これより以前はここへ

2008.08.20 ☆地方企業、活路求め「介護」に参入
  20日、讀賣新聞→

  『地方企業の間に、高齢者などの介護事業に乗り出す動きが増えている。人口減で本業の先細りが予想されるため、数少ない成長市場への参入を目指すものだ。介護事業の担い手はソフトウエア産業や公益企業にまで広がりつつある。

[愛知県]自動車部品会社 産業用ロボットを応用
  自動車産業が集積する愛知県刈谷市の中堅自動車部品メーカー、アスカは介護ロボットを開発中だ。下半身に障害がある人に装着して自立歩行を助けるもので、2010年の実用化を目指し、同県豊明市の藤田保健衛生大学病院で実証試験を行っている。
両足の股(こ)関節とひざ、くるぶしの位置に計6個のモーターを取り付け、手でボタンを操作して動かす。脊椎(せきつい)を損傷して足が全く動かない人でも、つえを併用すれば歩くことができるようになるという。
本業では、三菱自動車やトヨタ自動車を得意先に、ドアなどの部材や溶接ロボットを納入している。

  ただ、溶接ロボットに関しては開発に求められるスピードが年々速くなり、「業界大手のファナックなど資金力に勝る大企業が相手では勝負にならない」(武満知彦・開発本部部長)状況という。
一方で国内自動車市場が縮小し、ロボット開発で蓄積した技術やノウハウを活用できる新分野を模索していた。介護分野に参入したのは、関節のモーターなどに産業用ロボットの技術が応用できるためだ。

  藤田保健衛生大学病院とは内視鏡手術を補助するロボットも開発中で、介護から医療分野への展開も視野に入れている。(中部経済部 小野田潤)

[京都府・滋賀県]玩具会社 ゲーム感覚でリハビリ
  京都・金閣寺に近い有料老人ホーム「シルバーホーム衣笠」。数人のお年寄りが、テレビ画面を見ながら音楽に合わせて足踏みしたり、金魚すくいに興じたりしている。ゲーム感覚でリハビリに取り組める介護用の最新サービス「ザビックスほっとプラス」だ。
半導体や電子玩具(がんぐ)などの製造販売を手がける新世代(滋賀県草津市・中川克也社長)が開発した。開発には、京都府老人福祉施設協議会が協力した。テレビにゲーム機のような機械「ザビックスポート」をつないで利用する。利用者の握力や筋力に合わせて難易度を変えられる仕組みで、「シルバーホーム衣笠」のホーム長、椎野道子さんは「楽しみながら体を使ってもらえる」と話す。
中川社長は任天堂の出身で、1995年に会社を設立した。一人用カラオケなどの電子玩具開発に強みがあり、そのノウハウを健康分野に応用した。

  2007年10月にサービスを始め、全国200施設に導入された。中川社長は「将来はインターネットを使って利用者のデータを管理し、きめ細かな指導もしたい」と話している。(大阪経済部 戸田博子)

[福岡市]ガス会社 24階建てホーム
  福岡ヤフードームに近い福岡市・百道地区の一角に、今年5月、介護付き有料老人ホーム「アンペレーナ百道」がオープンした。153戸あり、全国でも珍しい24階建ての「高層ホーム」だ。
展望ラウンジや天然温泉などを備え、入居に必要な一時金は2950万〜1億1800万円。関東や関西からの転入組も入居している。
手がけたのは、福岡市などで都市ガスを供給している西部ガスグループだ。社有地を生かした新規事業として、需要の高まる介護ホームに着目した。

  九州電力グループも02年から福岡、熊本、鹿児島の各県で3件の介護付きホームを運営している。入居状況は順調で、来秋には福岡市内に4件目の物件が完成予定だ。九電は06年に介護付きホーム事業の推進に向けた統括会社を設立しており、九州地区での拡大を検討している。

  西日本鉄道やJR九州も、福岡県内で同様の介護付き施設の運営に乗り出している。いずれも遊休地の活用と高齢社会での事業展開という「一石二鳥」を図る戦略だ。(西部経済部 若松健一)

福祉機器 市場拡大
  高齢社会の進展で、福祉関連機器の市場は拡大を続けている。経済産業省によると、車いすやつえなどの「福祉用具」市場は、95年度の8655億円から、06年度に1兆2342億円に拡大。障害者でも使いやすい「ユニバーサルデザイン」の家具などを含む「共用品」市場は、95年度の4869億円から06年度は3兆40億円と急拡大している。』
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2008.08.14 ☆介護施設で老いを考えた:/2 介護保険の衝撃 /宮崎
  14日、毎日新聞(宮崎)→

◇要介護度で高齢者のすべてを分類

  「介護保険が高齢者を取り巻く光景を一変させてしまった」とは、多くの施設関係者から指摘されることだ。介護保険が00年に始まる前、介護施設は事情のある人だけが入る所だった。「自宅で介護すべきなのに、親を預けて申し訳ない」というのが家族の気持ちだった。これに対して「気の毒な人を何とか助けてあげなければ」というのが施設側の気持ちだった。そこには福祉の精神が輝いていた。
それが介護保険を境に変わった。すべての高齢者は「要介護度」によって分類された。そのランクによって介護保険で利用できる施設やサービスが決まる。公的介護は「申し訳ない」と遠慮がちに受けるものではなく「権利」になった。「権利なら目いっぱい使わなければ損だ」と考える高齢者も増えた。介護の現場には「福祉」より「サービス」の言葉が飛び交うようになった。その功罪については後述するが、まずはランクによる施設の種類を説明する。宮崎市高岡町の辰元グループを例に、それぞれの施設の性格と入所費を比較してみよう。

  要介護度が最も重い人が入るのが特別養護老人ホームである。入居費は本人の介護度や家族の所得などで変わるが、最低で月4万円弱だ。それより介護度が軽い人を対象にリハビリを重視するのが老人保健施設で、経費は最低で月5万円弱かかる。どちらも共同部屋が主だ。老人専門の病院もあり、入院費は最低で月5万円弱となる。

  元気だが認知症の高齢者が、共同生活(最大9人まで)するのがグループホームだ。全個室で、月に10万円程度かかる。
介護度とは無関係に入居でき、食事つき高齢者向けの個室アパートといった性格の施設がケアハウスで、経費は月に7、8万円だ。夫婦部屋もある。裕福な高齢者向けには、民間経営の有料老人ホームがあり、高価な施設が県内のあちこちに新設されている。

  こうした多種類の施設が同一条件で比較できる県内唯一の利点から、辰元グループに今回の取材協力をお願いした。県内の他の介護施設との優劣を比較検討したうえで取り上げたわけではないことを最初にお断りしておく。では次回から施設の現場を一つずつ訪ねてみよう。まずはグループホームから--
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☆介護施設で老いを考えた:/1 どの施設を選ぶか /宮崎
  13日、毎日新聞(宮崎)→

◇「入所まで長い順番待ち」は誤解

  今こうしている間にも、私たちは老い続けている。しかし、その老いの日々を過ごす介護施設をどれだけ知っているだろうか。特別養護老人ホーム、グループホーム、ケアハウスなど、施設の分類の仕組みは一見複雑だ。入所者の症状によって入れる施設は異なり、月々の入所費も違う。7種の異なる介護施設・病院を同じ場所で運営するのが宮崎市高岡町の辰元グループだ。同一条件下で各種の施設が比較できる所は県内唯一で、九州でも珍しいという。同所のさまざまな介護施設の内部を探訪しながら老いについて考えてみたい。【大島透】

  多くの老人施設は「長い順番待ちをしなければ入れない」と思われている。ところがこうした先入観は誤解らしいのだ。同所の町浦尚美・支援相談員(38)は語る。
「入所希望者は、さまざまな施設に対し『かけもち』で空席待ちをしています。だから施設側は何重もの重複希望者のリストを抱えているのです。ベッドが空いたら先着順に待機中の家族に連絡しますが『すでに別の施設に入りました』『本人は亡くなりました』と言われたりします。定期的にリストをチェックして重複者を消去しないと、架空の待機者はすぐに100人、200人へと増えてしまうのです」
老人施設は多くの民間団体が運営している。だから需要と供給とのバランスが偏在することは起こり得ることだ。「近年、介護施設はあちこちにできています。しかも空きベッドは経営に響きます。『3年待ち』などの状態は考えにくいことです。長い順番待ちが必要だ、という先入観は捨ててほしい」と町浦相談員は繰り返す。

  「家族が最も心配するのは入所費です。1カ月4万円弱から20万円近くまで、入所施設の種類や本人の抱える条件によって決まってきます。入所が長期化すれば差額は膨大になるので『1円でも安く』が人情です。それに沿えるよう調整するのが私たちの役目です」
介護保険の要介護のランクには「自立」から要介護1〜5まであり、5が最も重症になる。5の人だと寝たきりで、自力での食事も難しい。要介護5や4の人は「特別養護老人ホーム」を勧められる。より軽い介護度の人には、リハビリなどをする「老人保健施設」がある。元気だが認知症のある高齢者には「グループホーム」がある。

  認知症がなく、介護度も低い人には「ケアハウス」がある。高額な入居費が払える人には「有料老人ホーム」がある。
  自宅から施設に通える人ならホームヘルプ、デイケア、ショートステイなどの支援がある。
  こうして並べられても、読者には分かりにくいだろう。これから、それぞれの世界をのぞいていくことにしよう。』
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2008.08.13 ☆多田富雄の落葉隻語 介護に現れる人の本性
  13日、讀賣新聞(関西)→

 『私は最近まで特別養護老人ホーム(特養)に預けられていた。私の介護を一手に引き受けていた妻が、無理がたたって股関節(こかんせつ)の置換手術を受けたためである。老老介護の行き着く先である。術後のリハビリも含めて、約二ヶ月入院しなければならない。
一人では寝起きもままならない私は途方にくれた。しかし、捨てる神あれば拾う神ありで、たまたま私の実妹が、茨城県つくば市で特養を経営していたので、文字通りの緊急避難となった。おかげで誰もが一度通らねばならぬ、人生の終末期を過ごす「終(つい)の宿り」を、一足先に経験することになった。この機会に想像を絶する超高齢化社会の現実を目撃した。

