2009.09.10 ☆介護サービス訴訟:重度障害者の24時間介護、申請却下--札幌地裁/北海道
  10日、毎日新聞→

『重度の心身障害を抱える札幌市東区の鬼塚朗さん(31)が、市に1日24時間の介護サービスを求めた訴訟で、札幌地裁は9日、判決まで市に介護サービスを仮に義務づけることを求めた申請を却下した。竹田光広裁判長は「施設通所とボランティアで24時間介護サービスが当分、継続される」と判断した。

  訴状などによると、鬼塚さんは市が認めた1日11時間の介護サービスを不十分だとして08年8月、1日24時間介護に変更を申請した。却下されたため今年6月に提訴。この中で、介護サービスを仮に義務づけるよう行政訴訟法に基づき求めていた。

  鬼塚さんは一人暮らし。サービス時間外はボランティアによって支えられている。記者会見した鬼塚さんは「ボランティアはいつまでもつか分からない」と訴えた。代理人の八木宏樹弁護士は「本訴についての判断はないが、訴えの緊急性が認められず残念」と語った。』
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2009.09.09  ☆裁判員裁判 「介護疲れ」妻刺し、猶予付き判決 山口地裁(続報)
  9日夕、毎日新聞→

『「介護疲れ」から寝たきりの妻を殺害しようとしたとして殺人未遂罪に問われた山口県周南市の岩崎政司被告(63)の裁判員裁判で、山口地裁(向野剛裁判長)は9日午後、岩崎被告に懲役3年、保護観察付き執行猶予4年(求刑・懲役4年)を言い渡した。2日間という裁判員裁判ではこれまで最短の日程だった。

判決などによると、岩崎被告は5月15日未明、自宅で寝ていた妻百合江さん(60)の首を包丁で刺し、10日間のけがを負わせたとされる。直後に殺鼠(さっそ)剤を飲むなどして自殺を図ったが死にきれず、自首した。百合江さんは96年に脳出血で倒れてから寝たきりで、岩崎被告がほぼ一人で介護していた。』
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2009.09.09  ☆上山の妻殺害 「2人で死のうと」 “介護殺人”初公判/山形
  8日、朝日新聞→

『初公判で罪状認め 減刑嘆願書632通
今年4月に介護疲れから寝たきりの妻(当時82)を殺したとして、殺人の罪に問われた上山市小穴の加藤登被告(84)の初公判が7日、山形地裁(伊東顕裁判長)であった。加藤被告は罪状認否で「間違いありません」と起訴事実を認めた。次回公判は9日。被告人質問などがあり、結審する予定だ。

起訴状によると、加藤被告は4月2日午前3時ごろ、自宅1階寝室の介護ベッドに寝ている妻はるさんの首をネクタイで絞めて窒息死させたとされる。
この日の法廷で弁護側は、起訴事実については争わない方針を示したうえで、地元住民らから632通の減刑嘆願書が出ていることを挙げ、「家族からの援助が受けられない『老老介護』で追いつめられた」と情状酌量を求めた。
一方、検察側は冒頭陳述などで、寝たきりで認知症だったはるさんの症状がよくならず、加藤被告もがんを患っていたと説明。「介護保険料が4月に上がるとヘルパーから聞いて将来を悲観し、無理心中を図った」と述べた。

加藤被告は長袖の茶色のシャツ、灰色のズボン、サンダル姿で入廷。裁判中は終始うつむいたままだった。検察側が「(加藤被告は)いつもはるさんのそばにいて食事や洗濯などの世話をしていた。牛乳を飲ませて『うまいか』と話しかけていた」とヘルパーの供述調書を読み上げると、加藤被告は体を震わせ、両手で涙をぬぐった。伊東裁判長が「体調が悪くなったら言って下さいね」と声をかける場面もあった。

検察側によると、夫婦は年金生活で1カ月の収入は8万円ほどだった。長男と孫と一緒の4人暮らしだが、長男と孫は朝早く仕事に出かけ、夜遅く帰宅する生活で、会話は少なかったという。夫婦は「迷惑をかけたくなかった」と年金だけで生活。はるさんの紙おむつ代や通院代などもかさみ、40万円ほどの貯金を切り崩しながらしのいでおり、加藤被告は「自分が先に死んで妻を残しても家族に迷惑がかかる。いっそのこと2人で死のうと思った」と考えたという。

また、凶器となったネクタイは70年の大阪万博を2人で見に行ったときに買ったもので、加藤被告は「2人の思い出がつまっているもので死のうと思った」と供述。はるさんを殺害後、ネクタイで自殺を図ったが死にきれなかったという。加藤被告は「(はるさんは)孫の結婚式に出たかったと思う。自分勝手な理由で殺してしまい申し訳なかった」と謝罪しているという。
「老老」など3割超 サービス利用1500人調査 上山市
「老老介護」の問題が背景にある今回の事件を受けて、行政も対策に乗り出した。


上山市は4月末、市内にある約40の介護事業者に、利用者やその家族が抱える問題点を点検するよう指示。その結果、5月に介護サービスを利用した約1500人のうち約480人が、老老介護▽単身世帯▽経済的事情で利用サービスを抑制▽介護者の健康悪化――などの問題を抱えていることがわかったという。
市の担当者は8月以降、この約480人を担当するケアマネジャーらに対するヒアリング調査をし、実態を把握したうえで指導している。

5月下旬からは市内を9地区に分けて、在宅で介護する「家族の集い」も始めた。地域包括支援センターの職員らが介護の悩みなどを聞く場で、1地区につき年5回実施する予定だ。ただ、市の担当者は「残念な事件を起こさないために、これで確実に解決できるという方法はない」と対策の難しさも感じている。
県によると、県内の要介護認定者は約5万1700人(4月現在)で、7割が在宅介護、3割が施設に入居している。
要介護認定者のうち、認知症を発症している人は約3万2200人。県は認知症になっても住み慣れた地域で安心して暮らせるよう、認知症についての講習を受けた「認知症サポーター」を増やす取り組みを進めている。』
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 2009.09.08 ☆【裁判員裁判】介護経験、量刑に影響か 殺人で猶予判決の例も 山口地裁(続報)
  8日、産経新聞→

『山口地裁で8日始まった裁判員裁判は、介護疲れが背景とみられる事件で裁判員が量刑をどのように判断するかが焦点。専門家は「介護経験の有無は、情状の判断に大きく影響する可能性がある。裁判員の構成で量刑が左右されるケースもあり得る」と指摘する。

 介護をめぐる家族への加害事件の裁判では、虐待をせずに長年献身的な介護を続けていたなど被告に有利な事情が認められれば、殺人罪でも執行猶予が付く判決が少なくない。

 日本福祉大の湯原悦子准教授(高齢者福祉論)は「介護のつらさは経験者でないと肌感覚で分からない。裁判員として介護者の視点が入る可能性が出てきた」と評価する一方、「介護経験の少ない男性や若年層だけだと『殺すことはなかった』との判断で一致することもあり得る」と、裁判員の構成次第で量刑が大きくぶれる恐れも指摘する。』
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☆【裁判員裁判】妻への殺人未遂を審理 「介護疲れ」の情状どう判断
  8日、産経新聞→

『介護していた寝たきりの妻を殺害しようとしたとして、殺人未遂罪に問われた被告の裁判員裁判が8日午後、開廷するのを前に、山口地裁(向野剛裁判長)は同日午前、裁判員の選任手続きを実施する。

 山口地裁は7月、裁判員候補者69人に呼び出し状を送付しており、この中から裁判員6人と補充裁判員2人を決める。
審理するのは山口県周南市の無職岩崎政司被告(63)が妻百合江さん(60)の首を包丁で1回刺し、約10日間のけがを負わせたとされる事件。

 山口地検によると、妻は約13年前から寝たきりの状態で被告は捜査段階で「介護に疲れた」と供述。裁判員らが動機面から刑の重さをどう判断するかが焦点となる。弁護側は執行猶予付きの判決を求める方針。』
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2009.09.07  ☆障害者自立支援法 裁判始まる/東京
  7日夜、NHK→

『福祉サービスを利用した障害者に原則1割の自己負担を求める障害者自立支援法は憲法違反だと東京の障害者が訴えている裁判が始まり、知的障害のある男性の母親が「毎月2万円余りの負担が生じ、将来の見通しが一気に崩れた」などと訴えました。

3年前に施行された障害者自立支援法をめぐっては、福祉サービスを利用する際に原則1割の自己負担を求めることについて、全国の障害者が「人間らしい生活ができず、生きる権利を保障した憲法に違反する」と主張して、廃止を求める訴えを各地で起こしています。

このうち、東京の障害者2人が起こした裁判が東京地方裁判所で始まり、知的障害のある35歳の男性の母親の深山ヨシエさんが「毎月2万円余りの負担が生じ、施設の入所費や食費を払うのがたいへんです。少しずつ貯金をしてなんとか将来の見通しが立ってきたのに、一気に崩れました」と訴えました。

これに対して、国は「障害者が自立するために必要なサービスを提供するための制度だ」として、訴えを退けるよう求めました。障害者自立支援法をめぐっては、民主党、社民党、国民新党の3党が廃止する方針を確認していて、政権交代によって制度を見直すための議論が進められる見通しです。』
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2009.08.24
 
☆知的障害女性に乱暴、施設元職員に懲役7年
  24日夜、讀賣新聞→

『知的障害者施設の20歳代の女性入所者に対する準強姦(ごうかん)罪に問われた元施設パート職員の無職加茂昭雄被告(68)(神奈川県海老名市国分北)の判決が24日、横浜地裁小田原支部であった。
山田和則裁判長は「常習的な犯行で、口止めするなど悪質だ」と述べ、求刑通り懲役7年の実刑を言い渡した。』

■報道はここの5月4日にあります
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2009.08.09  ☆高松の介護給付費問題:障害者施設、市・県に賠償提訴 /香川
  7日、毎日新聞(香川)→

『介護給付費を不正請求したとして障害福祉サービス事業者の指定取り消し処分を受けた高松市御坊町の施設「プリン・ハウス」の太田登美子社長(49)が6日、詐欺犯人のように報道発表されたのは重大な名誉棄損などとして、市と県を相手取り、計550万円の損害賠償を求めて高松地裁に提訴した。

