のある自治体でないと実施しづらいのが現状。厚労省は半額を交付金で手当てし、実施自治体を増やしたい考えだ。医療費の未払いを防いで医療機関の負担を減らすとともに、景気悪化で生活に困窮する人を救済する狙いもある。

本年度中に数十自治体でモデル事業を実施し、その結果を踏まえて統一的な運用基準を定める。
厚労省によると、減免のための条例や規則を定めているのは、2007年時点で全体の55%に当たる1003自治体。減免を認める理由は自然災害の被害などが多く、低所得を理由に認めているのは155自治体だけだった。

しかし、厚労省が全国の病院を対象に昨年実施した調査で、病院側は医療費の未払い額のうち22・6%が「患者の生活が困窮して資力がないため」と回答。減免制度を設ければ、未払いの抑制につながることがうかがえた。

財政支援には、国から自治体に交付している国保の「調整交付金」の一部を充てるため、新たな財源は必要ないという。』
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2009.06.21  ☆保健師履修を除外 大学の看護教育見直し
  20日、産経新聞→

『看護系大学の教育内容を検討している文部科学省の専門家会議は、学生の急増や医学の高度化に伴い、教育の質が保てない恐れがあるとして、卒業の要件から保健師の履修課目を外すことを柱とする報告書素案をまとめた。近く中間報告を提出する。

保健師と看護師の免許取得に必要な教育内容を統合したカリキュラムを全大学が取り入れているが、保健師教育については選択制や大学院での履修などで看護師教育の充実に力を入れる。早ければ平成25年度以降、導入の見通しだ。

看護師不足を背景に看護系学部・学科がある大学の定員は急増し、21年度は1万4192人と3年度の約25倍にもなった。
学生の急増で、保健所を中心とした保健師実習の受け入れ先が不足。医療の高度化でカリキュラムが過密化して看護、保健の教育内容がともに不十分になると懸念されていた。』
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 2009.06.21 ☆診療明細のオンライン請求、4019機関が未実施 厚労省が初公表
  20日、日本経済新聞→

『厚生労働省は19日、今年度からレセプト(診療報酬明細書)のオンライン請求が原則義務付けられた薬局や病院の実施状況を初めて公表した。義務付けられた医療機関のうち、5月の請求分では少なくとも4019の医療機関がオンライン請求を実施していないことがわかった。

レセプトを作成するコンピューターを導入しているものの、オンライン請求をしていない400床未満の病院(2256件)と薬局(5027件)を対象に調査し、5177件から回答を得た。その中には義務化の対象となっている1116の病院と2903の薬局が含まれていた。 』

■LINK先 厚生労働省 こちらです。
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2009.06.21  ☆後発薬調剤、薬局に拡大促す 厚労省、努力義務の徹底通知へ
  19日、日本経済新聞→→

『厚生労働省は調剤薬局に対し、後発医薬品を使用する努力義務規定の徹底などを求める通知を月内にも出す。医師が患者に後発薬の使用を認めても、薬局が調剤する例が少数にとどまっているためだ。ただ、薬局による後発薬の使用拡大を図るには通知の効力は限定的。来年度の診療報酬改定では、薬局が後発薬を調剤した際の報酬を手厚くすることが議論の対象となる見通しだ。

厚労省は昨年、医師に投薬などの際に後発薬を使う努力義務を課し、薬剤師には後発薬への変更可能な処方せんを持参した患者への説明と調剤の努力を義務づける「後発薬使用促進規定」を定めた。すべての調剤薬局と医療機関にこの規定の内容を徹底し、必要な指導をするよう各地方厚生局に通知する。調剤薬局は全国に約5万ある。』
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2009.06.16  ☆訪問看護ステーションへのPSWの配置など要望
  16日夕、CBニュース→

『日本精神保健福祉士協会(日本PSW協会、竹中秀彦会長)はこのほど、「精神障害者を対象とした訪問看護を行う訪問看護ステーションに、精神保健福祉士の配置の規定をすること」など4項目から成る来年度診療報酬改定に関する要望書を厚生労働省保険局の佐藤敏信医療課長に提出した。この中で、精神障害者の地域生活への移行の強化と定着のためには、精神科医療機関内外にわたるネットワークの構築によるチーム医療の推進とその環境調整が極めて重要だとの認識を示している。

要望書ではまず、訪問看護ステーションにこれまで認められている職種に精神保健福祉士が加わり、複数職種による患家や患者の生活圏への訪問看護・指導を行うことが、再発や医療中断の防止、自立支援の促進、QOLの向上など、安定した地域生活への定着に貢献するとの考えから、「訪問看護ステーションが算定する訪問看護療養費に、複数名による訪問看護を実施した場合の加算を規定するとともに、精神障害者を対象とした訪問看護を行う訪問看護ステーションには、精神保健福祉士の配置を規定」することを求めている。

次に、外来患者に対して相当数行われている精神保健福祉士などによる支援が適切に評価されていないとの見方を示し、「精神科療養生活環境調整支援料」(仮称)の新設を求めた。同協会では、新たに同支援料を設けることで、精神科専門療法のうち通院・在宅精神療法と精神科継続外来支援・指導料に限り、併せて算定を可能とすることが、外来患者の地域生活の破綻や再発・再入院の防止に貢献するとしている。

さらに、入院、通院を問わず、自殺する危険性の高い患者(自殺ハイリスク患者)に対する精神科医療機関における取り組みを診療報酬上評価することにより、自殺ハイリスク患者の自殺予防と自殺による社会的損失の軽減に貢献するとの考えから、「自殺ハイリスク患者通院医学管理料」「自殺ハイリスク患者ケア加算」「自殺ハイリスク患者通院医学管理料地域連携加算」(いずれも仮称)の新設を求めた。

最後に、退院時のみならず、入院の早期から、患者本人や関係者を交えたケア会議を行って定期的支援計画を作成することが、入院の長期化防止に一層の効果を果たすとの考えから、「精神科リハビリテーション総合計画評価加算」(仮称)の新設を要望している。』
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2009.06.01  ☆「有床診療所」、医療法に規定を―保団連が提案へ
  1日午後、CBニュース→

『全国保険医団体連合会(住江憲勇会長)は、病床を持つ有床診療所について、一般病床と療養病床のケアミックスとして医療法上に明記するよう提案する。提案内容は保団連の理事会が5月に正式に決定しており、今後、舛添要一厚生労働相や関係議員に働き掛けるほか、医師への広報活動も進める見通し。

提案は、医療法上、有床診療所の位置付けや名称を明確に規定することのほか、▽医師数は現行通り最低1人にする▽地域病床数の算定は、地域医療計画に反映させるが、病床規制はしない―などの内容。さらに、有床診療所の診療・介護報酬上の評価の見直しも求める。

医療法上の位置付けについては、一般病床と療養病床のケアミックスとして規定し、施設基準や人員基準は「現行の有床診療所の一般病床」のものにするよう提案。その上で、療養環境を備えた場合には、診療報酬上の評価を求める。また名称に関しては、「有床診療所」として、病院と区別して規定するよう求める。
現行の医療法では「19人以下の患者を入院させるための施設を有するもの」との規定はあるが、「有床診療所」との文言は明記されていない。提案は、有床診療所の医療法上の位置付けを明確にすることで、地域で入院医療を担う施設としての役割を明確化させるのが狙い。

保団連は、診療所での入院を2日までに規定する「48時間収容制限」が2007年に撤廃されたものの、現状では臨時的で病院の代替的な機能しか認められていないとして、実態とのギャップの改善を主張している。』
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2009.05.25  ☆診療費オンライン請求 促進を 規制改革会議
  25日朝、NHK→

『政府の規制改革会議は、平成23年度から原則としてすべての医療機関で実施するとしている、診療報酬明細書=レセプトのオンライン請求について、厚生労働省の取り組みが不十分だとして、実現に向けた働きかけを強めることにしています。

診療報酬明細書=レセプトのオンライン請求について、政府は、事務の効率化を進め、医療費の削減などにつなげるため、平成23年度から原則としてすべての医療機関で実施する方針で、甘利行政改革担当大臣も「原則、完全実施という基本線はぶれていない」と強調しています。

このオンライン化をめぐり、ベッド数が20床以上400床未満の病院などでは、先月から実施する予定でしたが、厚生労働省は「一部で準備が整っていない」などとして、最長で1年間の猶予を認めることを決めました。これに対し、政府の規制改革会議は、準備が遅れている原因を調査しないまま一律に猶予する措置を取った厚生労働省は、みずからの責任をあいまいにしようとしていると疑わざるをえないと、厳しく指摘しています。

そして、今のままでは平成23年度からの原則完全実施は困難だとして、オンライン化に向けた準備状況を毎月公表するよう求めるなど、厚生労働省への働きかけを強めることにしています。』
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2009.05.24  ☆レセプトオンライン化の猶予対象を毎月調査
  22日深夜、CBニュース→

『社会保険診療報酬支払基金はこのほど、4月からのレセプトのオンライン請求義務化を猶予されている病院と調剤薬局に対し、オンライン化の準備の進ちょく状況などの実態調査を毎月実施することを明らかにした。

厚生労働省は5月8日に省令を改正し、4月の診療分からオンライン請求を義務付けている400床未満の病院とレセプトコンピューターを導入している薬局のうち、準備体制が整っていない病院と薬局に対して、最大1年間の猶予期間を与えている。

社会保険診療報酬支払基金は、猶予期間を与えられている病院と調剤薬局に対して、5月からオンライン請求化の準備状況などを聞く調査を実施。5月分は、同基金が取りまとめて28日までに厚労省に報告する見通しだ。6月以降は、毎月10日までに対象の病院と薬局が報告書を同基金に提出する。
同基金によると、オンライン請求の義務があるにもかかわらず、4月の診療分をオンライン請求していなかったのは2256病院と5027薬局。2256病院のうち、電子媒体(フロッピーディスクなど)で請求を行ったのは459病院で、紙で行ったのは1797病院だった。』
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2009.05.21  ☆外来一部負担割合の引き下げを-日医
  20日深夜、CBニュース→

 『日本医師会の中川俊男常任理事は5月20日の定例記者会見で、18日に開催された財政制度等審議会の財政制度分科会財政構造改革部会で提言した医療機関の外来における一部負担割合の引き下げなどについて説明した。

日医では、経済的な困窮や窓口負担の重さにより、受診抑制が起きている懸念があるとして、外来の受診を容易にするため、一部負担割合を若年層では現行の3割から2割に、高齢者については一律1割に引き下げるほか、国民健康保険の「被保険者資格証明書」の交付を停止し、医療機関にかかったときに全額自己負担をしなくても済むよう提言している。日医では、一部負担割合の引き下げには、給付費として約8500億円が追加で必要と試算している。

中川常任理事は、これだけ経済状況が悪くなると、納付できるが払わないのではなく、払えないという状況が増えていると指摘。「いろいろな情報を集めると、外来診療数が激減している。国民の受診行動は急に変わるわけではない」と強調した。

 また、「初診のみの引き下げという方法もあるだろうが、再診についてもすべて行うべき」とし、今後、政府・与党などに働き掛けていくとした。』
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 2009.05.17 ☆電子請求の猶予期限「半年めどに設定」―厚労省が通知
  14日夜、CBニュース→

『今年4月からレセプトのオンライン請求が義務付けられている病院や調剤薬局のうち、5月10日までに対応できない施設に対して義務付けを猶予する改正省令を施行したのに伴い、厚生労働省は8日付で、具体的な猶予期限について「半年以内を目途に」設定するとの通知を都道府県などに出した。改正省令には最大で1年間、義務化期限を延長することが盛り込まれたが、通知はこれを実質的に短縮する内容で、期限以降にオンライン請求を行わないと「診療報酬は支払われない」としている。

今年4月診療分からオンライン請求が義務付けられたのは、オンライン請求を既に実施している400床未満の病院と、レセプトコンピューターを使用している薬局。
8日に施行された改正省令では、これらのうち、最初の請求期限となる10日までに対応できない病院・薬局については、来年3月末までで「当該請求が行える体制の準備に必要な期間を勘案して厚生労働大臣が定める日」までの間は、書面など従来の方法による請求も認める規定が新たに加わった。

一方、通知では「実態を見極め、半年以内を目途に実現するよう、具体的な猶予期限を設定する」とし、期限以降にはオンライン請求を実施しないと、診療報酬が支払われないと「警告」するよう都道府県などに要請。また、準備が整っているのに、審査支払機関に開始届を提出していない場合には、「期限猶予措置の対象にならない」としている。』
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2009.05.12  ☆「混合診療自由化になぜ反対?」財政制度等審議会で亀田隆明氏
  11日深夜、CBニュース→

『財務相の諮問機関である財政制度等審議会(西室泰三会長)は5月11日、医療法人鉄蕉会(千葉県鴨川市)の亀田隆明理事長から「病院経営が抱える諸問題」をテーマにヒアリングした。亀田氏は病院経営が抱える問題点として、収入の大半を診療報酬に依存し、病院による自助努力に限界があることなどを指摘。これを解消するための課題として、「民間資本の導入」や「寄付の活用」「混合診療の原則自由化」などを挙げた。

このうち、混合診療の原則自由化について、委員からは「病院が収入を増やしたいだけ。患者の立場を考えておらず、反対だ」との意見が出た。

亀田氏は「診療報酬だけでは経営が成り立たない」「混合診療の自由化は患者のため」などと主張。混合診療を原則自由化し、認められない医療行為の範囲を列挙する「ネガティブリスト方式」を提案した。

さらに、「医師会など、一部の医療者が反対していると聞くが、大半の若い医師や病院勤務医は反対していないと思う」「なぜ反対するのか分からない」などとも述べた。』
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2009.05.10 ☆レセプトのオンライン請求1年先送り、規制改革会議が反対(医療改革)
  8日、日本経済新聞→

『政府の規制改革会議(議長・草刈隆郎日本郵船取締役相談役)は7日、診療報酬明細書(レセプト)のオンライン請求を最大1年間先送りできる厚生労働省令案に「政府の方針を逸脱する」と反対する見解を発表した。同会議は厚労省に、オンライン化に対応できない医療機関や薬局の進ちょくを毎月確認し公表するよう求めた。』
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2009.05.10 ☆電子請求義務化、最大1年延長-改正省令を施行(医療改革)
  8日夜、CBニュース→

  『今年4月からレセプトのオンライン請求が義務付けられている病院や薬局のうち、5月10日までに対応できない施設に対しては最大で1年間、義務化期限を延長することを盛り込んだ厚生労働省の改正省令が8日、施行された。

改正省令では、4月診療分からオンライン請求が義務付けられる病院や薬局のうち、10日までにオンライン請求ができない施設については、来年3月末までで「当該請求が行える体制の準備に必要な期間を勘案して厚生労働大臣が定める日」までの間は、書面や光ディスクなど、従来の方法による請求も認める規定を新たに加えた。

レセプトをめぐっては、2011年度当初から原則として完全オンライン化する政府方針が決まっており、オンライン請求が昨年から段階的に義務付けられている。今年4月から義務付けられているのは、▽既にレセプトコンピューターでオンライン請求している400床未満の病院▽レセプト作成業務を電算化している薬局-で、10日に最初の請求期限を迎える。

ところが、厚労省の3月末時点の集計によると、これらの施設のうち、約2600薬局と約220病院でオンライン請求の準備が整っていないことが分かり、地域医療への重大な影響を防ぐ観点から、「緊急避難的」に省令を改正した。

■延長期間「できれば半年以内に」―厚労省
今回、義務化期限延長の対象になる施設について、厚労省の担当者は「(オンライン請求に)対応していただいている所が大部分で、対応できていない所がむしろイレギュラー。引き続き勧奨していきたい」と話している。延長期間については、「できることなら半年以内にしたい」としている。』
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2009.04.26  ☆レセプト電子請求件数、医科で50%超える
  24日夜、CBニュース→

『社会保険診療報酬支払基金は4月24日、定例記者会見を開き、医科レセプトの電子請求件数が、今年3月請求分で初めて50%を超えたと発表した。

件数ベースでの医科電子レセプトの普及率は、2007年3月が21.8%、08年3月が34.1%。今年3月は50.2%で、2年間で28.4%増加した。電子請求のうちオンライン請求は08年3月の11.0%に対し、今年3月は22.3%と倍増。電子媒体による請求は27.9%だった。

施設数ベースでは、電子レセプトを利用している医療機関は3万1328施設で、全体の32.1%にとどまっている。
調剤レセプトでは、電子レセプトによる請求が97.8%。医科、歯科、調剤のレセプト全体に占める電子レセプトの割合は、09年3月で58.7%だった。』
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 2009.04.23 ☆診療報酬「開業医の減額に反対」 日医副会長
  22日深夜、日本経済新聞→

『日本医師会の竹嶋康弘副会長は22日の記者会見で、病院勤務医と開業医の診療報酬配分の見直しに反対する意向を表明した。財務省は医師偏在の是正策として、財政制度等審議会(財務相の諮問機関)に見直しの方針を示していた。副会長は「医療問題の元凶は社会保障費の機械的削減だ。医療全体に十分な財源を投入する必要がある」と強調した。』
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 2009.04.22 ☆地方で不足、医師数格差4・6倍 財務省、診療報酬見直しも
  21日夜、共同通信→

『財務省は21日、都道府県ごとの医師数について、人口と面積を基準に算出した独自の指数を公表した。指数が最大で医師数が相対的に最も多い東京都と、最小の茨城県とでは4・6倍の格差があった。地方で医師不足が深刻な一方、都市部に集中しがちな実態が浮かび上がった。

財務省は、医師が不足しがちな地域への診療報酬を手厚く配分することで偏在を是正する見直し策を検討。与野党で高まる医療費総額の増額要求をかわす狙いもありそうだ。年末に予定している診療報酬改定に向けて厚生労働省などとの議論を本格化させる。

財務省がこの日開かれた財政制度等審議会に提示した試算は、2006年度の都道府県ごとの医師数を全国平均を1として指数化。単なる人口比に比べ病院への距離なども反映されるため、利用者の実感により近い指数とみている。
それによると、最大の東京は3・19で、続いて大阪2・43、神奈川1・53、福岡1・45、京都1・33と大都市を抱える都道府県が上位に並ぶ。一方、指数が低いのは茨城0・70、岩手0・74、青森0・74、新潟0・76、福島0・76などだった。

へき地の医師不在に加え、産婦人科や小児科などの医師不足が深刻化しているものの、全国の医師数は06年度までの10年間で14・4%増加。地域格差だけでなく、診療科別でも精神科や泌尿器科など医師が比較的多い分野でさらに増える傾向があり、医師の偏在が拡大している可能性がある。財務省は診療科ごとに開業できる枠を設ける案も検討する方針だ。』
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 2009.04.22 ☆レセプトのオンライン請求、1年先送り可能に 厚労省が検討
  21日、日本経済新聞→

『今月から薬局や400床未満の医療機関で義務化されるレセプト(診療報酬明細書)のオンライン請求について、厚生労働省が1年間先送りできる省令案を検討していることが20日、分かった。3月末の閣議決定を“骨抜き”にする内容だが、同省は「オンライン請求の準備が間に合わない薬局や医療機関が予想以上に多い」と説明している。

政府が3月末に閣議決定した「規制改革推進3カ年計画」ではレセプトのオンライン請求の完全義務化は2011年度から実施予定。段階的に実施しており、現行省令では昨年度は400床以上の病院、今年度はすでにレセプト作成を電子化している400床未満の医療機関と薬局が義務化の対象だった。』
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2009.04.14  ☆臨床実習1500時間義務化、在学中に実施…文科省検討会合意
 14日、讀賣新聞→

『医学教育のあり方を検討している文部科学省の専門家検討会(座長・荒川正昭新潟大名誉教授)は13日、医学部在学中の「臨床実習」について、1500時間以上行うことを義務づける方向で大筋合意した。

医師不足の一因になったとされる卒後の臨床研修は事実上、半分に短縮される形になったが、同研修で行われてきた基礎的な部分を卒前研修に組み込むことを狙ったという。同省は今後、大学設置基準の見直しなどを行い、新たな臨床研修制度と同様に2010年度スタートを目指す。

臨床実習は、医学部5年目から始まるが、全国医学部長病院長会議の07年度の調査では、2250時間以上行っている大学が7大学ある一方、1500時間に満たない大学が27大学あるなど、大学によってばらつきがあった。特に、6年目は医師国家試験の受験対策に追われ、実習そのものが形骸(けいがい)化していると指摘されてきた。

見直し案は、臨床実習の時間を増やすほか、内科や外科などの診療科目の実習を充実させ、実習終了時の到達目標を明確にする。

また、臨床研修制度で必修から選択必修になる小児科や産婦人科などの分野についても在学中から体系的に学ぶこととし、卒業までに医師としての総合診療力を身に着けさせることを目指すとしている。

一方、臨床実習に入る前に知識の習熟度を測る「共用試験」については、統一的な合格基準を設け、学生の質を担保する。』
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2009.04.07  ☆医療クライシス:コストカットの現場で/4 採算取れない診療報酬体系
  7日、毎日新聞→

『 ◇小児、救急「人材消える」
会計用のレジは、インターネットオークションでスーパーの中古品を購入した。会計窓口で使うレジシステムのプログラムは院長が組んだ。院内の清掃や待合室の古くなったソファの張り替えは職員が行っている。

埼玉県久喜市など3市9町の小児重症患者を対象にした2次救急医療を担う土屋小児病院(常勤医8人、25床)。土屋喬義(たかよし)院長は「経費はぎりぎりまで節減しているが、経営は苦しい」と語る。

小児救急(軽症の患者を診察する1次救急と2次救急の合計)の08年の収支は、5000万円を超える赤字で、前年と比べ約5割も増えた。医師の勤務時間を短縮し、事務職の半分以上をOBやパートにするなど経費節減に努めるが、ようやく病院全体でわずかに黒字になる程度だ。

病院経営が逼迫(ひっぱく)するのは、現在の診療報酬体系では小児医療で採算をとるのが難しいからだ。自治体からの補助金なども少ない。全国公私病院連盟と日本病院会の調査によると、全国の病院の外来患者1人1日当たりの診療収入(08年6月分)は、泌尿器科や呼吸器外科などが1万円を超える一方、小児科は7800円しかない。

日本医師会総合政策研究機構のまとめでも、診療所の小児科の診療収入(08年4〜6月)は、前年同期比で2・9%減少。全国の病院で小児医療からの撤退が相次ぎ、小児専門の民間病院(20床以上)は現在、全国にわずか数カ所しかない。

土屋院長は「病院がもうかるというのは幻想。私的病院にコストダウンの余地はない。病院が普通に経営できる程度に国などの支援がなければ、小児医療を担う人材は日本から消える」と話す。

■ ■
経営が厳しいのは救急も同じだ。
昭和大病院(東京都品川区)救命救急センター。山田哲哉・前事務次長は「07年度は2億8316万円の赤字でした」と説明する。

同センターは命にかかわる重症患者を診る3次救急病院。常に最悪の事態を想定し、医師などを手厚く配置せざるを得ない。高価な薬剤を使ったり、薬剤使用量も多かったりする。空きベッドも確保しておく必要がある。

