これより以前はここへ
2009.08.20  ☆認知症の人も働きたい!―グループホームでの「就労デイ」
  20日昼、CBニュース→

  『団塊の世代が定年を迎え、急速に高齢化が進行している日本。65歳以上の高齢者のうち、10人に1人が認知症との調査結果もあり、今後ますます地域で認知症の人をどう支えるかが問われている。こうした中、東京都日野市にある「グループホームきずな」では、地域に住む認知症の人が仕事をして社会に貢献する場をつくる「就労デイ」という取り組みを行っている。(外川慎一朗)

■モデル事業としての取り組み
グループホームきずなは、2007年度と08年度の2年間、東京都の「認知症支援拠点モデル事業」の事業者に採択され、多くの取り組みを行ってきた。認知症の人を抱える家族に対する支援として、家族会をつくり、情報交換ができる場を設けた。また、認知症サポーター養成講座を企業や団体、学校などで開催。日野市が目標としていた1700人のサポーターのうち、626人を養成した。このほか、地域の医療機関、ケアマネジャー、地域包括支援センター、行政の担当者などが集まり、「ネットワーク会議」を8回開催。それぞれの分野の専門家が認知症の人を支えるための情報交換などを行った。

■「あなたができることを仕事としてやってください」
就労デイは、このモデル事業の一環として、グループホームきずなで所長を務める本村雄一さん自らが企画を考えて取り組んだ。地域や社会に貢献したいという思いを持つ認知症の高齢者ができることを仕事として行い、昼食や嗜好品といった対価を得られるというもので、07年8月から今年3月までの間に延べ59回行い、1回当たり10人弱が参加した。

就労デイの特徴は、地域に住む認知症の人を参加の対象にしたこと。グループホームに入所している高齢者もいるが、参加者の多くは地域包括支援センターなどに広報を行って集めた地域住民だ。

仕事の内容は多岐にわたる。
ある時、ピザ店からチラシにクーポン券をホチキスで留める作業を受注した。皆が力を合わせ、1日がかりで1000枚以上のチラシにクーポン券を留めた。仕事が終わった後、対価としてピザを用意したのだが、施設側は「さすがにピザは食べないだろう」と考え、おにぎりも用意した。すると、初めてピザを食べた80歳代、90歳代の高齢者が、「こんなおいしい物、初めて食べた」などと言い、平らげてしまったという。「本当、われわれもびっくりしましたよ」と本村さん。

  かつて和菓子職人だった参加者は、就労デイが終わった後に皆で食べるためのおはぎを作った。仕事着を持参し、就労デイの始まる1時間前から準備するという熱の入れよう。材料や作り方を基に、「このおはぎは1個いくらで売れるはず」などと原価計算までしてしまった。

  和食の料理人だった参加者は、包丁研ぎを行った。施設の職員が安い包丁を持って行くと、「そんなもの研げないよ」と一蹴された。そこで、木の箱に入った高価な出刃包丁を持って行くと、「これはいい」と丁寧に研いだという。
ほかにも、施設や職員が所有する車を洗ったり、施設の外にあるベンチにニスを塗ったり、植木の剪定を行ったり、ぞうきんを作ったりと、参加者それぞれの能力を生かした仕事により、社会の中での役割を創出できたという。

労働に対する対価としては、喫茶店から出前を取ることもあれば、施設の近くにあるうどん店に行くこともあった。メニューを見て自分が食べたいものを選ぶことが、多くの参加者にとっては貴重な機会であり、皆うれしがっていたという。

参加者の中には、就労デイに参加する以前、デイサービスの用意した「高齢者向けの」プログラムを受けたくないと引きこもっていた人もいた。しかし、仕事ならばと就労デイに参加。その後、デイサービスにも通うようになるなど、就労デイが介護保険サービスの利用につながった事例もあった。また、既にデイサービスに週2回通っていたが、3回にすると自己負担が必要になるとして、就労デイに参加するようになった参加者もいるという。

■モデル事業終了後も継続、課題は財源
モデル事業が終了した今年度も、これまでと同様、週に1回のペースで就労デイを継続している。しかし、課題は財源だ。
昨年度までは都のモデル事業の一環として実施していたため、補助金を活用できた。しかし、補助がなくなった今年度からは、母体の社会福祉法人が独自に資金を出して実施している。このため、昨年度までは午前中に就労してもらい、その対価として昼食を提供していたが、時間を午後にずらし、対価をおやつに変更するなど、経費節減に努めている。

今後は、関連のNPO法人にこの事業の運営を移行させた上で、ボランティアの人を主体にしながら、人件費を抑えた形での継続を考えている。本村さんは、「認知症の高齢者が世の中の役に立てる場を提供することで、高齢者が活性化し、意欲を示すことができた。ぜひ今後も継続していきたい」と意気込んでいる。』
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2009.08.16  ☆ファーストステップ講師養成研修を今秋開催 日本介護福祉士会
13日夜、CBニュース→

  『日本介護福祉士会(石橋真二会長)は、介護福祉士のスキルアップを目的とした「ファーストステップ研修」の講師を養成するためのリーダー研修会を9月と10月に大阪で開く。

ファーストステップ研修は、資格取得後2年を超える実務経験を積んだ介護福祉士を対象に、各都道府県の介護福祉士会などが行っているもの。チームリーダーを務められる介護福祉士を養成することや、キャリアアップの仕組みをつくることで介護福祉士の離職を防ぐことなどを目的に、2006年から実施している。

今回、日本介護福祉士会が開く研修会は、このファーストステップ研修の講師を養成するためのもので、9月19-21日と10月17、18日の5日間、大阪市のTKP大阪梅田ビジネスセンターで開かれる。参加費用は5万円で、定員は80人。
参加対象となるのは資格取得後5年以上の現場経験を積んだ介護福祉士などで、介護福祉士会の各都道府県支部の推薦が必要。参加希望者は9月7日必着で、各支部に受講申込書を送る。

日本介護福祉士会では、将来的には全都道府県でファーストステップ研修を実施したいとしており、12年度の介護報酬改定では研修修了者への評価も求める予定。』
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■開催要項
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2009.08.13  ☆要介護5なら郵便投票も
  12日、讀賣新聞→

『今月30日に投開票が予定される衆院選。障害や高齢のために投票所まで行くことが難しい人も多い。その場合、自宅にいながら投票ができる「郵便投票」の制度がある。(梅崎正直)

自宅で記入
投票に行けない人はどんな方法があるのか(2005年9月に行われた前回の衆院選の投票風景)
東京都内に住む白山利子さん(48)の母親(84)は、10年前に倒れ、外出には車いすが必要になった。選挙の際にも投票所に行きたがらなくなってしまった。

そんな時期が続いていた5年前、「郵便投票」という手段があることを知った。白山さんの手助けで母親の住む八王子市で手続きをすると、用紙が送られてきて自宅での投票ができるようになった。すると、母親の様子も変わってきた。
「自力で何もできないと思っていたみたいですが、投票することで自信がつき、社会参加の喜びにもつながるようです」

公示翌日から可
郵便投票は、身体の障害で投票所に行けない人が、自宅で投票用紙に記入し、郵送で投票する制度。対象者はかつて、身体障害者手帳か戦傷病者手帳を持つ重度障害者に限られていたが、2004年に見直された結果、介護保険で「要介護5」と認定された高齢者も制度を使えるようになった。

この制度を利用するには事前の手続きが必要だ。まず、自分が郵便投票の対象であることを証明する「郵便等投票証明書」を、あらかじめ交付してもらう必要がある。図の「手続き<1>」はいつでも可能で、郵便等投票証明書の有効期間は7年間(介護保険被保険者証で申請した場合はその有効期限まで)だ。

「手続き<2>」の投票用紙を請求できるのは投票日の4日前まで。公示の翌日から投票できるが、郵送した投票用紙は、投票所の閉まる時刻(今回の衆院選なら多くは30日午後8時)までに届かなければならない。
必要書類の入手や、申請などの手続きも郵送で可能だ。ただ、白山さんは「高齢者だけの世帯では、手順が複雑過ぎて難しいのでは」と感じている。介護保険利用者の場合、「要介護5」の人に限られることに対し、拡大を求める声も多い。

「代理記載」制度
郵便投票の対象者のうち、障害で自ら投票用紙に記入できない人のために、04年から家族などによる「代理記載」の制度も設けられている。対象は、身体障害者手帳か戦傷病者手帳を持ち、手や腕、視覚に重度障害がある人に限られる。代理記載の概要は次の通りだ。

<手続きA>「手続き<1>」で交付を受けたら、代理記載の「申請書」に郵便等投票証明書を添えて選挙管理委員会に提出する。このとき身体障害者手帳か戦傷病者手帳を再度提示する。後日、代理記載を認める郵便等投票証明書が送られてくる。』

<手続きB>代理記載人を決めたら、その人の署名入りの「同意書・宣誓書」と郵便等投票証明書を添え、代理記載人の「届出書」を選管に提出する。後日、その代理記載人の氏名が明記された郵便等投票証明書が郵送されてくる。
「手続きAB」は、必要書類をそろえて郵便投票の「手続き<1>」と同時にできる。』
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 2009.08.11 ☆老人ホーム苦情、5年で2・4倍 誇大広告、法外料金も
  10日夜、共同通信→

『2008年度に各地の消費生活センターに寄せられた民間有料老人ホームに対する苦情が、5年前の03年度比2・4倍の368件に達し、集計可能な1999年度以降で最も多くなったことが10日、国民生活センターの調べで分かった。誇大広告や法外な料金請求などが目立ってきた。

高齢者の判断力低下などで問題が表面化しないケースも多いとみられる。ホーム間の過当競争などが背景にあるとみられ、利用者保護のためには、契約内容の分かりやすい説明の義務化や、一方的なサービス内容変更などを防止する法律整備や監視体制の強化が課題となりそうだ。

  08年度はサービス内容などが事前の説明と異なるとする訴えが増えた。具体的には「入院のため施設を出る際、高額な退去費用を請求された」「終身介護をうたっていたのに、要介護状態になると他施設に移された」などとした苦情が寄せられた。

このほか「契約時に払った数百万円の入居金が、入居前に解約したのに戻らなかった」「毎月の利用料を18万円と説明されたが実際は45万円請求された」など、入居金や利用料をめぐるトラブルも多い。契約前のあいまいな説明がトラブルに発展したケースもあった。

  国民生活センターは「利用者は契約前にホームの運営状態などを慎重に確認してほしい。監督義務のある都道府県の担当者の拡充も必要だ」としている。』
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 2009.08.10 ☆介護サービス費が7兆円突破 08年度、国保中央会まとめ
  10日夜、共同通信→

  『2008年度の介護保険サービス費が前年度比4・3%増の7兆494億円と、初めて7兆円を超えたことが10日までに、国民健康保険中央会のまとめで分かった。

同中央会は「高齢化が進み、介護サービスの利用者が増え続けているため」としている。利用者は前年度比4・1%増の376万人。85歳以上に限れば6・5%増と、増加率が高い。利用した介護サービス件数は前年度比4・8%増の1億563万件、サービス日数は5・5%増の11億3761万日だった。

介護サービス費の内訳をみると、訪問介護などの居宅サービス費が最も多く、前年度比5・9%増の3兆3161億円、特別養護老人ホームなどの施設サービス費が1・1%増の3兆1596億円だった。認知症高齢者のためのグループホームなど地域密着型介護サービス費は、伸び率では14・3%と高かったが金額は5737億円だった。

介護サービス費は、介護給付費に利用者負担(サービス費の1割)などを加えた総額。』
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2009.08.09  ☆【特養 入所の裏ワザ】(1)要介護度の悪化を伝える
  7日、産経新聞→

『私は約10年前、「特養ホームを良くする市民の会」を立ち上げ、特養に関するさまざまな相談にのってきました。特養の待機者問題は、特に東京や大阪などの大都市圏で深刻です。申し込んでも入所は数年待ちといわれ、宝くじに当たるようなものです。しかし、入所希望者の行動次第で少し入所に近づくことがありますので、そのコツをお伝えします。

特養は高齢者の住まいですから、入所者は亡くなるなどで、退去されます。特に、最近は入所者が重度化し、かつてよりは入所の順番待ちが早くなったといわれています。

介護保険法では、特養に要介護度1から申し込めることになっています。かつては申し込み順で入れましたが、今は厚生労働省の入所指針に基づき、要介護度が重い順に入ります。

そこで質問です。要介護度が悪化した場合、入所を申し込んだ施設や自治体に、そのことをきちんと伝えましたか? 中には施設や自治体に申し込んで以来、そのまま、という方がいらっしゃいます。要介護度の悪化をきちんと伝えると、数年前に入所順位が200位だった人も、ポンと10位くらいに上がることがあります。

基本的なことですが、案外、チェックしていない人が多いようです。』
(談・特養ホームを良くする市民の会理事長 本間郁子)
  ☆介護従事者の負担軽減に福祉用具の導入を―リフトリーダー養成研修会
  7日夜、CBニュース→

JASPAリフト関連企業連絡会は8月7日、東京都内で「リフトリーダー養成研修会」(テクノエイド協会共催)を開いた。この中で、それぞれの講師が、介護従事者の負担を軽減するためにリフトなどの福祉用具を導入することが重要との認識を示した。同研修会は、「リフト・フェア2009」(JASPAリフト関連企業連絡会、日本リハビリテーション工学協会移乗機器SIG共催)の中の併設企画として開かれた。

リフトリーダーは、「施設内でリフトなどの福祉用具利用をリードする人材」で、施設内の職員に対して福祉用具の使用方法や腰痛予防のための講習会を率先して開くことなどが求められている。

研修会ではまず、テクノエイド協会普及部長の寺光鉄雄氏が「リフトリーダーと介護労働者設備等整備モデル奨励金制度」をテーマに講義を行った。
寺光氏は日本の介護現場が抱える問題点について、「介護を受ける側も介護をする側も、介護はマンパワーだと思っており、なかなか福祉用具を使うようになっていない」と指摘。その上で、「これからは福祉用具を使った介護技術を進めていかないといけない」と強調した。

また、今年2月から始まった「介護労働者設備等整備モデル奨励金制度」について説明した。同制度は、介護労働者の腰痛予防などを目的に福祉用具を新たに導入し、労働環境改善を図るなど一定の条件を満たした事業者に対し、250万円を上限に補助を行うもの。寺光氏はリフトリーダーの活動の一つとして、必要な福祉用具を選定して導入するために、奨励金をうまく活用することが重要と述べた。

続いて、労働安全衛生総合研究所主任研究員の岩切一幸氏が「腰痛の原因と対策」と題して講義を行った。
岩切氏は、介護労働者の6割から8割が腰痛を訴えており、中でも「移乗介助」の際に腰痛が多発していると述べるとともに、岩切氏らが介護施設や介護従事者を対象に行った調査結果を示し、リフトやスライディングボードなど、移乗用の福祉用具の導入率や使用率が低いと指摘。その上で、介護従事者の腰痛を予防するため、福祉用具を積極的に導入し、活用していくことが大切と述べた。

また、福祉用具を導入し、使用する際に注意すべき点として、▽機器使用に関する講習を受け、デモンストレーション機を使用する▽要介護者やその家族に対し、必要に応じて機器使用の説明を行い、承諾を得る▽機器の使用方法や機器を用いた介助技術の研修・講習をする―などを挙げた。

さらに、福祉技術研究所代表取締役の市川洌氏が「介護作業とリフト」をテーマに講義を行った。
市川氏は、介護を受ける人を強引に持ち上げることや立たせることは、本人にとって苦痛以外の何物でもないと指摘した上で、利用者と介護者の双方が安全な介護を行うためにリフトを使うべきと強調した。

また、ある特別養護老人ホームを訪問した際に、全員が1種類の吊り具を使い、さらに全員が間違った使い方をしていたという事例を紹介し、吊り具の使い方についても間違った使い方をすることのないよう求めた。
市川氏はその上で、リフトや吊り具の種類や特徴、使用方法、入浴の際の介助方法などについて、受講者に対して指導を行った。』
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2009.08.06  ☆『高齢者本位』厳しい現実 介護 保険制度の“壁”
  6日、東京新聞(埼玉)→

『庭の草むしり。話し相手。ペットの餌を買ってきてもらう-。独り暮らしの要介護高齢者には、どれもやってもらえば助かることだが、介護保険ではいずれもサービス対象外。「高齢者が求める支援を提供したい」と、あえて保険の枠を外れてこれらのサービスも含めて介護を提供する人がいる。坂戸市の施設「元気な亀さん」を運営する瀧本信吉さん(60)。「制度に縛られたくない。(国に)やらされる介護でなく、やりたい介護をしたい」と熱っぽく語る。

家族による介護から、国民が広く保険料を負担することで誰もが気軽に使えるサービス提供を目指して制度化された介護保険。急速な高齢化による要介護者増などで、多くの自治体の保険財政は創設十年目で火の車だ。保険料アップやサービスの利用制限が相次ぎ、制度の在り方自体が問われている。

特に生活支援系のサービス制限が目立つ。体が弱って閉じこもりがちな高齢者を散歩に連れ出すのは「生活力維持のため重要」と多くのヘルパーが言う。だが、散歩介助は最近まで対象外で、今も認められない事例が目立つ。病院へ行く時に車の乗降を介助するサービスは、要介護認定で軽度の「要支援」判定の人は適用外。使いたくても使えない介護サービスは多い。

瀧本さんは、認知症症状が重いため他で利用を断られた人たちも受け入れてきた。坂戸市の六十代女性は、徘徊(はいかい)がひどく、七カ所のグループホームから利用を断られていた。「元気な亀さん」の通所介護で、女性をウオーキングに誘って一カ月間にわたり一日二回、約二時間ずつ歩いたら、徘徊は収まったという。「徹底的に高齢者の立場に寄り添う介護」が理念。だが、運営環境は厳しい。

瀧本さんは「多くの知人や利用者の寄付などがあって、何とかやってきた」と話す。資金繰りのため牛乳配達をしたこともある。そこまでやっても、元気な亀さんの利用料は入会金三万円のほか、通所介護平日一日二千円、ショートステイは一泊八千円、家事代行一時間七百五十円という具合に、単純に介護保険と比べるとかなり割高だ。

瀧本さんは「多様な施設やサービスを認める制度にすべきだ」と介護保険に注文を付ける。高齢者に寄り添う“理想の介護”が制度内でできれば保険対象施設になってもよいと考えているが、今の介護保険は厳しい財政状況に翻弄(ほんろう)され、サービスの充実や介護労働者の待遇改善には向かっていないのが現実だ。

「高齢者の個性を大切にする社会を目指す政治家を見極める」。こんな視点が大切だと、瀧本さんは考えている。 (石井友恵)

<元気な亀さん>
  1986年、坂戸市山田町の自宅を開放して瀧本信吉さんがデイサービスをスタート。 翌年、同市小山に土地を購入し、自宅兼入所・日帰り施設とする。3年後には同じ場所に保育室「そんごくう」を開設、障害児の学童保育や障害者自立センターなども併せ、法人でなく個人で経営している。ドキュメンタリー映画「よいお年を」(1996年)「青葉のころ」(1999年)で取り上げられた。現在、3作目を撮影中。』
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2009.08.05  ☆「高齢者居宅生活支援事業」の概要決定
  5日午後、CBニュース→

『政府は8月4日の閣議で、「高齢者の居住の安定確保に関する法律施行令等の一部を改正する政令」を決めた。今年5月に公布された改正高齢者居住安定確保法により、都道府県は高齢者への賃貸住宅や老人ホームの供給目標などについての「高齢者居住安定確保計画」を策定することになったが、同計画に盛り込む「高齢者居宅生活支援事業」の概要が定められた。

「高齢者居宅生活支援事業」は、高齢者が居宅で日常生活を営むために必要な保健医療や福祉サービスを提供する事業で、高齢者向けの住宅の確保と併せてサービスの提供も推進することになる。

同事業には、▽老人福祉法に規定する老人居宅生活支援事業▽介護保険法に規定する居宅サービス事業、地域密着型サービスまたは居宅介護支援を行う事業▽介護保険法に規定する介護予防サービスまたは介護予防支援を行う事業▽高齢者に対し健康保険法に規定する訪問看護を行う事業▽医療法に規定する病院または診療所による高齢者に対し医療を提供する事業-などが該当するとしている。

同法の施行は8月19日で、準備が必要な高齢者円滑入居賃貸住宅(高円賃)の登録などについては来年5月19日の施行とされた。』
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 2009.08.04 ☆2020年には介護サービス利用者が250万人増―第一生命経済研試算
  3日夜、CBニュース→

『2020年の介護サービス利用者(介護予防サービス除く)が、現在から約250万人増加して約624万人になるとの試算結果を、第一生命経済研究所がこのほどまとめた。

それによると、高齢化の進展などにより、介護3施設(特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、介護療養型医療施設)の定員数も、現在の88万床(同研究所の推計値)から20年には168万床へと倍増するとしている。

これにより、介護費用も現在の約7兆円から20年には約13兆円へと増加するという。「社会保障国民会議」で示された、25年に介護サービス費用が約19兆円にまで増加するというシミュレーション結果との伸び率の差について、同研究所の担当者は「推計に用いた賃金上昇率や物価上昇率の前提が異なる」と説明している。
また、被保険者の負担する介護保険料も、現在の約3兆円から約5兆円にまで増加するとも試算しており、「国民生活における介護の負担感は急速に高まることが予想される」という。

さらに、この試算のケースでは、20年には少なくとも約214万人の介護職員が必要になるため、90万人以上の雇用増につながるという。この数は、現在100万人前後とされる製造業での過剰雇用を吸収できる規模であり、「介護の労働需要が果たす役割は大きい」としている。』
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2009.08.04 ☆定年引き上げや等級制度導入も―介護の雇用管理モデルで報告書
  3日夜、CBニュース→

『厚生労働省はこのほど、「介護分野における雇用管理モデル検討会(施設系)」(座長=佐藤博樹・東大社会科学研究所教授)の報告書をまとめた。報告書は、特養や老健、介護療養型医療施設、有料老人ホームなどの施設における雇用管理の課題や改善に向けた各施設の実践事例などで構成。具体的には、定年の引き上げで人材確保を図っている例や、等級制度の導入によりキャリアパスを明確にしている例などを紹介している。

報告書では、雇用管理の領域を▽採用管理・定着管理▽労働時間・要員管理▽賃金管理・評価制度▽能力開発・キャリア管理▽安全衛生・健康管理▽その他(両立支援等)―の6つに分類。各領域について、雇用管理の在り方や具体的な実践事例が示されている。事例は今後、介護労働安定センターのホームページに掲載される予定。

採用管理・定着管理では、ホームページや地域の広報誌などの活用による人材募集の有効性や、従来募集していなかった未経験者などにも対象を拡大することを考慮する必要性を指摘。事例として、パソコンや携帯サイトを活用するなど募集媒体を多角化している特養や、定年引き上げで60歳代の高齢者を積極的に採用している有料老人ホームなどを紹介している。

 労働時間・要員管理では、夜勤など過重な業務が特定の従事者に集中する事態を避けることなどが、職員の身体的・精神的負担を軽くする上で大切だとし、「勤務の平等性の確保」を図っている特養の例などを紹介。また、周辺業務のOA化や外注、ボランティアの活用などで、職員の負担を軽減することが重要だとし、携帯端末から記録を入力している事例や、シルバー人材センターの人材などを入浴補助業務で活用している介護療養型医療施設などの事例を挙げている。

 賃金管理・評価制度では、資格や経験に見合う賃金体系の構築や、人事考課制度の導入が有効だと指摘。実践事例として、人事考課制度と連動した職種別給与表を採用している特養などの例を紹介している。
能力開発・キャリア管理では、計画的な能力開発や教育訓練機会の提供、キャリアパスの構築などが重要だとし、資格取得のための奨学金制度を設けている老健や、等級ランク制度を導入し、キャリアパスの明確化を図っている有料老人ホームの事例などを挙げている。

 安全衛生・健康管理では、インフルエンザなどの集団感染を避けるための予防対策の徹底や、いざ何かが起こった時に対応するためのマニュアルの整備、従事者の健康管理や不安・不満の解消が求められると指摘。腰痛対策やメンタルヘルス対策を行っている施設の事例を紹介している。』
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2009.08.02  ☆介護労働者、「仕事の割に賃金低い」約6割
  31日夜、CBニュース→

  『介護労働安定センターは7月31日、昨年度の介護労働実態調査の結果を発表した。前年度に比べて離職率が下がったほか、賃金も上向いているものの、悩みや不満として「仕事の割に賃金が低い」を挙げた介護労働者は58.3%で、前年度より約9ポイント増加している。

調査は昨年11月1日-12月10日に、介護事業所と労働者のそれぞれに実施(調査対象日は10月1日)。介護事業所には、全国の1万7142事業所を対象にアンケートを行い、5929事業所から回答を得た(有効回収率34.6%)。
また、調査対象となった事業所で働く介護労働者5万1426人に対してもアンケートを行い、1万8035人から回答があった(同35.1%)。

事業所からの回答によると、過去一年間における採用率は22.6%(前年度27.4%)、離職率は18.7%(同21.6%)と、離職率が改善している。職種別の離職率は、訪問介護員が13.9%(同16.9%)、介護職員は21.9%(同25.3%)。
介護労働者の所定内賃金は、月給が21万6489円で、前年度より1603円増加した。日給は8077円(前年度比202円増)、時給は1121円(同16円増)。
1か月の平均労働時間は全体で124.8時間、訪問介護員は74.2時間で、前年度からほぼ横ばいだった。

労働者からの回答によると、通常月の税込み月収は全体平均18万700円(同1700円増)で、介護支援専門員が23万2200円(同3300円増)、サービス提供責任者が20万3700円(同6100円増)、介護職員が17万500円(同4700円増)、訪問介護員が13万4200円(同1700円増)だった。また平均時給は1037円で、前年度より7円減少した。
また、労働条件や仕事の負担についての悩みや不安、不満などを尋ねたところ(複数回答)、「仕事内容の割に賃金が低い」が58.3%で最も多く、前年度より8.9ポイント増加している。以下は、「人手が足りない」が51.0%、「業務に対する社会的評価が低い」が41.3%、「身体的負担が大きい(腰痛や体力に不安がある)」が38.2%で続いた。

  同センターの雇用管理課では今回、離職率が改善し、給与もやや上向いたものの、働く人の不満が増えた結果になったと指摘。「早く改善してくれという機運が出ているのではないか。介護報酬改定や介護職員処遇改善交付金などによって期待が高まる割には現状が変わらないことに、不満があるのかもしれない」としている。』
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2009.08.02  ☆介護施設で老いを考えた:/40 ケアハウス/3/宮崎
  1日、毎日新聞(宮崎)→

◇入居費滞納に施設側不安
  入居者には比較的低料金で利用できるケアハウスだが、施設側は「入居費をきちんと支払ってもらえるのか」という不安を抱えている。というのもケアハウスは、介護施設とは違い、原則として自立した高齢者が相手だからだ。

  介護施設の場合、介護保険の審査で介護度1から5までの「要介護」と認定されなければ入所できない。「要介護」になれば、介護施設利用料の本人の手出しは1割で、残りの9割は介護保険から施設側に支払われる。利用料が回収できなくなる恐れは少ない。手出しの1割も、本人の年金などから支払われる。
だがケアハウスの場合、入居費の全額が本人の手出しだから「家賃の滞納」という事態も起こり得る。しかも滞納したからといって、高齢者を無慈悲に退去させるわけにもいかない。宮崎市高岡町の辰元グループは入居の際に30万円の一時金を取るが、その背景にはこうした事情がある。

  ケアハウス側は高齢者向けのサービスに努めているとはいえ、本格的な介護体勢までは備えていない。入居者の高齢化が進んで、認知症になったり、脳卒中や骨折などで本格介護が必要な身体になれば、ケアハウスを退去せざるを得なくなる。
その場合、同じ経営系列の介護施設の空きベッドを紹介してもらいやすいという意味で、ケアハウスに入居しておく利点はある。一方、施設側にとっても、そのまま自身が経営する介護施設への転居を勧めやすい。本人の身上も性格も健康状態も知っているからだ。しかもそれ以降は、利用料の9割が介護保険から出るようになるので、滞納の不安はなくなる。