訴状で原告側は、市と県が昨年12月、見解や解釈の相違を意図的に隠し、太田社長を詐欺犯人のように発表したとして名誉棄損を主張。市に対し、太田社長の障害福祉サービス受給者証を、更新するよう求めている。

県は、同社が勤務実態のないヘルパーらの名前を勝手に使用、重度障害がある太田社長にサービスを提供したように書類を偽造したなどして、同社の指定を取り消した。』

この関連報道はここ の 2008年12月23・24日にあります。
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 2009.08.04 ☆大阪高裁 不正受給1億円の返還求める
  3日夜、MBS毎日放送→

『大阪府堺市の社会福祉法人が介護報酬を不正に受け取っていたかどうかをめぐって堺市と市民グループが争っていた裁判で、大阪高裁は不正はあったとして堺市の主張を退け、およそ1億円あまりを社会福祉法人から返してもらうよう命じました。

市民グループの訴えによりますと、高齢者のデイサービス事業を行っていた社会福祉法人は常勤管理者がいないにもかかわらず、堺市から介護報酬を不正に受け取っていたということです。

これに対し堺市は常勤管理者がいなくても大きな支障はなかったと主張、社会福祉法人に介護報酬の返還を求めないとしてきました。

しかし、大阪高裁は不正はあったとして社会福祉法人から介護報酬の全額1億158万円を返してもらうよう堺市に命じました。

「堺市は上告せずにただちに返還させて、市民の大事な保険料や公金を返させるべき」(市民グループ)

堺市は「判決文を精査した上で対応を検討したい」としていて、当該の社会福祉法人は「判決を真摯に受け止めている」としています。』
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2009.08.02  ☆大野の介護施設:福祉事業指定訴訟 2審判決不服、市が上告 /福井(続報)
31日、毎日新聞(福井)→

『大野市の小規模多機能型福祉施設の指定を巡る訴訟で同市は29日、名古屋高裁金沢支部での2審判決を不服として最高裁に上告した。

2審判決は、市の不指定処分は介護保険法違反だとする社会福祉法人の訴えを認め、市に処分取り消しを命じた。市は「市の策定した介護保険事業計画を超える数の事業者を認定することは、介護保険の破綻(はたん)につながる。制度のあり方を含め最高裁に判断を仰ぎたい」としている。』
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■前回報道は こちら
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2009.07.30  ☆レーシック手術で感染症被害 銀座眼科を50人が集団提訴 刑事告発も
  30日夜、産経新聞→

『銀座眼科(閉鎖、東京都中央区)で、レーザーを使って近視を矯正するレーシック手術を受けた患者が感染症などを発症した問題で、被害を受けた患者50人は30日、銀座眼科の溝口朝雄元院長らを相手取り、総額約1億3300万円の損害賠償を求める訴えを東京地裁に起こした。被害対策弁護団(団長・石川順子弁護士)は「被害者は100人を超えており、2次提訴も行う」としている。

また同日、患者や家族計62人は警視庁築地署に溝口元院長について傷害罪で告訴状と告発状を提出、同署は受理した。さらに、弁護団は厚生労働省に溝口元院長の医師免許取り消しなどの行政処分を求める要望書を提出した。

訴状などによると、8都県に住む18〜58歳の患者50人は昨年9月から今年1月の間、銀座眼科でレーシック手術を受けたが、ずさんな衛生管理のため角膜炎などの感染症にかかったとしている。

弁護団は業務上過失傷害罪ではなく、故意犯の傷害罪での告訴・告発に踏み切った理由について、「平成19年7月の時点で手術を受けた患者が重い感染症にかかっていたのに、その後も衛生管理の見直しをせずに感染被害を拡大させており、『未必の故意』があった」としている。

溝口元院長の代理人、小西貞行弁護士は「損害賠償については引き続き誠実に対応し、刑事告訴については真摯(しんし)に受け止め、捜査には全面的に協力する」とコメントした。』
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 2009.07.30 ☆謝罪より自分の将来のことばかり… 障害者団体横領事件の被告
  29日、産経新聞→

『自らが会長をしていた障害者団体の預金を着服したとして、さいたま地裁で28日に開かれた判決公判で、懲役2年4月(求刑懲役3年)の実刑を言い渡された蕨市北町の会社役員、斎藤庄江被告(70)。斎藤被告は23日の公判の最終意見陳述では、自分の将来への不安ばかりを口にしていた。多くの被告は被害者への謝罪の気持ちなどを述べるのだが…。
判決によると、斎藤被告が着服した計約1200万円は、会費や会員の手作り商品の売上金、社会福祉協議会からの助成金。斎藤被告はこの浄罪をギャンブルなどで消費していた。

 23日の被告人質問で、弁護側から動機について聞かれると、斎藤被告はこう供述した。
「右手の病気が悪化して仕事ができなくなり、カネが入ってこなくなったため」
さらに、斎藤被告は手を裁判官に見せながら「指が内側に曲がってしまって手術を受けたいが、受けられない」と訴えた。
斎藤被告は今のところ、謝罪の手紙は書いているが、被害弁償はほとんどしていない。

 被告人質問でこの点について検察側に追及されると、斎藤被告は「返そうと努力したが、手紙を書いても手の病気で鉛筆がずれてしまう。書くところを見ていただければ分かるように謝罪文を書くこと自体、大変だった」と供述した。

 結審前、裁判官に「最後に言いたいことはありますか」と聞かれた斎藤被告は、「先ほども言いましたが」と前置きした上で、「私の左手には障害がある。右手もこれ以上悪くなると生活できない。何とか早く手術させてほしい」と直立不動で答えていた。』

■この事件は「事件・事故」ページの2009.05.04にあります。
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 2009.07.22 ☆「病院が誤った薬の情報提供し、患者死亡」妹が提訴 青森市と内科医院提訴
  22日午後、東奥日報→

『青森市の青森市民病院で手術を受けた男性=当時(57)=が、術後の薬の処方について医師が誤った情報を提供したことで、その後通院していた同市の民間の内科医院で適切な処置を受けられず死亡した-として、男性の妹=青森市=が21日までに、市民病院を管理する市と、内科医院に、約4300万円の損害賠償を求める訴訟を青森地裁に起こした。

訴状によると、男性は高血圧のため内科医院に通院していたが、病状が悪化し、昨年6月、市民病院で手術を受けた。市民病院は退院までの間、抗血小板剤とその副作用を抑える薬を投与した。男性は退院後、再び内科医院で治療することになったが、市民病院は内科医院に「抗血小板剤のほかは中止可能と思われる」という内容の診療情報を提供。内科医院は抗血小板剤は投与したが、副作用予防の薬は投与しなかった。

その後、男性は食欲がなくなり、別の病院で診察を受けたところ、胃潰瘍(かいよう)と診断を受け、副作用予防の薬を投与された。しかし、同年9月に消化管出血で死亡した-としている。

妹は訴状の中で、投与された抗血小板剤は、少量でも胃潰瘍が発症し、消化管出血が重症化する恐れもあるため、医療機関側には副作用を予防する薬を使用すべき注意義務があった-と主張。市民病院に対しては「誤った診療情報を提供した」、内科医院に対しては、診療情報を吟味せず、副作用予防の薬を投与しなかった結果「副作用を招き、重大な過失があった」などとしている。

取材に対し、市民病院事務局は「対応について、弁護士と相談して考えたい」とし、内科医院側は「医療過誤はなく、適切な処置をしたと思っている」と話した。』
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2009.07.20  ☆大野の福祉施設:福祉事業指定訴訟 市の控訴棄却 不指定処分 高裁支部 /福井
  16日、毎日新聞(福井)→

大野市の小規模多機能型福祉施設の指定を巡る訴訟の控訴審判決が15日、名古屋高裁金沢支部であった。渡辺修明裁判長は、同市の不指定処分は介護保険法違反だとする社会福祉法人「光明寺福祉会」の訴えを認め、処分取り消しを命じた1審・福井地裁判決を支持、同市の控訴を棄却した。

判決によると、市の指定を受ければ利用者が介護保険を使える施設になるため、光明寺福祉会は指定を申請。同市は06年6月に不指定処分とした。
同市は「申請をすべて認めていたら財政負担が膨らみ、介護保険事業計画の達成に支障が生じる」と主張していたが、渡辺裁判長は「支障の可能性を理由に指定拒否することはできず、不指定処分は同法違反」と退けた。

判決に対し、同市は「法律や国の指導のもとに策定した計画が否定される矛盾に憤まんやるかたない。判決文を見極め判断したい」とのコメントを出した。』

■地裁判決記事 はこちら(2008.12.25)
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2009.07.18  ☆リタリン不正処方事件 医師に無罪判決 東京・江戸川の診療所
  17日午後、朝日新聞→

『依存性の強い向精神薬「リタリン」の不正処方事件で、東京地裁(山口雅高裁判長)は17日、院長不在時に従業員に薬を処方させたなどとして、問題となったクリニックの開設医で医師法違反教唆の罪に問われた板橋仁被告(57)に無罪(求刑懲役10カ月)の判決を言い渡した。

板橋被告は07年8月、東京都江戸川区の京成江戸川クリニックの小倉暢夫元院長=医師法違反罪で懲役1年執行猶予3年判決が確定=に、医師でない事務員に薬の処方をさせるようそそのかしたとして起訴された。

判決で山口裁判長は「元院長は医師の診療がなく薬を処方することを常態化させており、板橋被告の指示がなくても元院長の判断で従業員に指示をしたとしても不自然ではない」と指摘した。』
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2009.06.04  ☆老齢加算廃止訴訟 原告が敗訴
  3日夕、NHK→

『70歳以上の人に上乗せして支給していた「老齢加算」が廃止されたのは最低限度の生活を保障した憲法に違反すると、生活保護を受けている北九州市のお年寄りたちが訴えた裁判で、福岡地方裁判所は「70歳以上を理由に生活費に一定の額を加える合理性は認めがたく、老齢加算の廃止は憲法に違反しない」として原告の訴えを退けました。