その結果、収支は悪化する。同センターの07年度の収支は医療収入5億5605万円に対し、支出は8億3921万円。都からの補助金を入れても黒字にはならない。

03年から導入されたDPC(入院費包括支払い)も影響している。従来の出来高払いは、処置や投薬など行った診療行為一つ一つの診療報酬点数を合算して請求できたが、DPCは定額制で病名ごとに1日当たりの診療報酬が決まっている。例えば、同センターに昨年10月に運ばれた敗血症患者の例。3日間の入院でDPCの請求額は12万8684円だが、出来高払いなら25万1417円分の治療をしており、12万2733円の赤字だった。

有賀徹・同病院副院長は「救急は赤字だから補助金を出すというのが国の発想だが、診療報酬で経営できるようにするのが筋だ。これでは救急で難しい患者を診る病院はなくなる」と批判する。』
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2009.04.02  ☆診療報酬:請求の電子化を先送り 政府、開業医に配慮
1日、毎日新聞→

『政府は3月31日、医療機関の診療報酬請求を11年4月から全面オンライン化する方針について、「地域医療の崩壊を招かないよう配慮」したうえで実施することを決めた。自民党に配慮し、事実上11年度からの義務化を先送りするもの。政府は高齢やへき地の開業医らの義務化期限を延長する意向。ただ、オンライン化は事務経費削減を意図した医療費抑制策の一環で、「改革が後退」との批判を受けるのは必至だ。

オンライン請求は、開業医の場合で3・2%しか普及していない。紙での請求と違い不正を見つけやすいため、政府は06年4月、08年度から段階的に義務化し、11年度から全医療機関に広げる方針を決めていた。治療件数の少ない開業医らには、さらに2年の猶予を設けたが、日本医師会は強く反発していた。』
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2009.03.31  ☆レセプト電子化、困難なら配慮=規制改革3カ年計画を改定
  31日朝、時事通信→

『政府は31日の閣議で、2009年度までを計画期間とする「規制改革推進3カ年計画」を再改定する。焦点となっているレセプト(診療報酬明細書)のオンライン化について、11年度からの義務化を堅持する一方、地域医療機関の存続への懸念が自民党内から出たことを受け、「オンライン請求が困難な医療機関等に配慮する」との文言を盛り込んだ。

このほか、規制改革会議(議長・草刈隆郎日本郵船会長)がまとめた第3次答申に沿い、ライフサイエンス(生命科学)分野では薬事法未承認の医療機器の使用基準を明確化し、最先端の研究や治療を促進させるなどとしている。』
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2009.03.30  ☆在宅末期患者の容体急変、医師の車が「救急車」
  30日夕、日本経済新聞→

『在宅療養を続ける終末期のがん患者などの容体が急変した際、患者宅に駆けつける医師の車が4月から、「緊急自動車」として認められることになった。現場の医師のアイデアをもとに国土交通省と警察庁が法令整備を進めた。回転灯やサイレンの設置などの条件を満たせば、救急車などと同じように道路を優先的に通ることができ、患者宅にいち早く到着することが期待されている。

 治る見込みが薄く、自宅で家族と過ごすことを選んだ終末期のがん患者などに対しては、医師が往診し、痛みを和らげる緩和ケアなどにあたっている。統計データはないが、在宅治療の質向上を目指す「在宅ホスピス協会」(東京・墨田)のホームページは、終末期の往診に対応できる全国の病院や診療所計600カ所余りを紹介している。』
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2009.03.29  ☆日医、義務化撤廃要望を確認 レセプトのオンライン化
  29日夜、共同通信→

『日本医師会(日医、唐沢祥人会長)は29日の代議員会で、レセプト(診療報酬明細書)のオンライン請求を原則すべての医療機関に義務付ける政府方針について、義務化撤廃に向けて今後も全力で取り組むことを確認した。

 日医は昨年秋、日本歯科医師会、日本薬剤師会と撤廃を求める共同声明をまとめる一方、今年に入ってからは地域医師会に地元選出国会議員への陳情を強化するよう働き掛けていた。

 27日の自民党総務会で政府の「規制改革推進のための3カ年計画」改定案に、「地域医療の崩壊を招かないよう配慮する」との一文が盛り込まれたことを、働き掛けの成果と評価した。』
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2009.03.26  ☆日医理事「大きな成果」 診療報酬明細、電子請求の例外拡大で
  26日、日本経済新聞→

『日本医師会の中川俊男常任理事は25日の記者会見で、政府が自民党の要望を受けて、診療報酬明細(レセプト)のオンライン請求の完全義務化に関する例外規定の拡大を容認する方針に転じたことを評価した。「日医の懸命なロビー活動の結果、(2011年度からの完全義務化を決めた)2年前の閣議決定に風穴を開けた。大きな成果だ」と強調した。』
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2009.03.26  ☆診療報酬オンライン請求に例外規定 23年度からの義務化見送り
  25日、産経新聞→

『政府・自民党は24日、具体的な治療内容や投薬名、診療報酬点数が書かれたレセプト(診療報酬明細書)のオンライン請求を平成23年度に完全義務化するとした政府方針について、新たに例外規定を設けることを決めた。この結果、23年度からの完全義務化は先送りされることが正式に決まった。

同日開かれた自民党の行政改革推進本部などの合同会議で、内閣府の規制改革推進室が、例外規定の設置方針を含む「規制改革推進3カ年計画」の改定版を提示し、了承された。

「3カ年計画」の改定版では、レセプトのオンライン請求の例外規定について、現在の「現行以上設けない」との表現を「原則現行以上設けない」に変え、新たな例外措置を設けることを容認。オンライン請求への対応が難しい医療機関に対しては「地域医療の崩壊を招くことのないよう配慮する」とも明記した。

新たな例外規定の具体策については「3カ年計画」の改定版に示されなかったが、与党内では、レセプトの取扱数が少ない小規模医やコンピューターの取り扱いに不慣れな高齢開業医などを対象に、義務化の期限を先送りする案が浮上している。』
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2009.03.26  ☆後発医薬品への移行6%どまり 医療費抑制策進まず
  26日、朝日新聞→

『特許が切れた先発薬と同じ成分で価格が安い後発医薬品(ジェネリック)を使える処方箋のうち、実際に後発薬が処方されていたのは6%にとどまっていることが25日、厚生労働省の調査で明らかになった。医療費抑制の柱として期待されているが、普及が進まない実態が浮き彫りになった。

 調査は08年11月〜09年2月、無作為抽出した全国2千の薬局を対象に実施。有効回収率は47.2%。「後発医薬品に変更できる処方箋」は全体の65.6%あった。

 後発医薬品へ変更するには、従来は医師の署名が必要だったが、08年度の診療報酬改定で「変更不可」の署名がなければすべて後発医薬品に変更できるようになった。しかし、医療機関の24%が、処方した医薬品の9割以上を「変更不可」としていた。

 一方、後発薬の調剤率(処方箋ベース)は前年度の約30%から10ポイント程度上昇した。後発薬の調剤割合が多い場合に報酬が加算されるように改定されたことが影響しているとみられる。』
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 2009.03.19 ☆外来管理加算見直し、病院への影響強く
  18日深夜、CBニュース→

中央社会保険医療協議会の診療報酬改定結果検証部会(部会長=遠藤久夫)は3月18日、「外来管理加算の意義付けの見直しの影響調査」など3調査の結果(速報)を公表した。同加算の算定要件に、再診時の“5分要件”が加わったことで、診療所よりも病院の方が大きい影響を受けていたことが明らかになった。 「外来管理加算の意義付けの見直しの影響調査」は、昨年4月の診療報酬改定で、算定要件に再診時の“5分要件”が加わったことで、診療内容がどう変わったかなどを把握するのが目的。一般病床が200床未満の病院と診療所のほか、患者を対象に実施し、それぞれ486、585施設と、1933人から回答を得た。

それによると、昨年10月末現在、同加算を算定しているのは、病院の96.5%、診療所の87.9%。
算定患者の1人当たりの平均診療時間は、病院では7.3分、診療所では7.5分だった。診察時間の分布を見ると、病院、診療所共に「5分以上6分未満」が最多で、「10分以上15分未満」が続いた。

見直しによる影響を病院、診療所別に見ると、「より詳細に身体診察などを行うようになった」では、「あてはまらない」(あまりあてはまらない、全くあてはまらない)とした病院は31.4%、診療所は41.5%で、「あてはまる」(大いにあてはまる、ややあてはまる)の24.1%、20.6%をいずれも上回った。

「患者に説明をよりわかりやすく、丁寧に行うようになった」については、「あてはまる」とした病院は34.3%で、「あてはまらない」(28.2%)を上回った。一方、診療所では「あてはまる」が25.8%にとどまり、「あてはまらない」(39.1%)を下回った。
「患者1人あたりの診察時間が長くなった」については、「あてはまる」が病院では44.6%、診療所では34.8%で、「あてはまらない」(病院24.7%、診療所32.3%)をいずれも上回った。
また、「あてはまる」との回答は、すべての項目で診療所よりも病院の方が多かった。

一方、患者への調査では、外来管理加算の認知度について「知らなかった」が66.5%で「知っていた」(24.2%)を大幅に上回った。
また、外来管理加算の時間の目安についての考えを聞いたところ、「時間の目安は必要でない」が55.8%で、「必要」(33.8%)を上回った。

■後期高齢者診療料、大きな変化はなし
この日の部会では、後期高齢者診療料と後期高齢者終末期相談支援料に関する2つの調査の結果(速報)も公表した。

後期高齢者診療料に関しては、通院回数や検査頻度などについて主病別に前年と今年の回数の変化を聞いたところ、「変化なし」がいずれの項目についても最多だった。
また、後期高齢者診療料が新設されてよかった点を患者に聞いたところ、「治療方針など今後のことが分かりやすくなった」が35.3%で最多。「よかったと思うことはない」(31.8%)、「医師から受ける症状などの説明が分かりやすくなった」(31.3%)も多かった。
一方、気になった点や疑問点については、「気になったり疑問に思ったことはない」が49.7%と最も多かった。

また、終末期相談支援料の調査では、終末期の診療方針などの話し合いを「実施していない」が病院で56.1%、その他の診療所で77.8%に上り、共に「実施している」を上回った。一方、在宅療養支援診療所は「実施している」が52.3%で、「実施していない」(47.7%)を上回った。実施していない理由では、「対象患者がいない」がいずれの施設でも最も多かった。

話し合い結果をまとめた文書の提供状況は、いずれの施設も「提供していない」が最多だった。』
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2009.03.17  ☆診療報酬:オンライン請求延期も 衆院選控え自民慎重姿勢
  17日夜、毎日新聞→

『医師が治療費を請求するレセプト(診療報酬明細書)について、2011年4月からオンラインでしか認めないとした政府方針が揺らいでいる。日本医師会などが反発し、衆院選での日医の支持をもくろむ自民党が同調し始めたからだ。1月には35都府県の医師が義務化撤回を求め提訴する騒ぎも起きており、2年後に迫った完全オンライン化は先送りの可能性が出ている。

医療機関は審査機関を通じてレセプトを保険運営者に提出し、報酬を請求する。オンライン請求なら不正請求やミスを発見しやすく、事務経費削減による医療費抑制も可能となるが、現在オンライン化しているのは病院の29%、開業医の3.2%にとどまる。
そこで政府は06年4月、オンライン請求を段階的に義務化する方針を決めた。既に08年度から大規模病院で始めたほか、10年度には専用機器導入済みの開業医、11年度からは全医療機関に広げる。

しかし、高齢の医師には機器の操作が難しい面があるうえ、設備費数百万円を自己負担する必要がある。厚生労働省は零細診療所には2年の猶予を設けるほか、代行機関による請求も認めるが、約1万4000医療機関を対象とした全国保険医団体連合会の調査には、医師の12.2%が「義務化されれば閉院する」と答えた。日医も「患者に利点はなく、医師不足に拍車をかける」と批判している。

自民党も慎重姿勢に転じた。先月27日の同党医療委員会では「希望者だけにすればいい」といった声が相次ぎ、11年度からの完全移行を求める意見はなかった。』
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 2009.03.08 ☆看護師の臨床研修、義務化を 厚労省検討会
  7日、日本経済新聞→

『厚生労働省の「看護の質の向上と確保に関する検討会」は6日、中間とりまとめを行い、看護師の卒後臨床研修について「義務化を視野に実施内容や体制について早急に検討し、実施に移すべきだ」と提言した。同省は今後、別の検討会で詳細を詰め、看護師臨床研修の普及をめざす。

 同省は2004年に到達目標などを定めた研修指針を策定したが義務化はせず、実際に指針に沿った研修を行う病院は一部にとどまっている。

 中間とりまとめは、養成学校で習得する能力と、臨床現場で求められる能力の乖離(かいり)を指摘。新人看護師の負担が過重で早期離職の一因となり、看護師不足につながっていると分析した。その解消のため「すべての新人看護師が指針に沿った研修を受ける体制の構築が重要」と明記。研修病院への財政支援も必要とした。』
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 2009.03.08 ☆病院の機能、「二重評価してもいい」
 5日深夜、CBニュース→

『2010年度の診療報酬改定に向け、病院が持つ機能によって診療報酬に格差を付ける「新たな機能評価係数」について検討している中央社会保険医療協議会(中医協)の分科会は3月5日、これまでの議論で挙がった約50項目を絞り込む作業を開始した。意見交換では、診療報酬の点数を上げる「係数」として新たに評価した場合に、「重複評価」になってしまう項目に議論が集まった。医療安全対策に関する評価が低いことを問題視する意見に関連し、「明らかに病院の機能を評価する係数なら二重に評価してもいい」との意見もあった。(新井裕充)

病院が持つさまざまな機能のうち、診療報酬で優遇すべき項目の選定をめぐっては、昨年12月17日の中医協・基本問題小委員会で、「急性期を反映する係数を前提とする」「DPCの導入により、医療の透明化・効率化・標準化・質の向上などが期待できる」など、7項目の「基本的考え方」が承認されている。

中医協の下部組織でDPCについて専門的に検討しているDPC評価分科会(分科会長=西岡清・横浜市立みなと赤十字病院長)は、この「基本的考え方」に沿って約50にわたる個別項目を洗い出し、2月25日の中医協・診療報酬基本問題小委員会に提示。これらの項目を絞り込む方向で検討を続けることについて了承された。

さらに、項目を絞り込む際の基準として、▽「基本的考え方」と合致する▽現行の「DPCの影響評価に関する調査」を活用できる▽ 現行の機能評価係数や出来高部分と重複評価する可能性がある項目を整理する―の3点を考慮することについて承認を得た。

これを受け厚労省は3月5日、DPC評価分科会を開催。「基本的考えと合致する項目か」「DPCデータを活用できる項目か」「重複評価になってしまう項目か」の3点を加えた「具体的な項目の提案」(項目表)を示し、意見を求めた。

意見交換に先立ち西岡分科会長は、「実際には、すべての項目を10年度の診療報酬改定で採用することは無理ではないか。前回の会議でも申し上げたように、すべての項目を採用することにはならないことをご了解いただきたい」と確認した上で、項目の絞り込み作業を進める方針について次のように提案し、了承された。
「(中医協の)小委員会では、調整係数の廃止を段階的にすべきとの意見が多いようなので、新たな『機能評価係数』を段階的に導入することも考えられる。その場合、今回の議論によって候補とならなかった機能評価係数の提案については、12年度以降の診療報酬改定で再度、検討できるものと考えている。今回、整理した項目の中からまず、10年度改定の候補として、既にデータがあるものや、しっかりしたデータの裏付けができるような項目を優先的にご議論いただけたらありがたい。こういう方向で議論を進めてよろしいか」

この提案に対し、委員から異論は出なかった。しかし、厚労省が今回示した項目のうち、「DPCデータを活用できるか」という基準は多くの項目がクリアしているものの、「重複評価の可能性」をクリアしている項目は少なかった。

■「重複評価」で議論
意見交換は、厚労省が示した項目表の「透明化の評価」「効率化の評価」など、中項目ごとに行われた。この中で、DPCの係数として評価すると、出来高払い方式の加算などと「重複評価」になってしまう項目が議論になった。

「医療安全と合併症予防の評価」の項目で厚労省は、「重複評価の可能性」の例として、「入院基本料の施設基準では、医療安全管理体制の整備を要件としている」「例えば、A234医療安全対策加算で、既に機能評価係数として評価されている」を挙げた。
西岡分科会長が「二重評価の項目を(係数として)採用することは難しい」と述べたところで、医療安全に掛かるコストを係数で評価するよう求める声が上がった。
小山信彌委員(東邦大医療センター大森病院心臓血管外科部長)は「(医療安全対策加算)はあまりにも評価が低過ぎる」と主張し、坂巻哲夫委員(群馬大医療情報部教授)も「明らかに病院の機能を評価する係数なら二重に評価してもいいのではないか」と同調した。

これに対し、厚労省保険局医療課の宇都宮啓企画官は次のように述べ、「重複評価」について3種類の考え方を示した。
「今回、重複評価の可能性があるような項目を列挙したが、考え方として、『加算は付いているが、さらに機能評価係数でも評価する、つまり二重評価を認める』というやり方もあるし、あるいは『二重評価になるので、出来高の場合は加算にするが、機能評価係数にする場合には、加算を外して機能評価係数として評価する』というやり方もある。そうすると二重評価にはならない。それから、『全く機能評価係数として認めないというやり方』と、大まかに言って3種類ぐらいある。それぞれの場合が考えられるので、『ここに載っているから全部駄目だ』とか、あるいは『良いとなれば全部二重評価にすべきだ』ということではない」

■後発医薬品の使用状況を評価するか
「効率化の評価」では、後発医薬品の使用状況を評価するかどうかで意見が分かれた。佐藤博委員(新潟大教授・医歯学総合病院薬剤部長)は、後発品の普及のためにDPCで使用状況を評価することを改めて要望したが、坂巻委員は「DPC制度では効率化よりも医療の質の評価に重きを置くべきなので賛成できない」と反対した。

松田晋哉委員(産業医科大医学部公衆衛生学教授)は、後発医薬品の使用状況の「公開」を係数として評価することを提案したが、相川直樹委員(慶應義塾大医学部教授)が「公開すると先発品を使用している病院に患者が集まり、逆に後発品の使用が進まなくなる」と述べるなど、意見を集約できなかった。

「標準化の評価」では、「手術症例数または手術症例割合に応じた評価」が議論になった。オブザーバーとして出席した全国自治体病院協議会の邉見公雄会長は、地域格差の問題を指摘。「分母(患者数)が少ない地域では問題。04年度の改定で手術件数が施設基準になったが、田舎では食道がんなどクリアできないものがある。数の絶対数で評価することには問題がある」と反対した。
これに対し、宇都宮企画官は「この係数は『必ずこれが取れなきゃいけない』というものではない。大学病院のような高度な(機能を持つ)病院が取りやすい係数と、地域の病院で取りやすい係数、それぞれある。『(機能評価係数を)マイナスの係数にはしない』との合意は頂いているので、そういう観点でお願いしたい」と理解を求めた。

■研究・教育の評価を求める声も
「社会的に求められている機能・役割の評価」の「特殊な疾病等にかかる医療の評価」では、「副傷病による評価」について議論。「高度な機能による評価」では、研究や教育などの機能を評価すべきとの意見があった。

 池上直己委員(慶應義塾大医学部教授)は「研究や教育に掛かる財源は保険財源ではなく別の財源で対応すべき」との主張を繰り返したが、小山委員は「教育は結果的に患者さんの恩恵になるものなので、そこに投資してもいい」と反対。嶋森好子委員(慶應義塾大看護医療学部教授)も、「卒後教育など、質の高い職員を育てるためのお金をどこかで保障する必要がある」と述べた。
宇都宮企画官は「大学院生など、教育関係の省から補助金をもらっている場合の教育と、臨床の部分の教育、医療保険的な教育とをうまく仕分けできるのかなどをクリアにしていただかないと、この議論は難しい」と述べ、明確な回答を避けた。

このほか、「地域医療への貢献の評価」では、救急・小児救急医療の実施状況による評価が議論になった。また、医療機関からのヒアリングで出された「診療機能に対する評価」として、原正道会長代理(横浜市病院事業管理者病院経営局長)は「死因究明」(剖検)を評価する必要性を訴え、他の委員からも賛成の声が上がった。

次回会合では、この日の議論を踏まえて修正した資料を基に、項目を絞り込むための検討を継続する予定。』
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2009.03.05  ☆オンライン請求義務化「省令でゴリ押し」―撤回訴訟で報告集会 保団連
  4日深夜、CBニュース→

『全国保険医団体連合会(保団連)は3月4日、全国の医師や歯科医師ら約1000人が横浜地裁に提訴した「レセプトオンライン請求義務化撤回訴訟」の報告集会を開いた。原告側の田辺幸雄弁護士は「厚生労働省は、本来は国会で論議して決めなければならない重大な制度改正を、単なる省令でゴリ押ししようとしている」と述べ、こうした国の対応の是非が争点になるとの考えを強調した。

田辺氏は、第二次訴訟を3月中旬にも横浜地裁に起こす方針を説明し、「最終的にはおそらく2000人近い医師、歯科医師が原告に加わることになる」との見通しを示した。
また、大阪府保険医協会の上原哲朗事務局次長は、同様の訴訟を4月中にも大阪地裁に起こすことを明らかにした。同11日に決起集会を開くという。

厚労省は2006年4月に出した省令で、11年度以降は、紙などオンライン以外の手段によるレセプト請求は原則として認めない方針を打ち出している。これを受けて、保団連が実施したアンケート調査では、オンライン請求が義務化されれば、医科の12.2%、歯科の7.2%が「開業医を辞める」と回答した。
こうした中、神奈川県保険医協会が1月21日、オンラインによる請求義務が存在しないことの確認などを求めて横浜地裁に提訴。原告団には全国35府県の医師、歯科医師ら約1000人が加わった。

4日の報告集会で田辺氏は、原告側の主張として、▽国会での立法が必要な制度変更を省令改正で行ったことが、法律による行政の原則違反に該当▽オンライン請求に対応できない医師の切り捨てが営業権の侵害に該当▽義務化に伴う情報漏えいのリスクが、患者のプライバシー権と医師、歯科医師の人格権侵害に該当-の3点を示した。

集会には与野党の国会議員14人も参加し、民主党の下田敦子参院議員は「後期高齢者医療制度からも、医療を管理しようという国の姿勢が見える。管理医療の扉が開かれようとしている」などと指摘。共産党の小池晃参院議員は「国権の最高機関は国会のはずで、厚労省保険局ではない」と強調した。』
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 2009.03.03 ☆臨床研修見直しに抗議 医療の質落とすと学生団体
  3日、共同通信→

『医師不足対策として国の検討会がまとめた臨床研修の見直し提言に対し、全国約30大学の医学生ら約200人でつくる「医師のキャリアパスを考える医学生の会」(代表・東京女子医大4年、川井未知子(かわい・みちこ)さん)が、「教育体制の整わない病院にも未熟な医師を強制的に配置し、医療の質の低下を招く」などと抗議声明を出した。声明は27日付。

都道府県と病院ごとに募集定員の上限を設けるとした提言の柱について撤回を求め、近く与野党の国会議員や医療関係者に送る。
上限設定は研修医の偏在を是正するためだが、声明では「(偏在は)学生が公開の情報で病院を選択し、教育に力を入れている病院に希望が集まった結果。(上限設定は)研修医からよい教育を受ける機会を奪う」と批判。

さらに「地域医療に求められているのは研修医ではなく熟練医師。日本の医療の将来にとって、研修医が質のよい教育を受けることこそが必要」としている。』
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2009.03.02  ☆研修医「5都府県で採用制限」=最高は大阪の61人-制度見直しで試算・厚労省
  2日夜、時事通信→