  ただし、これらの利点は、辰元グループのように、さまざまな介護施設を経営していればこそ可能なことだろう。単独で運営されているケアハウスへ入居する場合、どんな介護施設と提携しているのか、チェックするのも一つの方法だ。
辰元グループのケアハウスには生活保護で暮らしている入居者もいる。生活保護費は行政から確実に支払われるから、滞納リスクはかえって少ないという。さすがに一時金の30万円は支払ってもらえず、話し合いのうえ分割払いにしている。

  生活保護を受けるほど困窮してはいないが、少額の年金しか収入のない入居者の方が、実は生活は苦しい。このケアハウスなら年金だけで暮らせるが、ギリギリの生活となる人もいる。小遣いは残らず、持病の治療費にも困りがちになる。
生活困窮者の入居先の一つには、行政が福祉政策の一環として運営する「養護老人ホーム」がある。経済的な理由で入居する施設なので、自治体の福祉担当者による収入についての細かい審査がある。こちらの施設の利用料の方が安いので、入居者の小遣いはかえって残りやすいといわれる。』
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☆介護施設で老いを考えた:/39 ケアハウス/2/宮崎
  31日、毎日新聞(宮崎)→

◇「自宅」として介護保険利用
  税金を投入して、社会福祉法人が運営するケアハウスは、低所得者が利用できるように、料金を安く設定することを行政から指導されている。では具体的には、いくらくらい必要なのか。

  宮崎市高岡町の辰元グループが運営するケアハウス「シャトル」の場合、まず入居前に一時金30万円が必要だ。1カ月の利用料は約7万5000円から12万円で、これは入居者の所得によって変わってくる。料金には1日3回の食費、おやつ代、入浴代も含まれる。

  だが、この料金はあくまでも一つの目安に過ぎない。施設の築年数や部屋の広さ、設備の充実度、食事の内容などによって県内各地の施設とも料金はまちまちだ。
この施設の定員は50人で、うち夫婦部屋が4部屋8人分ある。残り42人分はすべて個室だ。個室は8畳から10畳の広さで、3・5畳分の簡単なキッチン、洗面所、トイレとつながっている。入居者はベッドやテレビ、冷蔵庫、仏壇などの私物を持ち込み、自宅として使っている。夫婦部屋はその2倍の広さとなる。

  食事は午前8時、正午、午後6時に共同の食堂に用意される。午後3時にはおやつが出る。館内には1人用のふろがあり、交代で入る。空いていれば1日に何回入浴してもよい。辰元グループの複合施設の敷地内には、温泉の出るクアハウスもある。浴室は共同用で、広々としているから、こちらを利用する人も多い。
入居時の条件は、おおむね60歳以上であること。入居費が支払えること。介護が不要なこと--などだ。ただし「介護が不要なこと」という条件は、施設によってまちまちで、この施設のように「要介護」でも受け入れる所もある。

  入居者たちの多くは、介護施設に入るほどには知力体力とも衰えてはいない。だが、高齢のため一人暮らしがつらかったり、毎日の食事作りに不自由したり、持病があって、いざという時に不安だという人たちである。
介護施設に行くには早いし、かといって自宅で暮らすには難しい。完全な「自立生活者」でも、完全な「要介護者」でもない中間の状態だ。夫婦そろって、こうした中間的な状況になるケースはまれである。だからせっかく用意した夫婦部屋が、実は埋まりにくい。

  入居者の中には、介護施設でリハビリに励んだ結果、機能が回復して「要介護」の認定からはずれてしまった人もいる。介護施設には「要介護」と認定された人しか居られない。機能が回復すれば退去するしかない。そうして行き場がなくなった人も、このケアハウスには入居している。

  入居時の「介護が不要なこと」という条件は、入居後には事実上崩れていく。この施設も96年の発足当時は元気な入居者がほとんどだったものの、高齢化が進んだ結果、今では入居者の半数以上が介護保険を利用している。ケアハウスに入居したまま介護保険を使い、自室にヘルパーを呼んだり、隣に建つ老人保健施設のデイケアへ通って入浴介助を受けたり、レクリエーションに参加している。ケアハウスを「自宅」として、在宅支援を受けるのである。【大島透】』
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2009.07.30  ☆介護サービス利用者が過去最多 08年度、451万人
  30日夜、共同通信→

『厚生労働省が30日発表した2008年度の介護給付費実態調査によると、介護サービスなどを利用した人は前年度を14万6千人上回る451万6千人で過去最多となり、1人当たり費用額は千円増の15万1千円だった。
重複分も含めた利用者の内訳は、要介護度が軽い要支援1、2の人を対象とした介護予防サービスが109万9千人、要介護1以上が対象の介護サービスが367万人。いずれも前年度より増加していた。
介護サービスでは、訪問介護の利用者が4万8千人減となった一方で、通所介護利用者が4万人近く増えていた。

介護サービスの施設サービスでは、特別養護老人ホームや老人保健施設の利用者は増えていたが、介護型療養病床では1万5千人強減って15万9千人だった。厚労省の担当者は「11年度末までの廃止が決まっている影響ではないか」としている。

都道府県別の1人当たり費用額は、介護サービスでは高知県が20万5千円、介護予防サービスでは福井県が4万3千円で最も高かった。』
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2009.07.30  ☆介護施設で老いを考えた/38 ケアハウス/1/宮崎(介護)
  30日、毎日新聞(宮崎)→

◇自力で生活、入居費に差
  これまでさまざまな介護施設を見てきた。だが、これから紹介する「ケアハウス」は、この連載で登場してきた介護施設とは性格がかなり違う。高齢者の「終(つい)のすみ家」の一つではあるが、主な入居者はほぼ自力で生活できるお年寄りなのである。

認知症の人たちが家族のような少人数で暮らす「グループホーム」、介護度が最も重い人が入る「特別養護老人ホーム」、それより軽度の人たちが入る「老人保健施設」。これらの「介護施設」では、利用する高齢者たちはしばしば「入所者」と呼ばれる。一方、ケアハウスや有料老人ホームなどの利用者は「入所者」ではなく「入居者」だ。
実は、国はすべての介護施設の利用者を一律に「入居者」と呼ぶよう施設側へ求めているのだが、現場の感覚では「入所」と「入居」との間には相当な隔たりがある。

グループホーム、特別養護老人ホーム、老人保健施設などへ「入所」できるのは、介護保険を使える人だけだ。自宅では自立した生活ができず、介護が不可欠な人たちである。やむにやまれず「入所」に至る人たちだ。
一方、ケアハウスや有料老人ホームの利用者の多くは、自分の意思によって「入居」を希望する人たちである。中でもケアハウスの場合、入居時には介護保険を使わないで暮らせる高齢者を想定する施設が多い。

有料老人ホームの中には、入居時に「要介護」の人でも入れる施設がある。ただし、その場合でも、本人が申請してヘルパーを入居先へ呼んだり、デイケアに出かけたりする。介護保険の利用は、本人と保険側との契約だ。施設側も極力入居者の相談に乗り、介護保険を利用するための協力はする。だが施設側はあくまでも第三者であり、住居の提供者という立場なのである。

ではケアハウスと有料老人ホームは、どう違うのか。簡単に言えばケアハウスは社会福祉法人が運営するのに対し、有料老人ホームの多くは民間経営である点が違う。

税金が投入された社会福祉法人が運営するケアハウスは、営業が第一の目的ではない。このため低所得者が入居できるように入居費を安く抑えることをはじめ、サービス過剰を抑えるさまざまな規制がある。入居者の所得によって入居費も変わる。その点では、県営や市営のアパートに近い性格かもしれない。

一方、民間経営の有料老人ホームは、純粋なビジネスである。利用者の需要があれば、いくらでも高価で豪華なサービスが提供できる。極端な話、玄関にシャンデリアを付けたり、風呂を大理石で飾ることもできる。有料老人ホームは高齢者向け豪華マンション、あるいは豪華ホテルといったイメージだろうか

本編では、まずケアハウスを訪ねてみよう。』
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■うーむ。かなり偏ったお考えがあるようですね記者さん。如何でしょうか。(ぶるま)
2009.07.28 ☆居宅介護支援事業所、経営は苦しいまま-東社協研修会
  27日夜、CBニュース→

東京都社会福祉協議会介護保険居宅事業者連絡会は7月27日、東京都新宿区で介護報酬改定後の対応を考える研修会を開催した。立教大コミュニティ福祉学部教授でケアマネジャーでもある服部万里子氏が、介護事業所の現状について講演したほか、特定事業所加算を取得した訪問介護や居宅介護支援事業所からの報告があった。

服部氏は、今年度の介護報酬改定での居宅介護支援における改定のポイントとして、これまで3年ごとに基本単価が上がっていたが、要介護1以上は今回全く上がらなかったことを指摘した。
また、居宅介護支援の特定事業所加算はこれまで取得へのハードルが高く、今年度から要件が緩和されたが、それでも主任介護支援専門員1人に加え、常勤専従2人を確保するという要件を満たすことは難しいのではないかと述べた。また、24時間の連絡体制の確保も厳しいとした。

自身が所属する居宅介護支援事業所でも、今回「特定事業所加算U」を取得したが、24時間の連絡体制の確保のため、3人の常勤ケアマネジャーが交代で携帯電話番となり、夜間も利用者からの連絡を受けている。担当者には1日1500円の手当を付けているという。
また、居宅介護支援事業所の経営について、昨年の経営実態調査では、2005年に比べて収支差率が悪化したが、服部氏は予防給付制度ができ、ケアプランの総数が減少したことなどを原因に挙げた。

05年のケアプラン請求数は常勤換算で38.8件あったが、07年には26.6件に減っており、常勤のケアマネジャーを確保して「特定事業所加算U」を取得することができても、その分のケアプラン数を確保できなければ、人件費が増えてさらに経営が厳しくなる可能性があるとし、「基本単価が上がらなければ、経営は苦しいままではないか」と述べた。

訪問介護事業についても、受給者数が減少しているほか、サービスの内容も04年9月の時点では掃除、調理、洗濯、買い物などの生活援助が多くを占めていたが、3年後には30分未満の身体介護が増えていることを指摘。「今後、生活援助に対する改定はとても厳しくなるのではないか」という見方を示した。

さらに、今回介護報酬が上がったことで、利用者の自己負担が増えており、服部氏は利用者の不安やストレスに向き合う必要があるとした。また、負担が増えて苦しくなる中で、ケアプランを見直す場合も自費サービスにするだけでなく、地域でのサービスを活用したり、現場から市町村などにも提言したりしていくことが必要とした。』
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 2009.07.28 ☆認知症、家族に「理解不足」
  28日夜、CBニュース→

『認知症患者の家族との間で対応が困難なトラブルは「(家族の)認知症に対する理解不足」とする病院が最も多いことが、日本慢性期医療協会がこのほどまとめた「認知症に関する病院職員研修、家族対応に関するアンケート」の調査結果で分かった。

調査は昨年12月24日から今年1月20日まで、同協会の会員病院811施設を対象に実施。152施設から回答を得た(回答率18.7%)。
それによると、認知症患者の家族との間で対応が困難だったトラブルはどのような内容かを尋ねたところ(複数回答)、「(家族の)認知症に対する理解不足」が63.5%(66施設)で最も多く、「実施困難なサービスの要望(加算できないリハ等)」と「必要な診療・治療・介護の拒否」が29.8%(31施設)の同率でこれに次いだ。

一方、入院生活での病状を含めた患者の状態を家族が理解しているかどうかでは、「半数以上の家族が理解している」が55.3%(84施設)で最も多く、以下は「家族のほとんどが理解している」(28.9%、44施設)、「半数以下の家族しか理解していない」(10.5%、16施設)などが続いた。

また、家族への取り組みで実施していることを尋ねたところ(複数回答)、「家族面会時の病状・状況などの説明と承認・フォロー」が76.4%(113施設)で最も多く、これに「行事への参加を促す」(66.2%、98施設)、「外出・外泊を促す」(53.4%、79施設)などが続いた。

さらに、病院職員研修について、「病棟職員が(今年度に)参加した・参加する予定の研修は何テーマ(回)あるか」を尋ねたところ、平均テーマ数は14.7で、このうち認知症に関するテーマ数は2.8だった。
認知症に関する研修を行わない理由としては(複数回答)、「認知症以外の研修が優先」が58.5%(24施設)で最も多く、これに「研修を行う講師がいない」(41.5%、17施設)などが続いた。』
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2009.07.27  ☆これからの老健の在り方でシンポ 全国老健大会
  27日夜、CBニュース→

  『全国老人保健施設協会は7月23日の「第20回全国介護老人保健施設大会」で、「長寿社会は老健に何を求めるか」と題したシンポジウムを開催した。この中で厚生労働省の鈴木康裕老人保健課長は、老健における医療保険と介護保険の負担や、介護療養型老人保健施設(転換老健)との区分などについて議論する必要があると述べた。

 鈴木課長は、老健での給付は医療保険と介護保険で一定の切り分けをしているが、仕組みが複雑であり、どの程度の医療を施設で提供するかについても、医療技術の向上などによって今後変化していくこともあると述べ、2012年の医療と介護報酬の同時改定では、「どこまでを介護保険で見て、どこまでを医療保険で見るかを大きな形で議論していく必要がある」とした。

  さらに、療養病床から転換した転換老健との違いについて、「現在、転換型老健は療養病床からしか転換できないが、老健施設の機能が多様性を増していき、今以上に看取り率を高め、医療度の高い場合が増えていった場合、今の(老健と転換老健の)線引きが妥当であるかは議論が必要」とした。

  一方、日本医師会の三上裕司常任理事は、これからの老健に求められる姿として、人口や世帯構造の変化、居宅での介護力低下に対応する施設としての量的な拡大が必要とした。また、看取り機能も兼ね備え、長期療養が可能な「療養病床と特養的な機能の両方が要るのではないか」と述べた。このほか、リハビリを通じて自立を支援する中間施設としての機能を維持すべきことも要望した。

  「高齢社会をよくする女性の会」の樋口恵子理事長は、老健に望むこととして、リハビリ機能を大切にしてほしいと述べた。自身が3か月前に病気となり、要支援1の認定を受けたことで、「もう少し体力を向上させたいし、できれば働きたい」との願いが強まったという。また、老健がターミナルの場所となっていくことに対し、「本当に受ける覚悟がありますか」と問い掛けた。さらに、認知症への対応や地域への対応が必要になると指摘したほか、高齢者は誰かの役に立ちたいと考えているため、「老健がそれを満たせる場所になってほしい」と強調した。

  NHK報道局取材センター生活情報部の飯野奈津子部長は、視聴者から「急性期を追い出されて、行く場所がない」という声が上がっているとし、老健には受け皿としての重要な役割があると述べた。その上で、利用者が費用を負担してもいいと思えるような、納得できるサービスを望んでおり、医療と介護の両方がある施設として、地域における中核的なコーディネーターになってほしいと述べた。』
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2009.07.16  ☆介護事業者の実地指導、全国初の受託-東京都福祉保健財団
  15日夜、CBニュース→

『東京都の管理団体「東京都福祉保健財団」は、介護保険事業者への実地指導を区市町村から受託する「事業者指導・支援センター」を設置し、7月15日から事業をスタートさせた。保険者から実地指導を受託した全国初のケースとなった。

2006年の介護保険法改正において「指定市町村事務受託法人」制度が設けられ、保険者は、都道府県が指定した法人に「事業者に対する実地指導」と「要介護認定調査事務(新規調査含む)」を委託できるようになった。要介護認定調査の事務は委託が広まっているが、実地指導については前例がなかった。

 介護サービスの質の確保と保険給付適正化を目的とした実地指導は、区市町村の職員が事業者を訪問して、人員やケアプラン、報酬の請求などが基準に沿ったものかを確認し、指導を行うというもの。問題点が見つかった場合、区市町村は文書で指摘し、事業者は原則として1か月以内に改善報告書を提出することになる。

 「事業者指導・支援センター」の職員は保険者の職員に同行し、事業者への指導や結果報告などを行う。文書による問題点の指摘や改善報告書の受理、行政指導や処分が伴う監査(実地検査)については業務の対象外だ。

今回、保険者が実地指導を委託した理由について都福祉保健局の村田由佳指導調整課長は、それぞれの保険者で理由は異なるとした上で、06年の法改正で保険者に地域密着サービスにおける指導や監査の権限が付与されたことで、「実地指導が必要だという意識が都内の全保険者に根付いてきたのではないか」と話す。また、「23区の保険者の中には、監査でも権限を行使した方がいいのではないかという声もある」とし、実地指導と両立するためにも「指定市町村事務受託法人」を活用したいという話もあったという。

東京都福祉保健財団の「事業者指導・支援センター」は、今年5月に都から「指定市町村事務受託法人」の指定を受けた。併せて、ケアマネジャーの資格を持つ3人の職員を採用し、都の福祉保健局が実地指導についての研修などを約3か月間行った。村田課長は「人によって指導する内容や指摘事項が異なってはいけない。標準化を徹底しながら、都のノウハウを伝えた」という。

  「事業者指導・支援センター」では、江東や目黒など8区、立川や府中など10市の計18市区から業務を受託しており、15日から実地指導に同行している。年度内に204件の実地指導を行う予定だ。』
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2009.07.10  ☆発行:介護殺人防ぐ一言まとめた冊子
  9日、毎日新聞→

『介護されている高齢者が家族に殺される事件が後を絶たない。老人ホーム選びを支援する傍ら、介護殺人撲滅に取り組む任意団体「となりのかいご」(川内潤代表)が今年1月に川崎市で開いた「介護殺人を食い止める一言を考える討論会」の報告書がまとまった。

報告書の題は「介護で家族を憎まないために」。妻を16年介護する男性や、行政からみた介護者の孤立、ケアマネジャーが語る介護者の考え方--などを紹介。どんな一言があれば最悪の事態を食い止められるかのヒントが盛り込まれている。
500円(送料別)。申し込みは住所、名前、冊数を明記し「となりのかいご」(ファクス03・6893・5874)へ。』
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2009.07.07  ☆職員の負担軽減 利用者の力引き出す
  7日、讀賣新聞→

『便利な福祉用具が数多く開発されているが、介護現場での活用は進んでいない。これらの用具を上手に使いこなしている現場を訪ねて、その効果と背景を探った。
資格者が指導

「(車いすに移る時)抱っこされとった時は、きょとかった(怖かった)けど、今はそんなことはないよ」
鳥取県南部町の特別養護老人ホーム「ゆうらく」(定員100人)で暮らす山本さよ子さん(88)は笑った。「要介護4」で、右半身にまひがあり、ベッドから車いすに移る時にリフトを使う。介護職員がつり具で山本さんの体をくるむ。山本さんがリモコンを操作すると、体がゆっくり持ち上がる。職員が位置を調節しながら車いすへ。数十秒かかるが、職員が力を入れる場面はない。

以前は、リクライニング車いすに移っての食事時以外は寝たきり。しかし、担当職員が「モジュール型の車いすなら座れるのでは」と発案した。この車いすは、複数の部品の中から利用者に合うものを組み合わせる。足が床に着き、きちんと座れるように調整したら、山本さんは、ゆっくりながらも左足で車いすを動かし始めたという。

「ゆうらく」には福祉機器がそろっている。モジュール型車いすは約70台、入浴介助などの時に使うリフトもざっと20台。これらを使いこなせるのは、「福祉用具プランナー」の資格を持つ6人の介護職員がいるからだ。必要な時は理学療法士に相談しながら、用具の調整や他の職員の指導を担当する。

日中は体を起こして座ってもらうことで、のみ込む力が上向き、排せつのリズムも整う。平均要介護度が「4・6」と重度者が多いが、利用者の約8割は口から食べ、約半数が昼間はおむつを外して過ごすという。腰痛に悩む職員はゼロだ。
「ゆうらく」の山野良夫参事は「見学先の施設では、車いすに座る利用者の姿勢が不自然で、うちは何とかしたかった。機器の活用で職員の体を守るのはもちろん、利用者の力を引き出す介護にもつながる」と話す。

普及は今一歩
福祉用具は多くのメリットこそあるものの、介護現場での普及はまだまだだ。
財団法人「テクノエイド協会」が07年に特養と職員を対象に行ったアンケートでは、回答した50施設で、モジュール型車いすは定員100人あたり平均10・8台、レール走行式リフトは1・8台、床走行式リフトは0・4台にとどまった。
なぜ導入が進まないのか。調査を担当した「福祉技術研究所」代表の市川洌さんは「費用のほか、効果に関する知識が浸透していないし、用具を使うと介護に時間がかかるためだ。『人の手でやる方がいい介護』との思い込みもある」と分析する。

厚生労働省は今年、介護保険事業者が、腰痛予防に効果的なリフトなどを導入すれば、250万円を上限に購入費の半額を助成する事業を始めた。

ただ、性急な導入には懸念もある。目白大学保健医療学部の金沢善智教授(福祉住環境学)は「使い方を誤れば利用者が大けがをする機器もあり、きちんとした研修が欠かせない。それ以前に日本では、用具を使う時間を惜しんで、力任せの介護がはびこっている。『待てる』環境を作ることも必要」と指摘している。』
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2009.07.06  ☆介護サービス事故、国が集計断念 自治体で報告基準に差
  6日夕、朝日新聞→

『全国の介護サービス事業所で起きた事故について、厚生労働省が事故の形態や件数を調べようとしたところ、都道府県によって報告を求める際の事故の基準が異なるなどしており、集計を断念したことがわかった。民間研究機関の全国調査では、回答を得た都道府県のうち約2割が基準を定めていなかった。同省は今後、介護事故の定義や報告の手順などについて検討する。

厚労省は昨年11月、全国の介護事故の調査に初めて乗り出し、都道府県に事故の報告を求めた。事故が起きた際、介護サービス事業者は保険者である市町村に対して報告が義務づけられており、都道府県は一定の基準を設けて市町村から報告を受けるケースが多い。
だが、緊急性、重大性のあるもの」(大阪府)、「重大なもの」(東京都)などと、都道府県によってまちまちだった。

また、「感染症」を報告対象に含めるかどうかも都道府県で異なっており、同省は今年3月、集計をあきらめた。
同省が補助する調査研究事業として、三菱総合研究所(東京)が昨年度、47都道府県を対象に調査したところ、回答を得た31自治体のうち2割強にあたる7自治体が基準を定めていなかった。さらに15自治体が「データが均質でなく、集計・分析に値しない」と答え、基準のあいまいさも浮き彫りになった。

事業者から直接報告を受ける市町村では、どのような事故の報告を求めるかについての「基準なし」の割合がさらに高い。全国1805市区町村に対する三菱総研の調査(回収率49.3%)では、基準を「定めていない」が46.7%に上り、「定めている」は40.5%にとどまった(残りは無回答)。

厚労省は「将来の全国調査に向け、事故の定義付けや調査方法などを検討するため、今年度も引き続き研究事業の補助を続ける」としている。(小林豪)

永和良之助・佛教大教授(老人福祉)の話 事業者に報告義務を負わせながら、その統一基準を定めなかったのは国の怠慢とも言える。介護事故の定義を明確にし、全国調査で事故の傾向を分析すれば、職員の数や配置、介護報酬額の妥当性まで議論できる。自治体もデータが均質化されれば事故の情報公開をしやすくなり、安全対策が甘い事業者の改善につながるだろう。 』
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2009.07.02  ☆認知症に光 施設で短期集中リハビリ
  2日、中日新聞→

『老人保健施設での「認知症短期集中リハビリテーション」が注目を集めている。認知症患者の在宅復帰を促すもので、在宅介護の妨げとなる症状に改善の効果が認められた結果、リハビリに対する介護報酬が四月から手厚くなり、対象者も拡大した。在宅介護の負担軽減のため、普及が期待されている。 (佐橋大)
津市の老健「いこいの森」で、認知症の林のぶ子さん(88)が、作業療法士の清実亜希さんと一対一でリハビリを受けていた。
タコ、カニ、大根、つえ、傘が描かれた五組の絵のカードで「神経衰弱をしましょう」と清実さんが誘った。「
 
  すぐ忘れてしまうわ…」と林さんは消極的だったが、好きな食べ物のカードだけにすると一変。めくって同じ絵柄が出ると笑顔になった。
グループホームにいた林さんは、昨年十二月に転倒し脚を骨折したのを機に、入院加療を経て、二月に同施設に入所した。人の顔は分かるが、日時はすぐ忘れてしまう。入所当初は何を聞かれても「わからん」ばかりだった。

 林さんのように重い認知症の人は、介護報酬では認知症リハの対象外だったが、リハビリを集中的に受けてもらい、カードで記憶訓練をするうち、認知症の状態を示す数値が改善。当初は「すしのネタは?」との問いに無反応だったが「アナゴやな。すしが食べたい」と返ってくるようになった。清実さんも「ずいぶん言葉が出るようになりました」と喜ぶ。

 認知症短期集中リハの報酬加算が〇六年四月に制度化されて以降、施設では、認知症リハに、より積極的に取り組むようになった。
内容は認知症に詳しい医師が効果的と判断したもの。絵を使った記憶訓練や計算問題、写経、手芸、塗り絵など、その人が興味を持つものを取り込み、脳を刺激する。大声で漠然と不安を訴えていた人が、不安の理由を言えるようになる例も。施設長の東憲太郎医師は「理由の分からない不安には、家族もどう対応していいか分からない。理由を伝えられることは、在宅介護が可能になる大事なポイント」と話す。同施設では、入所者が六カ月以内に在宅やグループホームなどに戻る復帰率が59%と、全国平均の31%を大きく上回る。

 認知症リハの効果は、広く認められている。全国老人保健施設協会(全老健)は〇七年度、認知症短期集中リハを受けた二百五人と、通常のリハだけの六十五人を比較。在宅介護で多くの介護者が悩む「徘徊(はいかい)」では差が出なかったが「同じことを何度も聞く」「介護拒否」「無関心」「暴言」「昼夜逆転」などで、認知症リハを受けた人の方が改善。生活への意欲や認知機能自体も向上したという。
しかし、施設が専門職を雇って認知症短期集中リハに取り組むほど赤字になる実情があり、リハを実施している施設は昨年十月時点で約一割にとどまっていた。全老健は〇八年度にリハの報酬を引き上げるよう厚生労働省に要求し、厚労省は今年四月から認知症短期集中リハへの報酬加算額を一日六百円(利用者の負担は六十円)から二千四百円(同二百四十円)に引き上げた。

 さらに、認知症リハの対象はそれまで軽度のみだったが、中重度でも効果的との全老健のデータから、対象を「中重度」にまで拡大した。また、老健のみだったリハを通所リハビリテーション事業所(デイケア)や介護療養型医療施設でもできるようにした。
リハができる環境が整う一方で、杏林大医学部の鳥羽研二教授は「リハは続けないと効果が落ちる。家に戻っても、生活の中で刺激を与えたり、デイケアを使ったりして効果を持続させることが望ましい」と指摘する。


認知症短期集中リハが実施できるかどうかは、直接施設に問い合わせるとよい。老健については昨年十月時点の実施施設が全老健のホームページ(全老健で検索)に載っている。

◆介護報酬も手厚く
<認知症短期集中リハビリテーション加算> 医師の指示を受けた理学療法士、作業療法士らが、入所日から3カ月以内の人に個別に20分以上のリハビリを週2〜3日施すと、1日に2400円の報酬が基本報酬とは別に介護保険から施設に支払われる。』
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 2009.06.25 ☆介護サービス情報公表手数料、1万円の大幅減
  25日夜、CBニュース→

『厚生労働省は6月24日、「介護サービス情報の公表」制度の今年度の情報公表手数料(予定額)を公表した。全国平均は3万4274円で、昨年度と比べて1万85円下がった。