  私のいた棟には、重度の認知症の老人が多かった。一日中「いたい、いたい」とわめいている老人、鈴をつけて徘徊(はいかい)を続ける老婦人、口紅を塗って童女のように華やいでいる老女、「あいやあ」と終日泣き続ける百歳のおばあさん、何かがなくなった、誰が盗んだと言い張る老婆など、凝縮した老いが私を直撃した。

  生きて出所する人は稀(まれ)で、みんなここで死を待つ老人であった。実際、私がいる間だけでも、三人の方が世を去った。一人は近くの病院に送られたが、他のお二人は、本人も家族も、救急車で送られることを拒否し、病院よりも手厚く職員に看取られて身まかった。

  そんな老人を支えているのは、介護職員たちのたとえようのない優しさであった。全員がそうだとは言わないが、彼らには滅び行くものへの共感があった。人の嫌がることも率先してやることは勿論(もちろん)、何度繰り返されても嫌がらず、やさしく受け答えする。夜中ひっきりなしに鳴るブザーに嫌な顔ひとつしない。職業とはいえ、なかなかできないことだ。

 どうしてそんなことができるのか。私の考えでは、認知症といえども、老人には今まで生きてきた歴史がある。それが積み重なって今の存在がある。老人の記憶は今失われていても、彼自身が長い過去の時間の記憶なのである。介護する人は、一人ひとりの老人の一生、全存在と向き合わなければならないのだ。

  その証拠に、ここでは病院と違って、入所者がどんな職業だったか、家族関係や人柄はどうだったかなど過去のことを、職員は知った上で対処している。例えば大声でわめいている老人が、もと自衛隊の幹部だったら、なだめるのに軍歌を歌ってあげる。大学の教授だった認知症の始まった老人も先生と呼ぶ。女性には、お松さん、チエコさんなどと下の名前で話しかける。一律に誰々様と呼ぶ病院とは違う。どれだけ血が通っていることか。

   わめきたてたり、徘徊したりする老人をうまくなだめ、身体拘束などしないためには、老人の隠された過去の人格を認めるほかない。これは病院でも見習わねばならないことではないか。いたずらに無機的、非個性的に患者を扱い、患者の人格には向き合おうとしない大学病院は、老人ホームに学ぶべきだ。

  国はこうした介護職員に手厚く報いなければならないのに、福祉の予算を切り詰め、賃金を安く抑え、介護の仕事に夢を持って働く若者の相次ぐ離職を放置している。それが続けば介護保険が崩壊するのは目に見えている。

  この施設では、ほとんど健常の老人を集めて、デイケアもやっていた。自動車で送り迎えし、昼食を食べさせ、昼間からカラオケなどをやって時間をつぶさせる。無駄とはいわないが、これでは介護保険で、認知症を促進するようなものではないか。畑仕事のような生産的活動に参加させ、隠された能力や興味を引き出すことはできないのだろうか。
介護には、介護する人、される人それぞれの本性が現れる。そして、人間の本性とはなんと奥深いものであろうか。(免疫学者)』
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2008.08.12 ☆介護予防サービスが急増、初の100万人超(
 12日午後、キャリアブレイン→

  『厚生労働省はこのほど、「2007年度介護給付費実態調査結果の概況」を発表した(07年5月―08年4月審査分)。介護サービスと介護予防サービスの年間受給者は合わせて437万400人で、前年同期から7万4700人増加した。

  介護サービスの利用者は363万100人(前年同期比47万4500人減)、介護予防サービスは104万4500人(同24万1800人増)となっている(両方のサービスを受けた場合はそれぞれに計上)。06年度から導入された介護予防サービスの利用者が急増し、初めて100万人を超えた。

  08年4月審査分の受給者一人当たりの費用は15万円で、前年同月比で1200円増加した。都道府県別に見ると、介護サービスでは高知県20万5800円、佐賀県19万8200円、石川県19万5800円の順で、介護予防サービスでは福井県4万3100円、石川県4万2600円、山形県4万2300円の順だった。』

 ■資料も掲載されているが、くだらん見出し。介護サービスが47万人超減だから、「予防(介護費用削減)効果」は着実に上がっている。ま、いいか・・・。
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2008.08.07 ☆介護保険料の減免措置、09年度も継続 厚労省方針
  7日、日本経済新聞→

  『厚生労働省は6日、税制改正で介護保険料が増えた高齢者を救済するための減免措置を2009年度も継続する方針を明らかにした。本来なら基準額(月4090円)の1.25倍に上がる予定だが、介護保険制度を運営する各市町村の判断で、07年度、08年度と同じく1.08倍に抑えられるようにする。今秋をめどに政令を改正して対応する。

 厚労省が同日開かれた自民党と公明党の会合で方針を示し、了承された。04年度と05年度に実施した税制改正で、住民税が課せられるかどうかが決まる境目の年収が266万円から211万円に引き下げられ、課税が強化された。減免措置の対象となるのは税制改正で新たに住民税を負担することになった高齢者が中心。

 課税対象者の介護保険料は高めに設定されていることもあり、厚労省は激変緩和のために保険料に減免措置を導入した。08年度末に打ち切る予定だったが、高齢者の負担増を避けるため再び延長することにした。』
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2008.08.06 ☆現場の悩み しっかり把握 管理職と交流 チューター制度も
  6日、讀賣新聞→

  『離職率が高い介護職。原因は、給与の低さや、仕事の大変さだけではない。介護以外の業務に追われたり、仕事の悩みを相談できる相手がいなかったりすることも大きい。その対策に工夫を凝らし、職員の定着に効果を上げている介護現場を取材した。

コンピューターを活用
  さいたま市の訪問介護事業所「やさしい手 大宮店」。サービス提供責任者の嶋村奈津美さんがパソコンのキーをたたくと、ある高齢者の情報が画面に現れた。いつ、どのくらいの時間、訪問介護を希望しているかが一目で分かる。操作を進めると、約90人の登録ヘルパーの中から、条件に合う人が瞬時に見つかった。

  訪問介護事業所では、パートで働く主婦などの登録ヘルパーが、主な働き手だ。ヘルパーにとって、希望する時間に仕事が入り、効率よく複数の利用者宅を訪問できることが大切だ。そこで、「やさしい手」(本社・東京都目黒区)では2003年7月、コンピューターによる労務管理システムを導入。ヘルパーと利用者の“マッチング”機能を強化した。
  システムの改良で、07年3月からは、ケアマネジャーへの報告書など、書類作成も大幅に省力化できるようになった。嶋村さんは、「私たちサービス提供責任者にとっても、時間と手間が大幅に省け、その分、本来の管理業務に専念できる」と喜ぶ。

要望聞く面談も
  登録ヘルパーは、自宅から直接、訪問先へ向かい、仕事が終われば、そのまま自宅へ帰ることが多い。このため、サービス提供責任者や管理職とのコミュニケーションが不足しがちで、要望や不満などが伝わりにくい。
そこで同社では、2000年に介護保険制度が始まった当初から、事業所ごとに、ヘルパーとサービス提供責任者や管理職が交流する場を設けている。ヘルパーによる自主運営組織で、「さくら友の会」と呼ばれる。会社が活動資金を援助している。介護に関する講演会や研修会、忘年会や暑気払いなどを、定期的に開いている。

  大宮店の友の会も7月22日夜、近くのビアガーデンで暑気払いを開いた。十数人のヘルパーと、サービス提供責任者らの管理職が参加した。同店によると、仕事を離れた懇親の場を通じて、ヘルパーの仕事上の悩みや希望が把握できることもあるという。
さらに、「やさしい手」では今年1月から、ヘルパーの採用時と契約更新時に、仕事に対する要望を聞く面談も実施している。
こうした取り組みのおかげで、同社全体の介護職の離職率は、システム導入前の約20%から、現在は約13%に改善。清水誠太・営業推進部長は、「介護報酬のアップで給与を良くすることも大事だが、スタッフが働きやすい環境を整えることも、同じくらい重要だ」と話す。

「安心して働ける」
  東京都立川市の高齢者総合福祉施設「至誠ホーム」では、20年以上前から「チューター制度」を取り入れている。特別養護老人ホームの新人の正規介護職員を対象に、先輩職員がマンツーマンで指導、助言する。

  チューターに任命されるのは、2〜3年目の若手が中心。介護の基本、ホームの組織、記録のつけ方など、業務全般を教えるだけでなく、私的な相談にものる。1年間に3度、施設長なども交えて、仕事の達成状況をチェックする。
今年4月に就職したばかりの牧野美咲さん(22)は、「わからないことがあれば、すぐに聞いて解決できる。チューターさんから、『大丈夫?』などと声をかけてもらうこともあり、安心して働ける」と話す。

  一方、チューターを経験したことがある6年目の佐藤徹郎さん(27)は、「自分も新人時代、仕事が覚えきれず悩んだので、新人の気持ちがよくわかる。チューターをやり、自分自身もとても勉強になった」と振り返る。
橋本正明・ホーム長は、「よりいっそう高齢化が進む中、介護の仕事に就いたばかりの若い人たちは、社会全体の財産。そうした理念で大事に育てることが、介護事業全体に求められている」と指摘している。』
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2008.08.03 ☆高齢者の在宅介護家族に「報酬」 秋田・上小阿仁村(介護)
  3日、河北新報→

  『高齢者を在宅介護する家族に介護サービス費として「報酬」を支払う事業を、秋田県上小阿仁村が本年度から展開している。県内最少の人口約3000人、高齢化率40%以上という過疎の村が、介護する側の世代を家計的に手助けしようと始めた全国でも珍しい取り組みだ。就業の機会を捨てて介護に専念する村民らに喜ばれているが、専門家の間には慎重論もあり、事業の行方に注目が集まっている。

  「介護の大変さが認められた気がしてうれしかった」。同村の武石順子さん(47)は会社勤めを辞め、自宅で義母の美代さん(84)を介護して8年がたつ。6月、初めての家族介護サービス費(4月分)として約8万円が支給され、7月には5月分約7万円を受け取った。