『厚生労働省は2日、2010年度に研修を始める新人医師から適用される新たな臨床研修制度で、都道府県別に募集定員の上限を設けた場合の試算を公表した。採用者数が上限をオーバーしたのは東京、神奈川、京都、大阪、福岡の5都府県。最高の大阪では上限を61人上回った。新制度開始後は調整の対象となり、これらの都府県で職にあぶれる研修医が出てくることになる。

 同日開いた医道審議会の部会に示した。新制度の内容について、部会は大筋で合意。厚労省は今月中旬に一般からの意見募集を開始し、4月にも省令改正など必要な手続きを行う。』
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2009.03.01  ☆医療制度改革後退 レセプト請求の完全オンライン化先送り
 28日、産経新聞→

『政府・与党は27日、具体的な治療内容や投薬名、診療報酬点数が書かれたレセプト(診療報酬明細書)請求について、完全オンライン化する時期を平成23年度から、さらに先送りする方針を固めた。先送り期間については、5年にする案が浮上している。衆院選を控え、日本医師会などの反対論に配慮した。来月にも閣議決定される規制改革推進3カ年計画の改訂版に反映させたい考えだ。

オンライン請求の義務化は、小泉政権が医療費抑制策の一環として策定した医療制度改革大綱で決定された経緯がある。それだけに義務化時期の先送り方針は医療費抑制路線からの転換といえ、与党内には改革後退との指摘もある。

不正請求や記入ミスを発見しやすくするために導入が決まったオンライン請求の義務化は、段階的に進められ、大規模病院では20年度から実施された。

来年4月からはベッド数20床未満の開業医などに原則適用、23年4月から完全実施する予定だ。ただ、機械購入などの費用もかかるため、扱い数の少ない開業医らについては23年4月から2年間の移行猶予期間を設定。紙レセプトを代行機関に送付しオンライン請求してもらう仕組みの導入も図ることになっている。

こうした対応を進めていたにもかかわらず、政府・与党が先送りする方針を固めたのは、有力支持団体の日本医師会などが「対応できない開業医らが廃業すれば地域医療の崩壊を招く」などと強く反発しているためだ。日本医師会と日本歯科医師会、日本薬剤師会は昨年10月、完全義務化撤廃を求める共同声明を発表。1月には35都府県の医師らが義務がないことを確認する訴訟を起こした。

与党内にも「医師不足対策を進めている中で逆行する動きだ」との批判が強まり、27日の自民党医療委員会では23年度の完全実施に賛成する意見はなく、希望者だけがオンライン請求する仕組みに転換するよう求める声が出された。』

■なんともはや。出来そうもないことを無理やりやろうとするからこういうことになる。何と多いことか。呆れるよな。
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2009.03.01  ☆高度医療、診療所にも拡大へ―厚労省が検討(医療改革)
27日夜、キャリアブレイン→

『厚生労働省は2月27日、昨年4月に始まった「高度医療評価制度」の運用を見直す方向で検討に入った。

緊急時の対応が可能で、医療安全対策に必要な体制が整備されていれば、診療所でも高度医療を実施できるようにしたい考えだ。また、高度医療の申請時に原著論文などの提出が求められる点についても、見直しを検討する。高度医療の対象が希少な疾患の場合には、原著論文の提出自体が困難なこともあるためで、同省の高度医療評価会議で検討し、意見集約できれば制度の運営要領を改正する。

高度医療評価制度は、薬事法上の承認がない医薬品や医療機器を使用した技術でも、一定の条件を満たせば「高度医療」(第3項先進医療)として保険診療との併用を認める仕組みで、昨年4月にスタートした。
高度医療は、同省医政局の高度医療評価会議と、保険局の先進医療専門家会議の2段階で審査する。現時点では、高度医療を実施できるのは特定機能病院のほか、「緊急時の対応が可能な体制」「医療安全対策に必要な体制」が整備された病院に限られているが、厚労省ではこれらの要件を満たす診療所にも拡大することを検討する。

同省は、27日の高度医療評価会議にこれらの方向を盛り込んだ論点メモを提示。高度医療の実施医療機関の拡大については、「技術ごとに施設要件を決めるので、(すべての医療機関が)一律にできるようになるわけではない」と説明した。

委員からは「技術によっては、施設の要件を広げてしかるべきだ」といった前向きな意見の一方で、「混合診療の禁止の観点からも、経済的な理由から過度に広がらないような歯止めは掛けておくべきだ」「(安全性の裏付けのない)民間療法を扱っている施設に高度医療制度が入ってくると、訳が分からなくなる」といった慎重論も出た。』
2009.02.27  ☆臨床研修見直し、医道審に具体案を提示
  26日夜、キャリアブレイン→

2010年度から見直される新人医師の研修制度について、文部科学、厚生労働両省の合同検討会がまとめた最終報告を受け、厚生労働省は2月26日、医道審議会の「医師分科会医師臨床研修部会」(部会長=齋藤英彦・名古屋セントラル病院長)に、研修医の募集定員の設定方法などの「検討にあたってのたたき台」を示した。早ければ3月2日の同部会で合意を得て必要な政省令を改正し、来年4月から実施する。

たたき台では、必修科目を削減したことで「弾力化」されるプログラムとして、▽現在と同様のプログラム▽2年目に、将来必要とする診療科で研修を行うプログラム▽研修開始時から将来専門とする診療科(例えば外科)で研修を行うプログラム▽選択必修の科目や地域医療を重点的に実施する研修プログラム―の4例を示した。

また、研修医が大都市部の病院に集中することを防止するため、「都道府県別の募集定員の上限」「病院ごとの募集定員」について、具体的な設定方法を提案した。
「都道府県別の募集定員の上限」については、▽人口分布▽医師養成状況▽地域的条件―の3つの要素を踏まえて決定するとした。「病院ごとの募集定員」については、医師派遣の実績があるかどうかによって、募集定員に差を付ける方針を示した。

たたき台ではまた、「単独型・管理型臨床研修病院」の指定基準を強化する方針を示した。具体的には、「単独型・管理型臨床研修病院」が単独で満たすべき基準として、▽診療体制▽症例数▽指導体制▽施設および設備―を挙げた。

2004年に始まった「新医師臨床研修制度」は、5年以内に見直すことが厚労省令で定められている。このため同部会は、06年12月から1年間にわたって審議を重ね、07年12月に最終報告書をまとめた。これに基づく見直しが、08年4月から実施されている。

しかし、医師不足への対策を求める声が高まったことを受け、短期的な対策として「新医師臨床研修制度」の見直しが“やり玉”に上がっていた。文科、厚労両省が合同で設置した検討会が2月18日にまとめた最終報告では、現在2年の研修期間を実質1年にできる「研修プログラムの弾力化」や、医師の地域偏在に対応するための「募集定員の調整」などを提言。都道府県や病院ごとの募集定員を具体的にどのように設定するかについては、医道審議会の「医師分科会医師臨床研修部会」で決定することとされたため、今回の部会が開催された。』
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 2009.02.27 ☆看護教育、「一律4年制なら医療崩壊」-全自病
  26日深夜、キャリアブレイン→

『全国自治体病院協議会(邉見公雄会長)は2月26日に記者会見を開き、自民党の「看護の質の向上と確保に関するプロジェクトチーム」で示した論点などを明らかにした。

邉見会長は13日、文部科学省が開いた「医学教育カリキュラム検討会」のヒアリングに発表者として出席している。邉見会長は会見で、このヒアリングでは「医学部でもう少し実技をやってから卒業させてほしい。実際は実技を病院が教えている。卒後研修を2年から1年にするならば、6年の間に実技を教えてほしいと発言した」と述べた。
邉見会長はまた、「医学部のコースを再検討し、臨床を『総合医』と『専門医』のコースに最初から分けてもよいのでは」との見解を示したほか、医療政策学の講座を設けて医療政策のプロを養成してほしいと要望したという。

一方、2日に自民党が開催した「看護の質の向上と確保に関するプロジェクトチーム」では、看護教育の在り方などについて、日本医師会、日本病院会、全国医学部長病院長会議、全自病からのヒアリングが行われたという。

このヒアリングに出席した遠藤昌夫常務理事は、看護師の教育を一律に4年制とした場合、地方の看護師不足に拍車を掛け、地域医療の崩壊が加速する恐れがあるとの見解を示したという。
遠藤常務理事は会見で、「将来的に看護師が120万人以上必要になる。一律に4年制にすれば育成の費用も掛かるし、看護師が高学歴ならば報酬も高くなる。日本の医療が崩壊する」と指摘した。
また、より短期間で臨床だけを教育する新たな看護職の確立も要望したとし、「大学出身の看護師の指示の下で動くが、代わりに責任もずっと軽くなる職種が必要」と述べた。

これを受けて邉見会長は、「教育期間は長い方が理想だが、ナースも患者を見る人、看護教育や理論にかかわる人と多層的にした方がいい。医療資源は限られているし、少子化で担い手も減っている」と指摘した。』
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 2009.02.26 ☆民間病院、6倍200拠点に 公立に代わる地域医療、厚労省が社会医療法人育成策
  26日、日本経済新聞→

『政府は地域医療の中核となる民間病院の育成策を固めた。産科や小児救急などを備え、公共性の高い民間病院を経営する「社会医療法人」を増やすため、税制優遇を拡充するのが柱。来年度から固定資産税を非課税にして同法人の経営を支援し、公立病院に代わる地域医療の中核に育てる。2013年度には法人数を今の6倍の200に増やす計画。医師不足が深刻な地域の産科や小児科を確保する狙いもある。

社会医療法人は07年4月から始まった制度。救急、災害、へき地、周産期、小児救急の5つの医療分野のいずれかで一定の実績があることや透明性の高い経営体制などを条件に都道府県が認定する。地域医療で中心的な役割を担ってもらう狙いがある。認定されると一般の民間医療法人より法人税が軽減されるほか、公募債の発行による資金調達を認められるといった優遇措置がある。』
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2009.02.26  ☆臨床研修医、全国定員14%減の9500人 10年度から厚労省
  26日、日本経済新聞→

『厚生労働省は2010年度から医師の臨床研修制度を大きく変えるのに合わせ、臨床研修医の全国の募集定員を、研修希望者数の1.1倍の9500人程度に抑える方向で調整に入った。これまで全国定員は希望者数の1.3倍の1万1000人前後で推移しており、約14%の定員減になる。都道府県ごとに定員の上限も設けるため、定員数を希望者数に近づけることで「医師不足の地域にも研修医が集まりやすくなる」とみ
ている。
現行の臨床研修制度では、研修医受け入れ病院の定員の合計を全国定員にしてきたが、厚労省と文部科学省が18日にまとめた制度見直し策の一環で、10年度から国が全国の定員総枠を設けることにした。26日に開く医道審議会の医師臨床研修部会で厚労省が定員目標を示す見通し。』
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2009.02.26  ☆臨床研修見直し案、実効性を疑問視―日医
  25日深夜、キャリアブレイン→

『日本医師会は2月25日、定例記者会見を開き、18日に開かれた「臨床研修制度のあり方等に関する検討会」がまとめた「医師臨床研修制度等に関する意見の取りまとめ(案)」への見解を示した。内田健夫常任理事は「日医の意見がかなり反映されたものが出てきたが、具体的な中身についての踏み込みが浅い。実効性がどれだけあるものか、全く見えていない取りまとめ案になっている」と述べ、実効性に疑問を呈した。

内田常任理事は、取りまとめ案が「卒前・卒後の一貫した医師養成を目指して、臨床研修の質の向上や医学部教育のさらなる充実を図る」と明記した点を評価し、日医が「グランドデザイン2009」で提案している「医学部教育から切れ目のない初期研修制度の確立」の具体化に期待感を示した。さらに、地域の関係者の意向が十分に反映された、開かれたシステムとして、大学病院などによる医師派遣機能の再構築が盛り込まれていることについて、日医が提案している、医師会や大学、臨床研修病院、行政、住民の代表が参加して、地域社会の理解と合意の中で医師を育成する「地域医療研修ネットワーク」の設置に向けた具体的な検討が期待できるとした。

また、医学生の医療行為の取り扱いや医師国家試験の内容の見直しが明記された点についても、「医学部教育でのいわゆる見学実習から診療参加型臨床実習への転換の第一歩になり得ると考えている」と評価した。

一方、取りまとめ案が新医師臨床研修制度について「研修医を受け入れた病院の活性化に貢献した」としている点に対し、内田常任理事は「日医の調査では、指導医や(受け入れ施設の)経営上の負担増や、大学病院における医師の活力低下を招いたとの回答が多く、状況認識がずれている」と指摘。各都道府県の募集定員の上限と各研修病院の募集定員との具体的な調整方法が不明だとして、「調整には相当な困難がある」との懸念を示した。また、さまざまな研修方法の並存を認めているため、医師の質の確保や偏在の解消を図る上で問題が大きいとした。

内田常任理事は、文部科学省の「医学教育カリキュラム検討会」にも、日医による改革案を反映させていくとしている。』
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 2009.02.19  ☆産婦人科や小児科など「選択必修」は2科目―臨床研修制度最終報告
 18日深夜、キャリアブレイン→

『新医師臨床研修制度の見直しを進めていた厚生労働省と文部科学省の「臨床研修制度のあり方等に関する検討会」(座長=高久史麿・自治医科大学長)は2月18日、最終報告を大筋でまとめた。内科、救急、地域医療研修の3科目を必修としたほか、産婦人科や小児科など5科目のうち2科目を「選択必修」として選ぶことになった。両省は関連省令の改正などを行い、2010年度から新制度をスタートさせる見通し。

最終報告では、内科(6か月以上)と救急(3か月以上)、さらに2年目に実施される地域医療研修(1か月以上)の3科目を必修と定めている。また、外科、麻酔科、小児科、産婦人科、精神科を「選択必修」と位置付け、研修医はこれらから2科目を選択。これにより、必修科目は現在の7科目から5科目に削減される。研修期間は現行の2年間を維持するが、プライマリーケアの研修期間を原則1年に短縮することで、2年目には研修医のキャリアパスに応じた専門性の養成も可能となる。

 研修医の受け入れ病院では、研修希望者に見合った募集定員を定めるが、人口や地理的条件などを考慮した上で、都道府県別の定員数に上限を設ける。また、研修医の給与などについては、制度の趣旨を著しく逸脱するような場合、「是正を誘導するための一定の措置を講ずる」としている。

この日の検討会で舛添要一厚労相は、「最大の問題は、国家の統制がどこまで許されるか。憲法のことを言えば、職業や住居選択の自由もある。しかしながら、医療崩壊といわれる現状を見た時に、公共の福祉のような観点から、ここまでは許されるだろうと。例えば、地域の納税者が出す奨学金であるならば、地域に還元するという論理も成り立つ。自由な社会で統制はできるだけ避けたいが、どこまで国民が納得できるか。最終的には、国民のコンセンサスが必要になる」と述べた。』
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☆臨床研修見直し案、研修医の定員に都道府県枠も
 19日、讀賣新聞→

『医師不足の一因になったとされる臨床研修制度について議論してきた厚生労働省と文部科学省の合同専門家検討会(座長・高久史麿(たかくふみまろ)自治医科大学長)は18日、必修の診療科(部門)の数を減らして研修プログラムを弾力化し、研修医の募集定員に都道府県ごとの上限を設ける、といった見直し策をまとめた。

研修医が将来目指す専門科の現場に早く出ることを可能にし、働き手を増やす効果が見込まれる。厚労省は、医道審議会で見直し策の詳細を詰め、省令改正などをした上で、2010年度の導入を目指す。
04年度に始まった現在の臨床研修制度は、大学卒業後の新人医師に基礎的な診療能力を身につけさせるため、2年間で内科、外科、小児科、産婦人科、精神科など必修7診療科(部門)を回ることを義務づけている。見直し策では、必修の診療科(部門)を1年目は内科(6か月以上)、救急(3か月以上)、2年目は地域医療(1か月以上)に限定。必修でなくなる診療科は「選択必修」とし、2診療科の選択履修を義務づける。現在のように幅広い診療科を回ることも研修病院の判断でできる。

病院ごとの募集定員は、各都道府県の上限と調整した上で、地域への医師派遣実績を勘案して大学病院などに優先配分する。大学病院で学ぶ研修医を増やすことで、地域への医師派遣機能を回復させる効果が期待されている。

また、臨床研修に続く専門医養成の後期研修(3〜5年)について、医師の診療科偏在を是正するよう、あり方を見直すことも今後の検討課題として盛り込まれた。これに関しては、読売新聞が昨年10月の医療改革提言で、医師の地域・診療科別の偏在を解消するためには、後期研修の若手医師を計画的に配置することが必要だと指摘していた。

現行の臨床研修制度は研修先を自由に選べるため出身大学ではなく、都市部の有力病院を選ぶ新人医師が増え、地方の大学病院などの人手不足を加速する一因となったと指摘される。』
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2009.02.19  ☆【医療改革提言】医療費抑制 即効薬なし
  19日、讀賣新聞(神奈川)→

緊急対策 社会保障費抑制一本やりを転換せよ
今月13日、横浜市内で開かれた県の医療対策協議会。県の担当者は、医療関係者らに医師確保に向け、2009年度から取り組む施策を説明した。
「産科医が分娩(ぶんべん)を担当したときの手当の3分の1を医療機関に補助します」「院内に助産所を開設する際の整備費を一部負担します」「医師らが働き続けやすいよう院内に保育所を開設する際にも補助します」

これに対し、県産科婦人科医会の八十島唯一会長がすかさず口を開いた。「分娩手当の補助割合が3分の2だったら、たいへんうれしかったのに。さらなる補助を検討してほしい」
その後も、医療関係者側から、窮状や補助の増額などを訴える声が噴出した。


不況のあおりを受け、県の09年度一般会計の当初予算総額が前年度より1184億円も減っている。しかし、県は、医師不足対策は重点施策に位置づけ、前年度より2億円以上多い約10億5000万円を盛り込んだ。こうした県の施策も、医師確保の決め手にはならないという。
「分娩手当は大賛成だが、根本的には診療報酬でカバーしないといけない」。国立病院機構横浜医療センターの高橋俊毅院長は協議会で指摘した。
医療機関の収入となる診療報酬が引き下げられ、病院経営は悪化し、人件費抑制につながっている。勤務医は激務を強いられ、それに見合った待遇も保証されず、病院を辞める原因にもなっているという。
ただ、診療報酬の引き上げは国が決めることで、「県は手出しができない」(県医療課)。


県は昨年5月、医師や看護師などの確保策を進めるに当たり、「診療報酬の適正な評価をはじめとした就業環境の改善など、抜本的な対策が必要」と国に提案した。松沢知事は「医師の生活を保障し、尊敬されるようにしておくには、診療報酬は、上げられる時は上げておかないとならない」と指摘する。
一方で、診療報酬が上がると、国民の負担が増大する恐れがあり、医療費の抑制は欠かせない。
たばこによる健康被害が軽減されれば、がんや脳卒中、心臓病などが減り、医療費も抑制できるはず――。松沢知事が成立に意欲的な「受動喫煙防止条例」にはこうした狙いもある。知事は「医療費抑制の即効薬はない。国民の健康増進を徹底し、中長期的に医療費を減らすことが重要だ」と訴えている。

★提言★
・緊急対策 社会保障費抑制一本やりを転換せよ
・構造改革 給付と負担の新ルールをつくれ


◇提言要旨
小泉政権の構造改革路線で、診療報酬、介護報酬が削減され、医療・福祉の現場にゆがみが生じた。病院や介護施設の経営は苦しく、必要な人材の確保も難しくなっている。抑制一本やりの路線を転換すべきだ。
日本の高齢化率は2050年に39・6%に達する。社会保障費が、さらに膨らむのは避けられない。真に必要な施策には、財源投入を惜しんではならない。

もちろん無駄を省く取り組みは不可欠だ。医療機関の“はしご受診”は、医療費の増大と医師の疲弊を招く。検査の重複や大量の投薬は無駄なだけでなく、副作用の危険も大きい。無駄遣いは、結局、負担増を招くということを国民も理解する必要がある。
また、ICチップを埋め込んだカードで医療、介護などに関する個人情報を一元的に管理し、医療機関が共有できるようにするなど、無駄を防ぐシステム作りも求められる。』
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 2009.02.15 ☆次期改定で「在宅医療」も評価対象技術に
13日夜、キャリアブレイン→

『2010年度診療報酬改定に向けて医療技術の評価などを行う「診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会」(分科会長=吉田英機・昭和大泌尿器科名誉教授)の初会合が2月13日に開かれ、評価対象技術として10年度改定から、学会などから要望の多かった「在宅医療」を新たに加えることが決まった。

今年度改定に向けた評価では、06年度の医科診療報酬点数表の第2章特掲診療科第3-12部(検査から放射線治療まで)と、歯科診療報酬点数表の第2章特掲診療科第3-13部(検査から歯科矯正まで)に該当する技術として評価されている、または評価されることが適当な技術が対象だった。

医療技術の評価は、関係学会に対して意見を求める「評価提案書」への回答結果を基に、臨床医を中心としたワーキンググループによる一次評価と、分科会での二次評価の2段階で実施する。関係学会は、日本医学会分科会や内科系学会社会保険連合、外科系学会社会保険委員会連合などに属する学会と、日本薬学会、看護系学会等社会保険連合。

今回承認された内容については、近く開かれる中央社会保険医療協議会(中医協)の小委員会での報告後、3月上旬に関係学会へ「評価提案書」が配布される見通し。』
 2009.02.15  ☆一般・療養病床の一本化を―慢性期医療協会
  12日夜、キャリアブレイン→

『日本慢性期医療協会の武久洋三会長は2月12日、東京都新宿区の同協会で記者会見し、「良質な急性期医療を提供しても、慢性期医療の質が悪ければ、患者が地域に戻ることができない」と述べ、療養病床が担う機能の重要性を指摘した上で、「一般病床と療養病床という分け方は既に形骸(けいがい)化している。一本化すべき」との考えを示した。

武久会長は、外来の急性期患者が入院している療養病床や、慢性期の長期入院患者が交じっている一般病床がある現状を指摘。「現実には、一般病床イコール急性期、療養病床イコール慢性期ではなくなってきている」と述べた。また、「社会保障国民会議が示した医療・介護提供体制の将来像では、『一般病床』という言葉すら見当たらない」「一般病床も回復期リハも療養病床も介護療養病床も持っているような、いわゆる『ケアミックス』の民間病院が非常に増えている。病院を『一般』と『療養』に分ける時代は終わったのでは」などと指摘した。

その上で、「一般・療養病床を一本化すべき」と発言。具体的には、▽平均在院日数▽医師や看護師、薬剤師、コメディカルなど医療専門職の配置数▽病床面積―の3つの要素により、「診療報酬上の傾斜を付ける制度に改めてはどうか」と述べた。

■「良質な慢性期医療が医療費の適正化に」
  武久会長は会見で、「『療養病床の削減が医療費の適正化につながる』と呪縛(じゅばく)のように唱えられているが、本当にそうか」と疑問を呈した。

 武久会長は「一般病床と療養病床の診療費の差は、1日当たり3、4倍。急性期病院に入らなくていい患者が急性期病院にたくさん入院している方が、余計に医療費が掛かる。患者を早く適切に、急性期医療から慢性期医療につなげることで、セーブできる医療費は莫大(ばくだい)になる」と指摘。その上で、「良質な慢性期医療の拡充こそが、医療費の適正化につながる。慢性期医療の質を上げることが求められている」と訴えた。』
2009.02.11 ☆“臨床研修 今の内容維持を” 四病院団体
  10日夜、NHK→