情報公表手数料が最も高いのは鳥取県の4万5888円で、安いのは佐賀県の2万5800円だった。
各都道府県が昨年度よりかなり手数料を下げているが、最も下げ幅が大きいのは、島根県の2万3600円だった。

  「介護サービス情報の公表」制度の手数料については、これまで高過ぎるという指摘もあった。手数料が大幅に下がる理由について厚労省老健局振興課では、「調査に慣れてきたこともあり、訪問調査の体制をこれまでの『一律2人』から、今年度は『1人以上』に変更したことが大きいのではないか」と話している。』
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2009.06.25  ☆【ゆうゆうLife】増えるデイサービスの延長 宿泊や早朝、土日もOK

『■送迎も対応/利用料の確認忘れずに
働きながら家族を介護する人たちにとって、午後4時に終わってしまうデイサービスは使い勝手が悪いものだ。しかし最近は、就業時間に合わせて、夜間や早朝まで要介護者を預かってくれるデイサービスが増えつつある。急な残業にも対応してくれる場合もあり、好評だ。(清水麻子)

  「みなさん、夕食の時間ですよ」。午後6時。東京都青梅市にある河辺デイサービスセンターで、宿泊予定の80〜90代の高齢者4人が食卓を囲んだ。
同センターでは平成18年4月から、働く家族の帰宅時間に合わせて延長・宿泊サービスを実施している。デイが終わるのは通常のデイと同様に夕方4時ごろだが、家族の希望があれば、午後7時まで引き続き高齢者を預かっている。夕食は1食600円。家族の帰宅時間に合わせて送迎したり、そのまま泊まったりすることも可能だ・・・』

■続きは こちら
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2009.06.25  ☆1人当たり給付費、2年ぶり増加=介護保険総額6兆1600億円-厚労省
  24日午後、時事通信→

『厚生労働省が24日まとめた2007年度介護保険事業状況報告によると、65歳以上の高齢者(第1号被保険者)1人当たりの介護給付費は、前年度比2.3%増の22万4000円で、2年ぶりに増加した。利用者負担分を除いた総給付費は同4.9%増の6兆1600億円となり、2000年度の介護保険制度開始以来、初の6兆円台乗せとなった。

08年3月末現在の第1号被保険者数は、同2.8%増の2751万人、要介護認定者数も同2.9%増の453万人で、給付費の増加はこうした自然増に伴うものとみられる。』
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  ☆介護従事者の職場満足度を調査―日本介護福祉士会
 23日夜、CBニュース→

『日本介護福祉士会(石橋真二会長)は今年1月から2月にかけて、全国の介護従事者に対して職場への満足度などを調査し、このほど報告書をまとめた。調査では、介護従事者の5割超が現在の職場に比較的満足していることが分かった。


調査は、介護従事者にはインターネット調査で、同会の会員には郵送で実施。インターネット調査では1000件、郵送調査では1503件の回答を得た。2503件のうち、介護福祉士の有資格者は2057人(82.2%)。

現在の職場に対する満足度について、「満足」を「4」、「不満」を「1」として4段階で尋ねたところ、「4」が8.5%で、「3」が43.9%だった=グラフ1=。同会では、「現在の職場に満足している割合が半数を超えていた」としている。

また、具体的な職場環境への満足度を尋ねたところ、「給与」に対する不満が最も大きく、「1」と「2」の合計が64.3%。これに、「(運営・管理者の)介護現場の実態の理解」(62.3%)、「(運営・管理者の)介護職員との意思疎通」(55.8%)、「介護のレベルアップを図るための職場のサポート体制」(53.9%)が続いた。

さらに将来の希望について尋ねたところ、「介護職員として介護そのものに携わっていたい」が29.4%で最も多く、これに「介護職員を統括したり、マネジメントする立場で介護に携わっていたい」の25.5%が続いた=グラフ2=。同会では、「回答者の半数以上が『将来も介護に携わっていたい』という希望を持っていることがうかがえる」としている。

また、「わからない(特に決めていない)」と回答した人が17.7%と2割近くいるが、「福祉や介護から離れた仕事をしたい」と答えたのは6.4%だとして、「介護従事者の多くは、介護など福祉関係の仕事に携わっていたいという希望があると言える」との見方を示している。』
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2009.06.22  ☆介護予防、利用伸び悩み 厚労省「事業の効果検証」
  22日、神戸新聞→

『高齢者の「介護予防」が足踏み状態だ。介護保険に基づく予防サービスや事業の利用・参加率は、要支援認定者で6割強。要介護・要支援認定の予備軍とされる「特定高齢者」では3割程度にとどまる。介護予防には、健康な身体の維持だけでなく、介護給付費を抑制する狙いもある。「効果的な予防法が分からない」「自分に必要なサービスがない」-など、現状への不満に対し、内容の検証や改善が求められている。

「自立歩行は難しいだろう」
川西市の蓑(みの)史郎さん(77)は5年前、医師から“宣告”された。難病の脊髄(せきずい)小脳変性症で、要支援1の認定を受けた。
しかし4年前から週2回、リハビリ専門のデイサービスで介護予防サービスを利用。2〜4時間程度、負担の少ないマシンで全身を動かし、歩行機能を維持してきた。
蓑さんは「リハビリは挫折する人が多い。継続できる環境が必要だ」と話す。

サービスを活用する人がいる一方で、「本当に効果があるのか」と利用に消極的な人もいる。兵庫県内の要支援認定者に占める予防サービス受給者の割合(利用率)は、全国傾向と同様に約65%(2008年11月)。特定高齢者の予防事業への参加率は、通所型事業を中心に30%程度(07年度)しかない。
認定をめぐる疑問の声もある。神戸市西区の磯野義和さん(64)は片足が不自由だったが、両足とも装具が必要になった。ところが昨年、要介護1から要支援2に変更され、予定していた自宅改修の補助を受けられなくなった。「症状が悪化したのに、なぜ認定が軽くなるのか」と憤る。

県内の要支援認定者は年々増加し、要介護・要支援認定者全体の約3割(08年3月)になった。特定高齢者も、国が対象者の基準を緩和し、認定率が上がっている。
厚生労働省老人保健課は「介護予防対象者の利用や参加をどう促すかは課題。内容の検証を続け、予防に効果的なサービスや事業を充実させていきたい」としている。』
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2009.06.18  ☆住宅政策と福祉政策の連携を―国交省課長 特定協研究会
  17日夜、CBニュース→
 
 [『特定施設事業者連絡協議会は6月17日、東京都内で今年度の第1回定例研究会を開いた。この中で、国土交通省住宅局住宅政策課の中島誠課長が「高齢者住まい法の改正について―住宅政策と福祉政策の連携」と題して講演し、住宅政策と高齢者福祉政策の連携が必要だと述べた。

中島氏は冒頭、広い意味での社会保障を考えるときには、住宅保障のあり方を考えることが重要で、高齢者に対する生活支援と住宅支援を連携させることが必要だと指摘。高齢者に対して住む場所を確保するなどの「住まいの安心」を与えることで、過度に医療や介護に頼ることのない生活ができると述べた。
その上で、高齢者の居住の安定確保に関する法律(高齢者居住安定確保法)の改正理念として、住宅と福祉の連携と、24時間365日の安心感を与えることの2点を挙げた。
住宅と福祉の連携では、「施設から在宅へ」の流れを確かなものにすることが大切で、そのためにバリアフリー化された居住空間に介護などのサービスが届けられる状態を目指すべきだとした。

24時間365日の安心感については、「在宅で生活する人に対する生活支援」が問題と指摘。在宅で生活する人に対しては現在、介護保険や医療保険では24時間365日のサービスを提供できていないとした上で、コミュニティーの中で、緊急通報や見守りなどの生活支援の仕組みを充実させることが大切になると強調した。
また、2012年度の介護報酬改定に関しては、今年度から実施している高齢者居住安定化緊急促進事業や高齢者居住安定化モデル事業などの成果を踏まえた上で、制度改革を伴った報酬改定にしなければならないとした。

定例研究会ではこのほか、国際医療福祉大大学院の和田勝教授が「特定施設事業の経営と運営のこれからを考える」をテーマに講演。この中で、特定施設は利用者が自分で選び、納得した上で利用する施設だとした上で、利用者に対して、サービスの内容や負担などの情報を正しく開示することや、事故が起こったときの適切な対応や設備の日常的な確認などの安全管理体制を取ることが、特定施設の事業者にとって長い目で見て信用や信頼につながっていくと述べた。

また、定例研究会に先立って行われた総会では、社会福祉法人敬寿会の金澤敬一理事長が17日付で同協議会の代表理事に就任することが承認された。』
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2009.06.16  ☆介護・医療付きで最期まで 高齢者専用賃貸住宅 増えるサービス
 16日、讀賣新聞→

『高齢者を対象にした賃貸住宅「高齢者専用賃貸住宅(高専賃)」の中で、介護や医療サービスが付いたタイプが注目を集めている。今後さらに増加が見込まれるこのタイプで、住民の暮らしぶりを見た。(針原陽子、写真も)

1人月20万円以内
  「夫の介護では、ヘルパーさんやドクターに本当にお世話になりました」 千葉県野田市ののどかな住宅地に建つ「ココファン尾崎台」(定員50人)。教材出版大手「学研」の子会社「学研ココファン」が運営する3階建ての高専賃だ。入居者の一人、サトさん(83歳、仮名)はそう話す。
一昨年末、ほぼ寝たきりの夫と他県から転居した。昨年4月に夫が亡くなるまで、建物1階にある訪問介護事業所から1日5回の訪問介護を利用。急なおむつ交換などの際には、備え付けのナースコールを鳴らしてヘルパーに来てもらった。
医療的処置も必要だったため、やはり1階に入っている在宅療養支援診療所の医師に往診もしてもらった。最後は救急車で病院に運ばれて亡くなったものの、「ぎりぎりまで介護施設ではなく『家』にいられ、夫も満足だったと思います」とサトさんは振り返る。

 尾崎台の居室は全室バリアフリー(段差なし)で、洗面・トイレ付き。約22平方メートルの1人用が38室、2人でも住める約28平方メートルが6室。1階には食堂もある。
1人用の家賃は月6万4000円。共益費と、緊急通報や医療相談などの「基本サービス費」を含めると約10万6000円。これに、食事の利用料や介護保険の自己負担などが加わる。
サトさん宅の場合、長女夫婦の支援があったほか、20分以内のおむつ交換などは「基本サービス」の枠内でやってもらえたこともあり、介護保険の自己負担は多い時でも月2万5000円程度だったという。
尾崎台の要介護者は40人で、平均要介護度は「2・5」。介護保険サービスの1か月の利用は、月平均約12万円(自己負担約1万2000円)。「1人なら食費も含め、ほぼ月20万円以内で暮らせる。介護・医療の体制があるので、希望すれば最期まで過ごせます」と同社では強調する。

契約内容に注意
 高専賃は、2005年に制度化された。有料老人ホームと似ているが、原則、入居一時金を払って居住部分や介護サービスを利用する権利を得る有料ホームと異なり、借地借家法に基づくだけに、業者が倒産しても住み続けられるなど、居住の権利が強いといわれる。
現在、全国に約1300物件、約3万3500戸あり、うち、入浴・排せつなどの介護サービスを提供する物件は47%(08年3月末時点)に上る。

 これまでは面積などの基準がなかったため、高齢者の住まいとして適当でない物件もあるといわれてきた。だが、今国会で「高齢者居住安定確保法」が改正され、面積などに一定の基準が設けられることになった。
また、サービス付き高専賃の整備を促すため、東京都が今年度から補助金付きのモデル事業を始めるなど介護・医療付きは今後さらに広がる見通しだ。
ただ、法改正が行われても、行政の立ち入り調査権などはなく、サービスの質が担保されるわけではない。
シニアライフ情報センター事務局長の池田敏史子さんは、「介護が必要になった場合、いつまで住み続けられ、いくら費用がかかるのか、誰がどういうサービスをしてくれるのかなどを確認することが必要。書面で説明事項をもらえると安心です」と話している。

◇各地の高専賃の情報は、高齢者住宅財団のホームページ(http://www.koujuuzai.or.jp/)参照。
◇高齢者の住まいに関する情報は「NPO法人シニアライフ情報センター」(電)03・5350・8491、ホームページ(http://www.senior-life.org/index.html)』
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2009.06.11 ☆介護サービス より主体的に ケアプランを作る
  11日、中日新聞→

『介護保険で在宅介護サービスを受けるのに必要なケアプランは、ケアマネジャーに作ってもらうだけでなく、利用者本人や家族が作ることもできる。この「自己作成」は、まだ一般的ではないが、「介護予防に前向きに取り組むきっかけに」と、要支援1、2の人に自己作成を勧める自治体もある。 (佐橋大)

 介護保険でサービスを受ける場合、翌月にどのサービスをどの事業者から、いつ受けるかを決め、その費用などを含め所定の用紙に記入し、役所に提出しなければならない。
通常は、サービスの種類やサービス提供事業者、費用の計算法などに精通したケアマネジャーに作ってもらうのが一般的だ。「作ってもらう」といっても、作るための報酬は介護保険から全額出るので、利用者の負担もない。
ケアプランを自己作成しても、利用者に報酬は支払われないが、あえて人任せにせず図のような手続きを踏み、プランを作る利用者や家族もいる。
名古屋市の女性(59)は、要介護2の義母(87)のため、訪問介護を週四回使うプランを自己作成している。

 三年前に一時、義母が要支援2になった際、プランを作ってもらう相手が、なじみのケアマネから地域包括支援センターの職員に代わると聞き、義母の人柄などうまく伝わるか不安を感じたためだ。
全盲の義母は、頑張りすぎる性格。気分を害さず、うまくブレーキをかけることが必要で、プラン立案の注意点もいくつかある。「職員は制度に詳しいだろうが、義母の人柄は自分の方がよく分かる」と、なじみのケアマネに相談しながら、作り始めた。
書類を作る手間はあるが「それほど難しくない。人を介さない分、こちらの思いが事業者によく伝わり、プランが前よりスムーズに変更できるようになった」と話す。
自己作成者の団体、全国マイケアプラン・ネットワークによると、ケアマネ、事業者との意思疎通に関する不満から、作り始める人が多いという。

 東京都府中市では、要支援1、2の人の二割強、約二百人が、プランを自己作成している。同市地域包括支援センターが「介護予防を主体的に考えるきっかけにしてほしい」と、自己作成を支援しているからだ。
センターはまず、要支援の人に自己作成の選択肢があると説明。自己作成を希望した人には「今後、どう暮らしたいか」「そのためには、本人や家族はどうすべきで、どんなサービスが必要か」を記入する用紙を渡す。
利用者は記入しながら、自分らしい生活を続けるため自分でできること、家族に協力してもらうことを整理し、受けるべきサービスを見つける。それを基に、センターの助言も受けながら、事業者やサービスの利用頻度などを決める。
保険適用に必要な書類で、役所や事業者に提出するサービス利用票、同提供票などの記入や利用額の算出、書類の役所への提出は、必要に応じて、センターが代行する。

 全国マイケアプラン・ネットワークの島村八重子代表は「自己作成で大切なことは、手続きをこなすことでなく、自分の頭で考えること。府中市の取り組みが広がれば、多くの人が自分で介護を考えるようになり、漫然とサービスを使う人が減る」と評価する。
同ネットワークは、段階を追ってプランを考えていくマニュアル「あたまの整理箱」(A4判三十四ページ、五百円、送料別)などを販売している。申し込みは、ホームページ(会の名前で検索)から。』
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 2009.06.11 ☆介護奉仕にポイント制 65歳以上対象、現金などと交換 天草市がボランティア支援
10日、西日本新聞→

『天草市は6月から、元気な高齢者が特別養護老人ホームなどの介護施設でボランティア活動をした場合、ポイント制で現金や特産品と交換できる「介護支援ボランティア事業」を始めた。同市によると、同様の取り組みは佐賀県唐津市などが導入しているが、県内では初めてという。
対象者は、介護保険の要支援や要介護の認定を受けず、天草市に住む65歳以上の高齢者。同市が、ボランティア活動で高齢者の介護予防につなげようと考案し、本年度当初予算に事業費150万円を盛り込んだ。

 事業は同市社会福祉協議会に委託。参加希望者は同協議会=0969(32)2552=に申し込む。同協議会が受け入れ先となる市内59の事業所と調整し、派遣先を紹介する。施設では、高齢者が行事の会場設営や草取りなどの作業をするほか、利用者の話し相手にもなる。

 1時間の活動ごとに100ポイントとなり、1000ポイントで1000円か同額程度の特産品と交換できる。同市高齢者支援課は「定年退職後、自宅にこもるのでなく、外に出て活動すれば生活に張りが出る」と参加を呼び掛けている。』
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2009.06.07  ☆【入院 入所の裏ワザ】(1)老人保健施設の薬代
  5日、産経新聞→

『病院でソーシャルワーカーをしながら、個別に転院や退院相談にも乗っています。感じるのは、患者さんが知っていたら、スムーズに行くことが結構あるということです。
ある日、事務所に高齢の女性が相談にやってきました。「夫の介護老人保健施設(老健)入所を断られた」と言います。

 夫(78)は認知症で要介護。2人暮らしで、奥さんは介護に疲れていました。ケアマネジャーから「ご主人に老健に入ってもらい、奥さんは骨休めしたら」という話が出ました。
しかし、老健では「内服が多いから難しい」と断られたといいます。奥さんは「なぜアリセプトを飲んでいると入れないの?」と、腑に落ちない様子です。ご主人が認知症進行の予防薬、アリセプトを飲んでいたためと思われました。

 老健では、入所者に一般的な医療サービスも提供します。このため、入所者にかかる治療代や薬代は原則として施設持ち。この患者さんの場合、アリセプト代は施設持ちになります。だから、高い薬を使う患者さんは敬遠されがちです。

 そこで、奥さんに薬を持参するようアドバイスしました。かかりつけ医に1カ月分を処方してもらい、老健に持参するのです。これなら、老健に薬代はかかりません。「薬は持参します」。奥さんが言うと、即座に入所が決まったそうです。
(談・サンユウ退院支援センター 山田理史 http://sanyumsc.com/)』
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2009.06.04  ☆「キッズヘルパー」 認知症介護に力貸して 遊びや食事…歓声が和ませる
  3日、産経新聞→

『認知症介護に子供のパワーをいかす取り組みが広がっている。あやとりや相撲といった遊び、食事、入浴などを通じて、高齢者と密接にかかわる方法だ。歓声を上げる子供たちは、側にいるだけでも高齢者を和ませる。さらに踏み込んで接することで、まだ偏見の多い認知症について理解を広げる狙いもある。(寺田理恵)

◆「普通の人だよ」
茨城県水戸市の「デイサービスセンターお多福」は高齢者の通所介護施設だが、土曜や夏休みなどには小中学生もやって来る。管理者の高橋克佳さんは「自由時間に庭でキャッキャッと遊ぶ様子を、おばあちゃんたちが見て喜びます。窓辺に椅子(いす)を並べて、にこにこして。3世代家族の家のようにしたい」と話す・・・』

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 2009.06.02 ☆[私のあんしん提言]高齢者向け住居が必要
  2日、讀賣新聞→

『「無届け有料老人ホーム」などで問題になっている高齢者の住まいについて、海外事情にも詳しい高齢者向け住宅コンサルタントの田村明孝さんに聞いた。(聞き手・小畑洋一)

――高齢者の住まいの現状をどう見るか。
「国内の要介護高齢者向け住宅や施設は、65歳以上人口の4%分しか整備されておらず、米国9%、スウェーデン7%に比べても、少ない。特別養護老人ホームの入居待機者が38万人もいるのに、具体的な対策は示されないままだ。それどころか2006年度以降、介護保険料の高騰を抑えるための施策の影響などで、特養も有料ホームも新規開設数が減少している。このままでは、低所得の高齢者を中心に、行き場のない人たちが増えるばかりだ」

――どんな住まいが必要なのか。
「施設ではなく住宅を中心に整備すべきだ。食事も外出も自分のペースでできる環境を、多くの人に保障することが大事だ。その結果、要介護度も改善され、介護コストの軽減にもつながる。水回りを含め、最低25平方メートルの個室を確保して、所得に応じた家賃補助制度を導入し、生活保護を受けている人でも入れるようにしたい。すべての高齢者向け住宅に届け出義務を課し、行政が情報の開示と問題ホームへの立ち入り調査、改善指導を行えるようにすることも必要だ」

――介護保険制度を、どう評価するか。
「介護を家族だけに背負わせないようにしたのは良かった。だが、要介護度が重くなった場合、同居家族がいないと、定められた限度額内ではサービスが不足する、という問題がある。また、市町村の介護保険事業計画は、保険料を無難な金額にすることを優先して作られている。どれだけのサービスが必要とされているのか、その提供にはどれだけの負担が必要なのかを明らかにして、住民の選択を踏まえた計画づくりを進めるのが、本来の姿だ」

――老後の安心には、街づくりも欠かせない。
「かつての『村=ムラ』の機能を、地域に取り戻す必要がある。一定の範囲内ならお互いに顔がわかって、だれがどこでどんな生活をしていて何に困っているかもわかって、足りないものは助け合う互助組織としての地域づくりが課題だ。ケアマネジャーやケースワーカーらが地域の情報を集約する仕組みが欲しい」

――住まいの整備も介護サービスの充実も、費用がかかる。
「北欧諸国は所得税や住民税の負担が重く、付加価値税も22〜25%と高いが、それで医療や介護、福祉、教育などが賄われているから、国民は納得している。日本でも、将来は消費税率アップを考えないわけにはいかないが、歳出をチェックして無駄を省き、税の使い方の透明性を高めるなどして、政府が国民の信頼を回復することが大切だ」』
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 2009.06.01 ☆【いきいき】空き教室利用の介護老人施設を運営 大井妙子さん
  1日、産経新聞→

『 ■気力を支えられるのは「人」
「高齢者の生きる気力を支えられるのは、お金でも制度でもない。人なんですね」
東京都杉並区立桃井第三小学校で、空き教室を活用した通所型の介護老人施設「桃三ふれあいの家」を運営して10年。「お年寄りが次第に元気を取り戻す姿を目の当たりにして痛感しました」

立地を生かして小学校や近くの幼稚・保育園の子供と定期的に交流する。
「絵でも将棋でも得意なことを子供に教えると、お年寄りはまだ自分に役割があると実感する。喜ぶ子供たちを眺めながら『こんなに幸せな時間がまだあるとは思わなかった』と笑顔を見せるんです」

子供も同じ。「都市部では祖父母と同居する子は少ないから、手を握られてぬくもりを感じることが、お年寄りを慈しむ心につながる」・・・・』

■続きは こちら
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2009.05.31  ☆若年性認知症でモデル事業=自立支援や作業指導に補助-厚労省
  30日午後、時事通信→

『厚生労働省は、65歳未満で発症する若年性認知症対策の一環として、自立支援や作業指導などに当たるデイサービス施設に補助するモデル事業を創設する。併せて、高齢者やその家族の介護相談窓口となっている地域包括支援センターに「認知症連携担当者」を配置、医療と介護との橋渡しを行うとともに、若年性認知症特有のニーズへのきめ細かい対応を目指す。

同省によると、国内の若年性認知症患者数は推定約3万8000人。現行では、介護保険制度に基づく若年性認知症専用の施設はなく、高齢者とともに通所介護や認知症対応型通所介護に通うか、障害福祉サービスを利用するしかない。ただ、患者の多くは就労や運動などの活動意欲が強く、既存の施設になじみにくいこともあった。

モデル事業は、特定非営利活動法人(NPO法人)のほか、既存の介護サービス事業者などが対象。自立支援、作業指導のほか求職支援などにも取り組む。厚労省は、都道府県と半額ずつ事業費を負担することとし、今年度予算に5000万円を計上した。近く都道府県に実施要綱を通知する予定で、事業者からの申請内容を審査、今夏にもスタートさせる。今年度は10カ所程度を想定している。』
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2009.05.28  ☆「介護事故」の定義を明確に―日本介護福祉士会
  28日夜、CBニュース→

『介護現場で、事故や「ヒヤリ・ハット」の実態が正確に把握できていない可能性が高い―。日本介護福祉士会(石橋真二会長)はこのほど、会員に対して行った介護事故などに関する調査報告書をまとめ、こんな実態を明らかにした。回答者の約半数が、勤務する介護現場で過去1年間に発生した介護事故は「0件」としており、事故と「ヒヤリ・ハット」の分類が不適切な事例も多数あったという。同会では、介護事故や「ヒヤリ・ハット」の定義があいまいで、現場で共有できていないことが一因だと分析している。

調査は昨年12月、同会の会員5000人に対して実施した。有効回答は732人から得られ、うち介護現場で働くのは536人。調査票の作成や結果の分析は、介護現場の安全管理に詳しい学識経験者や弁護士、現場経験のある管理者など6人から成る検討委員会が行った。

報告書によると、勤務先の介護現場における過去1年間の介護事故の有無を尋ねたところ、「0件」が48.3%で、「1件以上10件未満」は20.7%=グラフ1=。「ヒヤリ・ハット」では、「0件」が34.5%、「1件以上10件未満」が12.7%だった。報告書は「現場での事故や『ヒヤリ・ハット』は、実際にはもっと発生しているだろう」「数値の妥当性が疑われる」と指摘している。
また、入所系の生活施設と通所施設、訪問系サービスなどの業態別でも、回答内容に差があり、訪問介護などの訪問系事業所では、事故や『ヒヤリ・ハット』の報告件数が少なかった。しかし、報告書は「入所系であれ、訪問系、通所系事業所であれ、利用者の状態像に応じて、同じ確率で発生しているのではないか」としている。

また、「ヒヤリ・ハット」として報告された557件のうち、委員会の検討の結果、事故に分類すべきと判断されたものが198件(35.5%)あった。苦情などの内容で、「ヒヤリ・ハット」に分類するのが「不適切」と判断されたケースも18件(3.2%)あり、実際に「ヒヤリ・ハット」に分類するのが適切とされたのは61.2%(341件)だった=グラフ2=。さらに、過去1年間の「ヒヤリ・ハット」の有無について、無回答が40.3%あったことから、「約4割の人は発生を把握していないとも解釈できる」としている。

介護事故や「ヒヤリ・ハット」の報告件数が予想より少なく、分類に「不適切事例」があった理由については、▽事故や「ヒヤリ・ハット」は「起こしてはならないこと」「突発的なこと」との意識が働き、介護者や施設・事業所側が意識的あるいは無意識に無視したり、見落としたりした▽事故や「ヒヤリ・ハット」の定義・概念があいまいで、介護者や施設・事業所側が正確に把握できていない▽施設や事業所内で事故や「ヒヤリ・ハット」の情報が共有できておらず、介護者が発生の実態を把握できていない―ことが考えられるとした。

■定義の明確化が課題
  日本介護福祉士会は調査結果から、介護事故の定義を明確にし、報告書の様式などを標準化することが、今後の事故防止の上で重要だと指摘。
その上で、「利用者の身体上の損傷の程度や外傷の有無にかかわらず、転倒や転落、誤嚥といった事実が発生した場合に、介護事故として定義する。ただし、明らかに、契約上の結果の予見性や結果の回避義務において、想定される社会通念上の範囲で定義することとし、それ以外に発生した場合までを介護事故と定義するものではない」ことを提案している。

「ヒヤリ・ハット」については、「語義として大変幅のある表現」で、あいまいさが払拭できず、回答でも「あいまいさそのものが報告されている」と指摘。その上で、「ヒヤリ・ハット」という表現を今後使用せず、「インシデント」に統一することを提案している。「インシデント」の定義については、「介護の質を向上させるために不可欠な手順や技術の標準化の立ち遅れ、手順やマニュアルを作成してもそれを忘れる、飛ばす、無視するというような手順忘れ、手順間違い、手順飛ばし、あるいは明らかに裏マニュアル化するなどによる不適切な対応を含むもの」としている。