  脳梗塞(こうそく)で体が不自由になった美代さんは要介護3と認定され、入浴や排せつなどに介助がいる。「他人の世話になりたくない」という美代さんの希望もあり、介護事業者のサービスはほとんど利用しない。

  福祉施設で働く夫が家計を支えるが、共働き時代の余裕はなくなった。順子さんは「介護用品を買ったりする費用のほか、自分が仕事を辞めた減収分も補えて助かる」と感謝する。

  介護事業所は、訪問介護などを手掛ける村社会福祉協議会を含め村内に3カ所しかなく、家族が介護を担うケースが少なくない。唯一の特別養護老人ホームは70人以上が入所待ちの状態だ。

  小林宏晨村長は「親が施設に入る共働き夫婦の世帯と、家族が仕事を辞めて無報酬で介護する世帯の経済的格差を縮めたかった。高齢者を自宅で世話したいと考える村民は多く、在宅介護支援の必要性は高い」と狙いを説明する。

  事業は介護保険法に基づく特例居宅介護サービス費を活用し、介護する家族を、ホームヘルパーなどの資格がなくても「事業者」とみなし「報酬」を支給する仕組み。要介護3―5の高齢者を就業せず介護する家族らが対象となる。

  村が定める支給基準額は月12万円で、ここから介護事業所のサービス利用額などを引いた額が支給される。村によると、4月分を受給した13世帯の平均額は約4万6000円だったという。

  一方、高齢福祉の専門家の間には、要介護者を抱える家族への報酬支給は、特に女性の離職を促しかねないという意見もある。秋田看護福祉大の出雲祐二教授(老人福祉論)は「高齢者が本来必要とする事業所介護サービスの利用抑制につながってもいけない。介護の質をどう維持するかが課題だろう」と指摘している。

  [特例居宅介護サービス費]離島や山間地など介護サービスの確保が困難な地域では、知事の指定を受けていない事業者の居宅介護サービスに対しても、市町村が介護保険でサービス費を支給できる。厚生労働省によると、支給は基本的に市町村の判断で可能だが、実績のある自治体はまだ少ない。』
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2008.07.27 ☆11月11日を「介護の日」に=舛添厚労相
  27日午後、時事通信→

 『舛添要一厚生労働相は27日、都内で開かれた「福祉人材フォーラム」(厚生労働省・全国社会福祉協議会共催)に出席し、高齢者らの介護の重要性について広く考えてもらう「介護の日」を11月11日に設定すると発表した。同相は「介護に携わる人たちが生き生きと、社会から尊敬されて仕事ができるように設けることにした。語呂合わせで『いい日いい日』という意味合いを持たせる」と述べた。

 舛添厚労相はまた、介護保険事業者に支払われる介護報酬について「年末までに必ず介護の現場で働く方々の処遇を良くする。そのために介護保険料を引き上げる必要がある」と述べ、保険料アップにより、2009年度改定で引き上げを図る考えを改めて表明した。』
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2008.07.26 ☆深刻な介護の現場 事業所調査、非正規雇用が71%
  26日、東京新聞→

  『1年間の介護現場での仕事で、2人に1人が事故やけがにつながる寸前の経験をしていることが、介護労働安定センター(東京都文京区)の調査で分かった。3人に1人が「健康面で不安」「休憩が取りにくい」などと答え、年間の離職率が30%を超える事業所が3割近くに上るなど、厳しい労働環境が介護の質確保に影響している実態を浮き彫りにした。

 同センターは厚生労働省認可の財団法人。調査は昨年11-12月、全国の介護サービス事業所から無作為抽出した1万7146事業所、そこで働く5万1438人を対象に実施。4783事業所、1万3089人が回答した。
調査期間の一昨年11月から昨年10月までの1年間で事故につながりかねない「ヒヤリとした、ハッとした」経験は全体で51・8%が「ある」と回答。実際に事故になったりけがをさせたりした経験は特別養護老人ホームなど入所型施設系職員で41・0%、デイサービスなど通所型施設系職員で31・2%の職員が「あった」と答えた。高齢者から暴力を受けた職員は14・0%、暴言を浴びた職員も22・1%に上った。

  一方、調査に答えた訪問介護事業所で、非正規雇用の登録ヘルパーが71・1%を占めている実態が判明。34・3%の事業所が「20-40%のヘルパーが正社員であるのが望ましい」と言っているが、64・7%が「今の介護報酬では人材確保に十分な賃金を払えない」と回答。18・5%が「人件費総額を圧縮した」と答えた。

 介護の世界に入った理由を55・9%の人が「働きがいのある仕事と思った」とし、50・0%が「働き続けられるかぎり働く」と前向き。だが1年間の職員の離職率はホームヘルパーで16・9%、施設などの介護職員で25・3%に達した。離職者の74・7%が働いて3年未満で辞めていた。
  同センターの担当者は「介護の質を向上させるためにも、雇用環境を高める対策が必要だ」と話している。』
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2008.07.26 ☆【死の淵に立つ倒産不況】業界最大手・コムスンが撤退したのに倒産急増
  22日、日刊ゲンダイ→

  『「そろそろ潮時。いいタイミングで撤退できたと思っているんじゃないか」――。昨年、業界最大手だったコムスンが介護報酬の不正請求で撤退に追い込まれた時、業界内ではこんな声がささやかれたものだ。それほど介護業界の経営は厳しい。介護保険制度導入から8年。ビジネスチャンスに沸いたのもつかの間、倒産・撤退が相次いでいる。

●介護報酬引き下げと人材不足の悪循環
  2008年上半期(1―6月)の老人福祉・介護事業の倒産件数は26件で、介護保険制度導入以降で過去最悪ペースだった。負債総額も前年同期比275%増の118億700万円で過去最大規模に達した。もっとも、こうした数字は民間調査会社の集計。介護業界は小規模事業者が多い。この数字に表れない廃業・撤退もかなり増加していると見るべきだ。

  東京商工リサーチは、倒産件数が増えた主な理由を「介護報酬の引き下げと人手不足」と見る。06年の法改正で、介護事業者へ支払われる報酬単価が引き下げられた。時給が安ければヘルパーは集まらない。人材不足は、事業所の評判を落とし、経営を直撃する。
「特に都市部は厳しい。アルバイトのファストフード店などの時給も高いし、仕事が豊富。誰も介護なんてやりませんからね」(業界関係者)
  なにしろ、「カレンダー通り働くだけでなく、夜勤もこなし、下の世話までしても手取り15万円いかない」(介護業界8年の20代後半男性ケアマネジャー)というのだ。 志高く入ってくる若者が多い業界なのに、これでは仕事が続かない。

●コムスンの訪問介護引き受けは利益拡大ならず
  規模拡大イコール経営拡大に必ずしも直結しないのが、この業界の難しさ。特に介護保険料が収入のよりどころになる訪問介護が厳しい。

  08年3月期決算。コムスンの訪問介護事業の譲渡先になった大手3社(ニチイ学館、セントケア・ホールディング、ジャパンケアサービス)は別表のように揃って営業減益となった。コムスンからの事業引き受けをいったん表明したものの、最終的に手を下ろしたツクイは逆に増益だった。
「訪問介護事業所は地域に散らばっているので、拠点が増えれば管理コストも増え大変なのです。新たなシステム作りに手間とお金がかかってしまう」(介護専門紙「シルバー新報」編集長・川名佐貴子氏)
  一方で、有料老人ホーム事業は規模拡大がものをいう。施設建設費用はかかるが、入居者が入る際に一時金を払うので、取りっぱぐれがないのだ。中小事業者が苦しむ中で、ベネッセやワタミなどホーム事業大手はM&Aで拡大中。明暗くっきりである。

●国の政策に左右される儲からないビジネス
  「結局、官製業界。国の政策に左右される特異なビジネスで、儲からないように設定されている」(前出の川名氏)
国民の介護保険料を財源に国から支払われる介護報酬が収入のベースになっている限り、国の制度変更によって一気に経営難に陥る可能性の高い不安定な業界なのだ。高齢者が増えても、国の決める報酬単価が下がれば儲からない。人件費も上げられず、人材難が続く悪循環だ。

  3年おきに見直される報酬改定が、来年またやってくる。しかし、報酬単価アップは、税金負担と介護保険料の増加につながるため、簡単にはいかない。むしろ厚生労働省は、社会保障への国庫負担を縮小する方向だ。
「来年さらに給料が減るらしい」

  現場のヘルパーたちは疑心暗鬼に包まれている。報酬引き下げが続けば、ますます人材難になる。倒産のペースが早まる。ここにも官製不況がある。

【08年3月期決算表】
●ニチイ学館
▽売上高(08.3)1997億9700万円
▽売上高(07.3)2025億4900万円
▽増減 ▲27億5200万円
▽営業利益(08.3)21億7100万円
▽営業利益(07.3)26億3500万円
▽増減 ▲4億6400万円

●セントケア・ホールディング
▽売上高(08.3)169億2700万円
▽売上高(07.3)154億6100万円
▽増減 14億6600万円
▽営業利益(08.3)▲3億5600万円
▽営業利益(07.3)8100万円
▽増減 ▲4億3700万円

●ジャパンケアサービス
▽売上高(08.3)129億1400万円
▽売上高(07.3)78億3000万円
▽増減 50億8400万円
▽営業利益(08.3)▲15億 600万円
▽営業利益(07.3)▲2億8600万円
▽増減 ▲12億2000万円

●ツクイ
▽売上高(08.3)300億2900万円
▽売上高(07.3)242億4200万円
▽増減 57億8700万円
▽営業利益(08.3)12億3500万円
▽営業利益(07.3)4億1900万円
▽増減 8億1600万円』
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2008.07.24 ☆高齢者向け賃貸住宅、国交省と厚労省が介護拠点と一体整備
  24日、日本経済新聞→

  『国土交通省と厚生労働省は2009年度から、高齢者向けの賃貸住宅と介護拠点を一体整備する事業を始める。高齢者が安心して暮らせる街づくりを進め、施設に入居するよりコストの安い在宅介護を進める。社会保障分野の緊急対策を定める福田康夫首相の「5つの安心プラン」に盛り込み、09年度予算の概算要求の「重点要望枠」などで数百億円を確保する考えだ。