『厚生労働省が進めている医師の臨床研修制度の見直しについて、病院団体の代表が記者会見し、「よい医師を育てるという研修の理念が曲げられている」などとして、今の研修内容を変えないよう訴えました。

記者会見したのは、日本病院会の堺常雄副会長など、4つの病院団体の代表です。5年前に始まった臨床研修制度では、若い医師が自分で病院を選べるようになったため、都市部や指導態勢の整った病院に研修医が集中する一方で大学病院は人手不足に陥り、大学から医師の派遣を受けていた地方の医師不足を招きました。このため厚生労働省は、研修医が大学に残るよう、研修医を採用できる一般病院の数を減らすとともに必修科の研修期間を短くし、それぞれの大学病院が得意とする専門科でじっくり研修できるように制度の見直しを検討しています。

これについて日本病院会の堺副会長は「現在の研修で若い医師の診療能力は大きく向上しており、必修科を含めた2年間の研修が必要だ。小さな病院でもすばらしい成果を上げているところも多く、制度を維持すべきだ」と訴えました。

そのうえで「見直し議論では、よい医師を育てるという研修制度の理念が曲げられている。見直しによって大学病院に研修医が戻り、医師を地方に派遣する機能が回復するとは思えない」と述べ、厚生労働省の方針を批判しました。』
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2009.02.03 ☆臨床研修の必須科目削減 医師不足対策で厚労・文科省が骨子案
  3日、産経新聞→

  『深刻化する医師不足の顕在化を招いた医師の臨床研修制度について、厚生労働、文部科学両省は2日、現行2年間の研修期間でこなす必修科目の7診療科を、最短10カ月で内科、救急など最低3診療科にすることなどを盛り込んだ骨子案をまとめ、両省専門家検討会に提示した。必修科目を減らし、研修期間の短縮で、実質的に現場で診療を行う医師を確保するのが狙い。早ければ平成21年度からの導入を目指す。

 現行では医師免許取得後2年間で7診療科の研修が必須となっているが、骨子案では最短10カ月で、基本的な診察ができる力を身につけるために最低限必要とされる内科、救急、地域医療の研修をこなす。

 残りの研修期間は、研修先の各医療機関の独自プログラムで研修を実施してもらうが、研修医が将来専門とする診療科につながるような研修内容にしてもらい、早い段階で現場で診療経験を積んでもらう。

 また、診療科の偏在化を避けるため、大学病院など一定規模の研修先医療機関には医師不足の深刻化が指摘されている小児科、産婦人科の研修プログラムを設置してもらうようにする。

 これにより、厚労省では「小児科、産婦人科を志す人は少なくない。その研修先をしっかりとつくることで、既存の小児科医らを別の医療機関の支援に回ってもらうことができるかもしれない」とし、医師の診療科目の偏在解消につなげたい考えだ。』
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2009.01.28 ☆医療法人が行える社会福祉事業で意見募集-厚労省
  28日、キャリアブレイン→

  『厚生労働省は、医療法人が行うことのできる社会福祉事業の一部改正について、2月25日までパブリックコメントを募集している。

  医療法人は、「厚生労働大臣の定める医療法人が行うことができる社会福祉事業(平成10年厚生省告示第15号)」で定められた「第2種社会福祉事業」を付帯業務として行うことができる。

 児童福祉法の一部改正によって社会福祉法第2条第3項も改正され、▽乳児家庭全戸訪問事業▽養育支援訪問事業▽地域子育て支援拠点事業▽一時預かり事業▽小規模住居型児童養育事業-の5つが第2種社会福祉事業として位置付けられることで、医療法人もこうした事業が可能となる。

 また、児童家庭支援センターの児童福祉施設付置要件も撤廃される。
  同時に、障害者自立支援法に基づく地域生活支援事業として実施される「日中一時支援事業」についても、医療法人が実施できる事業となる。』
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2009.01.25 ☆入院基本料の原価計算に着手へ-日病協
  22日深夜、キャリアブレイン→

『全国自治体病院協議会の邉見公雄会長は1月22日、同協議会の「院長・幹部セミナー」で講演し、病院による入院医療について、「原価を計算した歴史がない」などと指摘し、入院医療を提供する際に算定する入院基本料について、実際の原価に基づいて点数設定する必要性を訴えた。邉見氏はその上で、同協議会など11の団体で構成する日本病院団体協議会(日病協)で、入院医療の提供に必要な人件費などコストの総額を算出する方針を明らかにした。

邉見氏は、入院基本料について「看護師の数だけで決まるなど、おおよそ理論的でない」などと指摘。こうした現状では、入院基本料の内訳を国民に説明できないとの見解を示した。
日病協が昨年12月にまとめた提言「医療・介護提供体制および診療報酬体系のあり方について」では、入院基本料を「入院患者への医療給付の前提」と位置付け、全職域の人件費や病院建物の建設・維持費、検査や給食の委託費など、入院医療の提供に必要な諸経費に基づいて点数設定するよう求めている。

邉見氏は講演で、実際の原価に基づいて点数設定した場合、「今の入院基本料の倍くらいになるのではないか」との見通しを示した。』
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2009.01.23 ☆臨床研修、実質1年に短縮? 「経験不足する」と批判も(続報)
  22日、朝日新聞→

『新人医師に2年間義務づけられている臨床研修制度について、国が、実質1年に短縮できる見直し案を提示している。医師不足に対応するため、地方の国立大学病院などの要望に応じた。だが、医師の診療能力を高めようと導入された制度の趣旨がゆがみかねないと、批判の声も上がる。(野瀬輝彦、和田公一)

21日午後、東京・永田町であった自民党の議員連盟「医師臨床研修制度を考える会」。厚生労働省の担当者は、臨床研修の必修科目を内科や救急など最も基本的な診療科に限り、現在は必須となっている精神科や小児科などを選択制にする「見直し案」を説明した。この案だと、2年の研修期間のうち後半の1年は、将来専門としたい診療科での研修を主軸にできる。

同省は、この案を文部科学省とともに開く専門家の検討会に「たたき台」として提示。10年度からの実施を目指し、3月末までに最終報告書をまとめたい考えだ。
見直しの狙いは、地方の国立大学病院などに若手医師を確保すること。様々な診療科を回る期間を短くすることで、小児科や産科、外科などの専門医を早く育てたいという要望が寄せられていた。

臨床研修が必修化された04年より前は、新人医師の7割が大学で研修を受けていた。だが開始後は5割以下に。若手が不足した大学は、地域の病院に派遣していた医師を引き揚げざるをえなくなった。
「医師が行きたがらない地方に若手を派遣してきたのは、大半が国立大学病院。現状では、そうした派遣機能が維持できない」と厚労省幹部は見直しの背景を説明する。
今後、地域別に研修医受け入れ人数の上限を決め、地域偏在を正す方法も検討する。

だが、見直しで医師不足にどこまで対応できるのか。今でも2年間の研修が終わった後、指導体制や給与など待遇への不満を理由に、大学に戻る医師は外科などで年々減る傾向にある。「この見直し案では、かえって医師の偏在を助長するのではないか」と、検討会の委員の一人は懐疑的だ。

また、学会などは「基本的な診療能力を向上させる」という現行制度の目的が損なわれると、案に反対する。
見直しで必修科から外れる可能性が高まっている精神科。臨床医や学者、病院経営者らでつくる「精神科七者懇談会」は見直し反対の要望書をまとめ、検討会の高久史麿座長あてに提出した。日本精神神経学会の小島卓也理事長は「心の問題や自殺予防対策などは、専門外の医師でも精神科医療の基礎知識と診療能力が要る。見直しは時代の流れに逆行している」と厳しく批判する。

全国の6割以上の病院が加入する「四病院団体協議会」も昨年12月の会見で、見直し案に疑問を呈した。日本病院会副会長の堺常雄・聖隷浜松病院長は「地域や診療科ごとの医師の偏在は臨床研修制度の開始前からある。制度自体は医師の質を向上させており、なぜいま見直しをしなければならないのか」と話す。

《臨床研修制度》
医師に基本的な診療能力を身につけてもらおうと04年度から必修化された。原則として医師国家試験合格後の2年間に7科・部門を順番に回り、先輩医師から指導を受ける。研修先は自由に選べるため、症例数が多く経験を積める都市部の民間病院に研修医が集まり、地方の大学病院などで若手が不足する原因となった。』
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2009.01.20 ☆後期高齢者診療料、「6千円は安すぎる」?
  20日午後、キャリアブレイン→

『「6千円というのは、あまりにも安すぎる」―。1月19日に開かれた「高齢者医療制度に関する検討会」(座長=塩川正十郎・東洋大総長)で、川渕孝一委員(東京医科歯科大大学院教授)は、昨年の診療報酬改定で導入された「後期高齢者診療料」について痛烈に批判した。

「後期高齢者診療料」は、後期高齢者(長寿)医療制度の創設に合わせて昨年4月に導入。糖尿病などの慢性疾患を診る「担当医」が、患者の同意を得た計画に基づいて必要な指導や診療を行った場合に、毎月一律600点(1点は10円)を算定する。

川渕委員は、「(以前は)寝たきり老人在宅総合診療料などというのがあって、これは処方せんの交付があるかないかによって随分違うが、そのときも2万5千円とか2万2千円は付いていた」と指摘。その上で、「医師会というか、医療界の中にも、『やる気をそぐ』というようなご批判があったと思う。中医協(中央社会保険医療協議会)でも検証委員会があるが、本当に後期高齢者診療料というのはうまく行っているのか。それとも全く普及していないのか」と、厚労省の担当課長に質問した。

これに対し、担当課長は「中医協の下に検証部会を置いてあり、その中のテーマに入っている。年度内には、アンケートが中心になるが検証をして、議論をしていただいて、次期(診療報酬)改定に結び付けていく形にしたい」と返答するにとどめた。
ただ、具体的な点数の算定の状況については、「社会保険診療行為別調査によらなければならないので、年度内にすべてが出るわけではない。社会保険診療行為別調査は6月にやり、速報値が9月ぐらいに出てくるので、ちょうど今年の秋ぐらいには大体その算定の状況みたいなものは分かってくる」と述べた。

だが川渕委員の主張について、同省内からは「後期高齢者診療料は外来の点数なのだから、比較するなら外総診(老人慢性疾患外来総合診療料)のはずだ。川渕先生が、在宅の点数である寝たきり老人在宅総合診療料と比較するのはおかしい。外来の点数なのだから、在宅の点数よりも低くて当然ではないか」などの声が上がっている。』
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2009.01.15 ☆外来管理加算めぐり議論は平行線
  15日夜、キャリアブレイン→

『中央社会保険医療協議会(中医協)の診療報酬基本問題小委員会(委員長=遠藤久夫・学習院大経済学部教授)は1月14日、来年4月の診療報酬改定に向け、日本医師会の「外来管理加算に関するアンケート調査」を踏まえた初・再診料など基本診療料をめぐる議論を開始した。席上、日医側は同調査の速報値を提示。これを根拠に、昨年4月の改定に伴う外来管理加算の算定要件の見直し(診察時間の「5分要件」の追加)などによる診療所への影響額が、当初見込み(マイナス240億円)を大幅に上回るマイナス748億円に上るとし、次の改定を待たずに外来管理加算の「5分要件」を撤廃するようあらためて要望した。これに対し支払側は、日医の主張について、「患者からの視点が非常に希薄だ」と指摘。議論は平行線をたどった。

遠藤委員長は「(日医調査を踏まえた議論は)今回が初めてなので当然、収束しない」と述べ、今後も小委で議論を続ける考えを示した。

日医調査の速報値によると、外来管理加算の算定を昨年4月以降にやめた医療機関は全体の5.9%で、やめた理由(複数回答)としては、今回の見直しで新たに加わった「『おおむね5分超』という要件を満たさないため」が67.9%で最も多かった。
また、昨年4-9月に外来管理加算を算定した患者数を前年同期と比べた結果を聞いた質問では、「大幅に減少」したとの回答が27.5%、「減少」したが37.7%で、減少した理由(複数回答)で最多だったのは「『おおむね5分超』という要件を満たさないため」の74.3%だった。このほか、見直し後の算定要件については、病院・診療所の62.1%が「不適切」と回答。不適切と考える理由(複数回答)では、「計画的な医学管理を、時間で判断していること」が83.8%に上った。

日医は、算定回数の減少による診療所への影響額を、当初見通しのマイナス240億円を大幅に上回るマイナス748億円と試算。この日の小委で藤原淳委員(日医常任理事)は、来年4月を待たずに「期中改定」を実施し、外来管理加算の「5分要件」を撤廃するよう求めた。

これに対し、支払側の対馬忠明委員(健康保険組合連合会専務理事)は、「(日医の調査は)全体的に減収に力点を置いている。当初想定していたよりも減収が大きいから期中改定を求めたことは、いまだかつてないのではないか」と述べた。その上で、昨年7月の終末期相談支援料の一時凍結など、中医協がこれまでに決めた緊急対応は「少なくとも患者から見てどうかという視点で決めた」のに対し、今回の日医側の主張は、「患者の視点が非常に希薄だ」と指摘した。

また、小島茂委員(連合総合政策局長)は、外来管理加算の算定を中止した理由で「おおむね5分超を満たさない」が最多だった点について、「丁重な説明を考えれば、問診だけでもすぐに3分、4分かかってしまうと思う」「5分(超)を満たさないということは、医学的管理として今まで何を評価していたのか」などと述べた。

藤原委員は「減収に力点を置いているというが、減収に対して一番神経をとがらせているのは支払側だと思う」と対馬委員に反論。その上で、中医協の土田武史前会長が、外来管理加算の要件見直しなどによって病院から診療所に移譲される財源が240億円に達しない場合、「検証し直す」と発言していたとし、「再検証は多くても少なくても、当然やるべきだ」と強調した。

これに対し、遠藤委員長は「土田(前)会長の発言は、期中改定を前提とした話ではない」とクギを刺すとともに、「検証は検証部会で行われている」と指摘した。
さらに、昨年4月の改定における、診療所の再診料引き下げを見送る一方、外来管理加算の要件を見直すとした案について、「公益側が出し、各側がご納得したはずだ。それに対して、(外来管理加算の算定に)時間的な制約を入れることがおかしいと主張するということは、基本的な立場が変わったということか」と質問した。

藤原委員は「結果的に折り合ったことは認めざるを得ないが、『5分要件』を設けるエビデンスが欠けている。そのことは、議論がきちっとされていなかった」などと答えた。』
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2009.01.12 ☆臨床研修 実質1年間に短縮へ 厚労省方針
  12日朝、NHK→

  『医学部を卒業した医師に2年間の研修を義務づけている臨床研修制度について、厚生労働省は、研修期間を実質1年間に短くする方向で検討を進めることになりました。2年目には専門の診療科で研修を受けながら働いてもらい、医師不足の解消につなげるのがねらいです。

  平成16年度に始まった臨床研修制度では、医師免許を取った医師に基礎的な診療能力を身につけてもらうため、2年間の研修を義務づけています。しかし、都市部や指導態勢の整った病院に研修医が集中して大学病院に残る医師が減り、その影響で地方の病院に派遣されていた医師が大学病院に引き上げられて深刻な医師不足を招きました。

  このため厚生労働省は、研修2年目は将来専門にしたい診療科に入って研修を受けながら働いてもらう制度に見直し、研修期間を実質1年間に短くする方向で検討を進めることになりました。今の制度では、内科を半年以上、外科と救急医療を3か月以上、それに小児科、産婦人科、精神科、地域保健・医療をそれぞれ1か月以上学ぶことになっています。

  厚生労働省は、2年目の研修を1つの診療科でじっくり受けられるようにすれば、専門の診療科がそろった大学病院に残る研修医が増え、結果として医師不足の解消につながると説明しています。研修期間の短縮をめぐっては、研修の質が低下するという反対意見もあり、厚生労働省は、病院側の意見も聞いたうえで、ことし3月までに制度の改正案をまとめたいとしています。』
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2009.01.06 ☆08年度改定で経営改善は見られず―四病協が報告書
  6日、キャリアブレイン→

『日本精神科病院協会など4団体でつくる「四病院団体協議会」はこのほど、2008年度診療報酬改定の病院経営への影響度を調べた調査結果をまとめ、厚生労働省に報告書を提出した。報告書では、今回の改定で「病院経営の改善は認められなかった」とし、医療崩壊を食い止めるため、「診療報酬の早期の引き上げが必要である」と総括している。

この調査は診療報酬改定後の昨年5-7月、日精協、日本病院会、全日本病院協会の3団体がそれぞれ実施。調査の対象や方法が異なるため、報告書では「数値そのものを直接比較はできない」とした上で、全体的な傾向をまとめている。

日病の調査は、2532の加盟病院が対象で、このうち717病院から回答があった。
前年度の点数を改定後の数値で計算した場合の「影響度」は、今回の改定率のマイナス0.82%に比較的近いマイナス0.5%となった。08年3月と4月の診療報酬単価を比較した数値では、病院別、診療行為別で共に外来がマイナスだったが、入院はプラスとなり、診療報酬が「外来から入院へシフトしている」ことが判明。また、国立病院機構では、外来と入院の両方で大幅な増収だった。

全日病では、役員・代議員と各都道府県から無作為抽出した計500病院が対象で、このうち288病院から回答があった。
病院収入は、総収支、医業収支共にマイナス1.9%だった。特に政令指定都市の悪化が激しく、東京都では54%の病院の医業収支率が赤字だった。また、7対1や10対1など高い看護基準を持つ病院が増えたが、収支率への好影響は見られなかった。

日精協では、役員と各委員会委員、部会員の計143病院が対象で(ただし、救急入院料算定病院は除く)、このうち114病院から回答があった。

  総点数では0.7%、総件数でも1.5%のプラスだったが、総日数が減少しており、報告書では「平均在院日数短縮の影響」としている。精神科では、入院基本料が入院点数の9割を占めたが、入院点数は一般科のおよそ3分の1だった。報告書では、「平均値では横ばいであるが、実際にはマイナスの要素が大きい」と結論付けている。

報告書では、「医療費の配分を厚くした部分は、ごく一部の大規模病院の特殊・高度な産科、小児科、救急、手術を行っている病院に限られ、反対に一般の病院は削減された結果となった」と総括。今後さらに医療崩壊が進んでいくことを想定し、「診療報酬の早期の引き上げが必要」と訴えている。』
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2008.12.28 ☆救急外来「軽症者に加算金」拡大、夜間・休日医師の負担軽減(09医療改革)
  28日、讀賣新聞→

  『緊急性がないのに夜間・休日に救急外来を受診する軽症患者から、全額自費の時間外加算金を徴収することを地方厚生局に届け出ている病院が、123施設に上ることが読売新聞の調査で分かった。
制度は1992年に始まったが、最近5年間で76施設も増加。このうち最も多かった理由は軽症患者の抑制で、44施設と6割近くに上る。

  医師不足などで患者の「たらい回し」が相次いでいるほか、軽症患者が安易に病院に行く「コンビニ受診」が問題になっているが、勤務医の負担を軽減するための“自衛策”が広まりつつある。
時間外加算金は、例外として保険適用外が認められた制度。医療機関は、管轄の地方厚生局に届け出れば、緊急性がないと判断した患者から徴収できる。

 本社が12月1日時点で調べた。過去5年間に届け出た病院の設定額は8400円〜300円。7施設は徴収を始めていない。

 夜間・休日の軽症患者の受け皿としては、地域の夜間診療所や当番医がある。時間外加算金を徴収している複数の病院によると、軽症患者が「病院の方が安心でき、夜だと待ち時間が短い」「当番医は毎日変わるので、分かりにくい」などとして、病院に来るという。

 最高額8400円を徴収しているのは、山形大医学部付属病院(山形市)。今年5月には840人いた時間外の患者は、徴収を始めた6月以降、毎月600人台に減少。一方で、このうち入院した重症患者は、5月の119人から128〜156人と増加した。
同大は「金額は、大学病院としての役割、医師の人件費などを勘案した。入院患者が増えたのは、医師に余力が生まれたからではないか」(医事課)としている。

 静岡県の志太榛原(しだはいばら)地域では、焼津市立総合病院など4自治体病院が、足並みをそろえて今年4〜6月にかけて導入。いずれの病院も時間外の受診者数が前年比で1〜3割減った。
[解説]「コンビニ受診」に歯止め
患者にすれば時間外加算金など、ない方がいい。それでも徴収する救急病院が急増している背景には、軽症にもかかわらず、夜間・休日に気軽に来院する“コンビニ受診”が、勤務医を疲弊させている事情がある。

 軽症患者が増えると、重症患者への診療に支障をきたしかねない。保険証一枚で自由に診療先を選べる「フリーアクセス」が認められているとはいえ、病院での専門的な治療を求めようとする軽症患者に、病院側が待ったをかけた格好だ。

 徴収を始めた病院では、時間外の患者が減る一方、重症患者が増加するなど、効果が出ている。目立ったトラブルもないが、緊急性や症状の軽重など徴収の条件を巡って、一部の患者から、戸惑いや不満の声も出ているという。

 過剰な受診抑制につながりかねない懸念もある。埼玉医大総合医療センター(埼玉県川越市)は今年6月からの徴収を昨秋に公表したところ、制度が始まったと勘違いし、受診を控えていた軽症者の症状が悪化したケースもあり、現在も徴収を保留している。

 兵庫県立柏原病院(兵庫県丹波市)では、周辺の住民グループが地域でコンビニ受診を控えるよう呼びかけ、時間外の軽症患者が減った。医療崩壊に歯止めをかけるには、患者側も「医療は公共財」と認識し、モラルある行動をとることが求められる。(地方部 菅野薫)

■時間外加算金
   医療機関が金額を設定し、表示した診療時間以外(深夜、休日など)に受診した患者から徴収できる。掲示や窓口で事前に患者に知らせ、同意を得る必要がある。救急搬送のような緊急性が高いケースや、地方厚生局に申請のない医療機関では、通常の保険適用の時間外料金(初診時850〜4800円)がかかり、患者は3割負担。』
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2008.12.25 ☆入院基本料、根拠に基づいて算出を-日病協が提言
  25日夜、キャリアブレイン→

『日本病院会(日病)など11の団体で構成する日本病院団体協議会(日病協、議長=山本修三・日病会長)は12月25日、医療・介護提供体制とこれらへの診療・介護報酬体系の在り方に関する提言を公表した。入院基本料を「入院患者への医療給付の前提」と位置付け、全職域の人件費や病院建物の建設費、維持費、検査や給食の委託費などの諸経費に準拠し、根拠に基づいて算出するよう求めている。

日病協では、診療報酬改定に向けた要望を提出することはあったが、11団体として医療・介護体制にまで踏み込んだ考え方を示すのは初めて。次回改定への要望は、今回の提言も踏まえて決める。
今回の提言に関する議論は、各団体の副会長レベルが参加する「実務者会議」で5月にスタート。今月19日に内容を正式に固め、22日に厚生労働省に提出した。

提言は、▽入院医療▽精神医療▽介護施設▽外来診療▽入院基本料▽リハビリテーション▽DPC-などの在り方を整理し、これらに対する診療・介護報酬の考え方を示す内容。このほか、歯科医師や看護師による麻酔業務の拡大など、職種ごとの業務範囲の見直しも盛り込んだ。