この裁判は、生活保護を受けている北九州市の73歳から91歳までのお年寄り39人が、70歳以上の人に上乗せして支給されていた「老齢加算」が国の社会保障制度の見直しによって段階的に減額され、3年前に廃止されたのは最低限度の生活を保障した憲法に違反するとして、北九州市に処分の取り消しを求めたものです。3日の判決で福岡地方裁判所の高野裕裁判長は「70歳以上を理由に生活費に一定の額を加える合理性は認めがたく、廃止によって生活保護の基準が現実の生活条件を無視して著しく低いものになったとはいえない」と指摘しました。

そのうえで「原告が生活の中でさまざまな節約や制約を強いられ、不自由な思いをしていることは理解できるが、健康で文化的な生活水準を下回っているとは認められず、憲法に違反しない」と判断し、訴えを退けました。老齢加算の廃止をめぐる裁判は、全国各地で起こされ、東京や広島では去年1審でいずれも原告の訴えが退けられています。』
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2009.05.31  ☆生活保護停止は違法=北九州市の処分取り消し-車利用の障害者夫妻勝訴・福岡地裁
  29日夕、時事通信→

『北九州市の障害者夫妻が「生活に不可欠な車の利用を理由に生活保護を停止したのは違法」として、市に対し停止処分の取り消しや慰謝料計200万円の支払いなどを求めた訴訟の判決が29日、福岡地裁であった。増田隆久裁判長は「車の所有を認めるべきだった」として処分の違法性を認め、処分取り消しと慰謝料計60万円の支払いを命じた。

訴えていたのは、門司区の無職峰川義勝さん(68)、久子さん(77)夫妻。峰川さんは左足が不自由で心臓病を患っており、重度身体障害者の久子さんは主に車いすで生活している。

 判決によると、峰川さんは久子さんの介護のため、露天商をやめて2000年11月から生活保護を受給していたが、門司福祉事務所から所有する軽自動車を処分するよう繰り返し指示された。夫妻が「障害のため通院や買い物など外出には車が不可欠」と従わずにいたところ、同事務所は04年8月、停止処分を決定し、翌9月から05年4月まで生活保護を停止した。

 増田裁判長は、夫妻が車以外で通院などを行うことは極めて困難で、車の所有について厚生労働省が定めた要件を満たしていると判断。「直ちに保護を停止したのは違法な処分で、夫妻は食事を詰め、光熱費などを滞納する状況にまでなった」として、慰謝料の支払いを命じた。

北九州市保護課の守口昌彦課長の話 判決文をよく読んで、関係機関とも協議の上、対応を検討したい。』
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2009.05.28  ☆介護疲れで夫を殺害、妻に最も軽い懲役5年判決
  28日、朝日新聞→

『介護に疲れ、夫を殺害した妻に、殺人罪の法定刑で最も軽い懲役5年(求刑懲役7年)の判決が27日、さいたま地裁で言い渡された。公判で「娘に心配や迷惑をかけたくなかった」と繰り返した被告に、伝田喜久裁判長は「迷惑をかけたくないという気持ちは責められない」としながらも、「命を奪った結果を考えれば、その思いも行き過ぎ」と述べ、周囲にもっと相談すべきだったと指摘した。
殺人罪に問われたのは、埼玉県鶴ケ島市の山根レイ子被告(71)。

判決などによると、山根被告は08年12月25日未明、自宅アパートで夫(当時78)を抱え、トイレに連れていった。ところが夫は途中で倒れ込み、失禁した。数時間前にも失禁して着替えさせたばかりで、「もう手に負えない」とスカーフで夫の首を絞めて殺害した。山根被告自身も包丁で手首を切るなどしたが、朝になって親族に発見された。

公判で明かされた経過では、07年8月に夫が大動脈瘤(りゅう)で倒れて一時入院し、2人で経営していた焼き鳥店を閉めた。その後、夫の具合は悪化し、事件4日前ごろには、山根被告は介護のために、ほとんど眠れない状態になっていた。行政に相談しなかった理由を尋ねられた被告は「考えてもみなかった。知らなかった」と答えた。

検察は「短絡的で残酷だ」としたが、弁護側は「介護疲れが原因の、とっさの犯行」として減刑を求めていた。 』
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2009.05.10 ☆時間外訴訟、産科医も控訴
  9日、共同通信→

『県立奈良病院(奈良市)の産科医2人が当直勤務の時間外割増賃金などの支払いを県に求めた訴訟で、一部勝訴した産科医側が2日付で大阪高裁に控訴したことが7日、分かった。県は1日に控訴している。

原告の代理人弁護士によると、4月22日の奈良地裁判決では認められなかった、休日も自宅で呼び出しに備える「宅直勤務」を労働時間扱いにするよう求める。 』
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☆奈良県が控訴 産科医当直めぐる訴訟
  8日、共同通信→

『県立奈良病院(奈良市)の産科医2人が当直勤務の時間外割増賃金などの支払いを県に求めた訴訟で奈良県は1日、当直を時間外労働と認め、計約1500万円の支払いを県に命じた奈良地裁判決を不服として、大阪高裁に控訴した。

控訴理由について県は「当直時間のすべてを割増賃金の対象にするとした判決は適切ではない。診療していない待機時間は労働時間から外すべきだ」などとしている。 』
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2009.04.23  ☆医師の当直勤務は「時間外労働」、割増賃金支払い命じる判決
  22日夕、讀賣新聞→

『奈良県立奈良病院(奈良市)の産婦人科医2人が、県を相手取り、夜間や休日の当直などは時間外労働に当たり、手当支給だけで賃金を払わないのは労働基準法に違反するとして、2004、05年分の時間外割増賃金計約9200万円の支払いを求めた訴訟の判決が22日、奈良地裁であった。

 坂倉充信裁判長(一谷好文裁判長代読)は「当直時間に分娩(ぶんべん)や新生児の治療など通常業務を行っており、割増賃金が不要な勤務とは到底いえない」として、県に対し、労働基準法上の請求期限の時効分を除く、当直分の割増賃金として、それぞれ736万円と802万円の支払いを命じた。

 通常勤務並みという医師の当直勤務を時間外労働と認めた初の判断。産科医の過重労働が問題となる中、全国の病院運営に影響を与えそうだ。

 また、坂倉裁判長は、緊急時に備えて医師が自宅で待機する「宅直」については「医師間の自主的な取り決めで病院の内規にもなかった」として、割増賃金を認めなかった。』
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2009.04.02  ☆障害者自立支援法訴訟:障害者1割負担「違憲」、28人が2次提訴
  2日、毎日新聞→

『障害者自立支援法が福祉サービス料の1割を利用者に自己負担させているのは障害者の生存権を侵害し違憲だとして障害者28人が1日、国と16市町を相手取り、負担廃止などを求めて全国10地裁に提訴した。08年10月に続く2回目の一斉提訴。

提訴したのは25〜71歳の身体、知的、精神障害者。内訳は▽北海道1人▽岩手1人▽滋賀4人▽京都8人▽大阪6人▽兵庫4人▽奈良1人▽和歌山1人▽広島1人▽福岡1人。

訴えによると障害者は従来、ヘルパーの訪問介護やグループホーム利用でサービス料などを負担せずに済んだが、06年4月の同法施行で、収入に関係なく原則1割を自己負担することになった。原告側は「同法は障害者の外出や社会参加の機会を制限している」と主張し、既に負担した総額約540万円の返還や1人当たり10万円の慰謝料も求めた。

政府は3月31日、サービス料の1割を上限に収入に応じて負担する内容の同法改正案を国会に提出。しかし全国弁護団長の竹下義樹弁護士は「障害者の負担は変わらず何も改善されない」と話した。』
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2009.03.30   ☆「ケアの委縮を危惧」-日看協が談話 「爪はがし」判決で(続報)
  30日夜、CBニュース→

『日本看護協会の永池京子常任理事は3月30日、福岡地裁小倉支部が同日、北九州市の北九州八幡東病院で2007年6月に高齢の入院患者の足の爪を剥離(はくり)させたとして傷害罪に問われた元看護課長の被告に、懲役6月、執行猶予3年の有罪判決を言い渡したことについて、「この判決によって、臨床現場でケアが委縮しないか危惧する」との談話を発表した。

日看協では同年10月にニュースリリースを発行し、▽虐待ではなく、看護実践から得た経験知に基づく看護ケアである。当初、虐待事件のように報道されたが、現在、検察側、弁護士側の見解も「虐待するつもりでも、ストレス解消でもなかった」という点で一致している▽爪切りや足のマッサージなどは「フットケア」と呼び、高齢者介護領域では、ケアの向上と普及が進んでいる。当該看護師の行為は、患者によりよいケアを提供したいという専門職としての責任感に基づいた積極的な行為である―との見解を示している。』
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☆患者つめはがし、元看護課長に有罪 福岡地裁支部判決
  30日昼、朝日新聞→

『北九州市の北九州八幡東病院で07年、認知症の入院患者2人の足のつめをはがしてけがをさせたとして、傷害罪に問われた元看護課長上田里美被告(42)=同市八幡西区=に対する判決公判が30日、福岡地裁小倉支部であった。田口直樹裁判長は、「患者にとって必要なケアだった」という弁護側の無罪主張を退け、上田被告に懲役6カ月執行猶予3年(求刑懲役10カ月)を言い渡した。

判決によると、上田被告は07年6月、同病院の療養病棟に入院していた当時89歳と70歳の女性患者2人の足のつめ計3枚の大半をつめ切り用ニッパーなどで剥離(はくり)し、皮膚から出血させた。

上田被告は福岡県警に逮捕された後の取り調べ段階では容疑を認めたが、公判では起訴事実を否認。弁護側は、患者のつめは厚く変形して皮膚から浮いており、シーツなどにひっかけてけがをする恐れがあったとして、「危険な状態だった部分を丁寧に切除するつめのケアだった」と無罪を主張した。