  「安心住空間整備プロジェクト(仮称)」では、都道府県や市町村が社会福祉関係者なども参加する協議会を設け、高齢者に優しい街づくり計画をつくる。計画地域には高齢者に配慮した民間企業などの賃貸住宅や、訪問看護ステーションなど在宅サービス支援施設を誘致する。』

■また始まった。まあ、将来に禍根を残さぬように・・・(無理だな)。
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2008.07.22 ☆全室個室「理想の介護」のはずが…新型特養軒並み経営難 低所得者対策 重荷
   22日、讀賣新聞→

  『居住環境の改善と介護の質の向上を目指し、国が建設を推進している全室個室の「新型特養」が、曲がり角を迎えている。度重なる制度変更で、経営悪化に苦しむ施設が増えているためだ。自治体の中には、「新設は新型で」という国の方針に反して、相部屋の従来型の建設を認めるところも出始めている。(社会保障部 猪熊律子、小山孝)

上限6万円
  「いい介護を提供したいと新型特養を始めたのに、経営が回らない。これでは何のためにやっているのかわからない」
神奈川県秦野市にある特別養護老人ホーム「はだの松寿苑」(定員100人)を運営する社会福祉法人「寿徳会」の久保谷勤理事長は頭を抱える。
  市と建設協議を始めた2003年当時、国は新型特養を大々的に推進していた。従来の4人部屋と違い、全室個室のためプライバシーが守られ、職員数も手厚くして一人一人に合ったケアができる。約12億円の借入金は負ったが、理想に燃えてのスタートだった。
開設2か月前の05年10月、政府の社会保障費抑制策を受け、介護報酬が大幅に削減された。介護報酬に含まれていた居住費などは施設が入居者から受け取る仕組みに変わった。それでも、入居者から1人月約8万円の居住費を徴収できれば、赤字にならず、借入金も返済できる計画だった。

  ところが、同時に導入された低所得者対策で、計算が狂った。施設が受け取る低所得者分の居住費に、月6万円(本人負担と公費補てん)という上限額が設けられたためだ。この結果、「居住費は、建設費用をもとに、入居者との契約で自由に設定できる」という当初の国の方針に沿って月6万円以上の料金を設定した施設では、軒並み経営が苦しくなった。

  松寿苑の場合、入居者に占める低所得者の割合は約6割。光熱水費などの実績をもとに算出した現在の居住費は月10万5000円で、差額の4万5000円を施設がかぶっている。食費にも同様の上限額がある。「本来より月の収入が300万円ほど少ないが、介護・看護職などの人件費を削るわけにもいかない」と、久保谷理事長。職員のボーナスを自腹で払ってしのいでいる状態だという。

危機感
  経営が苦しいのは、松寿苑に限った話ではない。
  05年10月の介護報酬改定を前に、同年8月、大幅な減収予想に危機感を募らせた新型特養経営者らが結成した「全国新型特養推進協議会」には、全国の約100施設が結集した。参加施設はその後も増え、今では全国の新型特養約700施設のうち約220施設に上る。

  同協議会によると、新型特養は建設コストがかかるため、大半が月6万円を超える居住費を設定しているという。一方、厚生労働省の調査(06年)によると、低所得者の割合は、入居者全体の約8割にも上る。
  最近では、自己負担を減らすために、収入がある家族の扶養から外れ、自分だけの世帯となることで低所得者になるケースも増えているといい、新型特養の経営環境は年々厳しくなっている。

相部屋認める
  国は、「特養を新設する場合は新型で」との姿勢を変えておらず、14年度までに個室の割合を7割以上に増やしたいとしている。
  だが、自治体の中には、国の方針に反して、相部屋の従来型を認めるところも出てきている。
埼玉県では現在、施設が希望すれば、4人部屋の新設を認めている。「基本は新型だが、経営の大変さを指摘する声が強い。個室代を負担できないという利用者や家族の声にも配慮した」と担当者は話す。同様の動きは、川崎市や群馬県などでも広がっており、ある自治体の担当者は、「7割達成は難しいのでは」と漏らす。

質の高さ目指したのに…国に改善要望
  推進協議会は、今のままでは経営が立ちゆかないと主張。建設費も人手もかかる新型の経営実態をよく見たうえで、低所得者向けの上限額の引き上げや報酬アップなどを実現するよう国に要望している。
赤枝雄一会長は、「これからは特養も、質の高いハード、ソフトを目指せという国の方針に沿って整備したのに、はしごを外された気分。国はもっと配慮してしかるべきだ」と訴える。

   これに対して、厚労省の担当課では、「来春の報酬改定に向けて現在行っている介護事業者の経営実態調査の結果を見て、見直しを検討したい」としている。

  東京都は今年6月、経営難に悩む施設は都市部に多いことを受け、「低所得者対策の上限額は全国一律でなく、自治体が独自に決められるようにすべきだ」とする国への緊急提言をまとめた。都によると、直近に整備された都内の新型特養の平均的な居住費は月約7万6000円だという。

  上限額を設定したこと自体に対する疑問の声もある。堤修三・大阪大学教授(社会保障政策論)は、「上限を設けたことで、結果的に、施設の経営の自由を奪ってしまった。こうした制度は、有料老人ホームやグループホームにはない。低所得者対策には別の方法もあったのではないか」と指摘している。

新型特養 全室個室で、10人程度のユニット(単位)ごとに食堂兼居間を設け、専属の職員が個別ケアを行い、生活環境も家庭に近づけた特別養護老人ホーム。厚生労働省が推進し、03年度の介護報酬改定で正式に導入された。居住費(家賃や光熱水費など)は、介護報酬に含まれず、施設が入居者から直接徴収する。』

■BBSでも書いたが、「新型特養」は基本的にあるべきでない(全室ユニット型個室、という意味で)、というのが持論。それは、特養の措置担当・建設指導担当を5年やった自分の、確かな信念だ。理由を書けばキリがないからやめとくが、画一的に「(中央の)役所」が決めて、うまくいった例はあるんか。改めて、本当に改めて「くだらん施策」と断言する。せめて「自治体が独自に決められるようにすべき」だし、何より「施設が希望すれば、4人部屋の新設を認め」ることだ。
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2008.07.16 ☆介護保険事業状況:要介護認定率、14.2% 06年度県内 初の前年比減/静岡
  16日、毎日新聞(静岡)→

『◇全国平均より2.2ポイント低い「他県と比べ健康な高齢者多いのも一因」
  (静岡)県がまとめた06年度の県内の介護保険事業状況によると、65歳以上の人口(第1号被保険者数)に占める要介護認定者数を示す「要介護認定率」は14・2%で、前年度より0・1ポイント低下した。認定率が低下したのは00年の制度開始後初めて。

  県内の認定率は、全国平均の16・4%より2・2ポイント低く、都道府県別では低い方から4番目。県は「認定率の低下は介護保険制度が浸透し認定申請が落ち着いたことが要因とみられる。県の認定率が全国的にみて低い水準なのは、温暖な気候や生活水準の高さから、他県に比べ健康な高齢者が多いのも一因では」とみている。

  県によると、06年度の第1号被保険者数は前年度比3・5%増の81万7000人。認定者数は同2・4%増の11万6000人だった。軽度認定者の利用抑制などを図った06年度の制度改正の影響などで、伸び率は鈍化した。
一方、介護給付金の総額は同2・6%増の約1689憶円で、制度が始まった00年度に比べ2倍以上に膨れ上がった。』
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2008.07.15 ☆介護労働者の離職率が悪化…昨年度21・6%(続報)
  15日、讀賣新聞→

  『昨年度の介護労働者の離職率は21・6%で、前年度に比べて1・3ポイント上昇したことが、14日公表された財団法人「介護労働安定センター」の介護労働実態調査でわかった。
 低賃金などが原因と見られ、来年度の介護報酬改定に影響しそうだ。

  調査は昨年11、12月、訪問介護事業所や特別養護老人ホームなどの介護事業所と、介護職員や訪問介護員などの介護労働者を対象に実施。4783事業所と1万3089人が回答した。

  調査によると、1年間で辞めた職員の割合を示す離職率は、介護職員が25・3%、訪問介護員16・9%。双方を合わせると21・6%となり、全産業の平均離職率16・2%(厚生労働省の06年調査)に比べて高い水準を維持していることがわかった。
平  均月給は約21・5万円で、20万円未満が47・6%を占めた。内訳は、訪問介護員は約18・7万円、介護職員は約19・3万円だった。』
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2008.07.14 ☆介護職「賃金に不満」5割 平均時給1044円
  14日夜、共同通信→

  『厚生労働省所管の財団法人「介護労働安定センター」が14日発表した2007年度の介護労働実態調査結果で、ホームヘルパーら介護労働者の49・4%が「仕事内容の割に賃金が低い」との不満を抱いていることが分かった。

  06年度調査の40・3%から9ポイント以上増えた。パートら時給制の従業員は平均時給が前年度比27円減の1044円、従業員全体の平均月収(税込み)は同約2000円減の17万9000円だった。

  調査は昨年11-12月、介護労働者約5万1000人と約1万7000事業所を対象に実施、回答率はそれぞれ26%、29%。
賃金以外での仕事に関する労働者の悩みや不満(複数回答)では、「業務に対する社会的評価が低い」(38・4%)「精神的にきつい」(35・7%)が目立った。
  事業所への調査では、64・7%が「今の介護報酬では十分な賃金を払えない」と答え、前年度の45・9%から大幅に増加。』

■リンク 「平成19年度 介護労働実態調査結果について」(08.07.14、(財)介護労働安定センター)
※TOPにもあります
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2008.07.13 ☆福祉用具もJISマーク
  13日、讀賣新聞→

  『電動車いすや手動車いす、在宅用電動介護用ベッドの三つの福祉用具について、新しいJIS(日本工業規格)マークが表示されることになった。消費者が福祉用具を選ぶ上で参考になりそうだ。
新しいマークは、高齢者にもわかりやすいように、つえを持った高齢者を子どもが案内するイラストと「福祉用具」の文字が入っている。イラスト入りのJISマークは初めて。