入院医療では、症例数が少ない疾患の診療や先進医療を手掛ける「高度機能病棟」の国レベルでの整備のほか、既に技術を確立済みの手術の適用患者や重症患者を受け入れる「急性期病棟」、軽症-中等度やリハビリテーションが必要な患者の受け皿になる「地域一般病棟」、リハビリテーションに特化した「回復期リハビリテーション病棟」、長期入院を扱う「慢性期病棟」に分類。これらへの病棟単位での機能分化を進めることが望ましいとしている。
このうち、高度機能病棟については、現行のナショナルセンターや大学病院本院などから疾患別に認定する形を提案。「研究費」や「特殊疾患療養費」など、診療報酬以外の報酬を考慮するよう求めている。

また外来医療では、診療所(19床以下)や小規模病院(199床)、中-大規模病院(200床以上)ごとに報酬を設定する従来の仕組みから、診療システムの特性や医療機器のコストを反映させる形への転換を求めている。さらに、「急性期外来診療」「慢性期疾病管理」ごとの評価も提案。このうち急性期外来診療については、診療にかかる時間軸による評価を提案。慢性期疾病管理では、「一回ごとの報酬を主にするのではなく、継続的な管理・指導を主要な評価対象とすべき」としている。

リハビリテーションは、「急性期リハビリテーション」「回復期・亜急性期リハビリテーション」「維持期リハビリテーション」に分類。このうち急性期では、発症後の早期や手術前・後にベッドサイドで行えるものが主体だとし、従来の施設基準から、リハビリテーション専門医など人員配置に評価の軸を移すよう求めている。また、維持期については「医療保険、介護保険を問わず両制度下で提供されるべき」としている。』
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2008.12.23 ☆産科医に「分娩手当」=お産1件当たり1万円-救急医の当直支援も・厚労省
  22日夜、時事通信→

  『2009年度予算編成の焦点だった3300億円の重要課題推進枠で、厚生労働省は22日、お産1件当たり1万円の「分娩(ぶんべん)取扱手当」を産科医に支給することを柱とした医師確保、救急医療対策を発表した。

  東京都内で10月、救急搬送された妊婦が8病院に受け入れを拒否され死亡した問題などで産科、救急医不足が顕在化。産科、救急医に手厚く財政支援することで、医師不足解消を目指す。

  産科医支援策では、分娩取扱手当に加え、医学部卒業後3年目以降の若手産科医に対して3年間、1人当たり月5万円を支給することも盛り込んだ。

  一方、救急医支援策では、救急医療を担う病院のうち、重症患者を扱う第2次と第3次救急医療機関(全国約630カ所)で勤務する救急医に対し、夜間の当直1回当たり1万8659円、土日祝日の当直1日当たり1万3570円を支給する。

  これらの事業はいずれも国が3分の1を負担。残りは都道府県と市町村が負担するが、自治体の協力が得られない場合には医療機関側に負担を求める。』
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2008.12.19 ☆医師不足 研修見直しにとどまるな
  19日、産経新聞→

  『医師不足を解消するため、厚生労働省と文部科学省が医師の臨床研修制度の見直し案を厚労・文科合同の専門家検討会に提示した。

  脳内出血を起こした瀕死(ひんし)の妊婦が受け入れを拒否されるなど、とりわけ勤務医の不足は深刻だ。医師不足の解消には、さまざまな角度から問題点を洗い出し、総合的な対策を講じるべきである。

  臨床研修制度は医師免許の取得後に2年間、診療研修を積む制度で、平成16年度から導入された。それまでは研修医の出身大学の医局を中心に行われていたが、導入後はそれぞれが研修先の病院を自由に選べるようになった。

  その結果、症例が多く勤務条件の良い都市部の民間病院に希望が集中し、大学病院が働き手となる研修医を確保しにくくなった。大学が派遣していた医師を関連病院から引き揚げる動きも相次いだ。この制度の導入が勤務医不足を招いた一因と指摘されている。

  見直し案は、地域偏在解消のため、病院が研修医を募集するときの定員に上限を設けることや、地域医療の研修を一定期間義務付けることを盛り込んだ。産婦人科や救急、外科など希望者が少ない診療科は一定の研修医を確保できるよう検討を進めるという。

  こうした規制も、ある程度はやむを得ないだろう。検討会の調査だと医学生の多くも、給与など条件が整えば地方での研修も構わないと回答している。

  現行制度では医師免許取得後2年間で7つの診療科の研修が必須だが、今回の見直し案では1年で内科や救急など基本となる診療科の研修を終え、残りの1年は将来専門にしたい診療科で診療を担うことも提示された。ただ、これだと医師としての総合的な研修が不十分なまま専門に入ることにもなりかねない。今後、慎重な検討が求められる。

  医師不足の問題は臨床研修制度を改めるだけでは決して解決はしない。何より、不足している病院勤務医を計画的に増やし、足りない地域や診療科に配置していかなければならない。

  そのためには開業医に比べて低すぎる勤務医の給与や労働条件を改善することだ。さらに地方の病院での一定期間の勤務を開業条件に入れたり、医師が診療科を自由に名乗れる自由標榜(ひょうぼう)制に制限を加え、一部の診療科への集中を防いだりすることも必要である。』
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2008.12.18 ☆臨床研修、1年に短縮を提示 医師不足で厚労、文科両省
  18日、共同通信→

  『医師不足の一因とも指摘されている医師の臨床研修制度について、厚生労働省と文部科学省は18日までに、現行2年の研修期間を実質1年に短縮するなど現場で働く医師を確保する見直し案をまとめ、厚労・文科合同の専門家検討会に提示した。検討会はこうした方向で議論し、年度内にも結論を出す。早ければ2010年度からの導入を目指す。

  現行では、医師免許取得後2年間で7つの診療科の研修が必須だが、見直し案では、1年で内科や救急などの基本となる診療科の研修を終了、後半1年は将来専門とする診療科に特化させ、現場で診療も担わせる。

  また、診療科ごとの偏在を招かないよう、小児科や産科など医師不足が著しい科でも一定の研修医を確保できるよう対応を検討する。地域偏在解消については、募集定員に地域ごとの上限を設けたり、地域医療の研修を一定期間必須にすることを盛り込んだ。

  現行の臨床研修制度は04年度に導入。それまで出身大学での研修が通例だったが、導入後は研修先を選べるようになったため、症例の多い都市部の民間病院に希望が集中。研修医を確保しにくくなった大学病院が、派遣していた医師を地方の自治体病院から引き揚げる動きが相次ぎ、地方の医師不足の要因とされた。』
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2008.12.17 ☆研修医受け入れ 上限設置検討
  17日、NHK→

  『医師不足を解消するため、臨床研修制度の見直しを進めている厚生労働省と文部科学省の合同の検討会は、研修医が都市部の病院に偏らないよう、研修医を受け入れる人数に、地域ごとに上限を設けることができないか検討することにしています。

  臨床研修制度は、免許を取った医師に、2年間、病院での研修を義務づけるもので、最も基本となる内科で半年以上、外科と救急医療で3か月以上など、さまざまな診療科で研修を受けることになっています。しかし、研修場所は医師本人が選べることになっていることから、地方の大学病院は敬遠されがちで研修医が不足し、医師不足の原因の1つにもなっていると指摘されています。

  これについて、制度の見直しを進めている厚生労働省と文部科学省の合同の検討会は、研修医が都市部の病院に偏らないよう、研修医を受け入れる人数に、地域ごとに上限を設けることができないか検討することにしています。

  また、これとは別に、研修医の専門性を高めるため、現在、2年間かけて学んでいる診療科を、内科や救急医療などに絞り込んで、初めの1年間学んだうえ、2年目は希望する診療科で専門的な研修を受けるようにできないかについても議論することにしています。』
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2008.11.30 ☆医療・介護体制の提言、年内提出へ-日病協
  28日夜、キャリアブレイン→

  『日本病院会など11の団体で構成する日本病院団体協議会(日病協、議長=山本修三・日病会長)は11月28日の代表者会議で、医療・介護提供体制と医療・介護報酬の在り方についての提言案を大筋で了承した。提言では、次の診療報酬改定に向けた議論が本格化するのを受けて、医療・介護提供体制に関する病院団体としての基本的なスタンスを示す。12月上旬に正式な内容を固め、年内に厚生労働省に提出する。

  入院医療では、症例数が少ない疾患の診療や先進医療を手掛ける「高度機能病棟」などを打ち出すほか、入院基本料では、職員の人件費などのコストを根拠に点数設定するよう提言する。また外来医療では、診療所(19床以下)や小規模病院(20-199床)、中-大規模病院(200床以上)ごとに診療報酬を設定する従来の仕組みの転換を求める。
このほか、歯科医師や看護師による麻酔業務の拡大など、職種ごとの業務範囲の見直しも盛り込む。

  山本議長は、会議終了後の記者会見で、外来診療について、「診療所とか病院とか、病院の規模で決まるものではない」「急性期外来と慢性期疾患管理を同じような診察料で考えるのは変ではないか」と述べ、急性期病院と慢性期病院の機能の違いを診療報酬に反映させるなど、病院の機能に着目する形を提案すると説明した。
小山信彌副議長(日本私立医科大学協会業務担当理事)は、「手が掛かる患者に1時間かけても1分、2分でも同じ報酬体系というのはおかしい」と指摘した。

  また、入院基本料について小山氏は「実態と懸け離れて著しく低額だ。しかもその算定根拠は一切明らかにされていない」と述べ、人件費や土地取得費、医療機器の購入費を積み上げ、根拠に基づいて点数設定するよう求めると説明した。

  職種ごとの業務範囲の見直しは、医師、看護師不足への対応策として提案する。小山氏の説明では、助産師業務の拡大や歯科医師、看護師による麻酔業務の実施だけでなく、看護師業務を介護職が担う形も打ち出す。』
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2008.11.30 ☆看護師確保の指針、来年1月中旬めどに(09医療改革)
  28日夜、キャリアブレイン→

  『「看護の質の向上と確保に関する懇談会」(座長=田中滋・慶大大学院経営管理研究科教授)の初会合が11月27日に開かれ、看護職員の確保や新人看護職員の質の向上のための方策などを話し合った。冒頭、あいさつした舛添要一厚生労働相は、「積極的に検討していただいた上で、来年1月中旬をめどにまとめて、直ちに政策に移したい」と述べ、関係者からのヒアリングや意見交換を経て、短期間で看護職員確保などの指針を決める意向を示した。

  同懇談会は、舛添厚労相が19日の衆院厚生労働委員会で、急きょ設置することを明らかにしていた。主な検討課題は、▽看護職員の確保▽新人看護職員の質の向上▽チーム医療の推進▽看護基礎教育の体制や期間などの見直しといった看護教育の在り方―の4点。厚労省によると、看護職員確保などの方針を決めるもので、予算措置は伴わない。

  27日の初会合では、病院関係者や大学教授ら14人の構成員が、看護師に求められる今後の役割や、教育の在り方などについて意見を述べた。

  中山洋子構成員(福島県立医科大看護学部長)は、「看護職が普通の仕事になってきた。職業教育か、一般教養としての看護かというジレンマが、特に大学の先生たちの間にあると思う。どのくらいをプロフェッショナルとして、どのくらいを普通の看護師として育てるのか。その区分けが必要だと思う」と述べた。

  一方、吉田松雄構成員(吉田学園理事長)は、「今、3年制があまりにも多い。3年制の養成校を4年制にするのは本当に大変。少子化の時代に、大学も養成校も4年制となれば、質の確保より看護師の確保の方が大変になるのではないか」と懸念を示した。
  また、太田秀樹構成員(おやま城北クリニック院長)は、「在宅医療の主役はナース。しっかりした生活さえナースが維持してくれれば、(患者は)急変しない。生活も含めた視点で管理できるのは、ナース以外にエキスパートはいない」と、在宅医療における看護師の重要性を強調した。

次  回の会合では、看護職員の確保と新人職員の質の向上について、関係者などからヒアリングを行う予定。』
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2008.11.20 ☆外来管理加算、緊急対応は見送り
  19日夜、キャリアブレイン→

  『厚生労働省は11月19日、中央社会保険医療協議会(中医協、会長=遠藤久夫・学習院大経済学部教授)の総会に、初・再診料やこれらへの加算など「基本診療料」をめぐる今後の議論の進め方に関する案を提示し、了承された。診療報酬改定結果検証部会などによる調査結果の集計時期を踏まえ、次の改定に向けて基本問題小委員会でその都度、検討を進めるなどの内容で、検討対象については、外来管理加算に限定せず、基本診療料全体を取り扱うことになった。診療側は「外来管理加算の要件見直しで、診療所に想定以上の減収が生じている」などと述べ、次の改定を待たずに緊急に対応するよう主張したが、受け入れられなかった。

  外来管理加算の要件見直しによる影響は、検証部会で年度内に調査することが決まっているが、総会で厚労省側は、部会の調査結果だけでなく、医療費全体の状況を示すデータを活用して議論を進める考えを示した。

  初・再診料や外来管理加算など基本診療料をめぐっては、今年4月の改定に向けた議論の過程で、診療所の再診料引き下げを見合わせる一方、診療所や200床以下の中小病院が再診料に上乗せする外来管理加算の要件として、新たに「おおむね5分以上」の診察(5分要件)を加えることで決着。基本診療料の在り方をあらためて検討し、次回以降の改定に反映させることになっていた。

  しかし、診療側の藤原淳委員(日本医師会常任理事)は5日の総会で、「外来管理加算の見直しで、想定以上に算定が困難になっている」と主張。日医が12月にまとめる緊急調査の結果を踏まえ、次の改定を待たずに対応するよう要求していた。

  19日の総会でも、竹嶋康弘委員(日医副会長)が、外来管理加算の見直しによる影響額が当初予想(240億円)を大幅に上回る約744億円になる見通しだと強調。また、今年度予算編成の過程で決まった健保組合による政管健保の国庫負担肩代わりの関連法案成立の見通しが立たなくなったことから、「勤務医対策のために各側が痛みを分かち合うという前提が崩れた。緊急に要件を見直してほしい」とあらためて主張した。

  これに対し、支払側の対馬忠明委員(健保連専務理事)は、健保組合による肩代わり措置について、「外来管理加算とバーターだったような言い方をされるが、よく分からない」「バーターなどというのは全く念頭にもない。誤解も甚だしい」と述べ、日医の主張に反論した。

  最終的に、遠藤会長が「(外来管理加算については)実際のデータが出てきた段階で、(基本診療料)全体の中で議論させていただく」と引き取った。』
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2008.11.03 ☆救命救急センター 新制度へ 診療態勢を点数評価
  3日朝、NHK→

  『緊急の重症患者の治療に当たる「救命救急センター」で、患者が受け入れを断られる問題が相次いでいることから、厚生労働省はセンターの診療態勢を細かな基準に基づいて点数で評価する新たな制度をつくり、態勢の強化を図ることになりました。

  「救命救急センター」は緊急の重症患者の治療に当たる中核的な医療機関で、最後の砦ともいわれますが、今年1月、大阪・東大阪市で交通事故にあった男性が5つのセンターに受け入れを断られ死亡するなど診療態勢が問題になっています。

  ところがA、B、Cの3段階で評価される現在の制度では、200余りあるすべての「救命救急センター」が最も高い「A」となっていて、実態に合っていないと指摘されていました。このため厚生労働省は、センターの診療態勢を細かな基準に基づいて点数で評価する新たな制度をつくり、態勢の強化を図る方針を決めました。新しい評価制度では、▽麻酔医や看護師が常に待機し、救急患者が搬送されればすぐに手術できるかや、▽循環器や脳神経などの難しい疾患に専門医が24時間対応できるかなど、37の基準で行われ、最高は101点になります。

  一方、▽特定の診療科以外は救急患者を受け入れないなどセンターとしての役割を十分果たしていない場合は、マイナスの点数がつけられることになっています。厚生労働省では来年度からこれらの点数を公表し、各センターによりよい態勢づくりを促すことにしています』
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2008.11.02 ☆来年以降、医療費の内訳が詳細に 国立病院発行で普及期待
  1日夜、共同通信→

   『診察や検査の内容、薬の種類など支払った医療費の詳しい内訳が分かる「レセプト(診療報酬明細書)並み領収書」を発行する病院が今後、増えそうだ。9月から一部病院で実施している国立病院機構が全国146病院で無料発行することを決め、来年以降、順次実施するからで、同機構以外の病院にも広がることが期待されている。

 この領収書は、病院や診療所が医療費を健康保険組合などに請求する書類であるレセプトに準じた内容。「医療情報の開示」を求める患者団体などの要望もあり、厚生労働省はベッド数が400床以上あり、診療報酬をオンラインで請求している病院に対し、希望者には発行するよう、4月から義務付けた。

 しかし、その他の病院や診療所は発行する義務はなく、患者に十分周知されていないことなどから、実施は一部にとどまる。

 現在、医療費の算定は出来高払いが基本。検査や注射の回数が多いほど増え、医療機関の収入も増えるため、過剰な検査や投薬を招きやすいとの指摘がある。レセプト並み領収書では、診療内容が詳しく分かるため、こうした医療費の無駄をなくすことも期待されている。』
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2008.10.29 ☆内科系技術をどう評価? 内保連が検討
  29日、キャリアブレイン→

  『内科系学会社会保険連合(内保連)の齊藤寿一代表は10月28日の例会で、次の診療報酬改定に向けての内科系技術に対する評価方法について、意見交換した。斉藤代表は、内科系の技術に対する評価として、「学会の認定医が全身所見をしっかり取った場合は、初診料や再診料と違った点数があっていいのではないか」と述べ、現在、こうした発想を基に試案作りを進めていることを明らかにした。

  内科系の技術に対する評価としては、今年4月の改定で、意識状態や言語、脳神経に関する検査・診断を、神経学的チャートを使って実施した場合を評価する「神経学的検査」が新設されている。齊藤代表は、この点を「一歩進んだ」とする一方で、「(神経学的検査は)検査の部分にはめ込むことで厚生労働省の合意が得られたが、じゃあ内科系の技術をどう落とし込むかとなると難しい」と述べた。

  内科系技術に対する評価の切り口として、齊藤代表は「(診察にかかった)時間が一つの要素だ」と述べた。ただ、4月の診療報酬改定で「外来管理加算」に加わった、いわゆる「5分要件」への批判が強いため、「時間という切り口だけで済むのか」とも指摘した。
このほか、「負担や負荷という問題もあるが、何が負担で負荷ではないか、皆が納得できる形は取りにくい」「診療報酬という形で出すには、アウトカムが残らないと非常にやりにくい」などと問題点を挙げた。

  学会側からは、「内科系技術の評価も大切だが、入院基本料にどれだけドクターフィーが入っているのかをはっきりさせるべきだ」「(入院患者に)検査をしないでいい場合もたくさんある。(検査などを)単に実施すれば加算される仕組みはおかしい」などの指摘があった。齊藤代表も「入院基本料は完全なブラックボックスだ」と同意した上で、職員の人件費や建物の維持費などが、報酬に適切に反映される仕組みが必要だとの考えを示した。

■7学会が新規加盟
  28日の例会では、日本磁気共鳴医学会など7学会の新規加盟が承認された。ほかに加盟が認められたのは ▽日本臨床腫瘍学会 ▽日本小児感染症学会 ▽日本小児循環器学会 ▽日本小児呼吸器疾患学会▽日本小児血液学会 ▽日本小児がん学会-で、内保連の加盟学会は計98学会になった。』
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2008.10.29 ☆診療報酬の改定根拠に部門別収支計算
  28日深夜、キャリアブレイン→

  『厚生労働省の佐藤敏信医療課長は10月28日、内科系学会社会保険連合(内保連)の例会で講演し、早ければ次の診療報酬改定で、診療科部門別収支計算によるデータを診療科ごとの点数配分の根拠として活用することになるとの見通しを示した。

  佐藤課長は、中医協で実施方法を検討することになっている診療科部門別収支計算について、「次の改定に間に合うか分からないが、部門別収支計算の統一的な方法が差し当たって出来上がった。今後は、こうした方法に基づいて全国の病院の中から(対象を)抽出して、部門別の収支を出していく」と述べ、早ければ次の改定からデータを診療科ごとの点数配分の根拠に用いる考えを示した。

  講演で佐藤課長は、診療科や部門ごとの収支状況を把握し、明確な根拠によって診療報酬改定を実施する必要性を強調。「病院についてもようやく部門別収支計算ができる」と述べた。さらに、私見と断った上で、診療科や部門別の収支を把握できるようになれば、病院の役割分担の明確化にもつながるとの見方を示した。

  診療科部門別収支計算は、7月の中医協基本問題小委員会で、実用化に向けて具体的な調査方法などを検討していく方針が決まっている。調査対象について佐藤課長は、「現時点では白紙だ」としながらも、「診療科別の経営に生かすのであれば、いろいろな病院を抽出すべきだ」と述べた。
  また、駐車場や給食部門の運営費用を各診療科にどれだけ配賦するかなど、「非常に細かな議論がある」とも述べた。

■医療クラーク加算、次期改定で拡大の可能性も
  佐藤課長はまた、医師の事務作業を補助する「医療クラーク」の配置に対する評価として今年4月の診療報酬改定で新設された「医師事務作業補助体制加算」について、「最初は厳しく限定的に導入して、少しずつ様子を見ながら広げるのが一般的なやり方だ」と述べ、今後の状況次第では、次の改定で病院による算定を拡大する可能性もあるとの見方を示した。

  佐藤課長は、同加算を導入した狙いを、医師が本来の業務に集中できるようにすることだったと説明。その上で、「現時点では制限が厳しく、どの病院でも(クラークを)置ける状態ではない」との認識を示した。』
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2008.10.22 ☆産科医療補償も要件に 診療報酬加算で厚労省提案
  22日午後、日本経済新聞→

  『厚生労働省は22日午前の中央社会保険医療協議会で、リスクの高い分娩(ぶんべん)を扱う医療機関などへの診療報酬の加算の要件に、来年1月に導入される産科医療補償制度への加入を加えることを提案した。加算対象とすることで補償制度への加入を促す。

  産科医療補償制度は出産時の医療事故で重度の脳性まひとなった子どもの家族が、医師の過失を立証できなくても補償金を受け取れる制度。民間の保険で加入は任意。加入している分娩機関での分娩だけが補償対象になる。同日の協議会では「民間保険の加入を公的保険制度の条件にするのはどうか」など反対意見が相次ぎ、継続審議となった。』
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2008.10.20 ☆軽症患者から特別料金 時間外救急の受診抑制で
  20日夜、共同通信→

  『正規の診療時間外の夜間、休日に救急外来を受診する軽症患者から数百-数千円の「特別料金」を徴収する動きが一部の公的病院などで始まっている。

  医師不足が深刻化する中、軽症患者の安易な受診を抑制して重症患者の診療に一層力を入れ、勤務医の過重労働も軽減する狙い。円滑な実施には地域住民の理解と協力が欠かせず、地方議員からは重症患者まで受診を控えることを心配する意見も出ている。

  特別料金徴収は以前から認められており、厚生労働省によると、2002-04年には全国で約150の医療機関が実施。徴収を近年始めた公的病院などは、公的医療保険に本来請求できる診療報酬の「時間外加算」分を患者の自己負担とする考え方で特別料金を徴収。金額は、導入前年度の時間外軽症患者の平均受診料とする病院もある。