■日本介護福祉士会「介護現場におけるサービスの質の確保に関する調査研究報告書―介護事故等に関する実態把握及び分析をとおして―」
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2009.05.27  ☆安心・安全ナビ:介護用ベッドのすき間に首や腕を挟む事故が多発。どうすれば…
  27日、毎日新聞→

『 ◆介護用ベッドのすき間に首や腕を挟む事故が多発。どうすれば防げるの?
◇手すりの間、覆って メーカー、予防器具を販売、配布
◇3月に安全基準改正 対応製品も発売

介護用ベッドによる死傷事故が後を絶たない。利用者が手すりや柵のすき間に首や頭、腕などを挟んでしまうためだ。メーカー各社は、すき間に挟まれないよう、予防器具の販売や無償配布を実施している。経済産業省も3月、JIS(日本工業規格)の介護用ベッドなどの基準を見直し、事故防止に乗り出した。

東京都内の70代の男性が1月14日、自宅で介護用ベッドの手すりのすき間に左腕を挟まれた状態で発見された。上半身はベッド上、下半身はベッド下にある状態で、左腕は骨折していた。落下したのか、手すりに寄りかかって立とうとしてバランスを崩したのか調査中だという。

経産省によると、07年5月に消費生活用製品安全法に基づく事故報告制度が始まって以来、報告された死傷事故は計25件(07年度9件、08年度16件)に上る。内訳は、首や腕などがすき間に挟まったり、着衣が手すりに引っかかって首が圧迫されたりして死亡した事故が11件、骨折などの重傷事故が14件。発生場所は自宅14件、病院8件、介護施設3件だった。

被害者は高齢者が多く、認知症の人もいたという。夜間に発生するケースが目立っており、目撃者もいないことから、事故原因の調査は難航している。ほとんどが現在も調査中か原因不明で、原因が製品不良と確認されたのは2件だけだった。

事故が多発したことから、経産省は3月、在宅向け電動介護用と病院用ベッドに関するJISの基準を改正。手すりなどのすき間は、直径6センチの円柱形試験器具が入らない▽手すりが一定以上の強度を満たす▽設計時に事故の危険性を分析し、文書化して保存する--などと定めた。基準を満たせば、メーカーは福祉用具用のJISマークを表示することができる。一部メーカーは既に、対応製品を販売している。

一方、メーカーなどで組織する業界団体「医療・介護ベッド安全普及協議会」によると、家庭用の介護ベッドは10年以上前から販売されているが、事故について各メーカーは01年以前から把握していたという。このため、同年8月から、手すりなどのすき間に体が挟まれないようにするカバーや器具を数千円で販売したり、無償配布してきた。

同協議会の担当者は「すき間は、介護者から見えやすくし、利用者に閉塞(へいそく)感を与えないためにある。各メーカーは、事故は想定外で不良品だったとは考えていないが、予防器具で対応している」と話す。だが、メーカーが病院や介護施設に購入を呼びかけても、「そんなものはいらない」と断られたり、無償配布した病院で使われないケースがあるという。

経産省の担当者は「体が自由に動かせない人もおり、利用者の注意だけでは事故防止に限界がある。メーカーの予防器具を使うなど介護者も注意する必要がある」と指摘。「事故もいろいろなケースがある。介護者はメーカーやケアマネジャーに相談して事故防止について考えてほしい」と呼びかけている。』
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2009.05.26  ☆【ゆうゆうLife】認知症介護の身近なアイデア
 26日、産経新聞→

『認知症の人が在宅で暮らす際の2大心配事は、火の不始末と遠くに行ってしまう徘徊(はいかい)だ。家族はどうやって危険を回避すればよいのだろうか。認知症の人を危険から守る自己防衛術を紹介する。(清水麻子)


≪火の不始末≫ガス元栓の位置を替える
  「怖くて足が震えてしまいました」。認知症の夫(85)を介護している大阪府枚方市の松井喜代子さん(82)は、つい3カ月前の出来事を思いだす。
買い物から帰ってきたら、コンロのやかんからお湯が吹きこぼれていた。「幸い、やかんの中に水が入っていたので大事には至らなかった。でも水が入っていなければ火事になっていたかもしれない」と松井さん・・・』

■続きは こちら
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2009.05.26  ☆ケアマネ白書:介護保険制度10年目を迎え出版 労働条件など、現場の声報告/大阪
  26日、毎日新聞(大阪)→

『00年4月の制度開始から10年目を迎えた介護保険について、府内で介護プラン作成に携わる介護支援専門員(ケアマネジャー)らの視点で現状を報告した「ケアマネ白書〜現場の声が介護保険を変える」が出版された。

  府内のケアマネジャー110人が参加した大阪社会保障推進協議会(大阪市北区)の専門部会「よりよい介護をめざすケアマネジャーの会」の編集。1章では、利用者や家族と少しずつ信頼関係を築いていった日々をルポの形でまとめた。介護予防を重視する介護保険法の改正で支援が受けにくくなった利用者の実情や、ケアマネジャーの労働状況も取り上げた。

 同協議会の寺内順子事務局長は「介護保険が始まり、ケアマネさんの存在に救われた利用者や家族がいる一方、制度の中でやりがいを持てずに辞めていくケアマネさんもいる。ケアマネさんの意欲を生かせる社会を願い、本を通じて現場の声を届けたい」と話す。

 四六判、1400円。問い合わせは日本機関紙出版センター(06・6465・1254)。』
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2009.05.25  ☆【ゆうゆうLife】認知症介護の身近なアイデア(上)病院に連れていく
  25日、産経新聞→

『■子供の「情」や権威を使う
物忘れなど認知症の兆候があるのに、かたくなに病院に行こうとしない高齢者が目立っている。うまく受診できたとしても、今度はデイサービスに行くのを嫌がってしまう。家族の悩みは尽きない。どうしたら病院やデイに行ってくれるのか。知恵を集めた。(清水麻子)

「母が頑固で困ってしまって。どうしたらいいんでしょう?」。兵庫県明石市に住む庄司幸美さん(46)=仮名=が今、悩んでいるのは、日に日に物忘れが激しくなる母(83)のことだ。

家の建て替えなど同じ話を繰り返し、時々、話がかみ合わない。「認知症に違いない」と思い、病院に誘っているが、絶対に首を縦に振らない。
認知症の専門医、順天堂大学の新井平伊(へいい)医師は、「認知症初期の人は自分でもうすうす、症状に気付いている場合が多い。でも病気ではないと思い込みたいし、病院に行って本当に認知症だといわれるのも怖い。年齢を重ねると頑固さが増し、連れて行くのが困難になる」と背景を分析する・・・』

■続きは こちら
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2009.05.24  ☆金口木舌 「介護殺人というおぞましい・・・」
23日、琉球新報→

『「介護殺人」というおぞましい言葉が紙面に登場したのは2003年のこと。最近では介護絡みの無理心中も増える傾向にある

▼子どもが親を、夫が妻をという事例が6割強ともいわれる。介護保険制度は施設介護から在宅介護への方針を示したものの、在宅介護者への支援が整っているとは言い難い。介護する家族に負担が重くのしかかってきた

▼05年6月の介護保険制度改正で、地域密着型サービスや地域包括支援センターが整備されるようになった。同支援センターを核に、在宅介護者へ手が差し伸べられるようになったことへの評価の声はある

▼ところが、都市部以外では「娘や長男嫁が親の面倒を見るのは当たり前」との意識が根強く残っているのも事実だ。それが「よい娘やよい嫁」を演じさせられることになり、悲劇を招いている―と指摘する関係者は多い

▼気になるのは訪問介護、デイケアなどの介護サービスを利用する家庭に介護殺人が発生していることだ。介護サービスの利用時間よりも在宅での時間が長い。気軽に援助が求められないと不安は増幅される

▼施設入所者を一時帰省させた際、家族は自宅受け入れを渋った。同行した施設職員の「いつでも駆け付けますよ」の一言が家族を決断させた。翌朝、満ち足りた笑顔があった。介護する家族の不安を取り除くことの大きさを知った。』

■「金口木舌(きんこうぼくぜつ)」は琉球新報のコラムで、言葉の意味は、優れた言論・出版などを通じ、社会を教え導く人のたとえ(ぶるまの解説)
 2009.05.22 ☆新型インフル 介護通所施設休業時、代替サービス確保を/宮城
  22日、河北新報→

『新型インフルエンザの感染が広がった場合、デイサービス、ショートステイの通所施設が臨時休業の対象となるため、介護サービスをどう継続するかが課題に浮上している。通所施設が休業すれば要介護者への代替サービスが必要。宮城県は21日までに、市町村に対し通所施設の利用実態を把握するよう要請した。

厚生労働省のガイドラインでは、学校、保育所とともに、通所施設が休業対象。特別養護老人ホームなどの入所施設や訪問介護は対象外だ。

休業の際は、ケアマネジャーが通所施設利用者のケアプランを作成し、訪問介護事業者と代替サービスの提供が可能かどうかを調整する。

宮城県は、利用者が従来のサービスを受けられない場合もあると予想。市町村に利用者の要介護度や利用状況の調査、代替サービスの確保を求めた。

県ケアマネジャー協会の小湊純一事務局長は「人手不足も予想される。介護メニューを絞り込むなど対応が必要だ」と話す。訪問介護で通所施設と同等のサービスを受けると、費用が割高になる点も課題という。

休業で通所施設のヘルパーの手が余っても、訪問介護事業の指定がないと、訪問介護で報酬を得ることはできない。

岩沼市で保育とデイサービスの複合施設を運営するNPO法人「ひなたぼっこ」の布田幸子代表理事は「独り暮らしの高齢者や老老介護世帯には世話をする人がいない。訪問介護を手当てできない時は、ボランティアで訪問することも考えざるを得ない」と話す。

政府はウイルスの病原性が高くないとみて、対処方針の見直しを急いでいる。長寿社会政策課は「介護の現場が混乱しないように、最新の情報を速やかに発信したい」と話している。』
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2009.05.21  ☆大阪 独居高齢者に ホームヘルパーが新型インフル予防法指導
  21日夕、NHK→

『新型インフルエンザの感染が広がるなか、独り暮らしのお年寄りは、情報も不足しがちで漠然とした不安を感じています。そこで、大阪の介護サービスの事業所では、お年寄りを訪問するホームヘルパーが予防法を指導しています。

大阪・旭区にある介護サービス事業所では、お年寄り75人の自宅にホームヘルパーを派遣しています。21日は家事の介助を行うため、区内に1人で暮らす86歳の女性を訪ねました。この女性は、2週間に一度、ひざの治療で病院に通っていますが、薬局に寄ってもマスクを手に入れることができず、新型インフルエンザへの感染を防げるのか不安に感じていました。

訪れたヘルパーは、女性の体調に変化がないか確かめたあと、マスクを渡して使い方や手洗いの方法を指導したり、症状があったときに連絡する発熱相談センターの電話番号をいっしょに確認したりしていました。女性は「薬局にもマスクがなかったので、もらえてありがたかったです。独り暮らしなので、インフルエンザにかかって寝込んでしまうと怖いです」と話していました。

また、事業所のサービス提供責任者の青木範子さんは「高齢者の人たちは情報が不足しがちなので、直接会って体調を確認しながらインフルエンザについて説明しています。早く皆さんが安心できるようになってほしいです」と話していました。』
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2009.05.20  ☆【ゆうゆうLife】地域包括支援センターを知っていますか?(下)
  20日、産経新聞→

□丸投げをする自治体
■「直営」は4割満たず/しわ寄せは市民に…


もう少し早くかかわれたら助かる命も多いのに-。各地の地域包括支援センター(地域包括)の職員は、そう口をそろえる。孤独死や虐待を防ぐには、地域包括の職員だけでは難しい。自治体や住民との連携が欠かせないが、地域のセーフティネットを地域包括に“丸投げ”する自治体もあるのが現状だ。(清水麻子)

「姉が動かないんです。来てくれませんか」。3年前の秋、福井市の地域包括に勤める社会福祉士、有村政江さん=仮名=は市内の団地住まいの高齢男性から電話を受けた。男性には知的障害がある。有村さんは住民の連絡で1週間前に訪問したばかりだったが、全速力で車を走らせた・・・』

■続きは こちら
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2009.05.20  ☆【ゆうゆうLife】地域包括支援センターを知っていますか?(中)
  19日、産経新聞→

『忙しすぎて、困っている世帯を支援しきれない-。そんな悲鳴が、地域包括支援センター(地域包括)の職員から聞こえてくる。特に、低所得層が多かったり、高齢化率が50%を超えた“限界団地”を担当する場合は、悩みも深刻だ。(清水麻子)

「お天気だから、干しましょうよ」。東京都北区の地域包括の主任ケアマネジャー、海老原澄子さんが、都営団地に住む上村梅子さん(85)=仮名=の風呂場にあった湿った下着類に手を伸ばすと、上村さんは「明日やるからそこに置いておいて」と大声をあげた。
上村さんは認知症で要介護1。今は独居だが、認知症が進み、対応が難しくなっている。近所の人の力添えだけでは暮らせなくなり、海老原さんが養護老人ホームへの入居を調整中だ・・・』

■続きは こちら
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 2009.05.18 ☆【ゆうゆうLife】地域包括支援センターを知っていますか?(上)
  18日、産経新聞→

『□相次ぐ高齢者虐待・孤独死
■地域の相談所、機能せず

生活苦の中、認知症を抱えて独りで暮らす高齢者や、失業中の息子が親を介護していたり…、課題の多い世帯が目立っている。3年前、全国にできた地域包括支援センター(地域包括)は、高齢世帯をはじめ、地域の“よろず相談所”になるはずだった。しかし、問題家庭を早期に発見したり、公的支援につなげて孤独死や虐待を防ぐ役割は十分に発揮されておらず、事件は起こり続けている。(清水麻子)

宮城県石巻市の住宅街で今年2月中旬、吉田千寿子さん(73)=仮名=は同居の長男(53)から暴行を受けて命を落とした。
吉田さんは歩行が困難で、ほぼ寝たきり。しかし、その日は自分で排泄(はいせつ)物を部屋からトイレに運ぼうとして部屋を汚し、長男の怒りを買った・・・』

■続きは こちら
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 2009.05.17 ☆【ゆうゆうLife】編集部から 「胃ろう」“点滴”で省力化? 優良ホームで実践
  15日、産経新聞→

『もしも、1時間かかる点滴が5分で終われば、患者はじっとしている時間が短くなる。ずっと楽に違いない。
胃に開けた穴から注入する「胃ろう」の栄養補給も、一般的には点滴スタイルで行う。ところが、有料老人ホーム「アミーユ隅田公園」で「5分で済む方法で行うので、空いた時間をリハビリやほかの楽しいことに使っていただける」と聞き、驚いた。

同ホームで胃ろうに使われる栄養剤は、一般的な液体ではなく半固形化栄養。「ウイダーinゼリーのような容器から直接、手で絞り込めて手軽な上に、栄養補給時に起きがちな口への逆流や下痢のトラブルも少ない」という。利用者の実費負担となるが、ホームに払う食費と同程度だそうだから問題ないのでは。便利そうな半固形化栄養だが、介護施設にはあまり普及していない様子。不思議に思って施設などに尋ねると、点滴スタイルよりも手間がかかるらしい。

製造元の「三和化学研究所」(本社・名古屋市)は「看護師が5分間つきっきりになるので、10人の高齢者を担当すれば、ほぼ1時間がかり」。“点滴”なら、最初に器具をセットすれば看護師は巡回で対応できるというわけだ。

胃ろうの施設入所者が増加する一方、看護師は不足し、看護・介護の手間を減らすことを優先せざるを得ない。高齢者を支えるのに省力化が優先されるのは、少子高齢化の表れだろうか。』
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2009.05.13 ☆【ゆうゆうLife】退院後はどこへ(下)医療も可能な「終のすみか」
  13日、産経新聞→

『入院日数の短縮化と医療の進歩で、高齢者が医療器具をつけた状態で退院してくる。在宅酸素療法を使う人や、痛みのコントロールが必要な末期のがん患者など、入院治療が終わっても医療を必要とする人を、どう支えるのか。退院後も、切れ目のない医療を受けられる態勢が求められる。(寺田理恵)

東京都足立区の介護付有料老人ホーム「ようせいメディカルヴィラ」は昨年、オープンした。医療法人容生会が経営し、医療ニーズに対応できるのが特徴だ。
同ホームで暮らす古関志津江さん(77)=仮名=は、要介護度こそ2と軽いが、間質性肺炎で酸素が十分に取り込めず、息苦しくなる。そのため、濃縮した酸素を吸入する在宅酸素療法を使う。

都内の自宅で暮らしていたが、夫を亡くし、同居の家族は働いているので、昼間はひとり。再発して2カ月間の入院を機に昨年9月、同ホームに入居した。
「娘が私のために有料老人ホームを10カ所も見学してくれました。けれども、呼吸器の病気を受け入れてくれる所は、こちらのほかには入居金が1億円も必要な所しかなかったらしいのです」と話す。

同ホームは入居一時金が360万〜840万円(末期がんを除く)と比較的安いこともあるが、1階に入院用ベッドを備えた有床診療所があり、医療体制が整備されているのが決め手だった。診療所では看護師2人以上が夜勤をしており、ホームの入居者が急変すると、診療所の看護師が駆けつける。

医療法人には認められなかった有料老人ホームの経営を、国が解禁したのは平成19年。療養病床の削減などで退院が早まっている高齢者への受け皿として期待される。
末期のがん患者も痛みのコントロールに麻薬を使う場合、受け入れ施設が限られる。同ホームにはこうした入居者も多く、1階の有床診療所に入退院を繰り返すケースもある。
15年前から足立区などで在宅医療を行ってきた増田勝彦・容生会理事長は「本当の終(つい)のすみかを作りたかった。家でみるのが一番いいが、家族がギブアップしてしまうことがある。どこかで受け皿が必要だ」と話している。

■病院との連携不可欠
  「導尿の管や人工ぼうこうなど、医療器具をつけたまま退院してくる」(ケアマネジャー)「末期がんなのに腸ろうにして帰された」(患者家族)

高齢の患者も医療的な管理が必要な状態で急性期病院を出てくる。胃ろう、在宅酸素療法のほか、医療器具の進歩で、人工呼吸器や高カロリー輸液を大静脈に注入する中心静脈栄養(IVH)を使う人も、自宅で療養する時代となった。
「退院できるとは思えない状態の患者でも、ひとり住まいや高齢夫婦だけなど家庭の状況におかまいなく帰ってくる」。こう話すのは、北関東で病院や介護老人保健施設(老健)などを運営する友志会理事長の正岡太郎医師だ。

友志会の老健では、医療の必要な要介護高齢者を受け入れている。管で栄養を摂取する経管栄養となった高齢者に対して、管を外して自宅に戻れるようリハビリに努めてきたが、「医療ニーズの高い人が増え、経管を外すのが追いつかない」(正岡理事長)事態だ。こうした人々を在宅で支えるため、昨年10月に在宅療養支援診療所を開設したところ、患者が急増した。

正岡理事長は「急性期病院から在宅介護に移るときに連携がとられず、退院する患者の家族が『ケアマネさんを探してください』と求められる事例もある。在宅を支えるチームが病院に入っていく必要がある」と指摘している。』
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2009.05.13 ☆若年認知症の支援充実を 患者、行政が意見交換
  12日夜、共同通信→

『64歳以下の現役世代が発症する若年性認知症への支援策について考えようと、患者本人や家族、行政担当者が話し合う意見交換会が12日、厚生労働省で開かれた。

「当事者の声を政策に反映してほしい」と支援者からの呼び掛けで実現。就労や介護など必要な支援策の充実を目指す。

若年性認知症の患者数は全国で推計約3万7800人。働き盛りに発症することで仕事を辞めざるを得なくなり、就労支援などが必要とされる。

交換会で舛添要一厚労相は「対策は十分ではない。今後の課題として取り組みたい」と述べた。
認知症の患者同士で週1回清掃作業などに取り組む東京都の平本憲市郎さん(61)は「通常、ほかのデイサービスはお年寄りと一緒だが、同じ病気の方との活動なら毎日でも通いたい」と話すなど、仕事や活動の場を求める声が相次いだ。

また、介護事業者が「若年性認知症への介護報酬の加算は十分ではない。赤字でサービスを増やせない」と報酬の見直しを求めたほか、支援者から診断後に医師が支援団体と連携する仕組みが必要との意見も上がった。』
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2009.05.12  ☆【ゆうゆうLife】退院後はどこへ(中)介護を阻む「医療行為」の壁
  12日、産経新聞→

『病気などで口から食べられない患者のため、胃に穴を開けて栄養を入れる「胃ろう」。むせて肺炎を起こしやすい高齢者も、胃ろうをつくって退院するケースが増えている。しかし、胃ろうの栄養補給は医師・看護師の仕事とされ、施設の介護職には認められていない。家族がみられなくても、行き場が限られるのが実情だ。(寺田理恵)

「夕食だけは口から食べられるようになりました。今日はおやつに、お茶とプリンも」
東京都台東区の介護付有料老人ホーム「アミーユ隅田公園」で暮らす山田孝雄さん(62)=仮名=は3度の食事のうち2回、胃ろうから栄養補給を受ける。脳内出血を起こして入院した後、記憶は途切れ途切れだが、「病院のようなところ」を何度か転々としたという。

独身で、退院しても都内の自宅で暮らすのが困難なため、親類の世話で平成18年暮れに入居した。昨年1月、食事がとれなくなり、夕食時にむせて救急搬送されて入院。胃ろうをつくり、要介護認定を受けた。
1日3食とも胃ろうからの栄養摂取だったが、今年2月には夕食を食べられるまでに回復した。「何とか立てるようになった。1日2回ぐらいは口から食べたいですね」と意欲を示すが、まだ朝と昼は胃ろうによる栄養補給が必要だ。

胃ろうの栄養補給は、医師や看護師が行う医療行為とされるため、受け入れない有料老人ホームも多い。
入居金不要で知られる「アミーユ」を全国展開するメッセージ社(本社・岡山市)関東地区本部長の菊井徹也さんは「介護職が栄養注入をできるよう陳情を続けてきたが、認められない。アミーユのなかでも、看護師が365日勤務する態勢を取っている所で受け入れている」と話す。ただ、食事どきに栄養補給やインスリン注射が集中するため、看護師が対応できる範囲で受け入れる。

胃ろうは近年、増加傾向にあり、推定20万〜30万人といわれている。平成18年度の医療制度改革で医療費抑制の方針が打ち出され、入院から在宅への移行が進んだ。患者が胃ろうをつくって早期退院を促されるケースも増えているようだ。
こうした事態を受け、昨年11月、厚生労働相の有識者会議「安心と希望
の介護ビジョン会議」が、介護職による胃ろうの栄養補給やたんの吸引の解禁を提言。今年2月には、厚生労働省の検討会が始まった。しかし、安全確保などの課題があり、議論に時間がかかる見通し。行き場の限られる現状は続きそうだ。

胃ろうの入所者増加 重い負担…現場は「そろそろ限界」
「胃ろう(人数制限あり)」「受け入れが難しい医療措置 吸引頻度の高い方」。特別養護老人ホーム(特養)のショートステイの案内には、こんな記載が珍しくない。ショートは家族の介護負担を軽減するサービスだが、医療行為の必要な人の利用は難しい。

胃ろうや鼻に通した管からの栄養補給などは医師や看護師の仕事。しかし、特養には常勤医が配置されておらず、夜間は看護職員不在のところがほとんど。介護職より賃金の高い看護職を増やせば、経営に響きかねない。

青森県の特養「光葉園」では、看護職を国の基準の倍に増やし、医療的ケアの必要な高齢者を受け入れている。澤口公孝施設長は「入所者が入院すると、2週間から1、2カ月で経管栄養になって戻ってくる。療養病床の削減で、施設に戻る人が増えている」と、退院が早まっている現状を話す。

胃ろうの入所者は、平成18年ごろから増えている。栄養剤の逆流などトラブルが伴い、金具の衛生管理も必要なため、十分な知識のない介護職員が看護師を手伝うと、精神的負担が大きいという。

澤口施設長は「施設側が断るわけにはいかない。ショートステイも受け入れているが、急変時の負担が重い。現場からは『そろそろ限界』との声が上がっている」と話している。』
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 2009.05.12 ☆介護予防の有効性、「仮定の設定に問題」-労住医連
  11日深夜、CBニュース→

労働者住民医療機関連絡会議(労住医連)は5月10日、東京都墨田区で勉強会を開催した。大竹整形外科(青森市)の大竹進院長が講演し、介護予防の有効性の評価について検証を行った。大竹氏は、今年3月に開催された厚生労働省の「介護予防継続的評価分析等検討会」の資料などを参考に、介護予防の有効性の評価における疑問点を挙げた。

同検討会では、介護予防サービスの導入前後の状態についてそれぞれ調査を行い、導入後の方が悪化者数が減少していることなどから、介護予防サービスは要支援者の重度化を予防する効果があるとしている。

大竹氏は、新予防給付の施策導入前は「要支援」を対象に調査し、12か月後に「要介護1」-「要介護5」になった人を「悪化」と位置付けていたが、導入後は「要支援1」の人が「要支援2」-「要介護5」になった場合を「悪化」とするなど、施策の導入前後で分類が変わったことを指摘した。

また、「要支援2」に対する新予防給付の効果分析も行われたが、「参考」の扱いとされているほか、新予防給付導入前の「要介護1」と導入後の「要支援2」を同等の状態と仮定した上で分析を行ったと指摘。この仮定の上で分析していることに疑問を呈した。

予防を重視するため、2006年4月の介護保険法改正で、それまでの「要介護1」の分類が変わり、認定調査の一次判定で「要介護1相当」とされた人は、二次判定で「要支援2」か「要介護1」に分類されることになった。
大竹氏はこの制度変更により、それ以前よりも要支援・要介護が低く認定されるようになったのではないかと指摘し、「要支援2と要介護1を同等と仮定して調査することは納得できない。この検証をしっかりすべきではないか」と訴えた。

このほか、大竹氏は死亡や事故のケースなどの報告が全くないことについても疑問があるとし、日医総研の川越雅弘主任研究員が行った調査研究を挙げて、「『要支援』だった人のうち、8.8%が2年後に死亡しているという結果もある。死亡者数や事故者についてしっかりと検証すべきだ」と指摘した。

大竹氏は「今回の研究は前向きコホート研究であり、結果の解釈は慎重でなければならないとされているが、死亡例や事故例が見当たらないことは前向きコホートと言っていいのか」としたほか、「介護度がもともと違っているグループを比較しているので、問題があるのではないか。(有効だという)結論だけが独り歩きすることを心配する」と述べた。

講演は映像でも視聴することができる。詳しくは労住医連のホームページ。

■ということで、ここ です
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2009.05.11  ☆異色の介護施設「みちのく荘」、団塊世代の介護を見据えた新たな挑戦
  11日、東洋経済オンライン→

『利用者にとってはニーズにマッチしないサービス。職員にとっては過重労働で低賃金。そのうえ、経営は火の車……そんな課題が指摘される「介護ビジネス」の中で、異色の運営手法で成果を挙げている法人がある。青森県むつ市で特別養護老人ホーム「みちのく荘」などを運営する社会福祉法人青森社会福祉振興団だ。

中山辰巳・みちのく荘園長(56歳、青森社会福祉振興団専務理事 =敬称略)が、父親が開設した「みちのく荘」の運営を引き継いだのは25年前。当時、介護は行政措置の時代。みちのく荘に限らず、多くの老人ホームでは、オムツは定時にしか取り替えず、早く帰りたい職員が17時頃に無理に夕食を食べさせる“職員にとって楽な介護”だった。

中山は介護サービスの質を上げるには人材育成が不可欠と考え、同時に労働条件を改善するため新しい事業展開を試みた。常に5年後、10年後を見据えた経営を目指した。

今では介護の現場にも普及しているが、1985年にQCサークルを結成、同年にオムツの随時交換を開始、1994年に在宅介護支援センター事業を開始、1998年には訪問看護ステーションを開設するなど、利用者ニーズに即したサービス提供をいち早く試みてきた。その度に「前例がない」と渋る行政と議論してきたが、中山は「行政と戦わなければ、職員の労働条件を良くできない」と粘り続けた。