検察側は、上田被告が職場の人間関係や仕事上のトラブルに煩わしさを感じ、患者のつめをはがす行為に没頭して現実逃避し、その行為を楽しんでいたと指摘。「患者に苦痛を与え、皮膚を傷つける危険は明らかで、看護師ができる療養上の世話にはあたらない」と主張していた。』
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2009.03.26  ☆障害者と国側 主張対立 第1回口頭弁論 自立支援法違憲訴訟
  26日、讀賣新聞(埼玉)→

『障害者自立支援法は憲法で保障された法の下の平等や生存権を侵害しているなどとして、県内の障害者らが国と地元自治体を相手取り、負担の取り消しなどを求めた訴訟の第1回口頭弁論が25日、さいたま地裁(遠山広直裁判長)であった。被告側は「却下または棄却を求める」との答弁書を提出し、争う姿勢を示した。

 原告は林政臣さん(33)(越谷市)ら男女7人。それぞれ知的障害や身体障害があり、県内の施設に入所・通所している。
2006年4月に施行された同法は、介護などの公的支援を受けることを「利益」とみなし、障害者が応分の費用を支払う「応益負担」の仕組みを導入。福祉サービス利用料のうち、原則1割を障害者が負担すると定めている。

 この負担について、原告らは「食事、排せつなどの人間生活の根本に対して利用料を課すもので、障害を持っていること自体に金を支払わせる法律」と批判。法の下の平等、生存権、幸福追求権を保障する憲法に違反すると主張している。

 原告の五十嵐良さん(35)(さいたま市)は法廷で意見陳述し、「仲間たちがこの法律を理由に作業所をやめた。(裁判官は)障害者の実情をよく酌み取った判断をしてほしい」と述べた。
昨年10月、7人を含む全国の障害者計29人が、東京や大阪など計8地裁に処分の取り消しなどを求め、一斉提訴していた。』
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2009.03.17  ☆無年金障害者10人の敗訴確定=一連訴訟が終結-最高裁
  17日夜、時事通信→

『国民年金に未加入のまま障害を負い、障害基礎年金を支給されなかった大阪府と兵庫、奈良両県の計10人が国側に不支給取り消しなどを求めた訴訟の上告審判決で、最高裁第3小法廷(近藤崇晴裁判長)は17日、原告側の上告を棄却した。

これにより、不支給は憲法違反などと訴えて全国9地裁で起こされた一連の訴訟はすべて終結。成人前の初診が認められ、不支給が取り消された精神障害者ら3人を除く、26人の敗訴が確定した。』
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2009.03.03  ☆取り押さえ死亡 裁判開始へ 一昨年の佐賀の事件
  3日夜、NHK→

『おととし、佐賀市の路上で知的障害のある男性が警察官5人に取り押さえられた直後に死亡したことをめぐり、佐賀地方裁判所は、遺族からの求めを受けて警察官1人について特別公務員暴行陵虐の罪で裁判を開くことを決めました。裁判所は、死亡との関係までは認められないものの、目撃者の証言などから暴行の事実があったとしています。

裁判を求めていたのは、おととし9月に死亡した安永健太さん(当時25歳)の遺族です。知的障害のある安永さんは、佐賀市で自転車で帰宅する途中、蛇行運転をしたなどとして警察官5人に取り押さえられた際に意識不明となり、まもなく死亡しました。

安永さんの遺族は「死亡したのは警察官の暴行があったからだ」として、5人を刑事告訴しましたが、佐賀地方検察庁は警察官の暴行の事実や警察官の行為と死亡との関係は認められないとして不起訴にしました。このため遺族は去年4月、佐賀地方裁判所に警察官の刑事責任を問う裁判を開くよう求める付審判請求を行いました。その結果、裁判所は3日までに警察官5人のうち1人を被告として、特別公務員暴行陵虐の罪で裁判を開始することを決めました。

決定によりますと、目撃者の証言などからこの警察官は安永さんを取り押さえた際、胸などを数回殴って暴行を加えたとしています。ほかの4人については取り押さえはしましたが、暴行は認められないとしています。一方、安永さんの体には多数の傷がありましたが、それが原因で死亡したとは認められないとしています。今後は、裁判所が指定した弁護士が検察官の役割を務めて裁判が進められることになります。

最高裁判所によりますと、付審判請求は平成に入ってから去年までの20年間で、全国で5701人が手続きを行っていますが、審判が開始されたのは4件です。安永健太さんの父親の孝行さんは記者会見で、「1人の人間が死んでいるのだから裁判が開始されるのは当然だと思う。何があったのかを知りたいという一心でやってきた。息子には手をあわせて裁判開始が決定したことと、これからも頑張っていくことを伝えた」と話しました。

また、孝行さんは暴行と死亡との関係が認められなかったことについて、「警察の暴行があったから死に至ったのは明らかだ。これからも目撃証言を寄せてほしい」と話しました。

孝行さんの代理人の河西龍太郎弁護士は「開始の決定が出て大きな成果を得た。暴行が認められた1人の裁判の開始が決まったが、ほかの4人もいっしょに取り押さえているのだから共犯関係にあるはずだ。暴行が認められなかった4人については今後、不服申し立てを検討する」と話しています。

佐賀県警察本部の津田隆好警務部長は「保護に際して亡くなられた安永健太さんのごめい福を祈るとともにご遺族にはお悔やみを申し上げる。佐賀地裁による裁判の開始の決定が行われたが、当時の警察官の行為は警察官として必要で適正なものだったと考えており、残念に思う」などというコメントを発表しました。』
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 2009.03.01 ☆取り押さえられ死亡の障害者の遺族が提訴
  26日夜、共同通信→

『佐賀市の路上で2007年、知的障害者の安永健太さん(当時25)が佐賀県警の警察官5人に取り押さえられ、その後に死亡した問題で、父孝行さん(47)と弟浩太さん(25)が26日、県に計約4200万円の損害賠償を求める訴えを佐賀地裁に起こした。

訴状などによると、健太さんは07年9月25日夕、佐賀市の国道で、自分の自転車を追跡してきたパトカーから降りてきた警察官の手が肩に触れたため、びっくりして抵抗したところ、殴られたり後ろ手に手錠を掛けられたりしてうつぶせに取り押さえられ、搬送先の病院で死亡した。
「不審な点もなく、何の罪も犯していないのに、5人の取り押さえ行為は執拗(しつよう)で危険極まりなく、正当な理由もなく暴行に及んでおり違法だ」と指摘、「取り押さえと死亡との因果関係は明らか」と主張している。

孝行さんらは特別公務員暴行陵虐致死容疑で5人を告訴したが、不起訴となったため、佐賀地裁に付審判請求をしている。記者会見した孝行さんは「1日でも早く本当のことを明らかにしたい」と話した。

県警の津田隆好警務部長は「警察として必要な職務執行を理解してもらえず残念だ」とのコメントを出した。』
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 2009.02.11 ☆障害者自立支援法訴訟:「1割負担は憲法違反」 大阪地裁で第1回口頭弁論 /大阪
  11日、毎日新聞(大阪)→

『障害者自立支援法が定める福祉サービス費の原則1割負担の規定は、最低限度の文化的な生活を保障した憲法に違反しているとして、国に自己負担の廃止などを求める訴訟の第1回口頭弁論が10日、大阪地裁であった。国側は違憲ではないとして、請求棄却を求め全面的に争う姿勢を示した。

同訴訟は昨年10月、全国の障害者29人が一斉に提訴。現在、東京や大阪、大津、広島など8地裁で裁判を起こし、大阪の原告は5人。

原告の意見陳述で、大阪市大正区の松田好弘さん(52)は同法施行直後、生活が苦しくなり家にこもるようになったとして、「たまたま障害者に生まれただけで、着替えや食事など生きるために必要な介護にお金を払うのは納得できない」と話した。吹田市の大江晴樹さん(29)は「働きに行っているのになぜ、作業所(授産施設)でも利用料を払う必要があるのか。おかしい」と廃止を訴えた。次回弁論は4月28日。』
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2009.01.25 ☆障害者自立支援法訴訟:全国に先駆け口頭弁論--大津地裁 /滋賀
  23日、毎日新聞(滋賀)→

  『福祉サービス利用料の原則1割を障害者に自己負担させる障害者自立支援法は生存権などを侵害し違憲だとして、全国の障害者が国や自治体に負担廃止などを求め8地裁に一斉提訴した訴訟で22日、全国に先駆けて大津地裁で第1回口頭弁論があった。国側は「原告の訴えは訴訟要件を欠き不適法」とし、却下を求めた。

昨年10月、全国の障害者29人が一斉提訴し、県内では4人が参加。22日、国側は原告らの自己負担は「いずれも適法」と主張した。

原告側は原告2人の母親が意見陳述。知的障害と身体障害の両方を抱える宇都宮真輔さん(30)=安土町=の母かおりさん(55)は「食事やトイレも含め介助なしでは生活できない。切り詰めても自己負担は月2万8500円。親なき後も安心して暮らせるよう、負担をなくして」と訴えた。

閉廷後、原告らは滋賀弁護士会館で報告会を開き、支援者ら約90人が参加。原告の親たちは「国が私たちをいかにバカにしているか痛感した」「どうしても(同法は)廃止してもらわなければ」と決意を新たにした。

弁護団によると、4月には全国で2次提訴を行う方針で、県内でも新たに3人が提訴する予定という。』
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2009.01.23 ☆『地域医療の崩壊招く』 診療報酬オンライン請求 義務化に反対し提訴の医師ら(続報)
  22日、東京新聞(神奈川)→

『厚生労働省が進める診療報酬明細書(レセプト)のオンライン請求義務化。二十一日に義務化反対の訴訟を起こした医師と歯科医師は、会見で「負担が大きい」と窮状を訴えた。一方、患者側には「医療の情報開示につながる」と評価する意見も多い。 (中沢穣)
「三百万円の投資を強要される。零細の開業医は辞めるしかなく、地域医療の崩壊を招く」。横浜市港北区の小児科医(46)は語気を強める。原告には三十五都道府県の医師ら九百六十一人が参加、さらに二百人以上が加わる見込み。県内からは二百二十二人が参加した。