  実は、これまでにも福祉用具の規格はあった。製品が規格を満たしているかどうかを調べる認証機関がなかったため、製品にJISマークは表示されていなかった。

  ところが、昨年5月以降、電動車いす15件、手動車いす3件、電動介護用ベッド1件と、重傷・死亡事故などが相次いだことから、認証機関24団体で作るJIS登録認証機関協議会は、具体的な製品の点検方法を含む認証指針を定めた。

  24団体のうち日本品質保証機構、電気安全環境研究所、日本文化用品安全試験所の3団体が、福祉用具の認証機関となることを目指し、今年4~5月、経済産業省に申請した。早ければ8月にも認証機関として登録され、秋以降、3製品のJISマーク表示が始まる見込みだ。対象となる電動車いすには、オートバイに似たハンドル操作型の電動車いすも含まれる。

  JISマーク表示はメーカーにとって義務ではなく、規格を満たさなくても製造はできるが、経産省基準認証政策課は「JISマークによって、消費者は安心して使える製品であるかどうか、判断することができる」と話す。
ただし、やはり過去に事故があった電動介護用ベッドの「手すり」についてはまだJISがないため、経産省は今年度中に規格をつくることを検討している。

  福祉用具は介護保険の導入で利用が増え、電動車いすは2006年度で累計出荷台数が約48万台(電動車いす安全普及協会調べ)、電動介護用ベッドも推定で50万~60万台に上る。日本福祉用具・生活支援用具協会の推計では06年度の市場規模は福祉用具関連全体で1兆2300億円となる。』
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2008.07.13 ☆介護保険サービス利用者倍増 制度開始から7年半/長野
  12日、信濃毎日新聞→

  『(長野)県内の介護保険サービス利用者が昨年10月時点で7万5900人と、2000年4月の制度開始から7年半で倍増したことが11日、県のまとめで分かった。本年度は65歳以上から徴収する保険料の見直し時期に当たるが、利用増は市町村や広域連合による新たな保険料の算定作業にも影響しそうだ。

  同日、県庁で開いた「県高齢者プラン」の次期計画(09-11年度)を検討する策定懇話会の初会合で県社会部が示した。

  同部によると、制度スタート時に3万7400人だったサービス利用者は、3年後の03年4月時点で1・55倍の5万7800人、6年後の06年4月時点では1・97倍の7万3700人と増加を続け、昨年10月には2・03倍に達した。

  背景には、制度の定着や核家族化の進展で、介護が必要と判断される要介護・要支援認定者数が増えている状況がある。制度開始時に4万8000人だった認定者数は、07年10月には8万9200人に増加。65歳以上に占める認定者の割合は9・9%から15・9%に上昇した。

  65歳以上の介護保険料は、サービスの利用実績や保険の財政状況を踏まえて3年に1度見直しており、本年度は09-11年度の保険料の算定時期に当たる。県内の平均保険料は、前回06年度の見直しで26・4%(810円)引き上げられ、月額3882円となっている。

  懇話会は、高齢者保健や医療、福祉関係者ら13人で構成。年度内に高齢者施策の目標などを盛った次期計画をまとめる。』
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2008.07.08 ☆介護保険財政連続黒字に 給付見直し影響 施設「経営苦しい」/富山
  8日、讀賣新聞→

  『自治体などの保険者が負担する県内の介護給付費が2007年度、約705億円と計画を約48億円下回り、全9保険者の介護保険財政が2年連続で黒字の見通しとなったことが、県のまとめでわかった。2005年度の施設給付見直しで居住費などが自己負担となった影響とみられる。

  県内には、富山、高岡、魚津、氷見、滑川、射水の各市と、中新川、砺波、新川各地区の広域連合の計9保険者がある。県によると、いずれも06、07両年度とも黒字の見通しだ。
県によると、各保険者は昨年度の給付費を753億4000万円と見積もって保険料を徴収したが、実際には705億8000万円の見通し。06年度も704億1800万円の計画値に対し、実際は678億6800万円だった。
県内では00年の介護保険制度発足以来、赤字の保険者が続出。国と県、市町村による「介護保険財政安定化基金」の貸し付けを受けていた。

  黒字化の要因について、県高齢福祉課は「05年10月の施設給付見直しの影響」としている。見直しでは、入所者の居住費と食費を在宅と同様の自己負担とした。要介護・要支援認定者数は00年から約2倍に増えたが、給付費は約1・7倍にとどまっている。
保険財政の好転について、県内の社会福祉法人は「保険制度持続の上では歓迎するが、肝心なのは介護の質と量の維持。給付見直し後に入所者の利用料滞納が出始め、介護報酬の引き下げもあり、経営はむしろ苦しい」と話している。』
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2008.07.07 ☆介護事業所、火の車/給付費減↓燃料・物価高↑(介護)
  7日、沖縄タイムス(夕刊)→

  『介護施設・事業所の運営逼迫がしている。国の介護報酬改定による介護給付費減に加え、今年に入って原油高や物価高騰が追い打ちをかけている。訪問介護事業所では閉鎖が相次ぎ、県内では今年、過去五年間で初めて減少した。デイサービスの送迎で掛かる燃料代を節約するために遠方居住者の利用を制限したり、食費の値上げに踏み切った事業所も出ており、関係者は「このままでは介護サービスの質を維持できない」と危機感を募らせている。(黒島美奈子)

  複数の介護サービスを提供している那覇市の株式会社メディケアは今年に入り、デイサービスで提供する昼食の食材費が昨年比15%、利用者の送迎用車両の燃料代は同25%上昇した。当初想定した予算では足りず、このほど昼食代を一日六十円値上げ。「利用者には大変心苦しいがコスト増を吸収できる余裕がなく、負担をお願いしている」と話す。

  特別養護老人ホームときわ苑(八重瀬町)では、ボイラーの燃料代が年五十万―六十万増のペースで増え続けている。担当者は「国が報酬額を定める介護施設では、コスト増加をすぐに利用料に転嫁できず、施設の持ち出しで乗り切るしかない」と険しい表情だ。
本島南部のある施設は、併設するデイサービスの送迎コストを削減するため、遠方居住者の利用を制限していることを明かす。本来、介護事業所は正当な理由なく利用者を断ることはできないが、担当者は「このまま受け続ければ、事業の存続自体が危うくなる」と苦しい事情を説明する。

  県高齢者福祉介護課のまとめによると、県内の訪問介護事業所数は二〇〇四年四月一日現在二百四十八カ所から〇七年二百八十三カ所まで年々増加してきたが、〇八年は前年同月比九カ所減の二百七十四カ所となり、初めて減少に転じた。
県介護支援専門員連絡協議会の大城則子会長は、こうした事業所の経営難の背景に〇六年度の介護報酬改定があるとみる。
厚生労働省がこのほど発表した〇七年介護事業経営概況調査では、〇四年に比べほとんどの介護施設・事業所で収支差が小さくなっていた。特に居宅介護支援事業や、訪問介護事業で収入が大幅に減少している。

  大城会長は「もともとの収益が減少している中、費用の増加が深刻に影響している」と危惧。「介護サービスが事業として成り立つ報酬が必要だ」と説明した。』

■ふざけるなあ。純粋な民間なら価格・料金・値段に転嫁できるが、介護や診療報酬は転嫁できねーだろ。バカヤロウ! そんなもん、わかってたけどね。昨年から「厚労省人形」に深夜、釘・・・さしてる・・・ぞー。
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2008.07.01 ☆【ゆうゆうLife】介護 認知症が始まった 小規模多機能型の課題(中)
  1日、産経新聞→

『実態に合わない介護報酬
  「通い」を中心に、「泊まり」「訪問」も提供する小規模多機能型居宅介護事業所。「介護者の急な入院」「転んで起きあがれない」など、緊急時にも対応するため、軽度でも見守りが必要な認知症の人や、ひとり暮らしの高齢者には安心です。しかし、経営の苦しい事業所が多いのが現実。「軽度の利用者が多いのに、介護報酬は中重度に手厚く、実態に合っていない」と、指摘されています・・・』
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2008.06.30 ☆【ゆうゆうLife】介護 認知症が始まった 小規模多機能型の課題(上)
  30日、産経新聞→

  『認知症の人の場合、特に動き回れるうちは目が離せません。しかし、従来の介護保険では、複数の事業所が在宅サービスを提供するため、“すき間”が生じがち。これに対し、1カ所で「通い」「泊まり」「訪問」を提供する「小規模多機能型居宅介護」が2年前に新設され、認知症の人と家族を支えるサービスと期待されました。しかし、事業所数は少なく、限られた地域でしか利用できないのが実情です。(寺田理恵)

■目が離せない軽度者
  東京都中野区の経営コンサルタント、今岡善次郎さん(61)は5年前から、妻の保子さん(60)を介護している。

  身体介助が必要な人と違い、認知症の場合は外へ出てしまうから、片時もひとりで置いておけない。出張中にいなくなり、夜中まで探し回ったこともありました。徘徊(はいかい)探知機を持たせても、一歩、外へ出たら危ない。私が留守にするときに一度、中から開けられない鍵を掛けたら、玄関がめちゃくちゃに荒らされていました。外に出ようとしたのでしょう。かわいそうで、やめにしました」と話す・・・』(続きはここをクリック)
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2008.06.26 ☆老人福祉・介護事業倒産、最悪のペース
  26日夜、キャリアブレイン→

  『介護保険施設や有料老人ホームなど「老人福祉・介護事業」の倒産が、今年に入ってから過去最悪のペースで推移していることが、東京商工リサーチの調べで分かった。

  調べによると、老人福祉・介護事業の倒産は5月までに12件発生。介護保険制度がスタートした2000年以降、年間の倒産件数としては過去最高だった昨年の17件に早くも迫る勢いだ。負債総額も97億5900万円に上り、2000年以降で最高の06年の111億5900万円に近づいている。

  また、「訪問介護事業」の倒産も5月までに9件発生しており、負債総額は3億3400万円に上っている。

  東京商工リサーチでは、介護保険制度の改正に伴い05年10月に実施された施設入所者の居住費・食費の全額自己負担化や、これに伴う「基本食事サービス費」の廃止が、「施設系サービスの減収につながっている」と指摘している。