同法人は特別養護老人ホームやケアハウス、デイサービスセンター、訪問看護・介護など包括的に運営。職員数250人、利用者数は入所型施設で約150人、通所・訪門型で1日平均約200人に上る中核的存在となった。2003年には独自に「みちのくヘルパースクール」を開校するなど、ヘルパー養成にも力を注いでいる。

法人全体の売上高は、介護保険制度が始まった2000年度の6億3552万円から2007年度は9億5675万円へと拡大。2008年度は10億2987万円となる見込みだ。

介護の”個”の時代を見据えたサービスに挑戦

中山が取り組む現在の課題は、「2025年問題」。団塊世代が一斉に後期高齢者(75歳以上)となるのが、2025年。介護ニーズが一層高まることを見通して、08年7月にオープンした「みちのく金谷総合デイサービスセンター」は、特に団塊世代を意識している。

介護施設の多くは、集団レクレーション、集団入浴、決められた食事を決められた時間に食べるなど、集団管理が行われている。団塊世代に限らず、まだ元気なうちに介護施設を見学すると「今さら保育所のようなところには入りたいと思わない。なんだか惨めな気持ちになる」と見学者は口を揃えることが少なくない。

介護にも個の時代がやってくる。中山はそう思い、デイケアセンターは個々が思い思いにマージャンやカラオケ、映画鑑賞などを楽しめる施設にした。介護職員が辞めるのは、賃金の問題だけではない。流れ作業のような介護をしていては、職員自身も「ただの風呂入れ屋、ただのオムツ交換屋」と化してしまい、ケアがつまらなくなり辞めていく。

ニーズを探り職員自ら考える理想の介護を実現するため、中山は法人の収入安定化を図り事業のポートフォリオを考えた。入所施設は定員が決まっているため、介護報酬が上がらない限り収入増は見込めない。中山は「数をこなせる訪問介護を増やして事業のポートフォリオを組まなければならない」と、5対5だった介護施設と訪問介護の割合を将来的には3対7にする方針だ。

また、同法人では、「必要なところに投資し、無駄は徹底して省く」と、人件費や研修費、福利厚生費を手厚くすることで利用者サービスの質向上を目指す一方で、ゴミ袋や雑巾一枚の無駄も許さないコスト削減を徹底。

金谷デイサービスセンターに導入した「真空調理」は、食材コストだけでなく人的負担の軽減にもつながる。真空調理は夜中に自動的に調理を完了することができるため、メニューの幅が広がれば、職員は朝早く出勤して朝食を作らなくてもよくなる。入所施設にも応用するため現在、レシピを開発中だ。近い将来、施設近郊で農業を始め、とれた農作物を利用して入所施設全ての食事を真空調理で賄う計画だ。

人事・労務管理に気を配り、職員の働き甲斐を高める

こうした経営努力とセットで、人事制度や労務管理の方針も明確に打ち出している。

同法人では、転勤を伴う正職員は50%、転勤を伴わない準職員は10%、臨時・パート職員など40%で、ほとんどがフルタイムで働く。年に1回正職員登用試験を実施している。各部署で課長の推薦があった非正規職員が対象となる。常勤パート職員の時給は650〜1200円で、A〜D段階の査定によって、時給が変わる仕組みとなる。

正職員も昇給表や資格手当ては明示し、人事考課のための上司との面接は年4回行っている。昇格・降格人事は大胆で、課長から主任に降格もすれば、敗者復活もあるため職員には緊張感がある。

女性職員への配慮も手厚い。介護保険制度がスタートした2000年以降に就職した職員は今、まさに結婚・出産適齢期。ところが、日本医療労働組合連合会の調査によれば、介護職で妊娠を経験した女性の4人に1人が切迫流産しているという実態だ。人手不足から妊娠しても業務軽減や夜勤が免除されないケースが後を絶たないからだ。

そうした「職場流産」を避けるため、同法人では女性職員の妊娠が分かれば夜勤は必ず免除している。妊娠中の職員が担当する業務は、周囲の職員も覚えてサポートする体制が整っている。金谷デイサービスセンターには育児室が設けられ、現在妊娠中の職員が利用者第1号となる予定だ。

介護職員、そして人生の最期を過ごす利用者のためにも、国はこうした法人が増加するよう環境を整備しなければならない。

こばやし・みき
株式新聞社、毎日新聞社エコノミスト編集部を経てフリージャーナリストに。日本労働ペンクラブ、農政ジャーナリストの会会員』
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2009.05.10 ☆介護施設入居、1万5000人が大都市から転居 1年で6%増
  9日夜、日本経済新聞→

『東京、名古屋、大阪の三大都市で特別養護老人ホームなどの介護施設に入居するため、住んでいた市区以外に転居した高齢者が1万5000人に上ることが日本経済新聞の調査で分かった。この1年間で6%増えている。都市部では介護施設が不足し、高齢者の200人に1人が住み慣れた地域を離れなければならない実態が明らかとなった。

介護保険では特別養護老人ホームや有料老人ホームなどに入居するために引っ越すと、それまで住んでいた自治体がその人の介護費用を負担する制度がある。東京23区と名古屋市、大阪市で介護保険料を払っている65歳以上の高齢者約270万人のうち、この制度に基づいて介護費用を負担している市区外の高齢者数(2―4月時点)を調べた。』
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2009.05.10  ☆介護予防マニュアルを改訂-厚労省
  7日夜、CBニュース→

『厚生労働省はこのほど、介護予防マニュアル(改訂版)を発表した。2006年度の介護予防事業の発足に合わせて示したマニュアルを改訂したもので、具体的な取り組み事例などを追加している。

マニュアルは、▽総合的介護予防システム▽介護予防のための生活機能評価▽運動器の機能向上▽栄養改善▽口腔機能向上▽閉じこもり予防・支援▽認知症予防・支援▽うつ予防・支援-の8項目から成っている。

このうち、「運動器の機能向上」では、介護予防ケアマネジメントの課題分析において、利用者が日常生活を送る上で必要な生活機能を列挙した上で、一人では難しいもの、何とか一人でできるもの、楽に一人でできるものに分類し、その中で利用者の選択とケアマネジャーの改善可能性の判断によって、向上を目指す課題を決定することとされた。

また、運動器の機能向上サービスでは、3か月程度で実現可能な目標を設定し、さらに1か月ごとの到達目標を掲げることが示されている。
「口腔機能向上」では、地域包括支援センターなどの留意点として、口腔機能のニーズを発見し、予防効果を高めるために、介護認定調査の結果や基本チェックリスト、医師の意見書などの口腔関連項目を参照することが有効とされ、主治医や歯科医師から口腔機能低下に関する情報提供を受けることが示された。

「認知症予防・支援」では、認知症の診断やその後のサービスへの連携には、地域のかかりつけ医の役割が大きいとしたほか、地域の医師会との連携体制を整えておくことも指摘された。

「うつ予防・支援」では、基本チェックリストにある「毎日の生活に充実感がない」などの5つの項目について、状態が2週間以上続く場合に「はい」、続かない場合は「いいえ」と答えさせるようにした。また、二次アセスメントの質問内容では、症状だけでなく、日常生活における支障の程度や、何かあったときの相談相手である「キーパーソン」の特定なども盛り込まれた。』

■パンフレットは こちら(※ファイルが最低10あります。ご希望があればWebファイルにあげますので、掲示板に書き込んでください)
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2009.05.10 ☆介護制度のすき間カバー ボランティアナースの会発足/青森
  9日、河北新報→

『結婚などで医療、介護の現場を離れた看護師やヘルパーが在宅介護を支援する訪問ボランティアナースの会「キャンナス」(神奈川県藤沢市)の支部が4月、青森県八戸市に発足した。キャンナスの支部は全国30カ所目で、東北では初めて。

キャンナスは1997年、元看護師の菅原由美さんが設立した。結婚や子育てで離職した看護師らが経験を生かし、介護保険制度では対応できないケースもある食事や入浴の介助、在宅介護、看護の支援を続けている。

「キャンナス八戸」は市内で介護支援事業所を運営する中里藤枝さん(49)が開設した。中里さんは市内の病院などで約25年間、看護師として勤務し、ケアマネジャーの資格も取得。要介護認定申請者の認定調査なども手掛けてきた。

介護の現場に触れ、「介護保険は国の制度である以上、その枠組みから漏れる人が出てくる」と実感していた中里さんは昨年11月、東京であったシンポジウムで菅原さんと会い、キャンナスの取り組みに賛同。「介護保険では手の届かない人たちを支援したい」と支部を発足させた。

活動は有償ボランティアで、在宅介護が必要な高齢者や障害者、その家族のため、短時間介護や家事の手伝い、旅行や買い物などの付き添いを行う。支援内容は本人や家族、担当の介護ヘルパーらと相談して決める。

費用は運営費や保険料などに充てる登録料が1000円で、利用する際は支援内容に応じて1時間600―1000円を支払う。
中里さんは「介護の負担を軽減できるよう支援するのが趣旨。サポートしてほしいことがあったら、気軽に相談してほしい」と話している。

現在、看護師とヘルパーなどの資格を持つ6人が参加予定だが、スタッフが十分ではないため参加者を募集している。連絡先はキャンナス八戸090(3644)5776。』
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2009.05.04  ☆ニッポン密着:清水由貴子さん自殺 「シングル介護」悲劇 懸命に母支え、疲れ…
  4日、毎日新聞→

『女優や歌手として活躍した清水由貴子さん(49)が4月20日、静岡県小山町の墓地で自殺した。翌日見つかるまで傍らには、車いすに座った認知症の母(78)が残されていた。芸能界から引退、母の介護を独身の身で引き受けていた清水さん。父の墓前で命を絶つまで笑顔を絶やさなかった。介護保険制度が始まって9年。その死は、独身者を含む家族が担う在宅介護の難しさを改めて浮き彫りにした。

東京・浅草寺に近い下町で育った。小学3年のころ、父が急死。体の弱い母が内職で清水さんと7歳下の妹を育てた。「ユキちゃんは窓を開けて、澄んだ歌声を響かせていた」。当時を知る人は振り返る。
「通学定期券で選考会場に行ける」。77年の歌手デビューのきっかけとなったテレビ番組「スター誕生!」の応募理由だ。弾き語りに使ったギターは、母が生活費を切りつめて買ってくれた。「家族を助けるため歌手になった。みんなの家を建てたい」。母への感謝を胸に身を粉にして働いた。東京都武蔵野市に一軒家を新築したのは94年のことだ。


「食事は?」「寝る時間だよ」「戸締まりは?」。仕事の合間に電話をかけては母を気遣った。持病の糖尿病を軽くしようと食事療法を研究した。
母は05年ごろから近くのデイサービス施設へ通い始めた。娘のヒット曲「お元気ですか」を歌った時期もあるが、次第に視力が悪化。外出が困難になり、清水さんは06年、所属事務所を辞めた。「介護しながら花を扱う仕事をしたい」と話していたが、実際は電話オペレーターのパートで介護と家計を支えた。引退後も連絡しあったデビュー当時からのマネジャー、富士原光男さん(56)は泣き言を聞いたことがない。ただ、こんなつぶやきが耳に残る。「車いすになったら大変だな」

昨年8月、母は自宅で転倒して骨折し、要介護度は「5」に。車いす生活が現実となり、認知症も進んだ。介護関係者は、ヘルパー派遣やショートステイの利用を勧めたが、清水さんは「私が見ます」とこだわった。月約36万円(1割は自己負担)の介護サービスのうち使ったのは25万円程度。同居の妹には「家のことは気にせず老後のために貯金しなさい」と、独りで抱え込んだ。
「負けず嫌いだから。引くに引けなくなったのかな」。富士原さんは思いやった。


独身の子供が親を介護する「シングル介護」が増えている。厚生労働省の調査によると、65歳以上がいる世帯のうち「親と未婚の子だけ」は、86年の11・1%から07年は17・7%になった。介護などで離職や転職する人も多く、総務省の就業構造基本調査では年間約14万4800人(06年10月〜07年9月)に達する。
立命館大の津止正敏教授(地域福祉論)は「親の介護が影を落とし、結婚できない人が増えているのではないか」と指摘。「介護離職者は収入が減るのに介護支出が増え、貧困に直結する。介護者の支援プログラムが必要」と提言する。

厚労省の研究班が05年に実施した調査では、在宅介護者の4人に1人は抑うつ状態だった。介護問題に詳しいノンフィクション作家、沖藤典子さんは「介護保険には、思いを聞くなど介護者をケアする仕組みがない。追い詰められる人は大勢いる」と語る。
毎日新聞が報道した06〜08年の介護殺人・無理心中(既遂)は97件。年平均(約32件)は介護保険導入前の99年(21件)を上回る。


「すぐ帰ってくるね」。先月20日、清水さんは妹に言い家を出た。通所介護の予約日だったという。JR御殿場駅からタクシーで冨士霊園へ。運転手に「往復で」と告げたが、降車の際は「時間がかかるので帰ってください」と言い直した。

現場に「母を連れて行きます」と書かれた遺書があった。だが、硫化水素を吸ったのは清水さんだけ。ともに人生を切り開いた母を道連れにすることをためらい、心は揺れ動いたのか。
「お花がきれいに咲いてるよ」。近所の女性は、自宅玄関前で、車いすの母にやさしく語りかける清水さんの姿が忘れられない。【山本将克、佐藤浩】

■ことば ◇介護保険制度
  寝たきりや認知症などで日常生活に手助けが必要になった高齢者を社会全体で支える社会保障制度。00年4月にスタートした。市区町村が運営し、介護サービス費用の9割を給付する。40歳以上が保険料を払い、原則65歳以上がサービスを受ける。介護が必要かを示す要介護認定は最も軽い「要支援1」から、日常生活に介護が必要な最重度の「要介護5」まで7段階あり、利用限度額に差がある。少子高齢化の進展に伴い、介護保険の総費用(介護給付費と自己負担額の合計)は3・6兆円(00年度実績)から7・4兆円(08年度予算)に倍増し、利用者も約150万人から約380万人に増えた。』
2009.04.30 ☆受けた処置 ケア 一目で分かる 在宅療養手帳が成果
  30日、中日新聞→

『いくつかの病気をかかえ、医療や介護のサービスを利用する高齢者は多い。京都府南西部の乙訓(おとくに)地域では、一冊の手帳が情報連携に成果を挙げている。病院や診療所での治療経過、介護サービスの内容などを書き込んでいく“手書きデータベース”だ。 (野村由美子)

京都府大山崎町のグループホーム。糖尿病で認知症の八十代の女性を往診に来た馬本郁男医師(馬本医院院長)は「変わったことはありませんか?」と声を掛けながら水色のファイルの「在宅療養手帳」を受け取り、じっくりと目を通した。いつもの診療手順だ。

A5判の手帳は、本人の氏名、住所、介護者の連絡先などのページに始まり、福祉関係では、介護保険の要介護認定の推移、介護サービスを受けている事業所や担当者の連絡先、サービス利用状況などを記載。医療関係は、主治医、主な病名、入院歴、薬歴、歯の状態、訪問口腔(こうくう)ケアの情報などのページが続く。
その後の月間予定表、生活経過表は受診の日程や血圧、便、体温、本人の訴えなどを、日記形式で記入する。ホームの職員が気付いたことも、医師や看護師らに伝わる。

馬本医師は「食事が食べられないと水分が心配だから、血糖値を見ながらスポーツドリンクで補いましょうか」と話し、経過表に書き入れた。カルテとは違い、普通の言葉で書く。「最初は面倒とも思ったけど、分かりやすく書く力がついたよ」と馬本医師は笑う。

馬本医師は、車で隣の長岡京市へ。在宅療養を始めた末期がんの男性を往診し、妻(81)から状態を聞いた。ここでも手帳の情報を参考にしながら「脱水症状が出てるね。点滴を少し増やそう」。男性の手帳には、中心静脈栄養や点滴の写真も張られ、看護スタッフらが同じ処置ができるように工夫されていた。

長岡京市、向日(むこう)市、大山崎町の二市一町からなる乙訓地域で、この在宅療養手帳が生まれたのは一九九六年。在宅医療に熱心な野々下靖子医師、社会福祉協議会職員だった山地岑代さん(現・デイサービスセンター施設長)らが中心となり、情報の連携を図った。

六百七十三冊からスタートし、今年一月現在の累計で六千七百七十七冊に。歯科医師会や薬剤師会なども参加し、組織や利用地域が広がった。在宅ケアを受ける高齢者の74%が利用している。
手帳を配布する医療機関、福祉施設など(現八十九団体)の現場担当者で作る在宅療養手帳委員会では定期的に勉強会を開き、より役に立つ手帳のあり方を検討してきた。

その中で二〇〇一年には「介護サービス共通健康診断書」も生まれた。手帳にはさみ込む書式の診断書(有効期間一年)で、これがあれば介護サービスの利用時などに患者が新たに診断書を取り直す手間や費用が省ける。〇五年からは京都府全体に広がっている。

連携が進む中、寝たきりで話せないお年寄りの背中の変化を入浴サービスの担当者が気付いて手帳に書き込み、読んだ医師がすぐに治療を始めて、褥瘡(じょくそう)を防いだこともあった。ある施設で疥癬(かいせん)やノロウイルスなどの集団感染が起きた際も、緊急招集で診断、治療、予防法を全施設に周知し、感染拡大や風評被害を未然に防いだ。山地さんは「医師が協力的になって、患者さんの生活そのものを診てくれるようになった。手帳によって医療、介護全体の質の底上げにつながったのが一番の成果」と話す。

介護家族も手帳を通じて、多くの専門職に支えられている安心感を持てる。「私の人生が書かれている」とじっくり読むのを楽しみにしている高齢者もいるという。

馬本医師は「手書きは大変で煩わしがる人もいますが、一覧性があるし、情報すべてがオープンにされることに意味がある。それを本人や家族と共有することも、とても大切」と話す。より効果を検証するための調査を今年始めている。』
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2009.04.30 ☆シリーズ介護:男性152人、支援団体に寄せた体験記から 妻へ、親へ…葛藤と愛情
  30日、毎日新聞→

  『孤立しがちな男性介護者の交流を図ろうと、今年3月に発足した「男性介護者と支援者の全国ネットワーク(男性介護ネット)」(事務局・京都市)が介護体験記を募集したところ、70代を中心に33都道府県の男性152人から応募があった。葛藤(かっとう)や愛情がにじむ文章には、体験者こそが持つ覚悟と知恵が詰まっている。【遠藤和行】

◇怒鳴った後、自己嫌悪/心伝わり救われる
「もう無我夢中だったので、冷静に気持ちを整理したかった」。東京都国分寺市の伊藤登さん(77)は、投稿の理由をこう話す。認知症の妻を介護して11年目。その日々を原稿用紙5枚につづった。
妻和子さん(75)はかつて書道教室を開き、雅号の「吟春(ぎんしゅん)先生」と慕われた。字を真っすぐに書けなくなり、検査でアルツハイマー病と診断された。05年には「要介護5」に。今は週2回のデイサービスやショートステイを利用する・・・』

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2009.04.29  ☆特集:日本・スウェーデン認知症フォーラム 認知症ケアの未来像
  29日、毎日新聞→

『◇〜認知症の診断・治療・介護のあり方〜
  スウェーデンの認知症対策に学ぶフォーラム「認知症ケアの未来像〜認知症の診断・治療・介護のあり方」が3月25日、東京都千代田区の全電通ホールで開かれた。西島英利参院議員が「日本の認知症対策〜特に医療と介護の取り組み」と題して基調講演した後、スウェーデンと日本の専門家が認知症の診断や治療の現状と課題について話し合った。会場には約300人が集まり、熱心に耳を傾けていた・・・』

■続きは こちら
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2009.04.27  ☆【ゆうゆうLife】介護疲れ?清水由貴子さん自殺 孤立に拍車かける「離職」
  27日、産経新聞→

『 「仕事を続けていれば、思い詰めずに済んだかも…」。母親(80)を介護していた元タレントの清水由貴子さん(49)の自殺に、介護経験者や専門家は口をそろえる。自宅で要介護者をみる家族は孤立しがちで、離職はそれに拍車を掛ける。清水さんは、介護離職者が陥りがちな心理状態の末に命を絶ったのだろうか。

清水さんは平成18年3月、母親の介護に専念するため、芸能活動を休止。民間企業でパートをしながら介護を続けてきたが、パート契約を更新しないつもりだったという。

清水さんが住む東京都武蔵野市は「介護では日本一」ともいわれ、介護保険を補完する市独自のサービスも充実している。しかし、清水さんは「自分でやりたい」と言い、限度額約36万円(自己負担は1割)の介護保険サービスのうち、利用していたのは30万円(同)に満たなかった・・・』

■続きは こちら
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 2009.04.27 ☆橋脚の島に介護事業者参入の動き 瀬戸大橋島民割引、事業者も適用
  27日、山陽新聞→

『瀬戸大橋の割高な通行料金が壁となり、島内で介護サービスがほとんど受けられない状況が続いていた坂出市の三島(与島、岩黒島、櫃石島)に、事業者参入の動きが現れている。3月から従来以上に安くなった「島民通行料」が介護関連事業者にも適用され、コストが5分の1となったためだ。橋の開通から21年、介護保険制度が始まり9年。高齢・過疎にあえぐ橋脚の島で、介護の“光”がようやく見え始めた。

 瀬戸中央自動車道・坂出北インター―与島間の引き下げ前の通行料は島民以外の一般車両(普通車)が1900円、島民714円。今回の措置により島民とともに、介護事業者も坂出市から認可を受ければ380円で通行できる。

ETC(自動料金収受システム)利用者の土日祝日の通行料1000円化に伴い、三島の自治会が島民割引の拡充と合わせ、介護事業者への制度適用を本州四国連絡高速道路会社(神戸市)などに要望、実現した。』
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2009.04.26  ☆介護相談態勢強化へ 地域包括支援センター
  26日夜、NHK→

『介護が必要なお年寄りなどから相談を受け付ける地域の総合相談窓口「地域包括支援センター」について、厚生労働省は、認知症の患者や家族を支援する臨時の職員を雇えるようにするなど、態勢の強化を進めることになりました。

 「地域包括支援センター」は、お年寄りやその家族から介護や医療など、さまざまな相談を受け付ける地域の総合相談窓口として3年前に設けられたもので、全国およそ4000か所にあります。保健師や社会福祉士などが、お年寄りの暮らしぶりの把握や必要なサービスの紹介、それに介護予防の計画作りなどにあたっていますが、職員の数の割に業務量が多く、本来の役割を果たしていないという声も上がっています。

 このため、厚生労働省は、認知症の患者や家族の相談に応じるため、研修を受けた職員や業務全般をサポートする事務職員を臨時に雇うための補助制度を設けることになりました。雇用期間は半年から1年で、厚生労働省は地域包括支援センターの態勢を強化することで、今後3年間で5000人の新たな雇用に結びつけたいと話しています。』
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2009.04.23  ☆介護保険料:平均月額4160円に 1.7%上昇 市町村格差は2.5倍
  23日午後、毎日新聞→

『厚生労働省は23日、4月に改定された65歳以上の介護保険料(基準額)が全国平均で月額4160円になったと発表した。改定前(4090円)と比べ70円、1・7%アップしたが、上昇率は過去最低となった。

65歳以上の介護保険料は3年ごとに改定され、新保険料は09〜11年度の適用となる。全国1628の保険者(市区町村、広域連合など)で異なる。前期の06〜08年度から保険料を引き上げた保険者は902にとどまり、据え置いたのが323、引き下げが403もあった。

上昇率が低かったのは、保険者が介護給付費準備基金を取り崩したり、介護報酬改定に伴う保険料上昇を緩和するための国の特例交付金を受けたためとみられる。

最高額は青森県十和田市の5770円、最低額が福島県檜枝岐(ひのえまた)村と岐阜県七宗(ひちそう)町の2265円。格差は約2・5倍で06〜08年度の約2・8倍から縮まった。上昇率最高は山梨県早川町の61%(3457円↓5568円)、下落率最高は沖縄県竹富町のマイナス35%(3996円↓2616円)。

厚労省が高額の市町村に理由を聞くと▽介護施設が多い▽受給率が高い▽自治体の規模が小さい--などを挙げたという。』
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 2009.04.23 ☆在宅介護者4人に1人「軽い鬱」 老老介護は3割「死にたい」 清水由紀子さん自殺
  23日、産経新聞→

『施設に頼らず、自宅で高齢者の面倒をみる在宅介護。「親孝行」や「家族思い」に見えるが、介護者本人はさまざまな問題や悩みを抱えているのが現実だ。

 厚生労働省の研究班が平成18年にまとめた報告書によると、在宅介護者の4人に1人が軽い鬱(うつ)。さらに、介護者の年齢が50歳前後の場合で約2割、65歳以上のいわゆる「老老介護」では約3割が「死にたい」とまで考える状態にあるという。報告書では「介護によって介護者が新たな病になれば、社会の向上や経済的コスト軽減には至らない」と指摘している。

 介護保険事業では、市区町村に最低1つの「地域包括支援センター」が設けられ、介護者が孤立しないように専門家が相談・調整する体制がとられている。しかし、急速に進む高齢化に、体制整備が追いつかない面もあるのが現実だ。
清水由貴子さんの自殺に厚労省老健局のある職員は「孝行娘がこんなことになっちゃうのでは…。すべてを1人で抱え込んでしまったのだろうか」と話した。

 自らの介護経験を『介護現場は、なぜ辛いのか』(新潮社、5月刊予定)にまとめた作家の本岡類さんは「要介護者の症状がある程度進んだら、施設を利用するなどプロに任せるべきだ。訪問介護や、施設の短期間利用など、いろいろな方法がある。食事から排泄(はいせつ)までを家族が抱え込むのはとても無理だ」と指摘。「親孝行をきまじめにしたがゆえに、清水さんが自殺に追い込まれたのであれば悲劇だ」と話す。』
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 2009.04.23 ☆【ゆうゆうLife】認知症最前線〜リハビリで在宅復帰(下)
  22日、産経新聞→

『 ■専門職の育成が急務
認知症患者の在宅復帰を促す認知症短期集中リハビリテーション(認知リハ)の実施はこれまで、ごく限られていました。4月から対象者が拡大され、家族や患者の期待は高まっています。「専門職が不足」などの声が上がるなか、実施機関は増えるのでしょうか。(竹中文)

  オフィスビルが立ち並ぶぶ東京・大手町。今年3月、全国の療養病床が加盟する日本慢性期医療協会が「認知症短期集中リハビリテーション医師研修会」を開いた。
精神科医、神経内科医を除き、認知リハにかかわる医師は研修修了が必要。会場の約280席は満席だった・・・』

■続きは こちら
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2009.04.22  ☆【ゆうゆうLife】認知症最前線〜リハビリで在宅復帰(上)
  21日、産経新聞→

『 ■介護する家族を支える
今年4月の介護報酬改定で、認知症患者の在宅復帰を促す認知症短期集中リハビリテーション(認知リハ)の対象が拡大されました。重い認知症患者と暮らすのは、家族にとっても辛いものですが、リハビリで著しい改善が見られるようです。埼玉県春日部市の介護老人保健施設「しょうわ」は、入所者の9割以上を在宅復帰させています。(竹中文)

「先生は、保護者からずいぶんモテたって聞いていますよ」
作業療法士が川辺徳三さん(77)=仮名=に声をかけると、川辺さんの強ばった表情に、ぱっと花が咲いたように笑顔がはじけた・・・』

■続きは こちら
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2008.04.20 ☆認知症:高齢者への「人形療法」に効果 滋賀県立大
  20日午後、毎日新聞→