現在、医療機関による診療報酬請求はオンラインのほか、手書き用紙や電磁媒体の郵送など四種類の方法があるが、二〇一一年からはオンラインのみになる。原告団によると、専用コンピューターを導入した約八割の開業医は十五万円程度の追加投資で済むとみられるが、手書き請求の約二割の開業医は数百万円の費用が必要。

全国保険医団体連合会によるアンケートでは、医師の約12%、歯科医師の約7%が「開業医を辞める」と回答している。

一方、患者側代表として厚労省の中央社会保険医療協議会の委員を務める勝村久司氏は「オンライン義務化は医療の情報公開・共有につながる」と評価。「オンラインで請求している病院は、患者の請求に対し、レセプトの発行が義務付けられている。医療費の内訳が透明になり、不必要な検査や治療がしにくくなり、患者の価値観に合わせた医療につながる」と話した。

厚労省は義務化の利点を「年間十六億件のレセプトの審査や仕分けの効率化」と説明、医療費削減につながるとしている。』
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☆診療報酬オンライン化「強制は違憲」 医師ら961人提訴(続報)
  22日昼、朝日新聞→

『11年度から原則義務化される診療報酬明細書(レセプト)のオンライン化をめぐり、全国35府県の医師・歯科医師計961人が21日、国を相手に、オンライン化の義務がないことの確認と1人あたり110万円の損害賠償の支払いを求める訴訟を横浜地裁に起こした。オンライン化は医師の営業の自由や患者のプライバシー権の侵害にあたり違憲だと主張している。
原告側の弁護団によると、オンライン化をめぐる訴訟は全国で初めてという。

訴状によると、原告側は、オンライン化に伴って新たなコンピューター設備の購入が必要になるなど開業医の負担が増し、廃業に追い込まれる可能性があると主張。「(医師の廃業は)国民の生存権につながるもので、営業の自由にとどまらない重要性がある」と訴えている。さらに、患者の病名や診療内容がデータ送信の過程で流出しかねないとして、情報漏出の危険性も指摘している。

レセプトは、医療機関が健康保険組合などに提出する医療費の請求書。これまで紙やフロッピーディスクで提出されていたが、事務の効率化などを目的に08年度から400床以上の病院でオンライン化され、11年度以降は小規模を除く全医療機関に義務づけられる。』
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2009.01.21 ☆介護指定取り消し訴訟:佐賀地裁、処分の効力停止を決定 1審判決が出るまで/佐賀
  21日、毎日新聞(佐賀)→

『 ◇「フレンドリー」介護事業指定取り消し
佐賀地裁(神山隆一裁判長)は19日、佐賀中部広域連合が佐賀市の有限会社「フレンドリー」に出した介護事業所の指定取り消し処分について、同社が起こしている処分取り消し訴訟の1審判決が出るまで、効力を停止する決定を出した。

連合は昨年12月、介護報酬の不正請求などがあったとして、今年3月末で介護事業所2カ所の指定を取り消す処分を出しており、同社はこれを受けて地裁に処分の執行停止を申し立てていた。

地裁決定は、処分について「1審判決までに事業全体が破たんする恐れがあり、回復も困難」と判断。「判決まで介護サービスを提供しても、利用者に重大な支障をもたらすとは認められない」と指摘した。

同社によると、2事業所の利用者は延べ約80人。中島啓子代表は決定翌日の20日、「処分は利用者の家族や従業員にも影響する。決定はありがたい」と語った。
広域連合総務課は「(即時抗告するかは)決定の内容を見てから判断する」と話している。

同社は昨年8月、連合を相手取り、処分差し止めを求めて地裁に提訴。同12月に訴えの内容を処分取り消しに変更した。』
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2008.12.25 ☆大野の(介護)福祉施設:市の不指定処分を取り消し 原告の主張一部認定 地裁/福井
  25日、毎日新聞(福井)→

  『(福井県)大野市の社会福祉法人「光明寺福祉会」が介護保険法で定める小規模多機能型福祉施設の許可指定を巡り、同市に対して不指定処分の取り消しと、市内のNPOにした指定の取り消しを求めた訴訟の判決が24日、福井地裁であった。坪井宣幸裁判長は「介護保険法では、国の基準を満たした施設を不指定にすることは定められていない」として、原告の主張を一部認め、同市に不指定処分の取り消しを命じた。

  訴状によると、小規模多機能型福祉施設に指定されると、利用者が介護保険を使える施設になる。06年6月16日、大野市は光明寺福祉会が許可を求めた在宅の介護施設に関して不指定処分とした。一方で、NPOが運営する施設を指定した。大野市は「1施設を指定するという条件で募集をかけたので、一つを不指定にした。今後については議会と相談して決めたい」とコメントした。』
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2008.12.11 ☆藤田医院:診療報酬過剰受給の医療法人、破産 資産回収優先地裁丸亀支部 /香川
  10日、毎日新聞(香川)→

  『善通寺市の医療法人藤田医院(事実上廃業)が診療報酬を過剰に受け取っていた問題で、高松地裁丸亀支部は9日、同法人や藤田博茂理事長らの破産手続開始を決定した。約3億2000万円の返納を求めている県などが先月13日、強制的に破産させて資産を回収する「債権者破産」を申し立てていた。県税務課は「自治体が債務者を破産させて債権回収するのは異例」としている。

  県によると、同病院は96〜01年に県と4市5町から総額約3億1000万円の診療報酬を過剰に受け取っていた。各自治体は病院と協議し、02〜12年度に遅延損害金も含めた総額約3億2000万円を返納させることを決めた。

  同病院は06年度までは計画通りに返納していた。しかし、07年度の支払い分5000万円を「払えない」と滞納。行政側が何度も督促したが応じなかったため、破産申し立てに踏み切った。

  病院側は「資産がなく払えなかった」としている。』
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2008.10.30 ☆2審も看護師の過労死認定 大阪高裁、質的過重を評価
  30日夜、共同通信→

  『くも膜下出血を起こし25歳で死亡した国立循環器病センター(大阪府吹田市)の看護師村上優子さんの両親=同市=が公務災害認定を求めた訴訟の控訴審判決で、大阪高裁は30日、1審に続いて訴えを認め、国に遺族補償一時金など約1250万円の支払いを命じた。

  判決理由で大谷正治裁判長は、勤務先の病棟は「恒常的に時間外勤務をせざるを得ない状況だった」と指摘。発症前の時間外労働は1カ月当たり50-60時間程度で、国の認定指針(80時間)に達していないが、1審同様、不規則な夜間交代制勤務など質的な過重性も併せて認定した。

  両親の代理人松丸正弁護士は「質的過重性も評価する判断が高裁レベルで明確に示された意義は大きい。本来、国の指針でも認定は総合的に判断すべきはずだが、時間外労働時間の量を重視しているのが実情。見直しが求められる」としている。

  判決によると、優子さんは1997年4月に採用され、脳神経外科病棟で勤務。2001年2月13日夜、帰宅後にくも膜下出血を発症し、3月10日に死亡した。』
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2008.10.22 ☆医師自殺 過酷な勤務と認定 東京・中野の小児科医
  22日夕、NHK→

  『9年前、東京の病院で小児科の医師が自殺したことについて、東京高等裁判所は、当直や長時間の勤務で心と体を壊し、うつ病になったのが原因だと指摘しました。病院の賠償については遺族の訴えを退けました。

  東京・中野区の病院に勤めていた小児科の医師、中原利郎さん(当時44歳)は、9年前病院で自殺し、遺族が過酷な勤務が続いたためだとして病院に賠償を求めていました。1審は「ほかの病院に比べて勤務が特別過酷だったとは言えない」として、訴えを退けていました。22日の2審の判決で、東京高等裁判所の鈴木健太裁判長は「当直が月に8回に上ることもあったうえ、当直の翌日、そのまま勤務に入ることもあった。十分な睡眠が取れないことも多く、当直や長時間の勤務で心と体を壊し、うつ病になった」として、1審とは逆に、自殺の原因が過酷な勤務だったと認めました。

  その一方で、病院の賠償については、中原さんの精神的な異変に気づくのは難しかったとして遺族の訴えを退けました。中原さんの自殺をめぐっては、当初、国が過労による労災と認めませんでしたが、去年、東京地裁が労災と認める判断を示し確定しています。』
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2008.10.02 ☆給付費詐取で2人有罪 介護保険揺るがしかねない
  2日、共同通信→

  『愛知県豊田市の認知症高齢者グループホーム「ひだまりとよた」をめぐる介護給付費詐取事件で、名古屋地裁岡崎支部は2日、詐欺罪などに問われた経営者小坂龍生被告(44)に懲役2年8月(求刑懲役4年)、施設経営会社の役員桜井裕子被告(50)に懲役2年、執行猶予5年(求刑懲役2年)の判決を言い渡した。

  判決理由で久保豊裁判官は「介護保険制度を揺るがしかねない悪質な犯行」と指摘。「小坂被告は主導的に関与しており、責任は重大」と述べた。
  判決によると、両被告は共謀し、2005年4月から11月にかけ、介護給付費を水増し請求して、豊田市と同県日進市から計約2800万円をだまし取った。』
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2008.09.30 ☆介護職員の解雇は無効 高知地裁、労働審判で
  29日深夜、産経新聞→

  『高知県南国市の社会福祉法人「ふるさと自然村」の元介護職員の男性(28)が、労働組合の活動を妨げるため不当に解雇されたとして地位確認などを求めた労働審判で、高知地裁は29日、解雇を無効とし、未払い賃金約69万円などの支払いを同法人に命じた。

  男性を支援する労働組合「UIゼンセン同盟」や申立書によると、ふるさと自然村は昨年11月、訪問介護大手コムスンの高知県内の事業を受け継いだ。その後、通勤交通費が減額されるなど労働条件が切り下げられたため組合側は団体交渉を要求。男性は今年5月、就業規則違反を理由に解雇された。

  ふるさと自然村は「到底承服できるものではなく異議を申し立てる」としている。』
2008.09.06 ☆身体拘束は「違法」、病院に賠償命令…名古屋高裁が逆転判
  6日、讀賣新聞→

  『愛知県一宮市の病院に入院した女性(当時80歳)が、不必要な身体拘束で心身に苦痛を受けたとして、岐阜県大垣市などに住む遺族が病院を経営する医療法人に計600万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決が5日、名古屋高裁であった。