  共同通信の取材では、山形大病院(山形市)が一律8400円、磐田市立病院など静岡県の公立5病院は時間外加算額を基準に650-4800円の8段階、徳島赤十字病院(徳島県小松島市)が一律3150円を徴収。各病院は06年以降に順次開始した。』
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2008.10.16 ☆医療費全体の底上げを―日医が要望
  16日午前、キャリアブレイン→

  『日本医師会は10月16日までに、医療費全体の水準を引き上げることなどを盛り込んだ要望書を「社会保障国民会議サービス保障(医療・介護・福祉)分科会」の大森彌座長に提出した。同分科会では、医療費や介護費用の将来推計を盛り込んだ最終報告を月内にも取りまとめる方針を示しており、これに先立って、急性期病院だけでなく医療療養病床などを含めた医療全体の水準の底上げの必要性を指摘した。

  要望したのは、医療費全体の水準の引き上げと▽社会保障費の機械的抑制の撤回▽患者が必要な医療を受けられる体制の維持―の合わせて3点。

  分科会が6月にまとめた中間報告では、急性期病院など専門的な医療を提供する中核病院を中心に人員配置や機器装備の拡充を進める方針を示していた。これに対して要望では、本来の医療機能の分化を求めるには、急性期以降の治療の受け皿となる連携先が健全でなければならないとし、医療全体への資源投入の必要性を訴えている。

  日医の中川俊男常任理事は15日の定例記者会見で、分科会による議論が急性期病院の在院日数を短縮させ、職員数を増加させることを前提にしている点について、「医師やコメディカルを増やすということは、必ず財源論がセットになる。明確な財源論がないまま、医師やコメディカルを増やすと大変なことになる」と問題視した。その上で、将来推計がまとまった段階であらためて日医としての見解を示す方針を明らかにした。』
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2008.09.21 ☆社会保障費の抑制はもう無理! 後期高齢者医療制度を考える
  21日、共同通信(47コラム)→

  『今年4月に始まった後期高齢者医療制度。野党があれほど強く見直しを求めたのに、政府・自民党が頑として応じなかったこの問題は、衆院選が近づいた9月19日になって、舛添要一厚生労働相と麻生太郎氏が一転、廃止・新制度創設の方針で合意したという。歓迎すべきことではある。しかし、茨城県医師会の政治団体、茨城県医師連盟が17日、次期衆院選の県内7選挙区すべてで民主党の立候補予定者を推薦すると発表したこと、また10月15日の第二段階の年金“天引き”スタートが衆院選に逆風になることなどを計算した、自民党の節操のない、なりふり構わぬ方針転換と思われる。

  そもそもこの制度に怒ったのは高齢者たちだけではない。肝心の医師たちがきわめて冷ややかだった。75歳以上を「別枠」にしたのは、年齢で線引きして国の社会保障費を抑制するのが狙いだった。抑制策をあくまで守るのか、それともこの際思い切って抑制のタガを外すべきなのか。一番良いのは老若一元的な医療保険の実現なのだが、それが実現するまでは、当面、「別枠」制度を白紙に戻し、税金をもっと投入するしかないのである。

  ある年齢以上の人たちだけ切り離した独立の社会保険制度は世界にも例がない。
  何人かの知人の医師たちに聞いてみたところ、医療保険の「一元化」論は昔からある。老若を一つの枠に、というだけでなく、いろんな職種も一つの枠に、という一元化の構想だ。しかし現役世代のサラリーマンが加入する企業単位の健保組合の連合会と経団連がぜんぜん乗ってこない。政府管掌健保、共済組合なども及び腰だ。だから「本当は一元化がいいんだけど、こういう利益団体が壁を作っていて実現はまず無理。だから現実的には公費負担を増やすしかない」と、どの医師も口をそろえた。

  政府が押し通そうとしてきた高齢者「別枠」制度も、一応現役世代の「支援」は受ける。75歳以上の医療費の4割を現役世代が負担する。そして5割は公費。つまり「一元化」は無理だが、部分的な「拠出」で「支援」する。それでも残り1割を75歳以上の人たち自身に保険料として自己負担させる。75歳以上の医療費が上がれば75歳以上の人たちが払う保険料も上がる。自己責任論である。少しでも保険料上昇を避けたければ、医者にかかる費用を抑制しなさい、つまり風邪くらいで医者の世話になるな…と年寄りを脅迫するみたいな仕組みだ。ここに相当の無理があった。

  「別枠」制度が医師たちに悪評だったのは、「かかりつけ医」制だ。これが高齢者医療の質を低下させる、として制度受け入れ拒否を決めてしまった医師会が全国にかなりある。茨城、青森、山形、佐賀、岡山、鳥取、広島、山口、福島、宮崎、栃木、秋田、徳島・・。これらの県の、一部地域の医師会が拒否ないし消極対応の意思表示をしている。医師たちが二の足を踏むのは、新制度だと「かかりつけ医」の報酬が原則として患者1人当たり「月6000円」(定額制、患者負担は600-1200円)で打ち切られるからだ。この金額では入念な医療ができない恐れが十分にある。「月に6000円では簡単な検査と診察をするだけで足が出る」と医師たちはいう。患者にしてみれば、「かかりつけ医」にみてもらうだけならいくら診療してもらっても定額で済むともいえるが、ちゃんとした検査や治療をしてもらえない可能性がある。
6000円でなく2万円だったら引き受ける医師が多くなるかもしれない。以前なら厚生労働省も制度を新しくするときは決まって医師にインセンティブを与えて制度を円滑にスタートさせたそうだ。それができないほど社会保障費抑制の政策が限度を超えてしまっていたのだろう。貧すれば鈍すだ。

  低所得者層にとっての厳しさ、年金から天引きする心無さ、保険証未着、対象外の人から間違って天引き、算定額の誤り・・・こうした問題だけなら、政府・与党のいう「運用上の改善」でなんとかなる。しかし「かかりつけ医」制ひとつとっても制度自体が長続きするとは思えなかった。』
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2008.09.14 ☆国立病院、診療明細書を無償発行へ
  13日、日本経済新聞→

  『独立行政法人の国立病院機構は12日、全国の国立病院で、健康保険組合などに診療報酬を請求する際に用いる「診療報酬明細書(レセプト)」と同内容の明細書を、全患者に無償で発行することを決めた。発行にはこれまで患者から実費を徴収していたが、診療情報の透明化を進め、患者サービスの向上を図る狙い。19日から宮城県と福岡県の2病院で試行。来年1月から全146病院に広げていく。』
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2008.09.09 ☆臨床研修:40大学に特別コース 小児科や産婦人科、医師不足問題に対応
  9日、毎日新聞→

  『厚生労働省は8日、新人医師に2年間義務付けられている臨床研修制度について、来年度から医師不足問題に対応した特別コースを40大学に導入することを明らかにした。定員397人で、不足が著しい小児科や産婦人科などに重点を置いた研修を受ける。

  内訳は▽小児科29コース(69人)▽外科27コース(98人)▽産婦人科26コース(62人)▽内科22コース(112人)▽救急、麻酔科15コース(37人)--など。重点を置いた診療科の研修期間を延長し、それ以外の研修は短縮する。

  大学病院は来年度から弾力的な研修プログラムを組めるようになった。』
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2008.09.06 ☆窓口負担3割を1割に 高齢者医療で与党方針
  6日、共同通信→

『自民、公明両党は5日、75歳以上が対象の後期高齢者医療制度で、医療費の窓口負担がこれまで1割だったのに今年8月から3割に増えた一部の高齢者について、元の1割負担に戻す方針を固めた。自治体などのシステム改修が必要なことを考慮し、来年1月から実施したい考え。期間を限らない恒久措置。対象は全国に1万数千人とみられ、必要な財源は数億円の見通し。

 対象となる高齢者は、夫婦のいずれかが75歳以上で新制度に移り、もう一方が74歳以下で国民健康保険など従来制度に残った結果、片方が「現役並みの所得がある」と判定されて3割負担に変更された人。「世帯の生活実態は変わらないのに、夫婦別々に判定するのはおかしい」との批判を受け、見直しを図る。

 現役並み所得」の判定基準は、課税所得が145万円以上で(1)夫婦世帯では合計年収が520万円以上(2)単身世帯では年収383万円以上。』
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2008.09.06 ☆大学病院の臨床研修、地元出身者に優遇策 8日に検討会初会合
  6日、日本経済新聞→

  『厚生労働省と文部科学省は5日、医師の臨床研修制度の見直しに関する検討会の初会合を8日に開くと発表した。各都道府県の大学病院が地元出身者の研修枠を設けて優遇するなど、地方勤務を促す具体策を検討する。2004年度に同制度を導入した後、都市の市中病院などに新人医師の研修希望が集中し、地域偏在を招いたとの指摘があることに対応する。年内に結論をまとめる。

 検討会には福井次矢・聖路加国際病院長や高久史麿・自治医科大学学長ら有識者がメンバーに加わる。例えば、大学病院で臨床研修を受ける場合は希望する診療科目に特化したり、研修期間を短縮したりするといった優遇策を設けるなど、地元の大学病院を選択する新人医師が増えるような方策を詰める。舛添要一厚生労働相は5日の閣議後の記者会見で、検討会の議論の方向性について「規制や懲罰をかけるのは反対だ。インセンティブを与える」と述べた。』
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2008.09.03 ☆認知症の入院患者、9年間で倍増 6割が1年以上
  3日、朝日新聞→

  『認知症の入院患者が、96年から05年までの9年間で4万3千人から8万3千人と倍増したことが厚生労働省の調査で分かった。急速な高齢化で重度の認知症の人が増えているためだ。約6割が1年以上の長期入院で、退院後の受け皿不足による「社会的入院」が相当数いると見られる。

 厚労省は、社会的入院を解消することで、現在約35万床ある精神病床を10年間で7万床減らす計画だった。今回の調査結果を受けて、計画通り削減を進めると必要な治療を受けられない患者が出ることも考えられ、計画見直しの方針を固めた。3日開かれる厚労省の検討会で表明する。

 認知症の場合、主な症状の物忘れだけではなく、妄想や暴力、徘徊(はいかい)などの症状が重い時は入院治療が必要だ。

 重度の妄想や暴力は通常、1~2カ月の治療で改善するとされるが、1年以上の長期入院患者は05年時点で57%、5年以上の患者も15%にのぼる。脳卒中や糖尿病などを併発して長期入院している人のほか、症状は回復しても、家庭や施設などの受け入れ先がなく、退院できない人も相当数いるとみられる。

 厚労省は来年夏までに、精神障害者の医療福祉に関する計画を策定する予定だ。在宅や施設での療養が可能な認知症患者はできる限り退院させて地域のケアに委ねる方針だが、医師が退院可能と判断しても、症状が不安定な人については老人保健施設なども受け入れに難色を示すことが予想され、「社会的入院」の解消は容易ではなさそうだ。

 認知症の高齢者の数は02年時点で149万人で、15年には推計で250万人に増える見通し。』
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2008.08.31 ☆医療関係者から批判の「5分ルール」、中医協が調査へ
  31日、讀賣新聞→

  『厚生労働相の諮問機関「中央社会保険医療協議会(中医協)」が、医師が外来患者の問診や身体診察、指導などを5分以上行うと診療報酬を上乗せできる「5分ルール」について、調査を実施することになった。

 医療関係者から「医療機関の収入減につながる」などの批判が出ていることを踏まえたものだ。10月から調査を始め、来年1月にも調査結果を公表する。医療機関への影響を見極めたうえで、ルールの見直しも検討する。

 「5分ルール」は今年4月の診療報酬改定で、診療所と中小病院の外来の再診料に導入された。「3時間待ち・3分診療」などといわれる患者の不満を解消し、「患者を懇切丁寧に診察してもらう」との狙いがあった。診察時間が5分未満だと、「外来管理加算」(520円)という診療報酬が支払われず、5分以上だと支払われる。

 しかし、医療関係団体から、「不要なのに無意味に長く診察し、診療報酬をもらう医師が出てくる」「一日に診察できる患者の数が不当に制限される」などの批判が相次いでいる。

 調査は医療機関と患者を対象に実施する。医療機関については一日当たりの患者数や診療時間、患者への説明内容などを調べる。患者に対しては、医師の説明内容への理解度と満足度などを聞くことにしている。』
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2008.08.28 ☆社会医療法人病院の非課税など要望
  28日夜、キャリアブレイン→

  『厚生労働省は、2009年度税制改正をにらんだ要望項目を週明けにも財務、総務両省に提出する方針だ。社会医療法人立の病院や診療所の建物に対する非課税措置の創設などを盛り込む。

  通常よりも公益性が高い救急、災害、へき地、周産期、小児医療(小児救急を含む)―の5事業のどれかを実施する社会医療法人を税制面で優遇し、「安心と希望の医療の確保」につなげるのが狙い。最終的な取り扱いは、与党の税制調査会が年末にとりまとめる税制改正大綱に示される。

  一方、がんなど生活習慣病対策推進の一環として、たばこ税の税率引き上げを要求。また、がん診療連携拠点病院が放射線治療に必要な高額医療機器を取得した場合、特別償却できる措置の創設も求める。

  このほか、介護施設などに転換した療養病床に特別償却を認める措置については、病床再編が一段落する2012年度までの適用期限延長を要望する。』
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2008.08.24 ☆臨床研修見直し 検討会設置へ 舛添厚生労働大臣
 24日夕、NHK→

  『舛添厚生労働大臣は、東京で開かれた医師不足対策などを話し合う有識者会議で、地方の医師不足に拍車をかける原因の一つになっている「臨床研修制度」を見直すため、厚生労働省と文部科学省による合同の検討会を今週中にも設置する考えを明らかにしました。

  「臨床研修制度」は、医師免許を取ったばかりの医師に2年間の研修を義務づけるもので、幅広い診療能力を身に付けてもらおうと、4年前に導入されました。ただ、勤務条件のよい都市部の病院に研修医が集中し、地方の医師不足に拍車をかける原因の一つになっているとして、見直しを求める声が上がっています。

  これについて、舛添厚生労働大臣は、東京で開かれた医師不足対策などを話し合う有識者会議で「『臨床研修制度』の見直しについて、会議での議論を福田総理大臣に報告し、鈴木文部科学大臣とも協議した結果、厚生労働省と文部科学省の合同の検討会を立ち上げることにした」と述べ、今週中にも新たな検討会を設置する考えを明らかにしました。

  このあと、舛添大臣は、記者団に対し「大学の医学部に入学してから、卒業後、一人前の医師になるまで、すべてのあり方を議論したい」と述べ、合同の検討会では、「臨床研修制度」の見直しだけでなく、地域医療を担う医師の育成のあり方などを幅広く議論したいという考えを示しました。』
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2008.08.19 ☆医師の負担軽減のため看護師研修-厚労省
  18日夜、キャリアブレイン→

  『医師の業務負担の軽減を図るため、看護師や事務職員の役割を見直そうと、厚生労働省は来年度の新規事業で看護師の業務研修を検討していることが分かった。来年度予算の概算要求に盛り込む方向で検討している。

  厚労省は咋年12月、各都道府県知事あてに「医師及び医療関係職と事務職員等との間等での役割分担の推進について」の通知を出した。

  通知では、医師の勤務状況が厳しい現実を踏まえ、医師でなくても対応可能な業務については、役割分担を見直し、医師の負担の軽減を図るとしている。中でも、「医師と看護師などとの役割分担」の項目では、医師でなくても対応可能な業務として、▽薬剤の投与量の調節▽静脈注射▽救急医療等における診療の優先順位の決定▽入院中の療養生活に関する対応▽患者・家族への説明▽採血、検査についての説明▽薬剤の管理▽医療機器の管理―の8項目を挙げている。

  これらの点を踏まえ、各都道府県が看護師らを対象に、研修を実施。同省が補助を行う。』
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2008.08.19 ☆09年度概算要求、方針固まる-厚労省医政局
  18日夜、キャリアブレイン→

  『厚生労働省医政局が来年度予算の概算要求に向けて固めた新規事業の基本方針の内容が明らかになった。政府与党が昨年決めた「緊急医師確保対策」を受けてへき地の医師確保に取り組むほか、経済財政諮問会議で提案している「革新技術特区」(スーパー特区)などを踏まえて、革新的な医薬品と医療機器の創出推進などに取り組む。

 「緊急医師確保対策」を受けた施策として具体的には、▽へき地における医師確保支援▽女性医師の保育支援▽産科・産婦人科医の短時間正規雇用の促進▽臨床研修終了後の研修病院の検索システム導入▽後期研修医への奨学金貸与▽看護職員の需給に関する検討会の設置▽医療関係職種間の役割分担推進のための研修▽医療リスクにかかる支援体制の整備―などを検討。

  また、救急医療・地域医療体制の基盤整備として、▽専門医の質の確保にかかる検討▽救急医療を担う医療機関の経営基盤強化▽救急患者を断らない救急医療機関の整備▽ドクターヘリ導入促進事業の拡充▽救急医療支援センターの整備▽小児初期救急センターの経営基盤強化▽第11次へき地保健医療計画の策定に向けた実態調査と検討▽今後の歯科保健医療のあり方検討会の設置-などに取り組む。同省による「安心と希望の医療確保ビジョン」の具体化作業を踏まえて最終的な方向を固める。

   経済財政諮問会議で提案された「革新的技術特区」(スーパー特区)の方針に沿って、革新的医薬品・医療機器創出を推進する。新規事業として、▽グローバル臨床研究拠点医療機関の選定と体制整備▽産官学連携の研究基盤整備のためのクラスターの設備整備▽治験・臨床研究の国民への普及啓発▽ES・iPS細胞臨床研究指針作成▽「高度医療評価制度」実施のための体制整備▽「統合医療」を推進するための国際的な取り組みの調査▽ユビキタス健康医療技術推進事業▽医療機器の実用的な評価基準の策定▽医療機器価格データベースの作成-などをスタート。薬価調査のさらなる充実、後発医薬品の使用促進、EBM(根拠に基づく医療)普及推進についても継続して取り組む。』
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2003.08.12 ☆医師研修のプログラム、地域の実情反映 厚労省が09年度から(0
  12日、日本経済新聞→

  『厚生労働省は医師の臨床研修制度を見直し、2009年度から大学病院が独自に研修プログラムを一部変更できるようにする。大学病院ごとに特色のある計画を作成してもらい、地域の実情に応じた医療体制を整える。同省は医師不足が指摘される救急医療などの診療科目に重点を置いた研修が増えれば、地域医療の崩壊に歯止めをかける効果があるとみている。

 見直しの対象は医学部を持つ79の国立・私立大学病院。特に「地域医療に影響のある分野」について、来年度から研修プログラムの一部変更を認める。地域内で不足している診療科の研修期間を長くするなど、厚労省が認める範囲内で独自の研修を組むことが可能になる。』
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2008.08.10 ☆「広域対応訪問看護」を検討-厚労省
  7日夕、キャリアブレイン→

  『厚生労働省が、2009年度から新規事業として「広域対応訪問看護ネットワークセンター」を13年度までに各都道府県に設置する方向で検討していることが分かった。質の高い訪問看護サービスを安定的に供給することで、在宅療養の充実と推進を図り、医療費の伸びを抑えるのが狙い。実施主体は各都道府県で、予算は全額国庫負担となる。

 各都道府県の医師会、薬剤師会、看護協会、訪問看護事業所管理所などで訪問看護推進協議会を設置し、同協議会が「広域対応訪問看護ネットワークセンター」を設立する。同センターは、▽レセプト作成や料金請求などを行う「請求業務等支援事業」▽訪問看護ステーションの利用者や家族からの相談を受け付け、同ステーションに関する情報を周知する「コールセンター支援事業」▽同ステーションからの依頼で医療材料などを利用者や同ステーションへ納品する「医療材料等供給支援事業」-などを実施する。

  同センターの設立で、これまで以上に利用者のニーズにマッチした訪問看護を提供できるようになり、従来の訪問看護ステーションの負担解消などの効果も期待されている。

  同省は09年度予算の概算要求に盛り込み、約2億8000万円を要求するものとみられる。』
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2008.07.26 ☆救急患者のたらい回し防止策を強化へ、増田総務相が方針示す
  26日、讀賣新聞(夕刊)→

  『【ジュネーブ=山田真也】スイスを訪問中の増田総務相は25日夕(日本時間26日未明)、同行記者団に対し、重症患者らが救急搬送されながら、病院への受け入れを断られる「たらい回し」を防ぎ、円滑に患者が受け入れられるようにするため対策強化に乗り出す方針を表明した。

 消防法など関係法の改正案を2009年の通常国会に提出する方針だ。
消防法などを改正し、都道府県単位で医師、消防などが連携する協議会の設置を法的に位置づけて連絡の徹底をはかる。消防法には、消防機関が医療機関などと協議する役割を新たに書き込む考えだ。消防向け救急医療情報システムの医療機関情報を即時更新し、患者の症状に応じた迅速な病院選定を可能にすることなどを目指す。

 救急医療情報システムは都道府県が運営しており、山形、島根、沖縄の3県を除く44都道府県が導入している。消防機関は同システムで、診療科ごとに、<1>手術ができるかどうか<2>診察ができるかどうか<3>男女別で空きベッドがあるかどうか――などの情報を知ることができる。
これらの情報の更新は現在は、「1日に数回などのケースが多い」(総務省)が、即時更新されるようになれば、消防側は適切に病院を選定できるようになる。

 総務省消防庁によると、「たらい回し」は医師不足が深刻な地方圏よりも、大都市部で多く発生している。このため、消防庁は「大都市部で空きベッドなどの情報がすぐに分かるようになれば、『たらい回し』削減の大きな対策になる」としている。

 消防庁内に近く、検討会を設置し、厚生労働省とも連携を図りながら、法案作成作業などを進める。
消防庁の実態調査では、昨年1年間に全国で救急搬送された重症患者のうち、3・9%にあたる1万4387人が、医療機関に3回以上受け入れを断られていたことが判明している。』
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2008.07.26 ☆診療報酬の抜本見直し議論開始―日病協
  25日夜、キャリアブレイン→

  『日本病院団体協議会(日病協)は7月25日代表者会議を開き、同協議会内の診療報酬実務者会議で同報酬の抜本的な見直しを検討する方針を決めた。代表者会議後に記者会見した山本修三議長(日本病院会会長)が明らかにした。

  会見で山本氏は、「今は診療報酬改定に具体的な動きのない時期。そんな時期だからこそ、診療報酬について『在り方論』をやろうということになった」と述べた。その上で、(1)入院基本料(2)施設基準・人員基準(3)DPCによる診療報酬(4)外来医療(5)入院医療―の5項目にテーマを絞り、それぞれに担当者を置き、その担当者を中心に議論していくこととした。

  まず(1)では、入院基本料は「ホスピタルフィー」とされているが、現在は看護体制で評価されている点に着目。本当にそれでいいのか、どうすべきなのかについて検討する。(2)は特に回復期リハをはじめとするリハビリテーションに注目、その在り方について整理する。
(3)のDPCに関しては、実施中の病院のデータをきちんと分析し、どうすべきかを検討する。(4)について、現在は診療所と病院に外来があり、機能分化で議論がされている。それを一歩進め、「患者さんのためにはどうあるべきか」の視点で救急やプライマリーケアなどについても議論していく。
(5)では「特定機能病院」「急性期」「慢性期」という枠組みの入院医療についても前提を外し、抜本的な議論を進めるとした。