  東京商工リサーチによる倒産集計の対象には、破産や民事再生法適用の申請など法的整理以外に、銀行取引停止処分などの私的整理も含まれる。自主的な廃業や解散などはカウントされていない。

  老人福祉・介護事業では、静岡県内で有料老人ホームを経営していた東京都内の事業者が、経営難から5月に破産手続きの開始決定を受けている。』
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2008.06.25 ☆08年倒産、最悪ペース 介護事業者、負債百億円超
  25日、中國新聞→

  『介護事業者の倒産が二〇〇〇年度の介護保険制度導入以来、〇八年は過去最悪のペースで増えていることが二十五日、民間信用調査会社の東京商工リサーチの調査で分かった。一〜五月の五カ月で、負債総額は百億九千三百万円と過去最悪だった〇六年一年間の百十四億七千九百万円の九割近くに達した。件数も二十一件と過去最悪だった〇七年の年間三十五件の六割の水準。
給付費抑制のため、事業者に支払われる介護報酬が〇六年度の改定で引き下げられたことに加え、人手不足が深刻化、人材を確保できない事業者が増えたことなどが要因。競争激化や行政による規制強化も背景にある。利用者への影響も懸念され、〇九年度の次回改定では報酬引き上げを求める声が強まりそうだ。

  〇八年の倒産の内訳は訪問介護が九件、有料老人ホームや特別養護老人ホームなどの施設系が十二件。〇七年は訪問介護が十八件、施設系が十七件、負債額は七十七億七千三百万円と〇六年より減ったが、訪問介護最大手だったコムスンの事業撤退などは含まれていない。

  東京商工リサーチは「訪問介護は報酬引き下げが直撃した。施設系は食費と居住費が全額利用者負担となった影響で利用者が退所したり、全額を受け取るのが難しくなり、減収に転じた事業者が多い」としている。
事業者が倒産などで事業から撤退すると、慣れたヘルパーから介護を受けられなくなったり、施設から退去を余儀なくされたりする可能性がある。 』
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2008.06.22 ☆医療と介護の情報交換が重要 広島でシンポ
  22日、中國新聞→

  『「認知症の人と家族の会」(本部・京都市)と同会広島県支部は21日、介護保険の改善を求めるシンポジウムを広島市中区の県民文化センターで開いた。医療と連携した認知症の人への支援体制や、介護従事者の待遇向上の具体化に向けた方策を探った。
県内外から約500人が参加。広島西医療センターの片山禎夫・認知機能疾患科医長を司会役に、家族の会が厚生労働省に提言した介護保険の改善案に沿って、行政や福祉関係のパネリスト5人が意見を交わした。

  認知症に関する医療と介護の連携について、日本社会事業大大学院(東京)の今井幸充教授は「それぞれの専門性への理解を深め、情報交換する姿勢が大切だ」と指摘。厚労省の井内雅明認知症・虐待防止対策推進室長は、自治体が設置する地域包括支援センターへの専門家の配置を検討していることを説明した。』
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2008.06.19 ☆介護給付費分科会で議論 概況調査の結果、「意味をなさない」
  19日昼、キャリアブレイン→

  『厚生労働省の社会保障審議会介護給付費分科会の第51回会合が6月18日、東京都内のホテルで開かれた。2007年介護事業経営概況調査の結果が示され、現在行われている詳細調査の方法などについて議論された。

  この日の会合では、まず介護保険法と老人福祉法の一部改正について事務局が説明。続いて、概況調査の結果が示された。
調査は、全国4800施設・事業所を対象に行われた。抽出率は約4%。サービスごとに、収支、地域区分、規模などの項目で分析を加えている。
  しかし、有効回答率が低いため、「これでは地域別や規模別などの詳細分析が意味をなさない」という意見が続出した。さらに、詳細調査についても回答数が十分ではない可能性がある、などの指摘があった。
詳細調査は、09年度介護報酬改定の議論の基礎となるもの。概況調査にはない分析項目についても、評価加算の有無や職員の配置などを加えるよう要望が出された。

  また、介護サービス事業に関する事務手続きについて事務局が、可能なものから削減・簡素化することを提案。見直す手続きを、(1)他の事務手続きや書類と内容が重複していて代替可能(2)様式や項目を削減・簡素化しても必要十分(3)必要以上に頻度が高く見直しが必要(4)都道府県や市町村が独自に詳細・頻繁な手続きを求めている─の4種類とした。
  このうち(1)については、住宅改修における事前申請書など9種類、(2)については居宅サービス計画など7種類、(3)では感染対策委員会の開催など4種類の手続きを具体的に挙げた。』
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2008.06.18 ☆【ゆうゆうLife】介護 介護予防 足りないサービス(下)
  18日、産経新聞→

『□自治体の地域支援事業
■魅力少なく“自立アレルギー”も

  介護保険で要介護と認定されていた人が要支援になったり、自立になるのは本来、喜ぶべきこと。しかし、要介護度が改善し、自立と判定されるのを恐れる“自立アレルギー”の高齢者が増えています。要支援にとどまるため、認定のし直しを求めるなど、本末転倒の事態も起きています。背景には、自立とみなされた人が参加できる魅力的な自治体事業が少ないことがあげられます。(清水麻子)

  脳梗塞(こうそく)の後遺症で右半身が不自由だった東京都の元会社員、原田政男さん(73)=仮名=は昨年12月、晴れて自立と認定された。しかし、原田さんは素直に喜べない。これまで要支援1で、週に1度、リハビリをしてきた予防デイサービスは、自立の人を対象にしていないからだ・・・』
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2008.06.17 ☆【ゆうゆうLife】介護 介護予防 足りないサービス(中)
  17日、産経新聞→

  『■報酬の見直しで普及を
  不適切な食生活が続いたり、口の中が不衛生だと、要介護度が悪化することをご存じですか? 介護保険には、デイサービスなどでこれらを改善するメニューがあります。しかし、普及はいまひとつ。食生活や口の中の状態が悪くなった人に、サービスが行き届くような態勢整備が求められています。(清水麻子)

  「体に良いと思ってチョコレートを控えていたのですが、逆に体に悪いことをしていたなんて。本当に驚きました」
神奈川県茅ケ崎市の安田清子さん(83)=仮名=は昨年冬の“危機”を振り返った・・・』
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2008.06.16 ☆【ゆうゆうLife】介護 介護予防 足りないサービス(上)
  16日、産経新聞→

  『加齢で衰える筋肉を鍛えるなど、介護度の悪化を食い止める「介護予防」が、介護保険に導入されて2年。いつまでも健康に、自立した生活を送れれば、高齢者も幸せで、介護給付費の抑制にもつながります。しかし、効果が科学的に立証されているサービスがあるのに、十分に提供されないなど、新たな課題も見えてきました。今秋には、介護報酬改正に向けた議論が始まります。介護予防の課題を追いました。(清水麻子)

  「時間をつぶすために行っていたようなものでした…」・・・・』
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2008.06.15 ☆介護保険77.4%『満足』 県内高齢者の意識調査/静岡
  14日、中日新聞→

  『(静岡)県長寿政策室は13日、県内高齢者の生活と意識に関する調査結果を発表した。介護保険制度を利用している高齢者の77・4%(前回比0・8ポイント上昇)が、制度に「満足している」「どちらかといえば満足している」と回答。一方、36・0%が保険料の負担の軽減を要望している。(須藤恵里)
調査は県が3年ごとに実施している。今回は昨年秋、県内の65歳以上の高齢者約5万8000人を対象に行った。
うち要支援・要介護認定を受けている約2万1000人を対象とする調査では、介護保険制度の改善要望で最も多かったのは「保険料の負担の軽減」の36・0%で、前回調査の15・2%より20・8ポイント上昇した。同室は「3年に1度の制度改定で保険料が上がっているため」とみる。

  男性が介護を受ける場合、介護者の56%が「妻」なのに対し、女性の場合は「子」または「子の配偶者」が60・4%を占めた。
高齢者全体を対象に日常生活について聞いたところ、心配・悩み事のトップは「健康」。相談相手は男性が「妻」、女性は「子ども」が最も多かった。

  「収入のある仕事をしている」と答えたのは、65-69歳の男性51・8%(前回比3・4ポイント上昇)、女性33・3%(5・2ポイント上昇)。85歳以上でも男性12・1%、女性4・8%で、同室は「勤労意欲の高い人が増えている」と分析している。』
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2008.06.12 ☆介護ビジネス:「コムスン」から1年/下 人材難、「金の卵」争奪戦
  12日、毎日新聞→

  『本州最北端・下北半島。昨春、青森県立大湊高校(むつ市)を訪ねた特別養護老人ホーム「博水(はくすい)の郷」(東京都世田谷区)の田中雅英(まさえ)施設長(56)は生徒や保護者を前に訴えた。「本気で介護をやるなら、私が真剣にフォローします。安心して来てください」
  田中さんは3年前から地方での人材スカウトを始めた。慢性的な人手不足が理由だ。青森から沖縄まで、最低賃金と有効求人倍率が低い地域の学校を回り、これまで7人を採用した。「特に若い高校生は金の卵。何としても欲しい」と話す。
田中さんの話に心を動かされた能戸祥絵(のとさちえ)さん(19)は博水の郷で働いて2年目になる。「同居する祖母がヘルパーに世話をされるうれしそうな顔を見て、介護を志しました。それに働くなら東京と決めていたんです」。同校で介護福祉を学んだ同級生は13人。うち9人が介護職に就き、半数は県外に出た。
  手取りは月約18万円。地元で就職した同級生より5万円近く多く、物価高の東京でも月2万円は貯金できるという。月4〜5回の夜勤では24人の入所者を朝まで1人で見る。「もう少し人手があればいいと思うけれど、今はお年寄りの笑顔が励み」。故郷に戻るつもりはない。


  厚生労働省が指定する介護福祉士養成校の入学者は昨年4月、1万6696人。前年より2593人(13%)減り、募集をやめた学校もある。
特に好景気の首都圏では介護職離れが深刻だ。国の報酬引き下げで施設は経営難が進み、低賃金で離職者が増え、利用者を受け入れられない。出口の見えない悪循環が続く。