  西島幸夫裁判長は「抑制は違法だった」として、請求を棄却した1審・名古屋地裁一宮支部判決を変更し、病院側に計70万円を支払うよう命じた。原告側代理人は「介護施設や医療機関での身体拘束を違法とする司法判断は、全国で初めてではないか」としている。』

※5日午後、讀賣新聞では以下の報道
  『愛知県一宮市の病院に入院した女性(当時80歳)が、不必要な身体拘束で心身に苦痛を受けたとして、岐阜県大垣市の遺族が病院を経営する医療法人に計600万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決が5日、名古屋高裁であった。

  西島幸夫裁判長は「抑制には切迫性が認められず、緊急避難的に例外的に認められる場合にも当てはまらない。抑制は違法だった」として、請求を棄却した1審・名古屋地裁一宮支部判決を変更し、病院側に計70万円を支払うよう命じた。

 1審判決などによると、女性は2003年8〜11月に、腰痛の治療やリハビリのため一宮西病院に入院。同年11月、ひも付きの手袋でベッドに拘束され、手首などに軽傷を負った。女性は06年9月に死亡した。

 1審は、女性は当時、はいかいする状態で、転倒やベッドからの転落による生命や身体に対する切迫した危険性があったと指摘。その上で「抑制以外に危険を回避する手段は無く、緊急避難行為としての正当性もある」と判断していた。
遺族側は控訴審で、拘束は看護師の休憩中に行われており、病院の看護体制には余力があったと主張。「拘束は必要性が無く、著しく不当だった」などと主張していた。』
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2008.08.20 ☆産科医 【遺族の感情を優先して考える風潮を戒める判決が20日、福島地裁から出た・・・】
   20日夜、共同通信→

  『47コラム
  遺族の感情を優先して考える風潮を戒める判決が20日、福島地裁から出た。4年前、帝王切開で出産した女性が手術中に死亡し、それから1年以上たって担当した医師が業務上過失致死と医師法違反の疑いで逮捕された事件。判決は無罪だった。

  医師不足に悩む地域医療。それに追い討ちをかけたのが、この福島の出来事だった。産科医たちの間に「こんな目にあうんじゃ、もうやってられない」と事なかれ主義を呼び起こした。産婦人科医を希望する医学生が減ってしまった。「産婦人科」の看板から「産」を削除し「婦人科」専門のクリニックに転進するドクターも増えた。この判決が、行き過ぎた医療ミス弾劾の流れを考え直すきっかけになればいいと思う。
  確かに遺族の落胆はある。法廷では、亡くなった女性の父親が、無罪と聞いて肩を落としハンカチで・・・ [続き]
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2008.07.22 ☆障害者から年金横領、奈良・広陵町の元社長らに有罪判決
  22日昼、讀賣新聞→

  『奈良県広陵町の家具製造販売会社「大橋製作所」(破産)で働く知的障害者の従業員の障害基礎年金を横領したなどとして、労働基準法違反罪と業務上横領罪に問われた元社長の大橋浩三(43)、業務上横領罪に問われた姉で元監査役の吉本恭子(44)両被告の判決公判が22日、奈良地裁であった。

  松井修裁判官は「生活安定のため、年金を繰り返し着服し、管理を任せた被害者の信頼を裏切った」と、大橋被告に懲役2年と罰金20万円(求刑・懲役3年6月、罰金20万円)、吉本被告に同2年(同3年6月)を言い渡した。

  判決によると、大橋被告らは2004年8月〜07年4月に延べ89回、知的障害者の元従業員11人の預貯金口座から無断で年金など計約1100万円を引き出した。大橋被告は06年12月〜07年4月、元従業員8人に賃金計約19万円を支払わなかった。』
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2008.06.26 ☆生活保護 老齢加算廃止は「合憲」 東京地裁
  26日、讀賣新聞(夕刊)→

『請求棄却 生存権侵害認めず
  生活保護を受けている70歳以上の高齢者に上乗せ支給されていた「老齢加算」を廃止したのは、憲法25条が保障する「健康で文化的な最低限度の生活」を営む権利(生存権)を侵害するとして、東京都内の受給者12人が居住地の7区3市を相手取り、加算廃止決定の取り消しを求めた訴訟の判決が26日、東京地裁であった。

  大門匡裁判長(岩井伸晃裁判長代読)は「老齢加算を廃止しても、現実の生活条件を無視し、著しく低い基準を設定したとは言えない」と述べ、請求を棄却した。

  老齢加算の廃止を巡っては、全国8地裁で同様の訴訟が起こされているが、判決は今回が初めて。
訴えていたのは、足立区や青梅市などに住む73〜84歳の男女各6人。原告らは生活保護の本体部分となる基準生活費(月額約7万5000円)に加え、月額約1万8000円の老齢加算を受け取っていたが、厚生労働省は2004年以降、老齢加算を段階的に減額し、06年4月に全廃した。

  訴訟では、老齢加算がなくなっても憲法が定める「最低限度の生活」ができるかどうかが争点となった。原告側は「加算がなければ最低水準は維持できない。国は十分な検証もせずに制度を廃止しており、裁量権を逸脱している」と主張したが、判決は、厚労相の裁量の範囲内と判断した。』
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2008.06.09 ☆寝たきり妻殺害の夫に猶予刑 「老老殺人」 千葉
  11日夜、NHK→

  『今年3月、千葉県鴨川市の住宅で、88歳の夫が、介護をしていた82歳の妻の首を絞めて殺害したとして、殺人の罪に問われた裁判で、千葉地方裁判所は、「刑事責任は重いが、被告は妻を献身的に介護し続けていた」として、執行猶予の付いた有罪判決を言い渡しました。

  判決を受けたのは、鴨川市京田の無職、岩波武被告(88)です。岩波被告は、ことし3月、鴨川市の自宅で、寝たきりだった妻のゆうさん(当時82)の首をひもで絞めて殺害したとして、殺人の罪に問われていました。

  11日の判決で、千葉地方裁判所の彦坂孝孔裁判長は「被害者の命が奪われた結果は重大で、刑事責任は重い」と指摘しました。
  その上で彦坂裁判長は「被告は12年以上にわたり、献身的に被害者を介護してきたうえ、犯行も家族の将来を憂慮した面がある」と述べ、懲役3年、執行猶予5年の判決を言い渡しました。』
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2008.06.04 ☆障害者自立支援法:14人、集団提訴へ 「障害者1割負担は違憲」
  4日、毎日新聞→

  『障害者自立支援法に基づき福祉サービス利用料に原則1割の自己負担を課すのは、障害者差別で憲法の「法の下の平等」に反するとして、埼玉県に住む知的障害の女性が3日、居住する市に負担の全額免除を申請した。今月中に大阪、滋賀、広島の1府2県に住む身体・知的・精神障害の男女(20~60代)少なくとも計13人が同様の免除申請を行う。14人は今秋にも同法の廃止を求めて集団提訴に踏み切る方針だ。

  同法を巡る負担免除申請は、06年10月の全面施行後初めて。弁護士や、国内外で活動する障害者団体「日本障害者協議会」、「DPI(障害者インターナショナル)日本会議」が、訴訟に向け申請者たちをサポートしている。免除申請をする14人は、いずれも入所施設や生活介護のサービスを利用し、自己負担額は最大で月約2万5000円に上る。

  申請者たちは「障害者が生きるため不可欠な支援に、当事者責任で負担を課すのは、障害のない人に『吸った酸素の代金を払え』と言うのと同じ。不平等な制度自体が問題で、軽減策では解決できない」と同法の廃止を訴えている。』
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2008.05.28 ☆介護削減の市提訴へ 和歌山の重度障害者 「行政の都合、生活できない」
  28日、讀賣新聞(和歌山)→

  『終日介護が必要にもかかわらず、訪問介護サービスの利用時間を行政の都合で大幅に削減されたのは妥当性を欠くとして、脳性まひなど重度の障害を持つ和歌山市黒田、石田雅俊さん(39)が、市に利用時間削減の取り消しを求め、30日、地裁に提訴する。石田さんは「これ以上に削減されると、自立した生活ができなくなる」と訴えている。

訴状などによると、石田さんは、施設を出て一人暮らしを始めた2004年4月、1か月に計535時間の介護サービスを市から認められた。しかし、24時間介護が必要で、NPO法人「自立生活応援センターわかやま」などが介護を提供していた。

  市は05年8月、自宅浴室にリフトが設置されたことなどを理由に、利用時間を1か月478時間に削減。この結果、昼間に介護ヘルパーがいない空白時間帯が生じた。その後、障害者自立支援法の施行で見直され、石田さんは従来通りの介護サービスの提供を訴えたものの、市は07年10月に377時間に削減する決定をしたとしている。

  石田さんは、首から下を動かせず、30分〜1時間ごとにトイレに行く必要がある。くしゃみをした反動で、車いすの背もたれから上半身がずり落ちることもあり、ヘルパーの助けを借りないと元の状態に戻ることができないという。

  訴状では、市の決定は障害者の生活や尊厳よりも行政の財源や効率が優先されていると言わざるを得ないとして、市に対して、削減の決定を取り消し、利用時間を1か月744時間にするように求めている。石田さんは「当たり前に生活できる環境を整えてほしい。訴訟を通じて、介護の現状を知ってもらいたい」と話す。

  今回の訴えに対して、市障害福祉課は「全身に障害があり、市の基準で不足がある場合は、専門家による認定審査会で意見を聞いたうえで、特別に時間数を決めている。市としては、法令、条例、基準にもとづいて、適正に事務を行っていると考えている」と話している。』
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2008.05.22 ☆嘱託殺人77歳猶予判決 地裁「夫の分も生きて」/茨城
  22日、讀賣新聞(茨城)→