  これらの議論については、2010年の診療報酬改定前までにまとめ、改定議論の中での要望に生かしていく方針。』
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2008.07.19 ☆医師不足で臨床研修制度、見直し
  18日朝、NHK→
 
 『地域の医療を担う医師を増やすため、厚生労働省は、医師免許を取った医師に2年間義務づけている「臨床研修」の制度を見直し、産婦人科や外科など医師不足が特に深刻な分野を重点的に学ぶコースを、新たに設ける方針を固めました。
臨床研修は、基本的な診療能力を身につけてもらうため、4年前に始まった制度で、医師免許を取った医師に2年間、病院での研修を義務づけています。

 この制度では、最も基本となる内科を半年以上、外科と救急医療を3か月以上、それに小児科、産婦人科、精神科、地域保健・医療をそれぞれ1か月以上学ぶことになっています。ところが、環境の整った都市部の病院で研修を受ける医師が増えたり、勤務の過酷な産婦人科や外科を志望する医師が減ったりして地方の医師不足が進み、病院や診療科の閉鎖が相次いでいます。

 このため、厚生労働省は今の制度を見直し、産婦人科や外科など、医師不足が特に深刻な分野を重点的に学ぶコースを、新たに設ける方針を固めました。新しいコースは来年4月、全国の大学病院に設けられ、専門的な研修を通じて地域の医療を担う医師を育て、医師不足の解消を目指すことにしています。

 臨床研修制度は、幅広い診療分野を学ぶために導入されましたが、医師不足に歯止めがかからないなか、専門的な分野の研修を重点化するという大幅な見直しを迫られることになりました。』
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2008.07.19 ☆診療報酬の非課税見直しなど要望―四病協
  18日夜、キャリアブレイン→

  『四病院団体協議会(四病協)はこのほど、2009年の税制改正に関する要望書を舛添要一厚生労働相に提出した。診療報酬、介護報酬に対する非課税制度の見直しなど6項目。

  医療機関や介護保険施設が購入する医療材料や薬品などには消費税が上乗せされているが、診療報酬や介護報酬は非課税のため、仕入れ消費税分が転嫁できない。診療報酬には仕入れ消費税の一部を補てんするとされているが、個々の医療機関の仕入れ税額までは配慮されておらず、医療機関などの負担となっているのが実情だ。このため、診療報酬、介護報酬は原則課税とし、患者・利用者の負担に配慮した施策も併せて行うべきとしている。

 事業税については、診療報酬に関する事業税の非課税措置を存続させるとともに、開設者のいかんを問わず、すべての医療機関を非課税とすべきと訴えている。
また、社会医療法人に関しては、固定資産税と不動産取得税の非課税を求めている。

  昨年から、持ち分のある社団医療法人の設立が認められなくなり、既存のものは経過措置型医療法人と位置付けられた。これらが、非営利性を明確化した基金拠出型医療法人などに移行する場合に、課税関係が生じないような措置を取るべきとした。

 また、経過措置型医療法人の事業継承に際して、相続税などの課税に対し、持ち分に対する出資評価を見直すべきと要望している。具体的には、持ち分のある医療法人の出資評価を、取引相場のない株式で無配当のものと同じ方法で算出すべきと訴えている。
このほか、病院用建物などの耐用年数の短縮も求めている。』
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2008.07.15 ☆医療保険一元化を議論 民主、調査会が初会合
  15日夜、共同通信→

  『民主党は15日、新たに立ち上げた医療制度調査会(会長・枝野幸男元政調会長)の役員会を国会内で開き、公的医療保険を人口100万人程度の「健康生活圏」ごとに一元化するなど医療制度の抜本的改革案作成に向けた議論をスタートした。

  枝野氏は、後期高齢者医療制度への世論の批判が強いことを踏まえ「衆院選では医療政策が政権を取れるかどうかの大きなポイントになる」と指摘。直嶋正行政調会長は「医療制度改革は財政的な問題を伴う。バランスの取れた政策にまとめたい」と述べ、政権担当能力をアピールする狙いを強調した。

  民主党はこれまで政府管掌健康保険、国民健康保険、健康保険組合などを生活圏ごとに一元化する案を公約として提示。後期高齢者医療制度は廃止する方針だ。調査会はこれらを基に一元化に向けた論点を整理し、新制度の具体案をまとめる。新制度導入に伴う経費や財源確保策も示す考え。』
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(医・改革09)
15日夜、毎日新聞→

  『民主党は15日、医療保険制度の抜本改革を議論する医療制度調査会(会長・枝野幸男元政調会長)の初会合を開いた。党が掲げる「医療保険の一元化」を具体化し、保険制度を支える税制のあり方も議論する。次期衆院選をにらみ、改革案をまとめたい考えだ。

  同党は先の通常国会で、後期高齢者医療制度廃止法案を参院に提出・可決したが、衆院で継続審議扱いになった。民主党は06年に医療改革案をまとめたが「国保、健保、政府管掌健康保険を一元化する」としただけで具体的でないため、調査会で議論を深める。

  枝野会長はあいさつで「次期総選挙では年金以上に医療がポイントになる可能性が十分ある。選挙でアピールできるよう整理したい」と、医療保険制度の立て直しに特化して議論することを確認した。』
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2008.07.13 ☆70―74歳の医療費窓口負担、引き上げ凍結を継続 与党方針
  13日、日本経済新聞→

  『与党は12日、来年4月から70―74歳の医療費の窓口負担を引き上げる措置を凍結する方針を固めた。現行の1割負担から2割負担への移行を1年程度、先送りする方向だ。約1400億円の必要財源は今年度補正予算で手当てしたい考えで、政府との調整に入る。来秋までに次期衆院選があるなか、高齢者の反発を招く負担増を回避する狙いだが、財政規律は緩むことになる。

  15日に開く与党の作業チームで具体的な議論を開始。2009年度予算の概算要求基準(シーリング)策定前の月内に決定し、政府に財源の手当てを求める。窓口負担は現在、69歳までと、70歳以上の現役並み所得者(夫婦世帯で年収約520万円以上)が3割。現役並みの所得がない一般の70―74歳は1割負担になっている。

  政府・与党は06年に成立した医療制度改革関連法で、70―74歳の窓口負担割合を08年4月に2割に引き上げることを決定。ところが07年7月の参院選で与党が惨敗したため、福田康夫政権発足後の同年10月に実施時期を09年4月まで1年先送りした。今回、先送りすれば2度目の凍結になる。』
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2008.07.09 ☆中医協 診療報酬の影響調査へ
  9日夜、NHK→

  『中医協・中央社会保険医療協議会は9日の会合で、後期高齢者医療制度にあわせてことし4月から導入された診療報酬のうち、批判が出ている2つの項目について、医療機関と患者を対象に影響を調べ、今年度中に報告書をまとめることを決めました。

  9日開かれた中医協の会合では、ことし4月の診療報酬改定をめぐって議論が行われ、75歳以上を対象にした後期高齢者医療制度にあわせて導入された診療報酬のうち、2つの項目について影響を調べることを決めました。調査の対象となるのは、高血圧など慢性の病気がある高齢者を診察した場合、医療機関に支払われる報酬の一部を1か月当たりの定額制にしたことと、回復が難しいと診断された高齢者に対し、医師が事前に延命治療を行うかなどを相談した場合、報酬が支払われる仕組みの2つです。

  これらの診療報酬をめぐっては「定額制になったことで、医療機関が赤字になる場合は必要な検査が行われないなど、高齢者の医療を制限するものだ」などとして批判が出ており、医師が事前に相談した場合に報酬が支払われる仕組みは今月から凍結されています。調査は、中医協の委員や専門家などがことし秋をめどに医療機関と患者を対象に行い、今年度中に報告書をまとめることにしています。』
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2008.07.03 ☆医療制度めぐる課題探る 山形で日本病院学会
  3日夜、山形新聞→

  『日本病院学会が3日、山形市の山形テルサなどを会場に2日間の日程で始まった。医師不足や医療費財源の在り方など、崩壊の危機が叫ばれる医療制度と病院をめぐる課題について講演やシンポジウムが行われている。

  学会長の浜崎允山形済生病院長は「これからの医療の向かうべき途(みち)」と題して講演した。「現在の医療費抑制政策では、真に良い医療は実現できない」と指摘。医療・福祉・保健を一体的にとらえた同病院の実践を紹介し「医療の根本は何か。原点に戻って考える必要がある」と述べた。

  続いて、竹嶋康弘日本医師会副会長、山本修三日本病院会会長らがそれぞれ講演。ほかの先進国に比べて圧倒的に足りない医師数や、医療費抑制に伴う病院運営の厳しさ、地域の医療連携の在り方などが論じられた。このうち、山本氏は「国による財源確保とともに、国民の信頼に応える医療を提供するための、医師による仕組みづくりが大切だ。そうすれば、医療崩壊は食い止められるだろう」と提言した。

  全国2600以上の病院に働く各職種の会員でつくる日本病院会の学術集会で58回目。本県での開催は初めて。4日までシンポジウムやワークショップなどが行われる。』
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2008.06.29 ☆認知症疾患医療センターを整備
  30日夜、キャリアブレイン→

  『厚生労働省は認知症医療の体制強化の柱として、認知症疾患医療センターの整備を2009年度から進める方針を決めた。6月30日の「認知症の医療と生活の質を高める緊急プロジェクト」の中で明らかにした。

  認知症疾患医療センターは、認知症の専門医療の提供と介護との連携の中核機関と位置付けられる。全国150か所程度の医療機関を指定。連携担当者を配置し、自治体の積極的な関与の下、地域の認知症医療における連携体制構築を目指す。

  また、同センターの連携担当者と連携する認知症連携担当者を配置した地域包括支援センターを整備する。認知症連携担当者は、▽認知症の確定診断を受けた高齢者の情報の把握▽利用者の住所地の地域包括支援センターへの利用者情報や専門医療情報の提供▽要介護者に対する専門医療や権利擁護の専門家の紹介▽認知症ケアに関する専門的相談・助言―などを行う。

  さらに、若年性認知症に関する相談コールセンターを設置する。早期に認知症疾患医療センターや地域包括支援センター、障害者就労支援機関などに適切に結び付けられるような仕組みを目指す。

  これらの事業について、厚労省は09年度予算の概算要求に盛り込む方針。』
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2008.06.26 ☆診療報酬改定で小児科など打撃 外来管理加算など
  26日夜、キャリアブレイン→

  『4月の診療報酬改定で、医師が再診時に算定できる「外来管理加算」に“5分ルール”が導入されたことで、厚生労働省は当初、1割程度の医療機関が外来管理加算を算定できなくなるとみていたが、実際には2割を超えていることが、全国保険医団体連合会(保団連)の6月26日までの調査(中間報告)で明らかになった。今回の改定は、医師不足が深刻な小児科医や病院勤務医への対策が柱とされたが、小児科や病院では約3割が算定できなくなっている。

  調査は、10日までに回答があった25都道県の2355診療所と、17都県の309病院(200床未満)について集計した。
  診療所の診療科の内訳は、内科1322施設、小児科145施設、外科136施設、整形外科169施設、産婦人科100施設などとなっている。

  診療所については、今年3月と4月の外来管理加算の算定割合を比較した。その結果、2355施設全体では、3月に再診のうち58.3%で外来管理加算を算定できていたが、4月には45.0%に減少。4月の算定割合が3月の77.2%に落ち込んでいる。

  診療科別に4月の算定割合を3月と比較すると、内科80.1%、小児科72.4%、外科84.0%、整形外科75.1%、産婦人科72.6%。小児科と産婦人科では、共に3割近く減っている。
  また、病院について、昨年4月と今年4月の算定割合を比較すると、昨年4月の57.7%が、今年4月には44.4%に減少。今年の算定割合が昨年の76.9%に下がっている。

  保団連では「外来管理加算に“5分ルール”という時間要件が導入され、厚労省が今回の診療報酬改定で重視したという小児科や病院などで算定できなくなる割合が高くなっており、現場の実態と矛盾している。これでは『医療崩壊』を加速させることになりかねない」と指摘しており、“5分ルール”の医療機関への影響を分析した最終集計を近く公表することにしている。

外来管理加算
  「入院中の患者以外の患者(外来患者)に対して、厚生労働大臣が定める検査ならびにリハビリテーション、処置、手術などを行わず、計画的な医学管理を行った場合は、外来管理加算を算定できる」などと定められている。今年4月の診療報酬改定で、外来管理加算を算定する場合には、おおむね5分を超える診察時間を要することになった。』
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2008.06.25 ☆医療保険「積み立て方式導入を」 財務省研が報告書
  25日、日本経済新聞→

  『財務省の財務総合政策研究所は24日、人口動態の変化が財政と社会保障に与える影響を検討した報告書をまとめた。研究に参加した鈴木亘・学習院大准教授は、医療保険財政を将来も維持するためには、現役世代の負担で全体の歳出の大半をまかなう制度を改め、積み立て方式の導入が必要と提言。現在8.03%の保険料率を11.79%に引き上げることで、「2105年まで財政を維持できる」との推計を示した。

  神戸大の小塩隆士教授は公的年金が高齢者の格差をどれだけ是正しているのかを検討。分析の結果、公的年金の持つ高齢者への所得の再分配効果が乏しいと指摘した。厚生年金も報酬比例部分を持っているため、生涯所得の格差を大きくは是正しない。高齢者の所得格差を縮めるためには、「基礎年金部分を生活保護基準程度に引き上げるとともに、報酬比例の部分を圧縮するなどの改革が有効」と指摘した。』
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2008.0624 ☆厚労相 医師の勤務改善へ視察
  24日夜、NHK→

  『舛添厚生労働大臣は、医師不足対策などを盛り込んだ「5つの安心プラン」を来月中に取りまとめることになったのを受けて、東京・江戸川区の救急病院を視察し、小規模な救急病院に勤務する医師の勤務状況の改善に取り組んでいく考えを示しました。
福田総理大臣は、高齢者に対する支援策や、医師不足対策などの「5つの安心プラン」について、来月中に具体的な対策を取りまとめるよう関係閣僚に指示しました。これを受けて、舛添厚生労働大臣は、救急医療の現場で働く医師の勤務状況などを確認するため、24日、東京・江戸川区の救急病院と診療所を訪れました。

  今回訪れた病院の周辺では、比較的規模の小さい病院が連携することで、地域の救急医療を支えているということで、現場の医師からは「医師の疲弊は、大病院だけでなく、地域医療を担っている規模の小さな病院の医師にも及んでいる」などといった意見が相次ぎました。

  このあと、舛添厚生労働大臣は記者会見し、「病院と診療所が連携して、地域のネットワークを作ることが大事だ。規模の小さい病院の医師についても勤務状況を改善するため、診療報酬などで手当てできるところはやっていく」と述べ、小規模な救急病院に勤務する医師の勤務状況の改善に取り組んでいく考えを示しました。』
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☆舛添厚労相「二次救急に報酬で手当て」
  24日夜、キャリアブレイン→

  『舛添要一厚生労働相は6月24日、18日にまとまった「安心と希望の医療確保ビジョン」に、救急医療の改善策の推進が盛り込まれたことを受け、地区医師会員などの連携により個々の医療機関の特徴を生かすなど、独自の救急体制を整備している東京都江戸川区を視察した。視察後の記者会見で、二次救急への支援策について、「診療報酬その他で、手当てできるところはやっていく」と述べ、診療報酬上で評価していく意向を表明した。

  厚労相は視察の中で、勤務医の不足や診療科による偏在、患者の医療に対するニーズの高まりや多様化などから二次救急が疲弊しているとの報告を受け、二次救急に対する今後の支援策などについて、以下のように述べた。

  「診療報酬その他で、手当てできるところはやっていく。それから、すべてそうだが、トリアージ(重症度・緊急度による患者の選別)をきちんとやる。後方支援体制を取る。最初からみんな三次救急に行ってしまうため、ラストリゾートのはずなのに(三次救急に)行けなくなってしまう。二次にどういう人が行くか、二次で緊急処置が終わったら元に戻すのはどこか。ICUも緊急の手当てについては診療報酬が高いが、次(の医療機関)が引き受けても、後方支援の方が安いなら、経営というところから見たらなかなか受け入れられない。

  診療報酬は中医協の仕事だが、ニーズにきちんと応えた形での診療報酬改定を今後やっていかないといけないなと思うので、それらも含めて、厚労省の関係の全組織を改革するということにつながると思う。

  きょうすぐ答えが出るわけではない。こういう視察を繰り返し、現場を見て、生の声を聞いて政策に反映してやっていく。しかし、これはのんびりやるのではなくて、きのうの福田康夫首相の『(五つの安心プランを)7月中にまとめる』という指示もある。頻繁に現場を見ないと分からないので、見ていきたい」

  厚労相は今後、公立病院の機能を見るため、26日に都内で二次救急を担う公立病院を視察するほか、三次救急や病診連携などさまざまなケースを見ていくとした。』
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2008.06.19 ☆医師不足:臨床研修見直しへ 都市部では制限 厚労省ビジョン
  19日、毎日新聞→

『厚生労働省は18日、今後の医療政策の方向性を示した「安心と希望の医療確保ビジョン」をまとめた。医師数を増やすため医学部定員削減の方針転換を打ち出したほか、多様な勤務形態の導入や医師不足の顕在化を招く一因になった臨床研修制度の見直しを掲げた。

 医学部の定員増は、医師不足対策として長期的には効果があるが、即効性はない。そこでビジョンは、医師の勤務環境の改善やチーム医療の充実が必要と指摘。具体策として▽女性医師の出産・育児に配慮した「短時間正社員制度」の導入▽週のうち数日を地方病院で勤務する非常勤医師の活用▽メディカルクラーク(医師事務補助者)や医師と患者の仲立ちをする人材の育成--などを挙げた。

 また、地域医療を守るため、都市部に人気が集中しがちな臨床研修について、受け入れ制限を設ける方向で見直す。救急患者の搬送で、重症度に応じ地域内で病院を振り分ける管制塔機能を持った病院も整備する。』
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2008.06.18 ☆医師数算定見直しへ=麻酔科医の規制も緩和-医療確保で「ビジョン」・厚労省
  18日夜、時事通信→

  『厚生労働省は18日、医師不足解消に向け中長期的な展望を示した「安心と希望の医療確保ビジョン」をまとめた。地域や診療科で偏っている医師の配分を改善するため、医療機関の医師配置に関する基準を見直す。麻酔科医に関する規制も緩和する。
「ビジョン」ではまず、不必要に医師を抱えている病院を減らすため、「外来患者40人に医師1人」などと医療法で定められた標準医師数の算定方法を見直す。

  また、麻酔科医不足に対応するため、厚労省が許可した「麻酔科標榜(ひょうぼう)医」がいなければ、麻酔科を診療科目として掲げることができない規制を緩和する。
  さらに、都市部に医師が集中する一因になった2004年導入の新臨床研修制度を見直し、病院ごとの新人医師の受け入れ数について適正化を図る。地域医療に貢献する研修病院は積極的に評価する。』
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2008.06.17 ☆医師不足:医学部定員増へ 政府、「削減」閣議決定見直し
  17日午後、毎日新聞→

  『政府は17日、医学部の定員削減を定めた97年の閣議決定を見直すことを決めた。閣議後に舛添要一厚生労働相が提案し、福田康夫首相が了承した。来年度予算編成に向けた「骨太の方針」に反映させる。政府は「22年度には医師不足は解消する」として、削減方針を変えてこなかったが、医師不足の深刻化を受け、政策を全面転換する。具体的な増員数は未定だが、削減分を戻したうえ、さらなる上積みができないか検討するとみられる。

 舛添厚労相は福田首相との会談後「偏在ではなく、不足しているとの認識に立って医師を増やす」と述べた。具体的な増員目標は明示しなかった。

 医療費抑制を念頭に置いた医学部定員の削減は80年代後半に始まり、07年度の定員はピーク時(84年度)より8%少ない7625人。日本の人口1000人当たりの医師数は2・0人(04年度)で、経済協力開発機構(OECD)加盟国中で最低レベルだ。

 これに対し、舛添厚労相は自身もメンバーに加わる同省の「安心と希望の医療確保ビジョン会議」で、医学部の定員増を主張。提言に方針を明記し、政府として数値目標を打ち出すのが望ましいとの見解を示していた。』
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2008.06.17 ☆診療科の収支、10年(診療報酬)改定で反映か
  16日深夜、キャリアブレイン→

  『病院経営に掛かるコストを診療報酬に反映させる目的で調査を進めてきた池上直己・慶大教授の研究グループはこのほど、中央社会保険医療協議会(中医協)の分科会で、2007年度の「医療機関の部門別収支に関する調査研究」の結果を報告し、「診療科」を単位として病院の収支を把握する手法を大筋で了承した。今年度の調査についても、「診療科別の収支」を調査することを了承したため、中医協で正式に承認されれば、10年度の診療報酬改定では、診療科ごとの収支状況を診療報酬に反映する可能性が出てきた。

  中医協の診療報酬調査専門組織「医療機関のコスト調査分科会」(会長=田中滋・慶大大学院教授)が6月13日に開かれ、07年度調査の結果について池上教授が報告した。今回、調査の対象となったのは、DPC(入院医療費の包括払い)を導入している88病院で、病床規模は、「20-199床」が23施設(26.1%)、「200-499床」50施設(56.8%)、「500床以上」15施設(17.0%)となっている。

  調査結果によると、病院の診療科別の収支については、06年度の前回調査とおおむね共通した傾向が見られ、入院が黒字、外来は赤字だった。また、各病院が標ぼうしている診療科を「内科系」「外科系」「産婦人科系」に分けて収支状況を見たところ、「産婦人科系」(産科、婦人科、産婦人科)は黒字だった。

  質疑で、椎名正樹委員(健保連理事)は、診療報酬改定の際に参考にされる「医療経済実態調査」との関係を質問。「医療経済実態調査の不備や問題点が昨年の中医協総会などで議論になった。一方、この分科会は03年3月の『診療報酬体系の基本方針』を受けて設置され、大きな目的として、『医療機関のコストを診療報酬に反映させる』という柱があった。今後、(今回の調査を)どれだけ実践に使えるような調査として実施していくのか」

  これに対し、厚生労働省保険局の担当者は次のように述べ、中医協で議論していくべきとの考えを示すにとどめた。
「前回の医療経済実態調査については議論があった。今回の調査について、医療経済実態調査を補完するような形にしていくかは中医協で議論してもらう。医療経済実態調査が、『医療機関の収支が全体としてどうか』という調査であるのに対して、今回の調査は(病院の診療科別収支という)中身の分析。これを診療報酬改定の基礎資料としてよいかどうかを議論してもらいたい」

■ 医師報酬の分析、「意味があるのか疑問」
  「外来が赤字」との調査結果について、オブザーバーとして出席した中医協委員の藤原淳氏(日本医師会常任理事)は「基本診療料の影響がどの程度読み取れるか」と池上教授に質問。池上教授が「個別の診療行為についての分析はしていない。何が原因かは分析していない」と回答したところ、藤原委員は「調査の精度を上げれば、『ドクターフィー』と『ホスピタルフィー』を分けて考えられるところまで行き着くのか」と改めて尋ねた。

  池上教授は次のように述べ、病院の収支状況は「診療科」を一つの単位として分析すべきとの考えを強調した。
「私見だが、『ドクターフィー』とは何かよく分からない。例えば、DPCの出来高部分は『ドクターフィー』ではない。手術料、看護師や臨床工学技士の人件費も含まれるので、それを『ドクターフィー』と言うのは適切ではない。医師の人件費だけを取り出して別建てで算定しても役に立たない。勤務医であるなら、診療科が一つのマネジメントの単位。診療科としての収支を見た方が有意義だ」