  田中さんの成果にならい、世田谷区では今年から特養を運営する全14法人が協力して全国行脚に乗り出した。
だが本人が東京を志望しても、教師や家族が「介護職はワーキングプア」と止めることも珍しくない。
そもそも、介護職志望者は地方も減少している。能戸さんの故郷・青森でも学生が集まらず閉鎖を検討する養成校が現れている。割を食うのは結局、地元だ。
  県福祉人材センターの鳴海孝彦所長は「若い人材を県外に引っ張られていいのかと思うものの、県内には小規模の施設が多く、待遇改善も期待できない。高齢化は進むのに、都市に出た担い手を呼び戻す材料が見当たらない」と手詰まり感をにじませる。


  厚労省は要介護認定者が14年には600万人を超え、04年の1・5倍になるとみる。その時までに介護職を50万〜60万人増やす必要があるが、見通しは立っていない。

  「このままでは介護保険制度は維持できなくなる」という悲鳴が現場からも国からも聞こえる。担い手確保のために国民負担を増やすのか、介護サービスを削るのか--。報酬と保険料の改定を来年に控え、事業者らが行方を注視する中、論議は今秋にも本格化する。』
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☆介護ビジネス:「コムスン」から1年/中 競争、規制…遠い「安心」
  11日、毎日新聞→

  『「終(つい)のすみかと信じて財産を預けたのに」。シャンデリアが飾られた玄関脇のホールで、集まった入居者はいくら説明を聞いても不安をぬぐえなかった。

  5月末、東京都世田谷区の「バーリントンハウス馬事公苑」で、業者による説明会が開かれた。折口雅博グッドウィル・グループ(GWG)前会長が「介護ビジネスの集大成」とうたった超高級有料老人ホーム。承継した不動産コンサルティング会社「ゼクス」(東京都)はホームの購入を延期し続け、入居者と契約も結ばない。しかもこの日、建物約800カ所に図面と整合しない部分があることも告げられた。

  入居者64人の2割が要介護・要支援。認知症が進んだ人もいる。職員の退職が相次ぎ、夜間の体制も心もとない。最高3億円の入居一時金を払ったのに、業者が倒産した際などに取り戻せるのは法の規定では500万円まで。ある入居者は「耐震性に問題があれば、ゼクスも手を引くかもしれない。GWGを訴えてもお金は戻らないのでは」と戸惑う。
「企業の論理」に余生を委ねた高齢社会の足元は脆弱(ぜいじゃく)だ。介護業界ではM&A(合併・買収)が活発化し、経営者の交代で

  サービスが低下する例も珍しくない。コンサルティング会社「あいけあ」の土屋有社長は「もうかると思って参入したものの、入居者を集められず厳しい運営を迫られているホームも多い」と業界事情を語る。


  介護付き有料老人ホームは訪問介護に比べ収益性が高いが、保険給付を抑えるために総量規制をかけ、新たな施設を認めない自治体もある。一方で、家族を頼れない人の入所介護へのニーズは高まる。そこで規制対象外の住宅型ホームなどが増えている。介護が必要な人は外部の訪問介護サービスなどを受けるものだが、実態は玉石混交だ。
「最初はどこかの家族が引っ越してきたと思ったんです」。九十九里浜に近い千葉県大網白里町で、畑の間に建つ民家を見やり、農作業中の男性が言った。1年前に県内の業者が借り上げ、近隣住民は徘徊(はいかい)する高齢者や頻繁に来る救急車を見て「いつか事故が起きるのでは」と不安を募らせた。

  月額利用料は約10万円。11・5畳の一室で4人が暮らし、仕切りもなく簡易式トイレが置かれていた。実態は住宅型ホームだが、県には無届け。そこにヘルパーを派遣していた系列の事業所で介護報酬約4000万円の不正請求が発覚し、県は今年1月指定を取り消し、計4カ所のホームも閉鎖された。

  入居者36人の半数は生活保護受給者。3分の2は東京都民で、病院を退院する際に紹介された人も多い。女性経営者は「制度の勉強不足だった。でも、待機者の多い特養ホームにも、一時金が高い有料ホームにも入れない高齢者の受け皿が必要ではないのか」と話す。閉鎖後、自宅に戻れた人はいないという。
規制と競争のはざまで、「安心できる介護」は遠いものになっている。』
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2008.06.10 ☆介護ビジネス:「コムスン」から1年/上 給付抑制、止まらぬ「退場」
  10日、毎日新聞→

  『がらんとした事務所の窓に「テナント募集」の紙が何枚も張られている。近くの同業者が言う。「利用者数は減っていないはずだが、従業員が何人も辞めたからなあ」

  今春まで佐賀市郊外の住宅地にあった介護事業所「セントケア鍋島」。元々コムスンの事業所だった。セントケア・ホールディング(東京都)が昨年11月に引き継ぎ、わずか4カ月で他の事業所と統廃合された。
セ社はコムスンの157事業所を承継したが、4月末までに計7事業所を廃止した。3月期決算は3億9000万円の経常赤字で、前社長は引責辞任。幹部は「続けるほど赤字になる所は閉めるしかない」と漏らす。
同じく事業所を承継したニチイ学館(東京都)、ジャパンケアサービス(同)の主要2社もそれぞれ減益、赤字。流出した人材を補えないことが何よりも大きい。働き手がなければ利用者を増やせず、人員基準を満たせなくなった所もある。
労働組合「日本介護クラフトユニオン」にはコムスンの2万3000人が加盟していたが、この1年で5000人が去った。陶山浩三(すやまこうぞう)事務局長は「コムスン問題は介護職の雇用の厳しさに光を当てたが、現状は悪くなるばかりだ」と行方を懸念する。


   社会保障費削減を進める政府は増加する介護保険給付費を「適正化」として抑制し、不正請求をしながら行政処分逃れを図ったコムスンを退場させた。その後も自治体は指導・監査を強める。「作る書類が多すぎて仕事にならない」「厳格にやっていたら給与を払えない」。業者からは恨み節も聞こえる。
   国は「保険あって介護なし」を恐れ、民間参入に積極的だった。甘い指導に慣れた業者に厳罰化は唐突と映り、それが給付費抑制の手段であることが不信感を生む。

  岡山県では処分が訴訟に発展した。今年1月、県は申請時に看護職定数を満たしていなかった業者に連座制を適用。計5事業所を指定取り消しなどの対象とした。業者側は「取り消しを受けるような悪質性はない」と全面的に争う。
コムスン撤退の余波の大きさから、国は5月に介護保険法を改正し、連座制の適用範囲を一転して狭めた。その結果、岡山の業者は有料老人ホーム2カ所が存続できるちぐはぐな結果に。適正化によるきしみは増幅されるばかりだ。


  業者と行政のせめぎ合いの影響は利用者に及ぶ。業者が「過剰なサービス」と指摘され報酬返還を求められることを恐れ、必要な介護まで自主規制する例が相次ぐ。
「なぜ介護が減るんですか」。今春、東京都内の男性(90)=要支援2=はケアマネジャーに食い下がった。月4200円の負担で週3回ヘルパー派遣を受けてきたが、突然打ち切るという。「敷地内に息子が住んでいる」との理由だが、息子は朝9時に出勤し、帰るのは午前1時だ。
男性はヘルパーを全額自費で呼び、負担は5倍に膨らんだ。「保険料を払っているのに、必要なサービスを使えない。そんな保険なら、脱退させてくれ」

× ×
  人材難、安価な報酬。コムスン問題は介護保険制度が抱える課題をあらわにした。あれから1年、何が変わったのか。「コムスン後」を追った。』
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2008.06.10 ☆介護事業所:「コムスン」から1年 指定取り消し109カ所、不正後絶たず
  10日、毎日新聞(東京)→

  『コムスンが訪問介護事業所の指定を取り消されてから1年間で、虚偽申請や不正請求により指定を取り消された介護保険事業所が全国で109カ所に上ることが毎日新聞の調べで分かった。介護保険が始まった00年4月以降の各年度と比べて最も多く、自治体が取り消し業者に不正請求として返還を求めた額は21億円に上る。低い報酬と人材難の中で、利益を上げたい業者が不正に走る構図がコムスン後も変わらぬ実態が浮かんだ。

  コムスンの教訓がどう生かされたかを調べるため、調査対象期間を今年6月6日までの1年とし、全国の都道府県や市区町村に処分状況を尋ねた。指定取り消し処分(取り消し相当も含む)を受けたのは21都道府県の109カ所で、年度別で最多の03年度(105カ所)を上回った。コムスンの事業所を除いても90カ所で06年度(73カ所)より増えた。

  指定取り消し事業者に対し介護報酬の返還を求めた額は判明しただけで約21億7000万円で、06年度(約4億5000万円)の4・8倍に膨らんだ。取り消し事業所のほとんどは訪問介護関連で、コムスンと同様に開設時に必要な人員が足りず虚偽の書類を作成するなどして指定を受けていた例が多い。実在しない職員の名前で記録を作成して介護報酬を不正請求するなどの不正も目立つ。
処分基準があいまいなことから、自治体と事業者が対立するケースもある。報酬返還に応じない事業者を自治体が提訴したり、事業者側が処分撤回を求める訴訟も起きている。==============

■ことば
◇コムスン問題
  コムスンは青森、兵庫両県などの8事業所で、職員水増しなどの不正が発覚したが、自治体から事業所指定取り消し処分を受ける前に廃止届を出した。厚生労働省は「処分逃れ」と見なし、昨年6月6日、全国約2000事業所に連座制を適用し、都道府県に新たな指定や更新を認めないよう通知した。事業は他社に譲渡された。』
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2008.06.08 ☆揺らぐ支え:介護労働の現場から/下 一生懸命やるほど報われない/佐賀
  8日、毎日新聞(佐賀)→

『◇「制度変えるしか…」
  医療から介護に飛び込んだ女性にとって、そこは別世界だった。
  看護師として25年のキャリアがある中田京子さん(50)は06年4月、福岡市内の介護付き有料老人ホーム「はぴね福岡野芥」施設長に就いた。