  『寝たきりの夫(当時77歳)に頼まれて包丁で夫を刺殺したとして、嘱託殺人罪に問われた筑西市蓮沼、無職横田チヨ被告(77)の判決公判が21日、水戸地裁であった。小野裕信裁判官は「犯行は短絡的だが、自らの足腰の痛みや心労を押して、昼夜にわたる献身的な介護を続けてきた」などとして懲役3年、執行猶予5年(求刑・懲役3年)を言い渡した。小野裁判官は「後追いをしたくなってもやったらいけない。菩提(ぼだい)を弔い、夫の分まで生きてほしい」と語りかけた。

  判決によると、横田被告は夫の安雄さんに頼まれ2月24日午前1時半ごろ、自宅寝室で夫の首を包丁で刺して殺害。自分の首も包丁で刺して自殺を試みたが、一命を取り留めた。
小野裁判官は「介護による精神的、肉体的負担などが重なり、犯行に及んだ経緯など、酌むべき事情も認められる」などと執行猶予の理由を述べた。初公判で横田被告が「夫と一緒に逝けなかったのが残念」と漏らしていたこともあり、小野裁判官は「自殺したら子どもが残される。お孫さんもおばあちゃんまでいなくなったら、さみしいもの」と励ました。車いすに乗った横田被告はお辞儀をして退廷した。

  傍聴した横田被告の二男(47)は「裁判官も人間。思いを分かってくれた」と話した。

  事件は、高齢者が高齢者を介護する「老老介護」の厳しさを改めて浮き彫りにした。安雄さんは事件の1年前には寝たきり状態になり、食事や排せつが自力でできなくなった。ホームヘルパーも頼んでいたが、1時間程度しかいられないため、横田被告がほぼひとりで世話をしていた。

  近くに住む男性(74)は「昨秋ごろ、(横田被告に)夫を介護してたいしたもんだ、って言ったら、『これが仕事だから』と答えていた。明るくて面倒見がよく、とても人を殺せる人じゃない」と話す。

  日本福祉大の加藤悦子准教授(司法福祉論)の調査によると、60歳以上の人が介護が原因となって被害に遭った「介護殺人」は、昨年までの10年間に全国で350件起き、うち加害者と被害者がともに60歳以上の「老老介護」は全体の約6割に上る。
筑西市の場合、地区の民生委員などに介護の悩み相談が寄せられると、市に伝わる仕組みだが、市の担当者は「本人が悩みを抱え込むケースでは状況を正確に把握するのは難しい」と打ち明け、「介護者と一番接点のある、介護事業者らが行政に連絡する体制を充実させなければ」と話す。

  加藤准教授によると、周囲が感心するほどかいがいしく介護する人が、加害者になる例がよくみられるといい、「行政や介護の専門家はそういう人を見たら、『危ない』と思ってほしい」と指摘する。』
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2008.05.16 ☆介護疲れ殺人 5年求刑 93歳夫、起訴事実認める 地裁川崎支部
  15日、讀賣新聞(神奈川)→

  『川崎市川崎区で昨年9月、介護に疲れ、自宅で無理心中を図って認知症の妻(当時87歳)を絞殺したとして、殺人罪に問われた無職新井吾一被告(93)の初公判が14日、横浜地裁川崎支部(加登屋健治裁判長)であった。罪状認否で新井被告は「間違いありません」と起訴事実を全面的に認め、検察側は論告で「介護する人が、介護される人を殺害する悲惨な犯行が後を絶たない。介護の負担をいかに軽減するか、社会的議論の余地はある」としながらも「介護される人の命が一方的に奪われてはならない」と懲役5年を求刑した。

  求刑に先立ち、検察側は冒頭陳述で、新井被告宅の介護状況を説明。新井被告の妻、マスエさんに認知症の症状が出たのは2004年夏で、2年後、自宅で転倒して頭を打ったため、完全介護が必要になったとした。
  さらに07年6月には、マスエさんがショートステイの際に騒ぐなどしてトラブルになり、これを理由に利用を断られて、以後、夜間は自宅で介護せざるを得なくなったという。

  このため、4人暮らしだった新井被告は「一緒に暮らしている三女と孫に迷惑がかかる。妻を殺して自分も死のう」と考え、同年9月14日未明、就寝中のマスエさんの首を両手で絞めて殺害。自らも睡眠薬を飲んで自殺を試みたが死ねず、朝、起きた三女が発見して通報したという。
  一方、弁護側は冒頭陳述で、新井被告が06年10月ごろ、不整脈で入院するなど体調が悪かった上に介護が重なり、「睡眠を妨げられ、疲れがたまっていた」と主張。最終弁論で寛大な判決を求めた。』
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2008.04.26 ☆ニセ眼科医に懲役6年求刑 「医師の信用失墜」/岐阜
  25日、岐阜新聞→

  『医師免許を持たずに医療行為を繰り返したとして、医師法違反罪などに問われた、瑞穂市野白新田、無職河口哲也被告(32)の論告求刑公判が24日、岐阜地裁(田邊三保子裁判長)で開かれ、検察側は「医師に対する信用を失墜させ、社会に与えた影響は大きい」として、懲役6年を求刑した。

 検察側は論告で「医師として約2億5000万円得て、約1億円を消費した」と実質的な被害額を指摘。「高収入を得続けたい利欲的な動機に同情の余地はない」などと求刑理由を述べた。

 論告によると、河口被告は2005(平成17)年11月、偽造した医師免許証のコピーを各務原市の岐阜地域保健所に提出し、本巣郡北方町に眼科診療所「アイクリニック北方」を開設。05年12月から07年7月までの間、同診療所で患者約7500人を約1万2500回診察し、県社会保険診療報酬支払基金(岐阜市)と、県国民健康保険団体連合会(同)から診療報酬など立件分だけで約3700万円をだまし取った。』
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2008.04.22 ☆保険医取り消しは違法 神戸地裁「処分は過酷」 、68万円の「不適切請求」眼科医
  22日夜、共同通信→

  『不適切な診療報酬請求を理由に、兵庫社会保険事務局から保険医登録を取り消された神戸市東灘区の細見雅美医師(45)が不服を訴えた訴訟の判決で、神戸地裁は22日、処分を違法として取り消した。
厚生労働省によると、過去に手続きの間違いを理由に処分を取り消されたケースが1件あるが、処分の判断を違法とする判決は初めてという。

  判決理由で佐藤明裁判長は「さほど悪質でない原告の不正行為に対し、登録取り消しは過酷。裁量権の逸脱と乱用があり違法」と指摘した。

  判決によると、細見医師は2001年「ほそみ眼科」=休業中=を神戸市内で開業。04年1-3月に請求した診療報酬計約68万円について同事務局は不適切な請求と認定し、04年11月、保険医療機関指定と保険医登録を取り消した。取り消し後は原則5年間、再登録されない。』
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2008.04.01 ☆看護師はなぜ、老母の首絞めたのか 孤独の淵で「殺して」
  1日、朝日新聞→

  『それは、母親が介護施設に入る前の日のことだった。
リンゴ畑に面する白い2階建ての一軒家の寝室で、カミソリの刃を自分の手首と首にあてた。ベッドには母親の遺体が横たわっていた。
  心中、のつもりだった。意識が薄れた後は覚えていない。

  今年1月、青森県弘前市で、介護する82歳の母親の首を絞めたのは北野原陽子被告(58)。看護師で、介護老人保健施設の療養部長だった。「介護のプロがなぜ」。当時の新聞に、そんな問いかけが並んだ。
  その理由を探りたくて、雪の中、勾留(こうりゅう)先を訪ねた。面会して便箋(びんせん)と封筒を託すと、まもなく手紙が記者の元に届き始めた。
<どうして私1人が生き残ったんだろう>
  乱れ気味の文字。母親との長かった時間を駆け足でたどるように、書き急いだ跡がみられた。

  30年ほど前に離婚して、実家に2人の子を連れて帰った。昼間は病院に勤め、夜は正看護師になるための学校に通った。子どもの世話は母親に頼んだ。途中で老人介護の道に転じ、専門家として看護の学校で非常勤で教えたこともある。
<母がいたから、私も仕事と学校、そして母親とできたと思う>

  父親は病死。子どもは大人になって独立した。だから、母親と2人暮らしだった。
2人になってから、母親の下半身のマヒが進み始めた。母親は昼夜なく痛みを訴える。食事や下の世話、入浴介助の世話を1人で背負ううち、疲労からくるめまいや発熱に悩まされるようになった。仕事との両立は難しくなり、2年ほど前、訪問介護を頼んだ。
楽になる、はずだった。ところが、訪問介護とデイサービスで続けて問題が起きた。
  昨年8月、母親が胸の痛みを訴えた。頼んだはずのヘルパーが来ていなかった。自力で動いてしまい、どこかにぶつけたのだろうと考えた。

 11月にはデイサービスに行った翌朝、母親が左足を骨折していた。夜に便所に行こうとしてベッドから落ちたという。尿を外に出すための管にストッパーがついたままだった。施設側が外し忘れたのだと推測した。

<どうして、どうしてこんなに続くの>
専門家だから、「ミス」との心証は堅かった。責任を追及して介護業者と話し合いがもつれると袋小路に入った。県や市にも相談の電話を繰り返した。

  手紙の文面が決まって険しくなるのは、県や市の話に触れた時だ。当時の対応を知るため、市役所を訪ねた。
「何とかしてほしい思いはあったかもしれないが、業者への監督権限がない」と担当課長。県の福祉事務所を訪ねると、介護業者側も「原因がかみ合わず、話が一致に向かわない」と相談していた。だが、県も「仲裁機関ではない。当事者間の円満な解決を期待するに尽きる」と説明するだけだった。

  被告によると、骨折で入院した母親は涙ながらに痛みを訴えたという。認知症の症状も現れた。12月21日の退院後は、寝たきりになった。被告も仕事を休まなければならなくなった。
  「死にたい」「母に危害を加えるかも」。退院の日、県担当者はそんな電話を受けていた。
肉親が苦痛にもだえている。業者に任せたのにトラブルに見舞われた。自治体は動かない。介護保険で主体が民間サービスに移ったとはいえ、在宅介護の旗を振ったのは行政ではないか――。電話は、やり場のない怒りと絶望の淵(ふち)にたった、最後の叫びだったのか。