  池上教授は、地方における診療科の統廃合の問題に触れながら、さらに続けた。
「統廃合の理由は、診療科としての収支が問題だからだ。08年改定前の値だが、産婦人科は診療科として見たら黒字だった。従って、日本の場合、『ドクターフィー』という医師の報酬だけを取り出して、どれだけ意味があるのか疑問がある」

田中会長は「大変重要なご指摘をいただいた。的確な答えだ」と評価。「管理会計は管理のユニットがコストなので、医師が(ユニットの)外側に存在する独立のマネジメントの単位でない以上、日本の管理会計のユニットは診療科であるという分かりやすい説明だ」

■ 地域格差の分析、「現在では無理」
  これに対し、猪口雄二委員(医療法人寿康会理事長)は次のように述べ、地域格差の問題を指摘した。
「病院経営という視点で見たとき、地域の格差がある。経営に影響するのは、減価償却費と固定資産税で、これらは明らかに都市部が高い。今回の調査で、地域格差や税の問題、減価償却費などの問題が明らかになるのか」

  池上教授は「残念ながら、現在のデータ数では無理」と回答した。「病院の財務状況は個別に違う。大都市部で減価償却費や税が高くなるという一定の傾向を示すためには、それなりの病院数を規模や経営主体別に集めないと比較できない。今回の調査では、都市部での一定の傾向を見いだすことを裏付けるデータは抽出できなかった」』.
2008.06.15 ☆社会医療法人、審査開始は早くとも秋に(09・医改革)
  13日深夜→

  『6月13日に東京都内で開かれた日本医療法人協会の2008年度第1回代議員会であいさつした同協会の豊田堯会長は、社会医療法人制度について、「審査が始まるのは早くてもこの秋」との見通しを示した。

  豊田会長はまず、この3月に政省令が出そろい、4月から実質的にスタートした社会医療法人制度について、「実際に申請できるのは、決算報告が出てからになる。第一号が出るのはどんなに早くても秋ということになる」と述べた。
  さらに、同法人の認定の取り消しについて、「法人の努力とは別の周辺の状況により、指定要件を満たさなくなる、ということはあり得る。その際、指定の取り消しに伴って認定時までさかのぼって課税ということになると、これはとんでもないことになる」と指摘。その上で、「このあたりの制度の整備について、今年度は重点的に取り組みたい」とした。

  また、06年の医療法改正により07年から始まった、従来の持ち分あり社団から基金拠出型医療法人への移行について、「移行に際して、剰余金に課税される可能性がある」とあらためて指摘した。さらに、持ち分あり社団から特定医療法人への移行時に非課税となる「同族役員が全体の3分の1以下」などの基準が、通知から政令に格上げされたことに触れた上で、「同様の基準で、基金拠出型移行の際も非課税の道が開けつつあると感じている」と述べた。』
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2008.06.15 ☆(外来管理加算の)診療報酬改定めぐり、異なるデータ使用か
  12日夜、キャリアブレイン→

  『4月の診療報酬改定で、医師が再診時に算定することができる「外来管理加算」の要件に“5分ルール”が導入されたことについて、厚生労働省が中央社会保険医療協議会(中医協)に提出した参考資料が、外来管理加算とは関係がない時間外診療に関する調査データを基に作成されたことが、全国保険医団体連合会(保団連)の情報開示請求で明らかになった。保団連は「外来管理加算の対象となる再診患者に対する診療時間に基づいておらず、調査データの不正流用だ」と指摘。一方、厚労省は「今後の診療報酬改定の検討資料とすることを目的に実施した調査で、不正流用には当たらない」と説明している。保団連は6月12日までに、参考資料がどのように作成されたのかなどをただす質問状を厚労省に提出した。(山田 利和)

  保団連によると、“5分ルール”については、中医協の委員から「医療の質は時間では測れない」などの反発があった。しかし、厚労省の原徳壽医療課長が昨年12月7日の中医協基本問題小委員会で、「内科診療所における医師一人当たりの患者一人当たり平均診療時間の分布を調査したところ、平均診療時間が5分以上である医療機関が9割という結果だった」とした資料=グラフ参照=を提示。外来管理加算の時間要件(“5分ルール”)が決定した。

 しかし、資料では、平均診療時間が30分以上という医療機関が圧倒的に多く、疑念を持った保団連が情報公開法に基づき、厚労省に資料の出典開示を請求した。その結果、外来管理加算の対象となる再診患者に対する診療時間の調査は実施されておらず、厚労省が2007年度に業者委託して実施された「時間外診療に関する実態調査結果」の数値を基に作成されたことが分かった。

  この調査は、「今後の診療報酬改定の検討資料とすることを目的に」(厚労省)、岩手、愛知、京都、大阪、山口、熊本の6府県の一般診療所を対象に実施。調査に当たっては「厳重に取り扱うこととし、目的以外に使用することは一切ない」などとしていた。

  これに対し、保団連は「外来管理加算の時間要件という全く別の目的に使用したのは、明らかな不正行為と考えられる。しかも、厚労省の資料は、診療時間を患者数で割っただけの単純なもので、外来管理加算の算定要件に規定されている『診察時間』と著しく乖離(かいり)している。4月以降、全国の医療現場で大変な混乱が生じており、開示請求で根拠が崩れた“5分ルール”を、すぐに撤廃することを求める」などと、厚労省に強く抗議している。

  厚労省は「『時間外診療に関する実態調査』については、対象となる診療所に協力を依頼する際、今後の診療報酬改定の検討資料とすることを目的に実施すると文書で示している。診療報酬改定の検討資料にしたもので、不正流用には当たらない」としている。

外来管理加算
  「入院中の患者以外の患者(外来患者)に対して、厚生労働大臣が定める検査ならびにリハビリテーション、処置、手術などを行わず、計画的な医学管理を行った場合は、外来管理加算を算定できる」などと定められており、今年4月の診療報酬改定で、外来管理加算を算定する場合には、おおむね5分を超える診察時間を要することになった。』
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2008.06.12 ☆診療報酬改定で「地域医療が崩壊」 県保険医協会がアンケ/青森
  12日、陸奥新報→

  『4月から実施された診療報酬改定で、「外来管理加算」の算定要件に5分以上の診察時間を義務付ける「5分ルール」が導入されたことについて、(青森)県保険医協会(河原木俊光会長)は11日、青森市内で記者会見し、県内病院への導入後アンケートを踏まえ、「病院が減収、勤務医は作業量が増えて地域医療が崩壊する」と改めて危機感を訴えた。収入減が1カ月38万円に上った小児科や、公的病院で年間1千万円を超えるケースもあった。同協会は継続的に調査を進めながら、国に対し「5分ルール」の撤廃を求めていくという。

  200床未満の病院、診療所の医師が再診する際、リハビリや処置などをしない医療を行った時に算定するのが外来管理加算。「5分ルール」は、患者に病状説明や治癒に向けた丁寧な指導を促す趣旨で国が導入した。しかし、診察時間が延びることによって、1日当たりに診察できる患者数が減り、減収や労働強化にもつながるとされ、医療現場は頭を悩ませている。

  同協会が県内の501病院を対象に5月に実施したアンケートでは、回答した117病院中、96%が5分ルールに反対。78%の病院が「地域医療の崩壊が加速する」と感じているという。

  ある公的病院では1カ月の減収が約96万円に及び、単純計算で年間の減収が1153万円に達した。特に皮膚科と小児科で外来管理加算を算定できなくなる割合が高い(各24%、23%=推計)とされる。

  会見で同協会は「中小の病院に影響が大きい。5分ルールを撤廃し、診療報酬を分かりやすい仕組みに変えるべき」(大竹進副会長)と話した。』
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2008.06.05 ☆「再診料」の議論が再開
  5日夜、キャリアブレイン→

  『今回の診療報酬改定で大きな争点となった「診療所の再診料」をめぐる議論が、中央社会保険医療協議会で再びスタートした。厚生労働省が示した資料に対し、診療報酬の支払側の対馬忠明委員(健保連専務理事)は「このような資料で議論ができるのか」と強い不満を表した。診療側の西澤寛俊委員(全日本病院協会会長)もこれに賛同。藤原淳委員(日本医師会常任理事)は、厚労省のこれまでの医療政策に対する考え方を提示するよう求めた。(新井裕充)

  厚生労働相の諮問機関である中医協の診療報酬基本問題小委員会(小委、委員長=遠藤久夫・学習院大経済学部教授)が6月4日に開かれた。この日の議題は、「基本診療料(初診料・再診料)」で、2010年度の診療報酬改定に向けた最初の会合となった。

  診療所の再診料をめぐっては、「病院と診療所の格差是正」「勤務医の負担軽減策に充てる財源」などの問題が複雑に絡み合い、今回の改定では診療報酬の支払側と診療側(日本医師会)の意見が最後まで対立した。最終的に、1月30日の中医協総会で公益委員が裁定し、診療所の再診料を引き下げずに病院(200床未満)の再診料を3点(30円)引き上げることで決着。その結果、診療所の再診料は71点(710円)、病院(200床未満)の再診料は60点(600円)となり、14点(140円)だった点数差が11点(110円)に縮まったという経緯がある。

  中医協が舛添要一厚生労働大臣に答申した「2008年度診療報酬改定の主要改定項目案」に、次の改定で考慮すべき主要な8項目を付記した(付帯意見)。その中で、初・再診料や外来管理加算、入院基本料などの「基本診療料」を挙げ、「水準を含め、その在り方について検討を行い、その結果を今後の診療報酬改定に反映させる」とした。

  この日の小委で厚労省が示した資料は、▽初診料、再診料の考え方▽初診料、再診料・外来管理加算の点数の変遷▽診療所の診療報酬に占める初診料、再診料・外来管理加算の割合▽一般病床200床未満の病院と200床以上の病院の比較―など。

  資料の説明に先立ち、厚労省保険局の原徳壽・医療課長が次のように述べた。
「2010年度の診療報酬改定に向けて議論していただく上で、付帯意見にある『基本診療料』とか、DPC、薬価の在り方が主要な項目と考えている。2010年度の改定に向けた議論は、恐らく来年度から実質的に細かく進めていくことになるが、これらの主要事項については、できるだけ今年度から基本的な認識を共有して議論をしていくことが必要だと考えている。そこで、本日は『基本診療料』のうち、初診料・再診料について基礎的な資料を用意させていただいた」

■ 「初診料、再診料の考え方」
  厚労省は「初診料、再診料の考え方」と題する資料で、初・再診料や外来管理加算の点数、初・再診料に含まれるものを挙げた。厚労省が「初・再診料などに含まれると考えられるもの」と判断したのは、▽診察に当たって、個別技術で評価されないような基本的な診察や検査、処置など▽診察に当たって、基本的な医療の提供に必要な人的、物的コスト―の2項目。
このうち、「基本的な診察や検査、処置」は、▽視診や触診、問診など基本的な診察方法▽血液測定、血圧比重測定など簡単な検査▽点眼、点耳、100平方センチメートル未満の皮膚科軟こう処置など簡単な処置―で、「人的、物的コスト」は、▽人件費▽カルテ、基本的な診察用具▽光熱費▽施設の整備費―など。
原課長が資料を説明している途中で、竹嶋康弘委員(日医副会長)と中川俊男委員(日医常任理事)が同時に退席した。

  質疑では、「基本診療料」に対する厚労省の考え方が示されていないことを指摘する意見が相次いだ。口火を切ったのは対馬委員で、「3か月前まで再診料について議論したが、それと同じような議論をしても意味がない」と前置きした上で、次のように述べた。
「今回が(今年度の)初めての議論になるが、(厚労省の資料の)提示の仕方に極めて不満がある。例えば資料の1枚目。『初診料、再診料の考え方』と書いてある。『考え方』と言うから、何か『考え方』が書いてあるかと思ったら、単純に点数などが書いてあるだけではないか。そして、『点数にはこれが含まれる』と。これ、『考え方』だろうか。このような資料で議論ができるのか、よく分からない。むしろ、従来の議論とは違った観点から議論できるような資料を出すべきだろう。(前回と)同じような議論をしても、頭がかっかとするばかりではないか」

  対馬委員はこのように資料を批判した上で、「基本診療料」を考える際の視点を提示した。
「例えば、基本診療料と特掲診療料との関係など、体系的な視点がある。基本診療料の中でも、『基本と個別』『包括払いと出来高払い』『ドクターフィーとホスピタルフィー』という視点がある。また、『初・再診料』の視点としては、『大病院と中小病院』『有床と無床』などもある。特に、外来管理加算などは診療科ごとの特性があるだろう。『患者の特性』『急性疾患と慢性疾患』『75歳以上の後期高齢者医療制度の対象になる人とそうでない人』『患者から見た場合の分かりやすさ』など、いろいろな視点がある。ところが、きょう出された資料は『点数表』だ。つまり、医療や診療報酬をめぐる環境がすさまじく変化している中で、(基本診療料を)どうとらえていくのかという視点が極めて大事だと考える」

  西澤委員もこれに賛同し、次のように述べた。
「もっと明確に『考え方』を出してほしい。初・再診料の考え方は、大きく見ると『診療報酬とは何か』という問題に行き着くのではないか。『ドクターフィーとホスピタルフィー』という議論も必要だ。われわれは(初・再診料などを)『技術料』と言っているが、実はそうでないものも多く含まれているので、初・再診料の性格をはっきりさせるような議論をすべきだ。議論の材料(資料)をもう少し整理してほしい」

  これに対して、藤原淳委員(日医常任理事)は次のように述べ、厚労省のこれまでの政策に対する考え方を含めて提示するよう求めた。
「初・再診料について、(厚労省は)『技術料』という言い方をしている。外来管理加算についても、厚労省は『技術料』という言い方をしている。その基本的なところさえも明確になっていない。初・再診料、外来管理加算について、厚労省が今までの政策を推し進めてきた基本的な考えをわれわれにプレゼンテーションしてもらい、それから議論するのも一つの考え方だ。これまで、診療報酬を通じて進めてきた医療政策の考え方が現実にマッチしているのかを踏まえて議論すべきだ」

  遠藤委員長は「幅の広い議論だ。多様な意見が出たが、厚労省が対応できるものと、できないものがあると思うので、議論を少し整理してほしい。要望に合う資料があれば提出してもらい、次回の議論をさらに深めていきたい」とまとめた。』
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2008.06.03 ☆療報酬体系の見直しを提案 社保会議素案、医師偏在を是正
  3日、讀賣新聞(夕刊)→

  『政府の社会保障国民会議で医療や介護、福祉分野の改革案を議論する「サービス保障分科会」は3日、医師偏在を是正するための診療報酬体系の見直しなどを求める中間報告の素案をまとめた。
素案では、医師、介護士や医療機関が地域によって偏っているとし、住民が日常生活の圏域で医療・介護一体のサービスを受けられる「地域包括ケア」の体制整備が必要だと強調した。

  一方で、医療機関などがサービス拡充に取り組んでも、機関や医療行為ごとに算定される診療報酬では十分な支払いができない実情を踏まえ、「医療サービスの実像や経営実態に即応した報酬の在り方を、体系にまでさかのぼって検討することが必要だ」と指摘した。

 医療、介護、福祉の各制度が個別に設けている低所得者の負担軽減策については、「『制度横断的な家計負担上限設定制度』として別建ての制度を構築するなど、簡素で公平で分かりやすいものにするよう検討が必要だ」とした。
また、財源や施設、人的資源を有効活用するため、「選択と集中」を基本としたサービス体制の構造改革が必要だとし、病院病床数の削減を含む適正化に取り組む方針を打ち出した。』
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2008.06.01 ☆医療費財源、たばこ増税も=民主・鳩山氏
  5月31日深夜、時事通信→

  『民主党の鳩山由紀夫幹事長は31日午後、横浜市で街頭演説し、高齢化で増加する医療費の財源対策について「例えばたばこの税金を増やして、その分で高齢者の保険料を高くしないよう、消費税をたやすく上げる前に考えていく必要がある」と述べ、たばこ税の引き上げなどを検討すべきだとの考えを示した。』
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2008.05.29 ☆診療所にとって厳しい改定」-日医
  29日午後、キャリアブレイン→

  『日本医師会は5月28日、2008年度診療報酬改定を受けて実施している緊急レセプト調査の4月速報値を公表した。総点数は、前年同月に比べ診療所が3.04%減少したのに対し病院は1.65%の増。全体では0.52%の減少となった。

  調査は、日医A1会員の診療所3862施設と病院362施設を対象に実施。1161診療所、115病院から有効回答があり、有効回答率は診療所30.1%、病院31.3%だった。
  診療所の総点数は、入院、入院外ともマイナスだったが、入院がマイナス1.65%、入院外がマイナス3.11%と、入院外の方が下げ幅が大きかった。また、病院でもプラス幅は入院1.81%に対し入院外1.16%と、入院外の方が小さかった。

  2008年度診療報酬改定では、病院勤務医対策として400億円を診療所から病院に移譲。薬価・材料のマイナス分を含め、診療所がマイナス1.4%、病院がマイナス0.6%の改定となった。中川俊男常任理事は「これに厚生労働省が主張する『自然増』3-4%を足すと、診療所でプラス1.6-2.6%、病院で2.4-3.4%となるはず」と指摘。厚労省の主張する自然増はなくなっていると述べた。

  また、病院と診療所の差が4.7%に開いたことに触れ、「診療所にとって厳しい改定だった」と述べた。

  個別の項目の届け出状況を見ると、「夜間・早朝等加算」では届け出(予定含む)医療機関が46.9%。後期高齢者診療料については、届け出た医療機関が14.0%だった。』
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2008.05.28 ☆「看護職員確保法」の早期改正を
  27日夜、キャリアブレイン→

  『「自分の命を削るような勤務は苦し過ぎる」「毎日残業で休暇も取れず、きつくて倒れそう。助けてほしい」-。看護現場の厳しい労働実態が問題になる中、昨年7月に参院で請願が採択されたものの実現していない「看護職員確保法」の早期改正を求める決起集会が5月27日、東京都千代田区の星陵会館で開かれた。全国から約400人の看護師らが参加し、看護師増員のために連携を深めるとともに、国会議員への要請活動を行った。

  決起集会は、日本医療労働組合連合会(日本医労連)、日本自治体労働組合総連合(自治労連)、全国大学高専教職員連合(全大教)の3者でつくる実行委員会が主催した。

  同法は、看護師不足が顕著になった1980年代末から「看護師を増やして」という運動が全国に広がる中、92年に制定された。しかし、看護師の処遇や具体的な確保対策については、拘束力が弱い「基本指針」に委ねられ、国や自治体、病院開設者の責任が努力義務にとどまるなど、実効性が乏しかった。

  このため、法律は制定されたものの、有効な確保策が取られないまま、看護師不足がより深刻化。日本医労連などが昨年、看護師の夜勤を一人月8日(64時間)以内に規制するなどの内容で同法の改正を請願し、7月5日の参院本会議で採択された。しかし、その後、1年近く経過しているものの、いまだ法改正には至っていない。

  決起集会では、法改正に賛成する署名が60万を超え、全地方議会の46.1%に当たる868議会も意見書や請願を採択していることや、衆参両院149人の国会議員が賛同していることを踏まえ、今国会での実現を目指して運動を進めていく方針を確認。各地からの参加者の決意表明の後、「16年前に制定された法律が看護現場の実情に合っていないことは明らか。一刻も早く改正して、患者に寄り添える行き届いた本来の看護を取り戻そう」とのアピールを採択した。

  実行委員会では、夜勤の月8日以内のほか、看護師の勤務間隔を最低12時間以上にして夜勤後の時間外労働も禁止することなど、夜勤に関する最低規制を法律に盛り込み、強制力を持たせることなどを求めている。』
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2008.05.26 ☆厚労省の「診察時間5分ルール」、医師から不満の声
  26日、朝日新聞→

  『厚生労働省が4月から、医師の診察時間に5分の目安を設けたことに波紋が広がっている。「3時間待ちの3分診察」との批判を受けたための時間制導入で、診察時間が短ければ医師の報酬は減る。同省は「患者の満足度アップと医療費削減につながる」と強調するが、医療現場からは「患者の待ち時間が延びた」「経営が成り立たない」などと否定的な声が上がる。

  「時計が気になって集中できない」。岡山県倉敷市で小児科、内科のクリニックを開く山岡秀樹院長は、壁時計を見ながら診察を続ける。5分以上問診や説明をしないと、再診の場合の診療報酬として医療機関に支払われる「外来管理加算」(520円)が請求できない。「患者が多い日は全員に5分なんて無理だ」
大阪府池田市で脳神経外科の診療所を営む東保肇院長は、3分程度で済んでいた慢性期の患者にも初診と同様の診察をするようにした。この結果、1日の診察時間は3時間近く長くなった。「丁寧に診ていると言えば聞こえはいいが、治療効果が上がったとは言い難い。患者からは待ち時間が長いと怒られる。誰にもメリットがない」
厚労省は「5分ルール」を導入した理由について「丁寧な診察により患者の満足度を上げるためで、当たり前の診察をしていれば1人に最低5分は必要」と説明。1日に100人以上を診ているような医師は診療報酬請求書のチェックも検討するという。
国の真の狙いは医療費の削減。今年度の診療報酬改定で、厚労省は退職が続く勤務医の待遇改善策として1500億円を計上した。その財源として、勤務医より高い開業医の再診料の引き下げを狙ったが、日本医師会(日医)の猛反対に遭い、加算部分を削ることで双方が妥協した。

 大阪市城東区の笹川皮フ科では、2人の医師が1日平均180人の患者を診ているが、初診や重症患者に時間配分を多くするために、5分を超えるのは十数人に過ぎない。4月は180万円以上の減収となる見込みだ。開業医の間には「特定の診療科への負担が大きい。再診料を削った方が公平だった」と日医の判断を疑問視する声もある。
精神科では、開業医にとって主な収入源になっている「通院精神療法」の再診にも時間制が導入された。これまでは診察時間に関係なく、患者1人につき3600円の報酬がついたが、4月から30分未満は3500円、5分未満はゼロになった。大阪府内の精神科クリニックは「経営上の対策」として、診察を予約制にし、1人当たりの診察時間を延ばした。このため診察枠のほとんどは埋まり、初診の予約は1カ月待ちという。

 患者側も憤る。大阪精神障害者連絡会の塚本正治事務局長は「精神科の患者は、短時間の面談の方が心理的負担が少なくて効果がある時もあれば、じっくりと話を聞く必要がある場合もある」と疑問を投げかける。
患者にとって診察が5分に満たない場合、自己負担は一般のクリニックで50〜150円、精神科で350〜1050円程度減る。薬の受け取りだけを目的とした「お薬受診」の患者は、診察を拒めば支払額を少なくできる。京都府医師会の安達秀樹副会長は「経済的な負担を減らしたい人は医師の話を聞かずに帰ろうとするだろう。これでは医師と患者の間に信頼関係は築けない」と言い切る。(重政紀元)

<外来管理加算>200床未満の病院や診療所で、再診の患者に対して検査や医療処置がなかった場合に、再診料(病院600円、診療所710円)に上乗せして支払われる診療報酬。昨年度までは時間にかかわらず520円だった。継続的医療が必要な患者に診療計画を作ったり、説明したりすることの対価だが、「何もしないで算定している医師がいる」などの批判も出ていた。』
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