  東京に本社を置く企業が展開するホームの一つ。7月のオープンに向けて早速、スタッフの指導が始まった。
だがスタッフは、高齢者の体の向きを変えるにも物を扱うように動かす有り様。「前の職場でそういう教育しか受けていなかったのだろう」。スタッフ指導に時間を割くことにして、どんな重度者も拒まないという受け入れ方針を立てた。「人生の最期を支える仕事。手は抜けない」

  胃ろうや酸素吸入が必要な重度者を受け入れ、事例集を作った。終末期医療の専門医らを招いた勉強会も開いた。さらに、本社の方針に背いて看護師と介護士すべてを正社員にし、給料を月5万円ほど上げた。
だが、やればやるほど業界の矛盾も感じた。

  あるホームにいた認知症の80代の男性は、入居からわずか2週間後、「暴力を振るう」と病院に移され、ホームの入居契約を解除された。その後、はぴねに入居した男性は、暴力を振るうこともなく落ち着いて暮らす。接する前に一言、声をかけるかどうかだけの違いだった。

  今年2月。開設当時に2人しかいなかった利用者は64人になり、満床になった。
だが人件費がかさみ、利益は月70万円ほど。介護で「優等生」でも営利企業としては「劣等生」だった。
「重度者も断らなかったコムスンは、ある意味正直な介護事業者。だが採算が取れず、それを不正で補ってしまった」。鹿児島大法科大学院の伊藤周平教授(社会保障法)はこう分析する。そして「不正をしなければ、人件費を削って採算を取り、破たんを待つほかない。根本的には介護保険制度を変えるしかない」と述べる。
2010年代には団塊の世代が介護保険サービスの主たる対象となる65歳に達し、15年には要支援・要介護者が現在の450万人から620万人に増えると予測されている。だが政府は、社会保障費の伸びを毎年2200億円抑制する方針を崩さない。

  中田さんはこの春、辞表を出した。

  後任に引き継ぐまでは施設長を続けるが、「この業界は、一生懸命やればやるほど報われない」との思いはぬぐえない。施設の豪華さをPRする一方、手が掛かるようになると、入居者を見放す有料老人ホームの多いことにも閉口した。
  現場の善意に支えられ、ようやく成り立っている今の介護保険制度。このままでは、崩壊への足音は止まらない。』
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2008.06.07 ☆介護保険料1年以上滞納者、県内で広がるペナルティー/長野
  7日、信濃毎日新聞→

  『介護保険料を1年以上滞納している人が介護サービスを利用した場合、通常は利用料の1割で済む自己負担を、ペナルティーとして、いったん全額を求める動きが県内の自治体に広がっている。介護保険法に基づく措置で、長野、松本、飯田各市で既に取り組んでおり、諏訪広域連合も本年度の導入を決定。いずれも「保険料を払っている人との公平性を保つため」とするが、一時的に高額な出費を強いられるため、福祉現場からは「必要な人がサービスを受けられなくなる可能性がある」との声もある。

  介護保険法では、滞納から1年を過ぎると、いったん自分で利用料を全額払い、自治体の窓口で申請すれば9割が戻る「償還払い」となる。滞納が1年半を超えると、申請しても保険料を完納するまで9割分が戻らないこともある。さらに滞納が続くと、いったん負担した10割分から滞納した保険料を差し引いて戻し、2年以上滞納が続くと利用料は3割の自己負担となる。

  長野市では2004年度以降、2年以上滞納して3割負担を求められた人が計14人いた。償還払いは03年度以降、5人。松本市は06年度以降に償還払いが3人。飯田市でも05、06年度、計4人に3割負担を求めた。いずれも督促状を出し、窓口に呼んだり、サービス利用者の家を訪ねたりして世帯の生活状況を聞き、保険料を払えるのに払わない人だけを対象にしているという。

  本年度から導入する諏訪広域連合は今年1-3月に滞納状況を調査。1年以上滞納していたのは25人で、うち7人は3割負担の対象者だった。いずれも支払いの意思を示しているため、今のところペナルティーは科していない。

  介護保険料の滞納は2年で時効となることも、ペナルティー導入の背景にある。諏訪広域連合の場合、保険料が請求できなくなった「不能欠損」は年々増え、07年度は前年度より100万円以上多い735万円余に上った。

  保険者の自治体側は「あくまで納付を促すため」(長野市介護保険課)「本当に悪質な事例だけに適用する」(松本市高齢福祉課)との立場。ただ、東信地方のケアマネジャーは「家計が厳しく保険料を本当に払えない世帯もある。必要なサービスを使えない人が出てくる」と話しており、こうしたやり方を疑問視する関係者は少なくない。

  長野大の鳥羽信行准教授(医療ソーシャルワーク論)は「介護保険が始まって以来、行政がやるべき住民からの相談への対応をケアマネジャーに任せている現状がある。滞納対策より先に、この状況を考え直すべきではないか」と指摘している。』

■兼さんの地元だがに。コメントしようがない、のが本音だなあ。ぶるまは。

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2008.06.07 ☆揺らぐ支え:介護労働の現場から/上 振り回されたコムスン従業員/佐賀
  6日、毎日新聞(佐賀)→

◇「生活できる賃金を」
  「この業界にいたら、将来、生活していけなくなるのでは」

  特別養護老人ホームで働く40代の男性介護士は、社会保障費の伸びを抑える政府方針が堅持されるというニュースを耳にする度に思う。
  1年前。男性は九州北部にある訪問介護最大手コムスンの事業所で働いていた。
  10年以上この世界に身を置いても手取りは月約20万円。だが、仕事を離れようとは思わなかった。「認知症のお年寄りはお世辞を言わない。本当に喜んでくれる」。その笑顔が励みだった。
07年3月。コムスン本社の会議から帰ってきた同年代の同僚が「初めてボーナスが出るようになる」と声を弾ませた。男性も「1カ月分でも出てくれたら」と喜んだ。
  しかしその3カ月後、厚生労働省がコムスンに介護事業からの“退場”を命じた。
  間もなく、開設時に人員基準を満たしていなかった近くの事業所が処分を受けた。開設時の責任者はすでに退職していた。「どうして私たちが」。スタッフたちはやり切れない思いを抱いたまま、事業所から去っていった。
男性の事業所には約20人が残ったが、利用者の家族から「ここもつぶれるのか」という不安の声が寄せられた。
やがて、男性らスタッフはぼんやりとした罪悪感にさいなまれる。ちょっとした外出でも制服を脱ぐようになり、業務用車両にあったコムスンのマークを消した。

  秋ごろにコムスンの譲渡先が決まったが、事業所の先行きは不透明。「もう辞めよう」と見切りを付け、昨年12月、現在の特養に移った。
結局、コムスンではボーナスどころか、退職金もなかった。男性は今の職場について「雰囲気がよく働きやすい」と言う。だが手取りはコムスンの時より月約5万円減った。

  介護労働安定センターによると、介護職の平均月給は約19万円、1年間の離職率は約20%。他の職種と際だった違いがある。
介護労働者でつくる日本介護クラフトユニオンの河原四良会長は「介護報酬を引き上げて、せめて生活できる賃金にしてほしい」と訴える。
4月、男性の職場を訪れて介護の実習をした大学生が「この仕事には就きませんよ」と打ち明けた。介護保険制度の行く末が不安だからという。男性は、返す言葉を見つけられなかった。

◆ ◆ ◆
  厚生労働省によるコムスンの処分から6日で1年。高齢社会を迎え、人生の最期を支える介護の仕事は重みを増す一方、介護労働者の給与水準は低く、離職率も高いままだ。現場に身を投じる人々を訪ねた。』
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☆揺らぐ支え:介護労働の現場から/中 ねじ曲げられる原点 /佐賀
  7日、毎日新聞(佐賀)→

『◇質上がらぬ制度に疑問
  JR博多駅(福岡市)近くの雑居ビル。全国初の夜間巡回介護を始めたコムスンは88年、そのビルの一室で産声を上げた。
創業者の榎本憲一さん(故人)は、法律事務所で医療機関の労使問題に携わった経験から、81年に同市内の病院理事長代行に就いた。そこで目の当たりにしたのは、「家に帰っても面倒をみてくれる人がいない」などの理由で退院できない高齢者の姿だった。
「在宅こそ、これまでの生活のつながりを大切にできる」。榎本さんは、他の病院を見るうちにそう考えるようになった。
介護研究に興味を持っていた歯科医の立石登さん(50)は知人の榎本さんの言葉に共感し、コムスンのスタッフ育成を手伝った。

  当時、行政による土日曜・夜間の介護サービスはなく、介護が必要な高齢者を抱えた家族の負担は重かった。
  おむつを着用する高齢者も多かったが、使用の頻度が高ければ高いほど症状は悪化した。「介護される側の気持ちを知ろう」。立石さんやスタッフは介護にあたり、おむつを着ける体験から始めた。
そして92年、夜間巡回介護を福岡市でスタートさせた。
高齢者のトイレ誘導を支える夜間サービスは夜のたった一回だけでも、次第におむつから解放される高齢者が増えてきた。「ぐっすり寝たい」と悩んでいた家族にも笑顔が戻った。厚生省(当時)が「参考にしたい」と訪れ、介護保険のモデルになった。

  コムスンは97年にグッドウィルの出資を受け入れ、社長が代わり、社風が一変。そして00年、介護保険制度が始まる。だが、介護報酬は予想ほど上がらず、社員のリストラで乗り切った。
立石さんは、榎本さんの死去に伴い03年、社会福祉法人「せいうん会」(北九州市)の運営を引き継ぎ、訪問介護事業などを展開している。

  しかし03年と06年、介護報酬は引き下げられ、また06年には介護保険法改正で軽度者の利用が制限された。今年5月にはコムスンの不正を教訓に事業者規制を強める法改正もあった。だが、「規制を強めるだけで介護の質は向上するのか」と立石さんは思わざるを得ない。せいうん会の赤字補てんに歯科医の収入から寄付するが、人材研修をする余裕すら生まれない。

  榎本さんは、遺書で介護保険制度の不十分さを指摘し、最後にこう記していた。「介護という仕事が人を支え励まし、誇りある人生の結実に役立つことを信じております」。』
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