『認知症の高齢者に赤ん坊の人形を渡すことで気分を落ち着かせる「人形療法」は、それぞれの背景に合わせて使えば大きな効果があるとする研究結果を滋賀県立大の畑野相子准教授(老年看護学)らがまとめた。01年ごろに国内で紹介されたものの期待ほどの効果が出ず、現在も続けている施設は少ない。同療法の研究は全国でも珍しく、畑野准教授は「研究を続け、療法として確立させたい」と話す。

畑野准教授らは07年から、54人の高齢の認知症患者が入所する大津市内のグループホーム3カ所で研究。素材や顔立ちの違う人形5体を患者に示して反応を記録し、それぞれの患者の生い立ちや性格、症状などを考え合わせて、人形の効果を分析した。

その結果、54人のうち6人が人形に強い関心を示し、他の入所者に攻撃的な態度をとったり、独り言しか話さなかった患者が落ち着きを取り戻すなどの効果を確認した。育児期などの、自分が記憶や判断力を失う前の時代を思い出し、安心につながったと考えられるという。また、施設職員と会話が成り立たなかった患者が「この子のお母さんは?」と職員に話しかけるなど、意思疎通できるようになった例もあった。

大津市際川の施設「出愛荘」では、中度認知症の女性(87)が本物の赤ん坊のような顔立ちの人形を「ぼんち」と呼んで可愛がり、穏やかな笑顔を見せた。以前はいらつきがちだったが、人形を渡すと穏やかになる効果があったという。

畑野准教授は「人形は特効薬ではない。人形だけに依存すると、悪影響が出る場合もある。しかし、患者に応じて使えば効果がある」と話している。【稲生陽】』
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 2009.04.20  ☆シリーズ介護:山口の通所介護施設「夢のみずうみ村」 土産は「技術」と「自信」
  20日、毎日新聞→

『介護の必要な高齢者にレクリエーションなどを提供するデイサービス。塗り絵や折り紙では「子ども扱いされている」と嫌がる人も多いが、山口県で山口市と防府市にある大規模通所介護施設「夢のみずうみ村」(藤原茂代表)はユニークなサービスで大人気だ。地域通貨を使い料理やギャンブルまで楽しめると聞いて訪ねると、お年寄りを元気にするアイデアがあふれていた。【有田浩子】

◇地域通貨で料理、ギャンブル…/サービスは自ら選択
大海湾に面する防府デイサービスセンター。玄関で待っていた廣海圭祐(ひろみけいすけ)さん(63)が名刺をくれた。肩書に「水先案内人」とある。「ここは好きなことができて束縛がないので、気に入っているんです」。職員かと思ったら、利用者だという。
廣海さんは5年前に脳内出血で倒れ、右半身まひの後遺症がある。退院直後は「要介護3」で右腕も右足もほとんど上がらなかったが、施設にある海水100%のプールでトレーニングし、「要支援2」まで回復した。週2回通い、炭焼きや野菜作りの合間に、毎日のように来る見学者の案内係も受け持つ。

午前9時過ぎ。送迎バスで到着した利用者がその日やりたいメニューのカードをホワイトボードに張り、半日の計画を立てる。木工、カメラ、料理、カジノ、ごろ寝……。メニューは100種類近く。人気メニューはすぐ定員オーバーになる。
サービスを利用するには、施設内だけで流通する地域通貨「ユーメ」が必要。入所時に6100ユーメをもらい、体のほぐしは30ユーメ、カラオケは100ユーメと利用ごとに払っていく。心身の活動性を高める効果を狙って導入された。

払うだけではすぐ一文無しになってしまうが、自分の血圧を測ったり、食事で使った茶わんを元の場所に戻したり、日常的な作業をすれば、その都度得られる。廣海さんのような水先案内人は、見学者を1回案内するごとに1000ユーメもらえるという。
メニューが決まったら、廊下を歩きそれぞれの場所へ。驚いたのは、普通の施設のような手すりがほとんどないことだ。代わりにあちこちにタンスやソファが置かれ、利用者はそれらにつかまりながら歩いていく。段差も目立つ。普通の家と同じ環境でバランスを取り気を付けて歩くことが早期回復につながるとの考えだそうだ。

壁の案内板も面白い。「夢小路6丁目」「ちょっと坂」。街角にいる気分になる。壁に張られているクイズを解きながら、のんびり歩く人もいる。
昼食はバイキング。お盆の上にごはん、みそ汁、おかずを自分で取り、席に運ぶ。中華風蒸し鶏が並ぶプレートに「1人4切れ」と書いてあった。1切れずつつまんで皿に移す。なるほど、これもリハビリなのだ。

防府デイサービスセンターは05年10月にオープンし、1日平均約80人が通う。一般的に男性はみんなと同じことをさせられるデイに行きたがらない傾向があるが、ここでは男性のほうがやや多い。64歳以下も2割近くで、脳卒中の後遺症などがある人が多い。01年に山口デイサービスセンターを開設。独自の取り組みが口コミで広がり、現在は利用者登録数が2カ所合わせて450人を超える。

代表の藤原茂さん(60)はリハビリが専門の作業療法士。通所介護施設はリスク管理を重視するあまり、入浴や体操以外は利用者を動かさないことが多いが、みずうみ村を「自己選択、自己決定方式」にしたのは、長年の経験で「本人の意思を引き出すことが機能回復の最大のカギ」と気づいたからという。
「ここは毎日、三つのお土産があるんです」と藤原さんが言った。料理や木工などで学んだ「技術」。できあがった「作品」。そして生まれた「自信」という。「目指しているのは、機能と生活と人生の回復です」


午後、廣海さんの案内で調理室に行くと、利用者の臼田喜久江さん(68)が料理教室を開いていた。臼田さんは脳内出血で左半身まひになったが、茶わんにりんごを入れて皮をむくなど、片手でできる調理法やレシピを次々と考案し、今や全国を飛び回る。サービスを受ける側から、提供する側へ--。これもみずうみ村の特徴だ。

午後3時。食堂に利用者が次々と集まってきた。ゲームやカジノの時間だ。一番人気は5000ユーメを賭けた花札の「おいちょかぶ」。送迎バスが出る4時が近づくのに、参加者はどんどん増える。気が付くと案内人の廣海さんも勝負の輪に。「負けなしだよ、きょうは。気分がいい」
ぼろ負けしたのはみずうみ村の職員。苦笑いする職員に励ましの声をかけ、お年寄りたちが帰りのバスへ乗り込んでいった。

◇9割が要介護度維持・改善
家で暮らす要介護高齢者が入浴・食事や機能訓練を受けるデイサービスは、在宅介護をすすめる国の政策を背景に、昨年4月現在で介護保険サービスを使う人の3人に1人にあたる約113万人が利用し、制度がスタートした00年度の2倍以上に増えた。
池田省三・龍谷大教授は「通常のデイサービスは高齢者自身の活力を高めるというよりも、高齢者を預ける時間を作ることで家族介護者に休息を与える意味合いが強く、託老所のような施設も少なくない」と話す。池田教授が07年にみずうみ村の2年間の利用者229人を調査したところ、約9割の人が利用前と比べ要介護度が維持・改善していた。』
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2009.04.19 ☆介護分野、3年間で30万人の雇用創出-未来開拓戦略
  17日深夜、CBニュース→

『政府の経済財政諮問会議(議長=麻生太郎首相)は4月17日、「未来開拓戦略」を了承した。「健康長寿」や「低炭素革命」「魅力発揮」の3本柱を成長分野に掲げ、これらの分野に重点投資して内需拡大を目指すなどの内容。健康長寿分野の取り組みとしては、「介護機能強化プラン」など3つのプランを重点プロジェクトに位置付けた。介護人材の処遇改善やキャリア形成、介護基盤の緊急整備などに取り組み、11年までに30万人、20年までに50-90万人の雇用創出を目指す。』
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2009.04.19 ☆新保険給付対象の福祉用具の留意事項を通知-厚労省
  17日夜、CBニュース→

『厚生労働省はこのほど、介護報酬の改定により今年度から保険給付の対象になった福祉用具についての留意事項を、都道府県の介護保険主管部局長あてに通知した。留意事項が示されたのは「体位変換器(起き上がり補助装置)」「階段移動用リフト」「特殊尿器(便が自動吸引されるもの)」「入浴補助用具(入浴用介助ベルト)」「認知症老人徘徊感知機器(離床センサー)」「引き戸等への扉の取り替え」の6項目。

和布団の下に設置して起き上がりを助ける「体位変換器(起き上がり補助装置)」は、今年度から給付対象となったが、転落などが予想されるため、ベッド上などでの使用に注意が必要としている。

階段や段差を昇降できる「階段移動用リフト」も給付対象となったが、転倒などの事故に留意する必要があるほか、家族や訪問介護員などが操作することも予想される。
このため、福祉用具専門相談員は、階段移動用リフトのメーカーなどが実施する講習を修了するほか、サービス担当者会議などを通じて利用者の家族らに対し、適切に使用するための助言や情報提供などを行う必要がある。また、階段移動用リフトを居宅サービス計画や介護予防サービス計画に盛り込む場合、利用者の家族などに使用方法や留意事項などを十分説明した上で、実際に階段移動用リフトを使ってもらいながら指導し、専門的な見地から安全性に十分配慮して要否を判断、責任を持って提供することとされている。
指定福祉用具貸与事業所などは、階段移動用リフトの見やすい場所に、使用上の留意事項などを掲示し、利用者の家族などに安全性に関する情報提供を行う。

今回、「特殊尿器(便が自動吸引されるもの)」が給付対象となったが、利用者が使い続けることで、かえって自立した日常生活が営めなくなる場合や、廃用症候群(体を動かさないことで生じる体の不調や障害)も想定される。
このため、居宅介護福祉用具購入費か介護予防福祉用具購入費を算定できるのは、「特殊尿器」が必要と判断される人か、市町村が福祉用具の必要性を確認できる場合となっている。

 「特殊尿器」が必要と判断される人とは、利用者が指定居宅介護支援か指定介護予防支援を受けている場合、「要介護認定等基準時間の推計の方法」のうち、調査項目「移乗」と「排便」の直近の結果が「全介助」か、医師の医学的な所見やサービス担当者会議を通じた適切なケアマネジメントに基づいて特殊尿器が必要と判断された人が当てはまる。
医師の医学的な所見については、主治医意見書のほか医師の診断書や、担当の介護支援専門員などが聴取した、居宅サービス計画などに記載する医師の所見でも差し支えないとされている。

「入浴補助用具」では、浴槽の出入り時などに体を支えるために使用する「入浴用介助ベルト」が給付の対象となった。
「認知症老人徘徊感知機器(離床センサー)」では、「ベッドや布団などを離れた時に通報する」機器が給付対象となった。

 住宅の改修で開き戸を引き戸などに取り替える「引き戸等への扉の取り替え」では、これまで扉の位置変更などを給付対象としてきたが、引き戸などを新設する方が取り替えより費用が安く抑えられる場合に限り、「引き戸等の新設」も給付対象となった。』
2009.0414  ☆介護職の医療的ケア どこまで可能?
14日、毎日新聞→

◇簡単な処置のみ容認 実態は看護師不足で幅広く実施
◇現場に不安の声も…研修義務化、範囲見直し不可欠
愛知県安城市の会社員、加藤克助さん(62)は認知症の母親(93)を介護している。脳内出血で体が不自由になり、食事の飲み込みもできない。胃に管を通す胃ろう法で栄養補給しているが、朝昼夜の1日3回、栄養剤の注入が必要だ。

胃ろうは「医療行為」とされ、医師、看護師、家族に限られる。看護師の訪問は週1回のため、昼は職場から帰って注入。自由に動けるのは、月2回利用している介護施設の短期滞在(2泊3日)のときだけだ。加藤さんは「在宅介護では、毎日訪問してくれる介護士の存在は欠かせない。医師や看護師の指導や管理のもと、胃ろうなどを介護士ができるようにしてほしい」と訴える。

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介護職の医療行為の問題はこれまでもたびたび議論になった。厚生労働省は現在、特別養護老人ホーム(特養)での介護職による医療行為の是非を検討している。2月の検討会初会合では、厚労省が昨秋、特養6083施設に実施した「医療的ケアに関する実態調査」結果が公表された。
それによると、午前9時〜午後5時に看護師が勤務している施設は全体の99・8%だが、午後8〜10時は3・4%、午後10時〜翌午前6時は2・6%に過ぎない。しかし、医療行為とされるたんの吸引の約20%は、看護師がほとんどいない夜間に行われていた。

たんの吸引や経管栄養は介護職が行えば医師法などに抵触する。しかし、看護師がいなければ、介護職が実施せざるを得ないのが実態だ。背景には、生活の場である特養でも医療的管理を必要とする人が増えていることがある。日本介護福祉士会の木村晴恵副会長は「特養で医療職の配置が十分なら問題はない。しかし、現実にはそうした態勢が整っておらず、実情を踏まえた対応が必要だ」と話す。

厚労省は介護職の医療行為をまったく認めていないわけではない。03年、在宅療養のALS(筋萎縮(いしゅく)性側索硬化症)患者に限り、家族以外によるたん吸引を「当面のやむをえない措置」として認める通知を出した。その後、ALS以外の在宅療養患者も容認した。
04年には養護学校などで、児童・生徒のたん吸引、経管栄養など一部の医療行為を教員が行うことを認めた。いずれも家族の負担軽減や、看護師の配置が十分でない実情を踏まえた措置だ。また05年、血圧測定、軟膏(なんこう)の塗布、つめ切りなどを「医療行為でないと考えられる行為」として、介護職に認める通知をした。
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八戸大の篠崎良勝准教授が実施した07年の調査では、厚労省の05年通知で認めていない医療行為を介護職が行っている実態が浮かぶ。在宅では褥瘡(じょくそう)(床ずれ)のガーゼ交換を28%が経験。介護施設ではたん吸引を30%、経管栄養処置を24%、インスリン注射を20%がそれぞれ行っていた。

その一方で、医師や看護師などには介護職による医療行為に対し、慎重な声が根強い。検討会では「たんの吸引は窒息を起こす場合もある命にかかわる行為。医療行為ができる施設を増やすべきだ」「行為の安全性を考える必要がある」などの意見が出た。

介護職にも戸惑いや不安がみられる。八戸大調査では、「技術も経験も未熟で行っている。利用者を傷つけないか心配」「介護職がどこまでできるかを利用者が理解しておらず、(医療行為を)強要される」などの声が寄せられた。
篠崎准教授は「介護職は研修の義務化もないまま、業務を超えた仕事を担わされている。利用者、介護職の双方の安全のためにも、充実した研修制度が不可欠。現場の実情に合わせて医療行為・介護行為の範囲を定期的に見直せる検討会を国は設置すべきだ」と指摘する。【下桐実雅子】

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■厚生労働省が05年通知で介護職に認めた行為
・検温
・自動測定器で血圧測定
・動脈血酸素量を測定するパルスオキシメーターの装着
・軽い切り傷、すり傷、やけどなどの処置
・軟膏の塗布(床ずれの処置を除く)
・湿布の張り付け
・目薬の点眼、鼻粘膜への薬の噴霧の介助
・薬の内服
・座薬挿入
・つめ切り
・歯ブラシや綿棒などを使った口の中の清掃
・耳あか除去
・人工肛門(こうもん)のパウチ(袋)にたまった排せつ物の廃棄
・排尿補助でのカテーテルの準備、体位の保持
・市販の器具を用いた浣腸(かんちょう)』
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2009.04.09  ☆日常生活でできるリハビリのパンフ-全老健
  9日夜、CBニュース→

『全国老人保健施設協会は4月8日、暮らしの中でできる身近なリハビリテーションについてのパンフレットをホームページに掲載した。

「暮らしの中にある身近なリハビリテーション」と題したパンフは、高齢者やその家族などを対象に、日常生活の中で行えるリハビリについて分かりやすく解説している。

  パンフでは、生活することそのものが大きなリハビリ効果を発揮し、自分でできることを生活の中で続けることが重要としている。
体操などを通じて「体の機能を保つ」、家事や趣味などを通じて脳を刺激しながら「心の機能を保つ」ことが大切と説明しているほか、日常生活で簡単な家事をしたり、福祉用具などを上手に使ったりして「できることを増やす」、家に閉じこもらず「出かける場所を増やす」方法も示されている。

  体力などが落ちても、「もうできない」とあきらめるのではなく、「まだできる」という気持ちが大切と説いているほか、「心が動けば体も動く」として、仲間と一緒に外出することを勧めている。

詳しくは、全老健ホームページ。』
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2009.04.08  ☆【ゆうゆうLife】小規模多機能の継続困難 研究シンポ、6事業所が現状報告「利用継続が困難」
  8日、産経新聞→

『近隣の高齢者がデイサービスに通ったり、泊まったりできる「小規模多機能型」の研究報告シンポジウム「小規模多機能の今とこれから」(NPO「暮らしネット・えん」主催)が都内で開かれ、全国6事業所が意見交換を行った。

介護保険の小規模多機能型は、中重度になっても住み慣れた自宅で暮らせるよう、24時間365日のサービスとして3年前に始まった。しかし、独居や老老介護の利用者の場合、在宅介護の継続が難しい現状が報告された。
各事業所が持ち寄った1年分のサービス実績の分析から、こうした利用者を支えるには、要介護度相当のケア以上に手厚く対応せざるを得ない実態が判明。各事業所から「要介護2の人でも3くらいのサービスを使う」「時間の延長が多い」「長期の泊まり利用がある」などの声が聞かれた。

さらに、「老老介護の利用者の場合、介護者が緊急入院すると、利用者が介護老人保健施設や認知症高齢者グループホームに入居してしまい、在宅が続けられない」「介護力のある家族と同居していないと難しい」など、小規模多機能型の利用継続が困難な現実が浮かび上がった。』
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 2009.04.08 ☆廃校改修し 地域介護 熊本の小規模多機能ホーム 卒業生も利用
  8日、讀賣新聞→

『高齢者の在宅生活を24時間365日支えようと、3年前に介護保険で制度化された「小規模多機能型居宅介護」サービス。その拠点整備が、全国で進んでいる。廃校となった小学校を改修し、地域密着介護を実践している現場を訪ねた。
無償で借り受け

熊本県山都町の山あいにある地域密着介護「こころ」。登録した住民が通ったり、泊まったりする、定員25人の小規模多機能ホームだ。利用料は、要介護5の2万8120円〜要支援1の4469円まで、要介護度別の月額定額制。

もとは、2005年に廃校になった中島西部小学校の校舎。それを、NPO法人・ボランティアネット夢工房の佐藤豊理事長が、高齢者が住み慣れた地域で、安心して生活を続けられる施設にしようと、町から無償で借り受けて改修。07年5月に開設した。

職員や利用者の中には、この小学校の卒業生もいる。週2回通う渡辺フジ子さん(79)もその一人だ。「一人暮らしですが、ここに来て話をしたりするのがとても楽しい」という。
学校に保存されている、セピア色の卒業アルバムを見ながら、お互いに自分の子どものころの写真を指さし、話が弾むこともある。

「頑張り代」
こころでは、時間や形にとらわれたサービスではなく、利用者によりそった介護サービスの提供を目指している。佐藤理事長は職員らに「やさしく見守る思いやりが大切。すぐに手を貸すことがおせっかいになることもある」と話してきた。

また、車で5分ほどの山間部の畑を借り、ハクサイやソラマメなどを栽培。利用者、職員だけでなく、女性らのボランティアも農作業に参加する。さらに近くの山で、ワラビを採ったり、タケノコを加工したりする。それらを朝市などで販売し、売り上げは旅行費用などに充てている。
年金額の少ないお年寄りらが少しでも助かるようにと、タケノコの皮むきなどを手伝った場合、利用者に「頑張り代」を支払う。現金ではなく、1回50円分、施設の利用料から自己負担分を減らす仕組みだ。

全国で約2000
小規模多機能型居宅介護は、デイサービスのように日中通うだけでなく、必要に応じて泊まったり、利用者宅をスタッフが訪れたりと、柔軟なサービスを提供してくれる。全国で1973事業所あり、利用者数は約3万人と増えてきた。だが、期待されたほど伸びていない。背景には、報酬が低く、単独では経営が成り立ちにくいことや、住民、自治体双方に制度が十分理解されていないことがある。

佐藤理事長は「確かに今の介護報酬では経営的には厳しい面もある。だが、懐かしい思い出が残る建物に通い、生き生きとしてくる利用者も多い。中には介護度が改善した人もいて、やりがいを感じる。より多くの人たちに施設の意義を理解してもらい、地域の在宅生活を支えたい」と話す。』
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2009.04.07  ☆介護する「家族会」支援 行政がボランティア養成
  7日、讀賣新聞→

『高齢者を介護する家族の中には、悩みやつらい思いを抱え込んでいる人も少なくない。こうした家族が集まる「介護者の会(家族会)」を自治体や地域のボランティアが支援し始めた。家族介護の精神的な負担を少しでも解消してもらおうという取り組みだ。

東京・杉並区の阿佐谷介護者の会。会員は地元に住む40〜70歳代の8人。毎月第4金曜日には、区の施設の部屋を借りて交流会を開く。介護の愚痴をこぼし、相談し合う。

「認知症の義母が久しぶりに私の名前を呼んでくれた」「施設職員の言葉に傷ついた」……。お茶を飲みながら、笑顔になったり涙ぐんだりして1時間余り。同じ境遇だからこそ、苦労や喜びをわかり合えるという。この日は、介護し始めてまもない人に、ほかの参加者たちが、要介護認定の仕組みや福祉施設の選び方についてアドバイスしていた。

こうした介護者の会は全国各地にあるが、同じ施設に通う高齢者の家族同士でつくるような小規模なグループが多いという。介護しながらなので会の運営も大変だ。交流会を開く会場の確保にも苦労することが多い。

このため、杉並では4年前から支援体制作りが始まった。まず、区が介護者をサポートするボランティアの養成講座を開催。この講座の修了生たちが、NPO法人「杉並介護者応援団」を設立した。「応援団」のボランティアは2、3人ずつに分かれ、区内の八つの介護者の会に派遣されている。交流会の日には会場の机を並べたり、連絡係になったり。司会役を引き受けることも。阿佐谷介護者の会でも「応援団」ボランティアが会計係を担当している。一方、杉並区も区施設の部屋を提供するなど会場確保に協力する。

「応援団」理事長の北原理良子(りらこ)さんは、「介護者の会が運営に行き詰まって活動を休止した話も聞く。どの地域の会も継続的に活動し、家族がいつでも参加できるような支援をしたい」と話す。

月2回の交流会を開く「目黒認知症家族会たけのこ」(東京)でも、地元の保健師や社会福祉協議会が活動を支援している。交流会には保健師とボランティアが毎回15〜20人も参加する。家族は安心して認知症の本人も連れて来ることができる。昨秋には家族会の親睦(しんぼく)のための1泊2日の箱根旅行も実現。95歳の母親を介護している、たけのこ世話人の竹内弘道さん(65)は「家族にとって、認知症の親や配偶者を家に残して外出するのはなかなか難しい。ボランティアの協力は欠かせません」と話す。

東京女子大教授で臨床心理士の無藤(むとう)清子さんは「つらさや孤立感を抱えている家族は、介護者の会の中で『人とのつながり』を実感することができる。地域のボランティアの果たす役割は大きい」と話している。
◇ ◇

精神的負担は想像以上
介護をしている家族の精神的負担は、周囲が思っている以上に大きい。神奈川県秦野市の高齢介護課が2007年度に、在宅介護をしている家族を訪問して行った調査によると、聞き取りをした家族介護者523人の、ほぼ半数に抑うつ傾向がみられた。「介護期間が5年を超える家族には、精神的なサポートが必要なケースが多い」と同課の担当者は話す。

グループで連携情報交換
身近な所に介護者の会があれば、そうした思いや悩みを同じ境遇の人たちに話すこともできる。「ところが、地域で介護者の会が活動していることを知らない家族がまだ少なくない」と、NPO法人「介護者サポートネットワークセンター・アラジン」(東京)理事長の牧野史子さんは指摘する。

牧野さんは、首都圏の介護者の会のリーダーに呼びかけ、2003年に「介護者の会ネットワーク会議」を結成した。現在、30団体が参加している。グループ同士が連携して認知症のケアに詳しい専門医や臨床心理士についての情報交換などを行っており、「介護者の会」のPR活動にも力を入れている。
05年からはアラジンと「ネットワーク会議」などの共催で毎年、「介護なんでも文化祭」と題したイベントを東京都内で開いている。一般の参加者だけでなく、福祉関係の企業や市民団体のスタッフにも、「ケアする人のケア」の大切さを知ってもらいたいという。

先月、「ネットワーク会議」の有志メンバーが“素人劇団”を旗揚げした。福祉関係のイベントなどに出演し、認知症の人やその家族がどんな気持ちで暮らしているのかを、寸劇などを通して、わかりやすく伝えるのが目的だという。

アラジンの牧野さんは、「介護する家族の問題は、今後ますます大きくなる。介護者の会同士で連携を深め、『介護者のケア』を世の中に訴えていく必要がある」と話している。』
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2009.04.04  ☆特養やグループホームの整備強化-都が高齢者保健福祉計画
  2日夕、CBニュース→

 『東京都は3月30日、今年度からスタートする3か年の高齢者保健福祉計画を発表した。都では2011年度の要介護認定者数を約45万人と見込んでおり、地域ケアの推進や認知症対策に取り組む。そのために、特別養護老人ホームや認知症グループホームなどの整備を強化するほか、11年度までに新たに8400人の介護人材を育成・確保するとしている。

計画では、要介護状態になっても地域で暮らし続けられるよう、地域ケアの推進を掲げている。地域包括支援センター内に「地域連携推進員」(仮称)を配置。保健師や看護師などが推進員となり、在宅介護を受ける高齢者に医療的なアドバイスを行うという。また、医療と介護のサービスを提供する高齢者専用賃貸住宅を普及する。

都は、11年度における都内の施設・介護専用居住系サービスの利用者数は、07年度から特別養護老人ホームで16%、認知症グループホームでは60%それぞれ増加すると見込んでいる。
このため、特養など介護保険施設の整備が進んでいない地域を中心に施設整備を強化するほか、グループホームを拡充し、11年度末に定員を4334人(08年度末見込み)から6200人にまで引き上げるとしている。

 また、事業者による採用や職場改善などを支援し、11年度末までに新たに8400人の介護人材の育成・確保につなげる。』
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2009.04.02  ☆【ゆうゆうLife】わが街を離れず 自宅外での在宅介護(下)
 2日、産経新聞→

『空き家改修、5人が共同生活
  移動コストがかかる過疎地では、民間事業者の介護サービス進出を期待できません。サービス不足のため、要介護度が重くなれば古里の家を離れざるを得ないのが現実です。人口約3800人の滋賀県余呉町もそうした過疎地の一つですが、町内で住み替えができる仕組み作りを進めています。(寺田理恵)

雪国らしい重厚な民家が集落を成す余呉町。町の大部分は山林で、人口は南部の余呉湖周辺に集中する。

町は、高齢化と過疎化で増えた空き家を改修し、高齢者住宅への転換を進める。特別養護老人ホームも老人保健施設もないが、昨年2月、同町池原地区に、初の認知症高齢者グループホームをオープン。同時に、隣接する住宅「結いの家羽衣」を開設した。
結いの家は木造2階建てで、高齢者5人が支え合って暮らす。玄関は旅館と見まがうほど大きく、畳を敷き詰めた廊下は幅が広い。梅川とみゑさん(92)と田中ふじさん(91)は「1人では寂しい」と、1階にある12畳間を衝立で仕切って使っている。

「ふきみそを召し上がりますか」と、梅川さんが小皿によそう。近くで摘んだフキノトウを、砂糖やみりんで炊いた自家製。ほろ苦さが春の息吹を感じさせる味は、家庭ごとにレシピが違う。炊事や洗濯を自分たちで行い、通販で苗を取り寄せて庭作りもする。1階には要介護の女性(91)も住んでおり、元気な2人が3人分の食事を作る・・・』