  結局、母親は自分の勤める施設に入ることになり、今年1月4日、入所と復職の手続きで施設を訪ねた。そこで上司から、ほかの介護業者とのトラブルが施設の信用問題になりかねないと責められた。居場所を失うのでは、と受け止めた。
同6日。翌日の入所を切り出すと、母親が嫌がった。
  「行くくらいなら殺して」
前に入所した時、公私混同などと言われ居づらさがあった。希望した別の施設は、満員状態が続いていた。
  ただ、自宅に残りたいといわれても無理な事情があった。経済的な事情もあり、家は人手に渡ることになっていたのだ。
<すべてに嫌気がさした>
数分後に、提案した。
「一緒に死のうか」

  被告が母親と最後まで過ごした家のまわりはもう、雪が解け、春の気配が漂い始めた。
この間の手紙は便箋41枚。「介護のプロ」だけに、憤りも人一倍だったろう。ただ、介護の現場で悩む親子はほかにも多数いるのに、選択肢は「心中」しかなかったのか。たとえ解決をみなくても、誰かが真摯(しん・し)に向き合ってくれたと感じられたなら、結果は違ったのでないか。

  <あの時、ひと呼吸おいて違う視点から考えていたら、と思うと悔いのみが残る>
被告は異変に気づいた親族に助けられて一命を取り留めた。今は殺人罪で起訴されて、裁判の始まりを待つ。 』
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2008.03.09 ☆がん85歳の苦悩と孤独…認知症の妻絞殺、12日判決
  8日、讀賣新聞(関西)→

  『兵庫県尼崎市のマンションで昨年11月、85歳の夫が認知症を患う80歳の妻を絞殺する事件があった。一人息子を7歳の時に交通事故で亡くしてから、ふさぎ込むことが多くなった妻を夫は長年支えてきた。事件の10日前、夫はがんの疑いを指摘され、「自分が死んだら誰が面倒をみるんや」と思い詰めたことが引き金だった。夫の公判では、悩みを一人で抱え込みがちな男性介護者の孤独が浮き彫りになっている。

「妻の首を絞めた」
  夫の橋本幸夫被告が警察に電話をかけたのは、昨年11月11日午前3時20分ごろだった。尼崎南署員が駆け付けると、布団に横になった状態で息を引き取っていた妻の房恵さんの傍らで涙を流していた。「妻は認知症で、自分はがん。妻だけが残ると不憫(ふびん)やから……」
  房恵さんの殺害を認めた橋本被告は緊急逮捕され、殺人罪で起訴された。
  同署や検察側の論告によると、橋本被告は事件の10日前、自宅近くの医院で「大腸がんの可能性がある」と告げられた。犯行前日の夕方、激しい腹痛に見舞われ、「もう長くない」と思い込み、電灯のひもで寝ていた妻の首を絞めた。

  二人は1951年に結婚した。2年後に授かった長男は、7歳の時に交通事故で亡くなった。「私が一人で外出させたせい」と、房恵さんは自分を責め、体調を崩した。以来、二人暮らしが続いた。会社勤めだった橋本被告は仕事が終わると真っすぐ家に帰り、休日はいつも房恵さんと一緒に過ごすようになった。

  房恵さんが認知症を発症したのは2001年ごろだった。症状は徐々に進み、05年ごろからは橋本被告に「あんた誰?」「息子の所に行きたい」と言うようになった。橋本被告は二人で写った古い写真を示して「あんたの夫や」と説明することもあった。
事件当時は年金で生計を立てていた。家事や介護は橋本被告が一人でこなしていた。房恵さんが認知症を患っていることは、知人や近所の人は知らなかった。
  なぜ、誰にも相談しなかったのか。公判で弁護人から問われた時、橋本被告は「息子が亡くなった時にひどく落ち込んだ妻の姿を見てから、『自分が一生妻を守り続ける』と決めていた」「人に迷惑をかけたくなかった」と答え、続けた。「介護がつらいとは一度も思わなかった。妻がいてくれるだけでよかった」

◆「同情の余地ある」懲役5年求刑◆
  橋本被告は逮捕直後、大腸がんが確認され、手術を受けた。現在、保釈中。検察側は「短絡的だが、同情の余地がある」と懲役5年を求刑した。判決は神戸地裁尼崎支部で、12日午前10時から言い渡される。

◆介護殺人・心中 8年で260件◆
  日本福祉大の加藤悦子准教授(司法福祉論)の調査によると、60歳以上の人が介護を原因に被害に遭った殺人、心中事件は1998年からの8年間で約260件を数える。加害者の約7割は男性で、地域社会から孤立しがちな人が目立つ、という。

  尼崎市福祉課によると、橋本被告のケースでは介護保険制度を利用し、ヘルパーを付けることなどができた。担当者は「何らかの対処ができたと思う。相談がなかったのが悔やまれる」と話した。』
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2008.02.28 ☆妻殺害の89歳に猶予判決 老老介護の嘱託殺人/旭川
  28日、中國新聞→

  『北海道旭川市の介護施設で昨年10月、81歳の妻に頼まれ絞殺したとして、嘱託殺人罪に問われた豊瀬透被告(89)に、旭川地裁は28日、懲役3年、執行猶予3年(求刑懲役3年6月)の判決を言い渡した。
  施設で同居しながらの“老老介護”。判決理由で河村俊哉裁判長は「家族や施設職員に相談や援助を求めておらず短絡的な犯行だ」とした上で「妻から毎日『死にたい』と言われ、睡眠も取れず過度のストレスで心神耗弱状態だった。妻をふびんに思って心中を図っており、心情や境遇に同情すべき点がある」と述べた。

 判決によると、豊瀬被告は昨年10月29日夜、旭川市東旭川町のグループホーム「プランタン」の夫婦の部屋で、妻光子さんに頼まれ、首をひもで絞めて窒息死させた。』
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2008.02.24 ☆診療報酬不正請求、「健命堂」事件で社長に実刑判決
  23日、朝日新聞→

  『東京・巣鴨の漢方薬局「健命堂」をめぐる診療報酬不正請求事件で東京地裁(園原敏彦裁判官)は22日、詐欺罪などに問われた社長の森田喜代重被告(57)に懲役2年6カ月(求刑懲役4年)の実刑判決を言い渡した。

 判決によると、森田被告は薬剤師の資格がないのに調剤して報酬を受け取ったほか、東京都内で診療所を実質経営していた元弁護士の林田学被告(52)=同罪で実刑判決を受け控訴中=に薬局の顧客データを渡すなどして、診療報酬の不正請求に協力。06年までの2年間で東京都社会保険事務局などから約420万円をだまし取った。』
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2008.02.08 ☆情状酌み求刑懲役5年 尼崎・老老介護殺人
  7日、神戸新聞→

  『昨年十一月、自宅で介護していた認知症の妻=当時(80)=を絞殺したとして、殺人罪に問われた尼崎市西本町北通四、無職橋本幸夫被告(85)の初公判が六日、神戸地裁尼崎支部(渡辺壮裁判長)であった。

  検察側は論告で、高齢化社会の福祉・介護制度の在り方を遠因に挙げた上で、同様の事件が起きる可能性にも触れ「社会全体で取り組んでいかなければならない問題を内在している」と指摘。「犯行は重大だが、同情の余地がないとは言い切れない」などとして懲役五年を求刑した。

  公判はこの日で結審、判決は三月十二日に言い渡される。

  起訴状などによると、橋本被告は医師から大腸がんの疑いがあると診断され「自分が死んだら誰が面倒を見るのか」と、介護を約六年間続けた妻房恵さんの将来を悲観し、殺害を決意。昨年十一月十一日未明、当時住んでいた同市大庄川田町の自宅で、房恵さんに精神安定剤を飲ませ寝かせた上、ひもで首を絞め窒息死させた、とされる。

  罪状認否で起訴事実を認めた橋本被告は「もうおしまいだと思い、殺すこと以外考えられなくなっていた。親族に早く打ち明けていれば、と妻に申し訳なく、後悔している」と涙ぐんだ。

  弁護側は、房恵さんの妹ら親族六人の嘆願書を裁判長に提出。法廷ではおいが「介護を任せきりにし、(橋本被告の)話を聞いてあげられなかった」などと証言、執行猶予付きの判決を求めた。

  橋本被告は逮捕後、体調を崩したため、拘置が一時停止され入院。がんの摘出手術を受けた。現在は保釈中。』
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2008.01.20 ☆元院長に懲役1年求刑 リタリン処方の医師法違反/東京・江戸川
  21日夜、共同通信→

  『医師資格のない事務員らに向精神薬「リタリン」の処方など医療行為をさせたとして、医師法違反の罪に問われた元「京成江戸川クリニック」院長の医師小倉暢夫被告(67)の初公判が21日、東京地裁(小池勝雅裁判官)であり、検察側は「無資格の医療行為は約1カ月間、延べ800人近い患者に行われ、カルテにも虚偽を記載した」と、懲役1年を求刑した。

 これに先立ち、小倉被告は起訴事実を認め「医師としての基本をおろそかにした」と謝罪。弁護側は罰金刑とするよう求め、結審した。判決は2月4日。

 検察側は論告で、被告は、自分が肝臓病で入院し不在だったのに、収入確保のため、事務員らに薬の処方や注射などをさせたと指摘。「患者の求めに応じ、リタリンを一度に数百錠から1000錠も処方するなど極めてずさん。覚せい剤のように幻覚症状を起こすリタリン乱用の問題を認識しながら、安易に大量投与を続けた」と述べた。』
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2008.01.13 ☆奈良・ワゴン車衝突:送迎車死亡事故、介護士に有罪 地裁判決/奈良
  12日、毎日新聞(奈良)→

  『特別養護老人ホームの送迎用ワゴン車を運転中の06年11月に奈良市内で大型バスと衝突し、1人を死亡させ、7人にけがを負わせたとして業務上過失致死傷罪に問われた生駒市萩の台1、介護士、矢尾伸明被告(35)の判決公判が11日、奈良地裁であった。松井修裁判官は「高齢者を乗せながら前方を注視せず過失は大きい。ただ深く反省している」と述べ、禁固1年6月、執行猶予3年(求刑禁固1年6月)の有罪判決を言い渡した』