■つづきはこちら
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2009.04.02  ☆【ゆうゆうLife】わが街を離れず 自宅外での在宅介護(中)
  1日、産経新聞→

『■住民出資、ケア付き住宅設立
「自宅ではない在宅」として、住宅に在宅介護サービスを組み合わせた事業所が注目を集めています。事業所にとっては、利用者宅へ移動せずに済む利点もあり、医療や不動産の異業種参入も。今回は「地域で暮らし続けたい」と、住民が設立した「高齢者住宅と介護保険事業所」を紹介します。
(寺田理恵)

小田急線で都心から約1時間。神奈川県伊勢原市と厚木市にまたがり、戸建てが立ち並ぶ「愛甲原(あいこうはら)住宅」は、昭和40年から約900戸が分譲された。住民の高齢化が進み、高齢化率が約32%となっている。
その中に平成18年、オープンした「風の丘」(伊勢原市高森台)は1階が介護保険の事業所。2階は6室の居室と共用スペースからなる住宅型有料老人ホームでスタッフがリネン交換などの生活支援を行う。

小山和江さん(92)=仮名=は1人暮らしが困難になり、愛甲原の自宅から移り住んだ。時々、自宅に戻って仏壇に手を合わせる。「今は不安はないわね」。かつて、働く母親の子育てを支援していた小山さんは愛甲原に知人が多い。今年の正月には、成人した「昔、世話した子」の家に招かれ、楽しい時間を過ごした。

風の丘の1階には、登録した利用者がやってきて時間を過ごしたり、泊まったり、逆に自宅に訪問サービスを受けたりする。自宅に住み続ける高齢者を支える「小規模多機能型」だ・・・』

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2009.03.31  ☆【ゆうゆうLife】わが街を離れず 自宅外での在宅介護(上)
  31日、産経新聞→

高齢者施設、団地が誘致
  要介護度が重くなり、介護施設に入ると、それまでの人間関係からも離れなければなりません。なじんだ生活を続ける手段の一つは、近所で介護や安否確認などの生活支援サービスが付いた高齢者住宅に住み替えること。提供事業者も、地域の口コミで利用者を集められる利点があります。初回は、エレベーターのない大規模団地の事例を紹介します。(寺田理恵)

都市再生機構(UR)の建て替え事業が続く千葉県船橋市の高根台団地。一角で「高根台つどいの家」の建設が進む。高齢者専用賃貸住宅(高専賃)に介護事業所を組み込んだ建物で、今年6月にオープンする。

団地自治会事務局長の小池芳子さん(68)は「動けなくなっても団地を離れずに済むよう、施設がほしかった。昭和36年に団地ができて以来、病院や保育園などを要求してつくってきました。隣の人も知らない状態から、人をつなげる努力を続け、毎年の夏祭りは40回以上。住み続けたいと願う人がほとんどです」と、期待を込める。

団地では今も約3000世帯が暮らす。老朽化した住宅は段差が多く、旧式の背丈のある浴槽は高齢者にはつらい。一帯の高齢化率は約30%(全国平均21・5%)と高く、家事援助や病院への付き添いなど、有償ボランティアも組織されたが、追いつかない・・・』

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2009.03.31  ☆介護予防事業「聞いたことがない」6割近く
  30日深夜、CBニュース→

『「介護予防事業」という言葉を「聞いたことがない」という人が全体の6割近くに上ることが、コンサルティング会社の三菱UFJリサーチ&コンサルティングが実施した介護予防事業に関する意識調査で明らかになった。

調査は1月30日から2月13日にかけて、40-79歳の5000人を対象に実施。2499人が回答した。回答者は65-79歳が全体の63.1%を占めている。
調査結果によると、「介護予防事業」という言葉を「聞いたことがない」との回答は全体の58.3%で、「知っている」は22.3%、「聞いたことはあるが、内容は知らない」は19.4%だった。
介護予防事業について、全体的に良い印象を持つ人は73.4%で、効果がありそうと思う人も74.3%に上ったが、楽しくなさそうと考える人も55.9%いた。

「将来、自分に介護が必要になるかと思うか」との質問に対しては、「数年以内に必要になると思う」が2.5%で、「時期は分からないが将来必要になる」が39.9%に上った。
また、介護が必要になることについて80.3%が「不安がある」と回答しており、このうち83.6%が不安の理由として「家族に迷惑が掛かる」を挙げている。

「心身の機能の低下は予防できるか」との質問には、89.8%が予防可能と回答した。』
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2009.03.29  ☆介護ロボット実用化へ支援…経産省方針
 29日、讀賣新聞→

『経済産業省は、人手不足の介護・福祉の現場で役立つロボットの実用化に向けた支援策に乗り出す。
介護が必要な人が指示すればモノを運んで来るタイプや、人の移動を助ける車いすタイプなどを集中的に支援する。補助金制度を創設するほか、ロボットの安全性や衛生面の基準作り、ロボットが公共地域などで動くための法整備も検討する。

 日本は工場などで稼働する産業用ロボットでは世界市場の7割のシェア(市場占有率)を持ち、国内の市場規模は7000億円に成長しているが、介護・福祉用はメーカーや大学の開発段階にとどまる。

 経産省は介護・福祉用ロボットが普及すれば、産業用を合わせたロボット産業の国内市場規模が2025年には6兆2000億円に拡大すると見込んでおり、補助金制度などを活用しメーカーに介護・福祉分野への技術移転を促す考えだ。』
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 2009.03.29 ☆福祉用具の個別援助計画書の標準様式を公表
  27日夜、CBニュース→

 『全国福祉用具専門相談員協会は3月27日、東京都新宿区で記者会見を開き、協会が作成した福祉用具の個別援助計画書の標準様式を公表した。計画書はA3用紙1枚で、「基本情報」と「利用計画」で構成されている。

介護保険制度では、サービスによって個別援助計画の作成が義務付けられ、計画に沿ってサービスを提供しているが、福祉用具を利用する場合は、個別援助計画書の作成義務はない。
しかし、同協会はサービスの向上につなげるため、個別援助計画書のフォーマットを検討し、今回発表した。

 福祉用具個別援助計画書は、福祉用具の選定に必要な利用者の「基本情報」と、利用目標や選定理由、用具の機種、利用に際しての留意点を記入する「利用計画」で構成され、A3で1枚にまとめてある。
計画書は利用者や家族、ケアマネジャーに渡すほか、サービス担当者会議などで活用することを意図したものとなっている。

 同協会の岩元文雄理事は、「現場の福祉用具専門相談員は計画書を書くことがないため、サービスについて論理的な説明ができていなかった」とし、計画書の活用が相談員の将来的なレベルアップにつながると述べた。』
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2009.03.26  ☆資格ない医療行為 議論の行方注目
  26日、讀賣新聞→

『高齢化に伴い、医療と介護の両方を必要とする高齢者が増えています。介護の現場では、看護職員の手が足りないため、違法を承知で介護職が一部の医療行為を行っていることが大きな問題になっています。厚生労働省は2月、特別養護老人ホームで働く介護職と医療行為のあり方を考える会議を発足させました。しかし、関係者の間には様々な意見があり、議論の行方が注目されています。

「医療行為」とは「医師の医学的判断と技術によらなければ、人体に危害を及ぼすおそれのある行為」を指します。医師法などで、医療行為は医師のほか、医師の指示を受けた看護師ら医療職にしか認められていません。

一方、介護の現場では、一部で介護職によるたんの吸引や床ずれの処置などの医療行為が行われています。医療の必要度が高い高齢者の在宅生活者が増える一方で、利用料が高いために訪問看護を使いにくいことが理由の一つとされています。特養ホームでも、医療が必要な利用者が多いにもかかわらず、看護職員の配置基準が入所者100人に3人と少なく、夜間にたんの吸引などが必要になった場合、介護職員が行わざるを得ない実態があります。

資格のない介護職による医療行為は、利用者の安全面から問題があります。介護職側も、負担感は大きく、離職の原因にもなっています。

厚労省は、2005年の通知で、体温の測定や爪切りなど介護職が行ってもいい行為のリストを公表。さらに、在宅介護に限り、一部のたんの吸引は「やむを得ない措置」として介護職に認めるなど、対応に乗り出していますが、根本的な解決には至っていません。

介護職の医療行為については、介護関係者から「一部を解禁すべきではないか」という意見がある一方、医療関係者からは、「療養病床の削減など、医療の必要な人向けの施設が減ったことが問題。医療行為には危険が伴う。医療が充実した施設を増やすべきだ」という意見が出ています。

介護職に医療行為を認める場合、十分な研修や待遇の改善も必要になります。高齢化が進むなか、幅広い議論で解決策を模索する必要があります。』
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 2009.03.26 ☆地域包括に職員確保を 厚労省が市町村に周知促す
  25日、産経新聞→

『地域包括支援センターが介護予防のケアプラン作りに追われ、市民の生活相談や高齢者虐待防止ネットワーク作りなどの業務に対応できずにいる。厚生労働省は先月、介護保険などの都道府県担当者会議でセンターの業務が回らない場合は、介護予防ケアプランを作る専従職員を確保するよう、市町村に周知を促した。

地域包括支援センターには、経験が5年以上で一定時間以上の研修を受けた主任ケアマネジャー、保健師、社会福祉士の3専門職が配置される。しかし、同省は介護予防のケアプラン作りは、一般のケアマネジャーや、経験3年以上の社会福祉主事などでもできるとしている。

同省の資料によると、全国3976カ所の地域包括支援センターのうち、3職種のみで介護予防業務を行うセンターは55・9%で、介護予防専従職員を配置し、3職種の負担を軽減するセンターは44・1%に止まっている。』
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 2009.03.26 ☆家族が危ない:シリーズ介護・第2部 反響特集/下 終わりが見えない
  25日、毎日新聞→

『介護者支援の必要性を訴えた連載「家族が危ない」。男性介護や経済的負担、心の問題でも数々の体験が寄せられました。24日に続き一部を紹介します。

◇足の不自由な父と暮らす独身男性--「施設は嫌」仕事犠牲に
切迫した1通のメールが取材班に届いた。<介護疲れで罪を犯す人の気持ちがよく分かります。介護が終わり自由になる時が来れば、今度は自分の老い支度。未来はあるのでしょうか>。差出人の大阪府内に住む独身男性(44)を訪ねた。

図書館で働く男性は足の不自由な父(82)と2人暮らし。父はまだ「要介護1」で判定は軽いが、1人では外出できず、家の中もつえなしでは歩けない。家族以外の介護を拒むので、ヘルパーもデイサービスも利用していない。嫁いだ姉にはなかなか協力してもらえない。父は「お前に嫁がいれば介護してもらえた」と言う。結婚相談所に行ったこともあるが、紹介された女性に介護していると告げると、やんわり敬遠されたという。

朝は6時前に起きて父の1日分の食事を用意する。週1、2回は車で病院へ連れて行き、家に届けてから出勤。休みは掃除と洗濯に明け暮れる。仕事中も父が1人でどうしているか気になるが、職場では既に指導的な立場にある。人員削減で残業も増え、育児や介護中の同僚は他にもいるので、「自分だけ『介護があるから』と早くは帰れない」。でも「介護が待ってる。帰りたくない」と思ってしまう時もある。

先日、家を空ける用事ができて、父を初めてショートステイに預けた。何カ月も前から説明していたのに当日になり強く抵抗され、どうにか連れて行った。翌々日引き取りに行くと、スタッフに「今後は預かりません」と言われた。つえを振り回し暴れたという。思わず父を責めた。「オレは一生どこにも行けないのか! かごの中の鳥なのか!」。父がひどくおびえる姿を初めて見た。以来、しかることが怖くなった。

施設に入れることも勧められるが、「そんなことをするくらいなら、仕事を犠牲にしてでも自分が介護します」。10年前に亡くなった母を十分介護できず、「父にはできる限りのことをしてあげたい」からだ。「なのに男手だけで家事がちゃんとできない。栄養のあるものを食べさせてもあげられない」

仕事との両立に悩んでいた時、介護離職者が増えているという記事を見た。「同じ気持ちでいる人がこんなにいるのか」と心強くなった。男性は訴える。「子どもは成長して手が離れるけれど、介護は終わりが見えない。もっと支援してもらえないものでしょうか」【細川貴代】

●優しくできなかった
山寺で尼僧として信心していた母が「虫が体に入ってくる」と電話してくるようになり、訪ねると部屋は足の踏み場のないほどゴミだらけ。大阪の我が家へ連れ帰り、認知症と診断されました。

私は当時介護の仕事をしていて、認知症の方もお世話していたのに、いざ自分の母の介護となると怒り散らすことしかできません。「なぜそんなことをするの」。病気だと分かっているのに母の変わりようを受け入れられず、そんな言葉しか出ないのです。人を殺(あや)めようという気持ちが起こったのは生まれて初めてでした。私の勤務中は娘が徘徊(はいかい)しないよう見ていてくれたのですが、暴力を振るわれ、娘の心も折れてしまいました。

状況を見かねた社協の人に老人ホームへの入所を勧められました。罪悪感がありましたが、「このままではみんなが駄目になりますよ」と言われ、決心しました。あの勧めがなければ、家族の誰かが犯罪者になっていたのではと考えると、恐ろしくなります。こうして周囲に助けられ、3年前に母をみとりました。なぜもう少し優しくなれなかったのか。でもあの状態では余裕がなかった。余裕を持てるサポートがなければ、なかなか乗り越えられないと思います。=大阪府松原市、主婦、中川誓子さん(44)

●経済的支援を
介護14年目に入った61歳の独身者です。47歳で認知症の父の介護を始めた時は、よもやここまで続くとは思いませんでした。職を辞して家に入り、父が亡くなった後に仕事をしようと準備しているうちに、今度は母が脳梗塞(こうそく)に。私も狭心症や肝機能に要注意で、不眠や頭痛、耳鳴りが気になります。介護保険でサービスが選べるようになり、少しは良くなったとは思いますが、今一歩血の通ったシステムに進めることが大切だと思います。介護サービスを利用できるだけでなく、介護する家族が報酬を受け取れるような選択肢もあるほうがいい。年金も支払い免除で減額支給ではなく、せめて主婦並みに基礎年金を満額受給できるようにしてほしいです。=静岡県東伊豆町、無職、山里倫子さん(61)

●人ごとと思えず
会社を辞めて1人で母と弟の介護をする神達五月雄(かんだついつお)さんの記事を読みました。家族構成が似ており、とても人ごととは思えません。うちにも子どもが2人いて、長女に知的障害があります。弟には介護の苦労はさせたくありませんが、施設も足りない、他に介護する人もいない、ということなら、やはり身内がみるしかないのでしょう。子の人生は何なのか、親としては考えてしまいます。でも神達さんの「少しでも笑える生活をしたい」というのは、とてもいい目標だと思いました。=神奈川県小田原市、主婦、戸井田友子さん(43)』
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2009.03.24  ☆家族が危ない:シリーズ介護・第2部 反響特集/上 これ以上、頑張れない(介護)
24日、毎日新聞→

『「介護保険があるのに、なぜこんなに大変なの」「もう限界です」。3日から5回にわたり連載したシリーズ介護第2部「家族が危ない」には、在宅介護を続ける家族の窮状を訴える多くの手紙やメールをいただきました。その一部を2回にわたり紹介します。

◇夫は「要介護5」 介護報酬3%アップで、サービスの上限額を超過
<これ以上、頑張れない。どうしてもヘルパーさんの協力が必要です。利用限度額の上限を上げてほしいのです>
山口県防府市の会社員、村野京子さん(50)は3月初旬、舛添要一厚生労働相のホームページにメールを送った。連載「家族が危ない」に目がとまったのはその翌日だった。

 京子さんは夫婦2人暮らし。夫の邦彦さん(50)は糖尿病で失明したうえに脳梗塞(こうそく)で倒れ、最も重い「要介護5」と判定されている。京子さんは一家の大黒柱として働きながら、夫の希望する在宅生活を支えている。介護と仕事の両立は、介護保険サービス(1割負担)を最大限利用することで、かろうじて成り立ってきた。週5日のサービスだけで利用上限額(要介護5は35万8300円)いっぱいになり、週末はすべて1人で介護している。

 ところが2月末、ケアマネジャーから「サービスを減らさないと4月以降は上限額を超えてしまう」と聞かされた。国は介護の人手不足解消策で4月から介護報酬を3%上げる。そのためサービス単価が上がり、しわ寄せが来るというのだ。
京子さんの日々は分刻みだ。午前5時に起き、小さな体で夫を抱えて簡易トイレへ。血糖値を測りインスリン注射を打ち、朝食を食べさせ、7時半前には会社へ向かう。日中、邦彦さんは透析やデイサービスに送迎付きで通い、京子さんが帰宅するのは午後5時半。夜は毎日2、3回トイレに起こされ、お互いストレスがたまる。邦彦さんが「殺してくれ」と叫んだ時には「このまま2人で人生を投げ出せたら楽だろうに」という思いが頭をよぎったという。

 結局、4月からの負担はケアマネジャーが市役所に掛け合い、透析の前後に利用するヘルパーを医療保険でカバーできる見込みになった。それでも京子さんの制度への不安は消えない。「介護報酬をアップするなら、利用上限額も上がると思っていた。仕事をしながら介護するのは、ぜいたくなのでしょうか」【有田浩子】

●介護で燃え尽きた母
記事を読み、寝たきりの祖父母の介護に明け暮れた母のことを思い出しました。近所の人や父は「嫁が親の面倒を見るのは当たり前」と言いました。母が体を壊した時、私は休養を取るよう勧めましたが、母は聞き入れませんでした。祖父母が亡くなった後は「燃え尽き症候群」になりました。あの時、母の心を介護以外に向けてあげるべきだったと後悔しています。でもどうやったらそれができたのか、今でもわかりません。=栃木県、主婦(36)

●国は現状を直視して
母ががんを発病し、仕事を辞めました。貯金を取り崩し、お互い「二人で一つ」を合言葉に生きてきました。私も体が丈夫ではなく、気丈な母は私を気遣い、調子がいいと炊事などもしてくれます。でももしバランスを崩したら、どうなるでしょう。介護保険制度ができてもうすぐ10年目だそうですが、介護を取り巻く状況が良い方向に向かっているとは思えません。制度を中心になって作った人、提唱した人、現状をもう一度直視してはどうでしょうか。=山口県宇部市、家事手伝い、大石文女さん(54)

●3人の親が「要介護」に
父は有料老人ホームに入居。パーキンソン病の母は妹の家で暮らしています。昨年、母を妹に預けて落ち着いたところで、姑(しゅうとめ)が倒れ入院しました。病院への支払いは次男の嫁である私がしています。仕事とボランティアは続け、友人・知人も愚痴や悩みを聞いてくれます。家族の理解もあります。それでも父、母、姑と3カ所を回って気遣う生活は正直、つらいです。経済的負担も大きく、せめて父だけでも費用の安い特養に、と願っています。=大阪府、自営業、女性(52)

●先の見えない苦しさ
8年前、祖父を看取(みと)りました。祖父は妻子を先に亡くしており、24時間態勢で看病したのは私たち孫でした。先が見えずに追い詰められ、亡くなる前日、意識のない祖父に「私、疲れたよ」と言ってしまいました。亡くなったのはあの言葉のせいかと今も後悔しています。たった10日間でもつらいのですから、(介護殺人の記事で紹介した)寝たきりの妻を13年介護して死なせた男性の苦労は、計り知れないものだったのでしょう。=埼玉県、主婦(41)

●今度は私がサポーターに
昨秋まで22年間、在宅で母の介護をしていました。6年間は父の介護もあり、一人っ子の私は仕事を辞めました。あらゆるサービスに支えられてきましたが、父が「丈夫な娘が一人いてよかった」と言ったように、家族の介護力あってのことでした。続けられた理由は(1)深刻に考えない(2)他人と比べない(3)介護から時間的にも空間的にも意識して離れる(4)弱音を吐ける友人を持つ(5)緑の中を散歩する--など。今度は私が介護者のサポーターになりたいと思っています。=東京都北区、フリーライター、藤田越子さん(50)』.
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2009.03.24  ☆介護保険料見直し 認定者増え自治体苦慮(介護)
23日、神戸新聞→

『4月に見直される六十五歳以上の介護保険料。負担を少しでも和らげようと、余剰金を積み立てた基金を取り崩す市町もあるが、三年後の見直し時期には「再度、増額するのは必至」とする自治体もある。要介護認定者が増え続け、給付費が年々膨らむ中、適正な介護サービスの給付ができているのか、本格的に検証する動きも出始めた。

 五百五十円増額予定の養父市。それでも「現状では、新規の施設整備は厳しい」と担当者は嘆く。後期高齢者割合が県内最高の約二割(二〇〇八年六月、県調べ)という実情もあり、保険料は県内最高額となる。

  「(介護)サービス充実とは相反するが、住民の声を重視した」とするのは小野市。市民アンケートで意向を確認した上、据え置きを決めたという。相生市は「今の経済状況から、負担を増やせない」。尼崎市も、積立金のほぼ全額を投入する予定だが「次回の見直しでは(据え置きは)厳しい」とみる。

 減額を予定する東播磨の三市町は、過去二回の見直しで計二千円前後増額し、住民が不服審査請求をするなど反発した。加古川市は「次期見直しで増額に転じれば混乱を招くかもしれないが、余剰金は速やかに還元すべき、と判断した」と説明する。

 前回の見直しで、同様の理由から、合併前の旧町の余剰金を還元、減額した丹波市は今回、県内で最大上げ幅となる。

 保険料見直しに際し、厚生労働省は、基金を可能な限り取り崩すなどし、増額幅を最小限とするよう要請。一方で兵庫県は「中長期的に安定した保険料の設定」を求め、大幅な取り崩しに慎重な姿勢だ。このため増額、据え置き、減額と県内市町の対応は分かれた。

同省の指針などを受け、約半数の市町は、保険料徴収額について、所得に応じた階層を細分化。低所得者の負担を軽減し、高額所得者も収入に応じた徴収策を講じる。

こうした中、各市町は、要介護認定やケアプラン、給付などが適正かどうかの検証に力を入れる。高砂市などは、〇九年度から介護給付適正化システムを導入する。

 要介護認定率が高い朝来市も、外部委託していた認定業務を市職員が直接行うなど体制を強化するが「住民に必要なサービスの基盤整備をすれば、高負担にならざるを得ない」と困惑顔だ。(石沢菜々子、広岡磨璃)』
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2009.03.23  ☆【ゆうゆうLife】介護職員 「たん吸引」解禁に期待 医療側からは慎重論も
23日、産経新聞→

『■現在、違法でも夜間に実施
  介護職員に法律上、認められない「たんの吸引」が解禁されるとの期待が高まっている。現在は「医療行為」とされ、施設で介護職が行うのは違法だが、現場では、やむにやまれず行われているのが実態。昨年11月には桝添要一厚労相の有識者会議が解禁を提言。今年2月には厚生労働省が検討会を発足させ、先行きに注目が集まっている。(佐藤好美、寺田理恵、清水麻子)

先月開かれた厚生労働省の「特別養護老人ホームにおける看護職員と介護職員の連携によるケアの在り方に関する検討会」。やりとりを聞いた看護師は「たんの吸引は当然、施設職員の仕事として認められるかのように話されていて、驚いた」と振り返る。
問題になったのは、特養などで入所者のたんの吸引を、だれがするか・・・。』

■つづきは こちら
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2009.03.19  ☆介護職の医療技術・知識の必要性を強調-厚労省・宮島老健局長
  17日深夜、CBニュース→

『厚生労働省の宮島俊彦老健局長は、3月14日に開かれた日本介護経営学会のシンポジウムで、「介護報酬と介護経営」をテーマに講演した。この中で、介護福祉士は基礎的な医療ケアができ、ケアマネジャーは医療についての知識を持つことが必須の条件になると強調した。

宮島局長は来年度の介護報酬改定について、「一定の勤続年数や常勤職員が多い場合を評価する。人材に定着してもらい、介護現場の落ち着きを取り戻すもの」と説明した。

また、昨年11月に最終報告を出した社会保障国民会議でのシミュレーションを基に、医療・介護分野で今後必要となるマンパワーについて説明。「急性期医療を確立し、今の医療崩壊を防ぐ。患者は早く病院を出ることになるため、在宅や介護ケアにつなげることが必要。受け皿は施設というより、居住系施設や在宅を想定している」と述べた上で、2025年には看護職員が07年と比べさらに約70万人必要になるほか、介護職員は07年の117万人の倍以上の255万人が必要との試算を紹介した。

■消費税次第で「分権型」介護保険制度も
宮島局長は、3年後の介護報酬と診療報酬の同時改定について、「消費税の議論も政治日程に上ってくるかもしれない状況で、個々の問題をどう扱うかが議論になる」とした。

財源の確保について、介護保険料と後期高齢者医療制度を合わせると、月に1万円を超える自治体も出てくることなどから、保険料はどこまで負担できるのかが議論になるとした。

宮島局長は「消費税の行方によって、財源問題は大きく様相を変えていく。消費税が社会保障目的税となった場合は、すべて国に行くのか、今まで通り地方にも配分するのかという議論は、現在のところ抽象的なレベルにとどまっている」と指摘した。
その上で、「国の分の消費税を年金に回し、地方分は全部介護に回して、介護は国庫負担でなくなるという選択もあり得る。そうすると財源の面から見て、かなり分権型の介護保険を構想しなければならなくなる」と述べた。

■フィンランドの介護教育制度を紹介
また宮島局長は、看護師、介護福祉士の教育体制について「いずれ看護師4年制、介護士3年制に移行していくのが少し先の目標」と述べ、看護師は医師との関係でより独立性の高い内容に従事し、介護福祉士は基礎的な医療ケアを行うのが一つの方向性になるとした。

宮島局長は、介護の教育カリキュラムとして「一番気に入っている」というフィンランドの制度を紹介した。基礎学習の2年間で「リハビリ援助」「介護と看護」「成長への指導と援助」の3つのテーマについて学んだ上で、3年時には高齢者、障害者、看護・介護専門課程、リハビリ専門課程などの分野を選択すると説明。「保育士、准看護師、介護福祉士、歯科衛生士もケアに携わる基礎的職種と考えられている。障害者の施設から、ホームヘルパーになるといった柔軟性がある制度」と指摘した。

また、「在宅ケアは『多職種共同』といわれているが、医療と福祉ではベースが違うと言っていてはうまくいかない。今後、介護福祉士は基礎的な医療ケアができ、ケアマネジャーは医療についての知識を持つことが必須の条件になるのではないか」と述べた。

一方、日本では有料老人ホームや高齢者専用賃貸住宅(高専賃)など居住系施設が少ないと指摘。今後も特養や老健は一定数を整備する必要があるが、圧倒的に足りないのが「高齢者の集合住宅」とし、国土交通省との間で、集合住宅の1階部分にデイサービスや訪問看護ステーションを置き、2階から上をバリアフリーの住宅にするといった計画を進めているとした。都会での高齢化が急速に進む中、「居住系施設を整備し、訪問診療、訪問看護、訪問介護が外からサービスを入れる形にならざるを得ない」と説明した。

宮島局長はこのほか、訪問看護ステーションが減っていることに危機感を示し、「複数の訪問看護ステーションを束ね、事務処理や機材管理などを集約する訪問看護センターを来年度から実験的に整備していく」と説明した。
訪問サービスの在り方についても、「訪問看護などでも、もう少し時間が短くてもいいのではないか」と指摘した。

また、病院ではドクターや看護師、理学療法士や作業療法士などがITを利用して、患者のカルテを参照し、患者へのサービスやケアの履歴を確認できることを紹介し、「在宅ケアでも同様の仕組みが必要となるのではないか」と述べた。
今後の介護報酬上の評価についても、「介護のサービスの質を評価して、それに対価を支払うという仕組みに戻していかなければならない」と述べた。』
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 2009.03.19 ☆介護現場の労働環境を考えるシンポ-日本介護福祉士会
  18日夜、CBニュース→

『日本介護福祉士会は3月15日、介護現場の労働環境について考えるシンポジウム「魅力ある介護の職場を創造するために」を東京都墨田区で開催した。この中で、アンケートなどから、経営者と現場の意識のギャップが大きいことなどが指摘された。

シンポジウムでは、介護従事者の労働環境の改善についてのアンケート結果を公表。アンケートは今年2月に実施し、介護福祉士である同会の会員2499人から回収した。
現在の職場への満足度を聞いたところ、「満足」8.1%、「やや満足」37.2%、「やや不満」32.8%、「不満」21.2%となった。「(経営側に)最も改善してほしいこと」については、「雇用されている状況」34.5%、「介護をする人的環境」30.2%、「運営・管理者の姿勢」25.0%の順となっている。

職場環境に対する意見(自由回答)として、「利用者の命を預かる精神的・体力的にきつい仕事の割には、給料が安過ぎる」「介護職が社会的に認められ、生涯を通して働ける環境をつくってほしい」といった意見が多かったほか、「経営者・管理者にもっと現場の状況を理解してほしい」「介護従事者のスキルアップが必要」という声もあった。
同会の三橋一久常任理事は、「労働状況への不満は多い。専門職としての自覚が持て、夢を実現できる環境が必要」と述べた。

続いて講演した伊豆介護センターの稲葉雅之代表取締役は、採用時に以前の職場への不満を聞くと、「経営者と介護職員の意識のギャップが大きい」と指摘。「現場職員は利用者のことを考えたいが、上司や会社は『数字』ばかりだ」という声も聞くという。
同社では、「エクセルスタッフ」と呼ぶ、社員からの相談を受ける相談員を置いており、職員は上司を飛び越して相談できるという。
稲葉氏は、人材が不足しているのは管理職ではないかと指摘し、「しっかりとした管理職がいれば、割と現場職員は辞めない。上司と部下とのある程度『ウエット』な関係は、あの人だから頑張ろうという意識も生むのではないか」と述べた。

介護職専門の派遣会社「パソナスパークル」の田中千世子・ケアワーカー派遣事業部長は、197人の介護職派遣社員へのアンケートの結果を紹介。派遣社員の勤務形態について、約8割がそれなりに満足しているが、「派遣社員は職場での人間関係のストレスを軽減できる一方で、正規職員と一定の距離感を保って仕事をしている」と指摘した。また、最終的には直接雇用されたいという人は多いが、「派遣というスタイルは『踊り場的』な雇用形態としてそれなりの意味を持っているのでは」と述べた。

東京都福祉人材センターの尾ア百合香・人材情報室統括主任は、都内の福祉施設が集まり人材の確保と交流を進める「福祉人材確保ネットワーク事業」について説明。一昨年から福祉施設の合同採用試験を行っているが、「人を採用できる法人と、採用にまで至らない法人、面接にも至らない法人に分かれる」と指摘した。

現在、福祉・介護の仕事のイメージアップに取り組んでおり、それぞれの施設でも「面接で大変な面だけを言うのではなく、こんなにやりがいがあるというポジティブな側面も伝えてほしい」と述べた。また、学生は職場の雰囲気を細かく観察していると指摘し、「職場の雰囲気を良くして、人が採用できず現場がさらに大変になる『負のスパイラル』を断ち切ってほしい」と訴えた。』
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2009.03.17  ☆認知症患者 社会で支える 専門家ら協議会設立 一般向け「検定」も
  17日、讀賣新聞→

『認知症への理解を広めようと専門家らが呼びかけて、今月9日、「日本認知症コミュニケーション協議会」が設立された。
理事長で日本大学文理学部教授の長嶋紀一さん(心理学)は、「認知症になっても安心して暮らせる社会にするために、福祉や医療、介護分野や企業などとも連携し、人材を育てたい」と設立の狙いを説明する。

具体的には、レクリエーションや化粧、調理などの「アクティビティ」を取り入れたケアの研究を進め、患者・家族を社会で支える仕組み作りに取り組む。

また、一般を対象にした「認知症ライフパートナー基礎検定」を行う。認知症の人との接し方やコミュニケーション手法を身につけた人を増やすことを目的としている。
副理事長に就任した評論家で「高齢社会をよくする女性の会」理事長の樋口恵子さんは「これまで認知症になった時にどうしたらよいか具体的な手がかりがなかった。周囲の人が認知症を理解し、まなざしをちゃんと注ぐ活動は意味がある」と話している。

問い合わせは、同協議会(03・5388・4134)へ。』
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2009.03.17  ☆薬剤師の地域連携(上)近くの介護施設 OB・学生行き来
  17日、讀賣新聞→

服薬経過など実地観察
医療と介護の連携が進む現場で、薬の専門家である薬剤師が担う役割への期待が高まっている。慶応大薬学部(東京・港区)では、近くに出来た介護施設と連携し、地域に密着した薬剤師を養成するなどの取り組みに力を入れている。(内田健司)

貴重な体験
毎週火曜日の朝。東京・新橋にある福祉プラザさくら川の5階、老人保健施設「新橋ばらの園」の食堂を、朝食の配膳(はいぜん)をする介護職員や、薬を配る看護師に交じって、薬剤師や薬学部の学生が行き交う。

 学生らは紺色のユニホーム。胸には「慶應義塾大薬学部」とプリントされている。午前7時半から1時間半程度、顔なじみになった入所者に声をかけたり、食事中の様子や顔色、手の震えなどを細かくチェックしたりする。

 薬剤師は全員、薬学部の前身、共立薬科大のOBで、7、8人が交代で通ってくる。薬学部の学生も年間約20人が参加。先輩らから高齢者とコミュニケーションをとるコツや、薬を飲んだ後の経過観察の重要性などを学んでいる。調剤薬局でパートで働いているという薬剤師の一人は、「家族が薬を受け取りにくるケースが増え、実際に服薬する高齢者自身をみる機会が少ないため、施設では貴重な体験をさせてもらっている」と話す。

継続望む声
連携のきっかけは、施設側が、入所者の薬について、共立薬科大(当時)内の付属薬局に相談を持ちかけたこと。さくら川は、旧港区立桜川小の跡地に建てられた、特別養護老人ホーム、知的障害者更生施設などが一体となった施設で、新潟県長岡市に本部を置く社会福祉法人長岡福祉協会が、初めて東京で運営を手がけることになった。

 大学側も、学生の実習やボランティアの受け入れを求め、2006年5月の開設当初から、歩いて5分程の施設に、薬局から薬剤師が出向いて入所者ごとに薬を仕分け、朝や夕方の申し送りにも参加。学生は、食事時間帯に訪問するようになった。
07年度以降、学生らがヘルパー2級資格を取得し、介護知識も深めた。また、入所者に名前で呼びかけた方が会話がスムーズに進んだ体験から、食事の際の座席表を作成。訪問前に名前を覚えたり、研究室に戻ってからも、気になる症状などを話し合ったりもしている。

大学4年の際に初めて参加し、現在は学生を引率する岸本桂子助手は、「高齢者の病態や服用の様子を実際に見ることはとても参考になります」と話す。
常駐の薬剤師がいない施設側にとっても、薬剤師への期待は大きい。

 施設が昨年5月、職員を対象としたアンケート調査をしたところ、薬学生の訪問を歓迎する声がほとんどだった。薬剤師に、看護師らが、薬の効果や副作用、飲み合わせなどについて、その場で質問することができ、連携の効果を実感していたことが分かった。また職員らが、薬剤師の卵である学生にも気軽に質問しやすいという面があり、今後も継続した連携を希望する回答が多かった。
逆に、施設の理学療法士が大学で講義したり、施設で薬の勉強会を開くなどの交流も始まっている。

施設長の平沼俊医師は「頻繁に来ていただくことで、顔見知りにもなり、薬のことで看護師の負担軽減にもつながる。介護士も、高齢者に使う薬に対する理解を深め、入所者の病状などの細かな変化に気を配ることができる」と話す。

小、中学校も訪問
薬学生らと地域とのかかわりは、さらに広がりつつある。港区学校薬剤師会と連携。薬剤師免許を取得した大学院生らが、港区内の小、中学校を訪問し、手作りの教材を使って正しい薬の使い方などを説明する「薬育」授業も行っている。
慶応大薬学部の福島紀子教授(社会薬学)は、「高齢化が進む中、高齢者が自宅や施設で、薬を服用した前後にどう病態が変化するかを見極める薬剤師の役割はますます大きくなっていく。地域密着型薬剤師の養成にも積極的に取り組んでいきたい」と話す。

同学部では4月以降、老人保健施設での取り組みに一定日数参加した学生には単位を与えるなどし、連携を後押しすることにしている。』
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2009.03.13  ☆相模原市:「老老介護」虐待対策、初の専門家会議 /神奈川
  13日、毎日新聞(神奈川)→

『老老介護の果てに高齢者が介護疲れで虐待を受けたり自殺したりする悲惨な事態を食い止めようと、相模原市は「困難ケースへの介入プロジェクト」の行動指針作成に乗り出す。問題を抱えた家庭に介護関係者や行政が手を差し伸べられる方法を探ろうと、専門家や学識経験者計20人でつくる専門家会議の初会合が12日開かれた。

20人は高齢者虐待問題や医学、心理学、看護学、法律などの実務者や専門家。持ち場を越えて「一歩踏み込んだ取り込みと地域全体で高齢者を支えるケア体制の構築」を目指す。会議では1年間かけてモデル事業も実施しながら指針を作る。

きっかけは昨年5月に市内で起きた老夫婦の無理心中事件。夫(当時80歳)が介護している妻(同77歳)を殺し、介護疲れをほのめかす遺書を残して自殺した。夫はケアマネジャーから訪問介護などを勧められていたが拒否していたという。

市によると、在宅介護で高齢者が家族から虐待された事案は06年度67件、07年度70件。一切のかかわりを拒否されるケースさえあり、現場では対応に困難を極めているという。』
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2009.03.13  ☆【ゆうゆうLife】編集部から 家事力が左右する介護負担
  13日、産経新聞→

『「うわあ、きれいな部屋ですね」。「独身男性の母介護」の取材で、母を介護する伊藤隆之さん(48)のお宅を訪れ、思わず声をあげてしまった。
ほこり1つなく、すっきり片づけられている。伊藤さんいわく「不要な物を捨てれば、物が少なくなり、自然と掃除や整理整頓も早くなる。昔から母と一緒に家事をしてましたから」。

料理も得意という。中学時代には、自力で豚肉のショウガ焼きを作っていた。洗濯も苦ではない。Yシャツのアイロンがけもお手の物。介護に悩んだこともあった伊藤さんだが、今は煮詰まらずにこなす。

一方、母親に家事のすべてを頼ってきた男性は、介護に直面すると、きつい介護にさらに家事ストレスがかかる様子。ハードルをひらりと乗り越える背景には、家事能力の有無がありそうだ。

話は母介護に限らない。「介護は要らないが、家事が苦痛だからヘルパーを」という声は、高齢男性からもよく聞く。将来、介護施設には今以上に入れなくなるだろう。家事能力のない男性は(女性も)、せめてこなせるようにしておかないと、困るに違いない。

最近、会社に自作のお弁当を持参する男性、いわゆる“弁当男子”が増えているという。子供が中、高校生になったら、男女に限らず、月1回くらい、自力で弁当を作らせよう。そう思った連載取材だった。(清水麻子)』
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2009.03.12  ☆【ゆうゆうLife】独身息子の母介護(4)仲間と共に「幸せ」かみしめ
  12日、産経新聞→

『不器用な独身息子らが、母の在宅介護を楽しんで続けるには、同じ介護経験を持つ仲間との交流が欠かせません。全国には、介護で悩んだときに相談できる家族会が多数あり、最近は独身息子らの参加も目立っています。(清水麻子)

午前11時。母(77)を載せたデイサービス車を見送り、家事を済ませ、ゆっくり朝風呂につかる。「幸せだなあ」。東京都国分寺市の伊藤隆之さん(48)は、しみじみ思う。
母は要介護5。5年前、認知症と診断された。当時、伊藤さんは43歳。将来独立する夢があり、飲食店で働いていたが、介護役を担うのは自分しかおらず、辞めて介護に専念するようになった。

収入は母の遺族年金のみだが、伊藤さんは「優しかった母に恩返しができる生活は、とても人間的」と前向きだ。残り物を工夫しておいしい食事を作り、母の便秘解消法を工夫するのも創造的で、また楽しい。

しかし、かつてはこんな前向きな気持ちではいられなかった。母が認知症と診断される前は、「保険を解約された」と騒ぐ母に腹が立ち、ひどい言葉を投げかけたことも。認知症と判明してからも、この先どうなるか予測がつかず、不安だった・・・』

■続きは こちら
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 2009.03.12 ☆家族が危ない:シリーズ介護・第2部/4 「私がやらねば」支援拒み
  11日、毎日新聞→

◇悩む地域センター「心開いてくれない」
06年の介護保険法改正で各地に新設された「地域包括支援センター」。高齢者に関するさまざまな相談を受け、訪問活動などで実態を把握し、必要なサービスにつなぐ役割も担っている。センターの活動の最前線からは、在宅介護をする家族の現状と危機介入の難しさが浮かぶ。

 「もう嫌だ。夫を殺して私も死にたい」。東京都杉並区の高齢者施設で2年前、夫をデイサービスに預けに来た妻が訴えた。夫は若年認知症で徘徊(はいかい)や暴力がひどく、特別養護老人ホームへの入所を申し込み待機中だった。体の小さな妻はかっぷくの良い夫の行動に振り回され、介護疲れはピークに達していた。

 施設に併設された地域包括支援センター「ケア24上井草」では、土屋俊彦センター長(47)を中心に、妻が来た時にはできるだけそばにいて、話を聞くよう努めた。やがて特養に入所できる順番が回ってきた。ところが妻はこう言った。「入所はやめました。夫のめんどうは家で私がみます」。夫は寝たきりになり徘徊の心配は消えたものの、介護負担がなくなったわけではない。スタッフは家族の心情を理解することの難しさを痛感した。

 センターには、住民からの高齢者虐待の通報にくわえ、ケアマネジャーや民生委員が対応できない困難例も舞い込んでくる。深夜も4人の常勤職員が交代で24時間対応の電話を持つ。娘に虐待された認知症の母親が民生委員の所に逃げ込んだ時は、真夜中に駆けつけ、母親をなだめて自宅に連れて帰った。

 在宅介護による過度なストレスで倒れそうな人たちには、少しでも楽になれるよう、お年寄りをショートステイに預けるよう勧める。それでも「ショートに預けると、介護の質が下がる」と、拒む家族が少なくない。

 家族会や相談窓口を設けても、本当に深刻な人は自分からは頼ってこない。「自分がやらなければ、と抱え込み、なかなか家族の扉を開いてもらえない」と土屋さんは言う。
それでも自然発生的に癒やしの時間が生まれることもある。1人で母親を在宅介護し、疲れ切っていた娘がいた。母が施設に入り、周囲が「これで元気になるだろう」と思った時、燃え尽きたように弱ってしまった。娘はボランティアに加わり施設に通ううちに、編み物を始めた。そこにもう1人女性が加わった。母親をデイサービスに預けるのが不安で、ついて来てしまう娘だ。

 月曜の午後、センター脇の小さな部屋で、2人の娘は言葉を多く交わすこともなく、コーヒーを飲みながら編み針を動かす。作品は地区のバザーで売っている。そんな家族たちの姿を、スタッフは温かく見守っている。

◇後退続く保険制度 窮状救う選択肢も減少
昨年暮れ、埼玉県新座市の北部第一地域包括支援センターに住民から通報があった。「ご近所のおばあさん、最近姿が見えないんです」。センター長の神谷秀樹さん(37)は早速その家を訪ね、ベルを鳴らした。

ドアを開け出てきたのは、おばあさん本人。歩くのもおぼつかないが、とりあえず元気なようだ。間もなく家の奥から嫁が現れ、「何の用です? うちは大丈夫ですから」とドアを閉められた。神谷さんは「何かあったら、いつでもご相談ください」とだけ言い残し、センターのパンフレットを置いて帰った。

東京と隣接する新座市は人口約16万人。都心のベッドタウンとして新住民が増え、地域のつながりは希薄になっていく。オートロックのマンションも増え、プライバシー意識も高まる。センターには困難例が月に7〜8件寄せられるが、「訪問活動や家族への介入はどんどん難しくなっていく」と神谷さんはため息をつく。

 だが、家族が介護に行き詰まっていく背景には、地域や家族のせいにばかりできない現状もある。その一つが、慢性疾患を抱えたお年寄りの問題だ。厚生労働省は療養病床の削減を進め、入院できる施設が減ったことで医療が必要な高齢者を在宅介護せざるを得ない人たちが出ている。なのに介護保険のヘルパー派遣では、同居家族がいる高齢者のサービス利用が制限される。

 さらなる高齢化に備え、国も自治体も公的負担を抑える政策を進める。代わりにその負担を担わされているのが家族だ。「介護の社会化」を目指して介護保険制度が導入されたが、現実は家族が介護を担う時代に逆戻りしているようにも映る。
「介護者の状況も含めて家族を把握し、支えていかなければならない。でも窮状を把握しても、楽になれる選択肢を示してあげられない。これでいいのだろうか」。神谷さんはジレンマを口にする。【磯崎由美】=つづく

◇事務量膨大、少ない職員--赤字経営も
地域包括支援センターは医療、介護、福祉の専門家が連携し、高齢者が住み慣れた町で暮らす支援拠点として生まれた。人口2万〜3万人に1カ所を目安に整備が進み、08年4月現在で3976カ所、全市区町村に設置された。

しかし、約8割のセンターは職員が5人以下。介護予防のプラン作成など事務量が膨大なうえ、権利擁護、虐待や認知症への理解促進、孤独死防止など役割は増え、「相談に十分対応できない」との悲鳴も聞こえる。自治体が医療法人などに委託して運営されているセンターでは、委託料が削られ赤字の所もある。

介護に関する情報を発信する「市民福祉情報オフィス・ハスカップ」の小竹雅子さんは「理念は良いが、お金と人が足りなすぎる。何もかも任せるのではなく、ゆとりある窓口にすべきだ」と指摘する。』
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 2009.03.12 ☆【ゆうゆうLife】独身息子の母介護(3)年金あてにし、虐待も
11日、産経新聞→

『必要な介護をせず、逆に母親の年金を要求したり、暴力をふるう独身息子の存在が最近、各地の行政機関などに報告されています。こうした母と息子は“密着度”が強く、近隣住民が気づいても、入り込むのは容易ではありません。しかし、放置して虐待が発生することもあり、行政の積極的なかかわりが求められています。(清水麻子)

  「お母さんがいないと、僕はだめになるよ…」。金沢市の元会社員、佐々木和子さん(80代、仮名)は、同居の次男、聡さん(50代、同)からそういわれると、「やっぱり私が守らなければ」と思ってしまう。
聡さんは管理職として部下がいてもおかしくない年齢。しかし、これまで長続きした仕事はなかった・・・』

■続きは こちら
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 2009.03.10 ☆認知症施設にスプリンクラー 消防法で義務化へ
  10日、讀賣新聞→

高額な工事費ネック
  4月施行の改正消防法施行令で、認知症高齢者グループホームなどにスプリンクラーの設置が義務づけられる。設置に3年間の猶予期間があり、費用も高額になるため、整備は進んでいない。自力で避難しづらい人が暮らす場所だけに、定期的な避難訓練の実施など、設備以外の対策も欠かせない。(長谷川敏子)

2006年1月に長崎県大村市の認知症グループホームで7人の高齢者が逃げ遅れて亡くなった火災をきっかけに、消防法施行令が07年6月に改正された。乳児院、知的障害児入所施設なども対象で、消火器、自動火災報知設備、消防へつながる火災通報装置の設置を、施設の面積にかかわらず義務づけた。スプリンクラー設置を義務づける対象も、1000平方メートル以上の大型施設から275平方メートル以上の施設へ対象を広げた。

消防庁予防課は認知症グループホームで、「建物の構造や入所者数などで違いはあるが、訓練が行われていないと、全員の避難に20分以上かかる場合も珍しくない」とする。入所者の逃げ遅れの恐れがある施設だけに、自動的に消火を行うスプリンクラーを設ける効果は大きい。

木造平屋(約635平方メートル)に高齢者18人が暮らすグループホーム「清泉」(大阪府堺市)は昨年12月、スプリンクラーを設置した。車いすの入居者が2人おり、職員は昼間の7〜9人が夜は2人になる。管理者の辻野やす子さんは「夜間、全員を避難させられるか不安があった。スプリンクラーは火災の拡大を抑え、避難時間も稼げるので、職員の不安が減りました」と話す。

施設内の居室や食堂などの天井に、火災の際、水を噴き出すスプリンクラーヘッドを72個つけ、天井裏の配管や貯水タンク(約3トン)設置を含め、約1700万円かかった。
安全確保に役立つ設備だが、高額な工事費が設置のネックとなっている。全国認知症グループホーム協会(東京)が昨年1月に行った調査では、全国の796事業所のうち、スプリンクラーや屋内消火栓を備えるのは約2割。スプリンクラーヘッドの国の規格が昨年末まで公布されず、工事を先延ばしにする事業者も多いという。

改正に合わせ、厚生労働省は新年度から、工事を行う認知症高齢者グループホームなどに、面積1平方メートル当たり9000円を補助することを決めた。「それでも設置は難しい」と嘆く事業者は多い。

木造2階建て延べ344平方メートルの「いこい おりおの館」(大阪市)は、業者の見積もりで工事費は約500万円。経営状態は厳しく、工事費から補助金を差し引いた200万円弱を賄えない。館長の吉田洋司さんは「利用料を上げるわけにもいかない」と頭を抱える。施設の構造上、天井を外して配管工事を行う必要があるが、その間入居者を移せる余分な部屋もないという。

認知症高齢者グループホーム 認知症の高齢者が少人数で職員と共同生活を送る住居。個室で、5〜9人の一つの単位(ユニット)ごとに食堂など共有スペースがある。大規模施設に比べて家庭的な雰囲気で、生活歴などに応じた個別のケアが行いやすい。厚生労働省の介護給付費実態調査(2008年12月審査分)では、全国の9621か所で計約13万7000人が暮らしている。

避難訓練地域と連携も
スプリンクラーのような防火設備に加え、避難訓練など、日常的な対策も重要だ。
「火事だ、台所が火事だ!」。福島市のグループホーム「フクチャンち」の食堂。職員の大きな声が響くと、くつろいでいたお年寄りたちがあわてて立ち上がり、室内履きのまま屋外へと急いだ。

4年前から毎月15日に避難訓練を実施している。出火の時間帯や場所など、想定を毎回変え、2月は「午後2時に台所から出火した」と想定。入居者7人と勤務中の職員3人、近所の人3人が参加した。全員が避難するのにかかった時間は2分23秒。4年前の半分以下に短縮したという。

日ごろから様々な防火対策を進めており、訓練にも工夫を重ねている=別項=。特に近隣住民の協力を得るための工夫を重視しているという。

訓練に近隣住民を招き、終了後の反省会に加わってもらう。消防だけでなく、近隣の民家3軒へも異常を知らせる通報装備も設置。火災の際、屋外に避難した高齢者の見守りも近隣住民に頼んでいる。

施設では地域の祭りに積極的に参加し、会合場所としてホームの和室を住民に貸すなどして、日頃から交流を深めている。「一方的に助けてもらうのでなく、ホームや入居者を理解してもらい、地域の一員としての役割を担うことも大切」と所長の森重勝さん。

仙台市の「よもぎ埜(の)」も昨年7月の開設以来、毎月訓練を行っている。責任者の蓬田(よもぎだ)隆子さんは「ハンデを抱える認知症の人にこそ、訓練が必要。回数を重ねるうち、体が動くようになり、入居者同士の助け合いも見られるようになった」と話す。

合同訓練も行われている。横浜市は2月、グループホームなど高齢者福祉施設の職員向けに、防火安全研修会を初めて開いた。約240人が「警報設備がない」「一時避難できるバルコニーがある」など様々な想定で、避難誘導や通報の手順を訓練した。

こうした安全対策に詳しい、長崎県社会福祉協議会事務局長の益本昌明さんは「火災発生直後の対応の良しあしが生死の分かれ目になるので、避難訓練は重要だ。ホームの行事に参加してもらい、施設側が介護相談に応じるなど、地域との連携強化も大切。外部の力を借りることは、安全対策に加え、入居者にとってよりよい住環境を築くことにもつながります」と話している。

【防火対策と避難訓練のポイント】
▼漏電防止のため、夜間は使わない電気製品のコンセントをすべて抜く。
▼避難の妨げになるため、廊下に物を置いたり、玄関先に植木鉢を並べたりしない。
▼放火されないよう、燃えやすい段ボールなどのゴミを人目につく場所に放置しない。
▼ホーム内は禁煙。喫煙者がいる場合、職員がライターを預かり、屋外での喫煙に付き添う。
▼避難訓練は、通常の勤務体制で実施。天候や平日・休日の別にかかわらず行うことで、様々なケースに備えられる。
▼避難の際、居室内が無人だと確認したら入り口の名札を外す。他の職員に安否確認済みとわかる。
(「フクチャンち」での実践を基に作成)』
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2009.03.10  ☆施設ケアマネは「声を上げて」―介護支援専門員協会長
  10日夜、CBニュース→

『日本介護支援専門員協会(木村隆次会長)は3月9日、東京都内で同協会の都道府県支部の担当者を対象に「全国介護保険・介護報酬担当者会議」を開いた。会議ではまず、厚生労働省老健局振興課課長補佐で介護支援専門官の遠藤征也氏が「2009年度介護報酬改定の概要」と題して講演。居宅介護支援事業所の経営状態の改善に向けた努力を求めるとともに、医療連携加算などの加算を積極的に取得するよう促した。続いて同協会の木村会長が、ケアマネにかかわる介護報酬改定のポイントについて説明。また、特養など施設に勤めている「施設ケアマネ」の評価が今後の課題だとして、施設ケアマネ自身が「施設内で声を上げてほしい」と訴えた。

遠藤氏は講演で、居宅介護支援事業所の在り方について、「われわれが最終的に目指していくのは独立型の事業所」と発言。独立型の事業所が増加し、全体の1割を占めるようになっている点を評価した。また、「仮に併設型でも、併設の事業所できっちり黒字経営ができるようになれば、それは『独立型』だと思う」と述べた。さらに、赤字経営の併設事業所のケアマネの中には、本体の特養などの施設に対して「非常に肩身の狭い思いをしている人もいると思う」とした上で、「こうしたことを踏まえると、独立型、併設型というよりも、事業所で黒字経営ができるようにすることが重要」と語った。

居宅介護支援事業所の現状については、「利用者の確保で『過当競争』になっている」と指摘。08年度介護事業経営実態調査で、居宅介護支援の収支差率がマイナス17%となっており、「赤字で大変だという声がある」と語った。ただ、居宅介護支援事業所の中には、10-20%程度の黒字を計上している事業所も多くあり、「こうした事業所ではケアマネ1人当たり30-35ケースを担当している」と指摘した。

さらに遠藤氏は、居宅介護支援事業所の経営に参入する営利法人が増えている点を指摘。「赤字になることが確実なサービス種別に営利法人は参入しない。やり方によっては採算が取れるという傾向が、(営利法人の参入に)はっきり出ていると思う」と述べた。

また、厚労省が出した介護報酬改定に関する解釈通知などを、ケアマネ自身がよく確認するよう求めた。保険者や都道府県の解釈をうのみにせず、「保険者や都道府県と厚労省の考え方が違う場合は、きちんと相対して話し合ってほしい」と語った。

このほか遠藤氏は、09年度の介護報酬改定では、基本単位のアップではなく加算を多く取り入れたと指摘。「本来あるべき姿は(基本単位への)一本化だが、事業者間でサービスの提供方法にばらつきがある中では難しい」と理解を求めた。さらに、09年度改定で新設される「医療連携加算」など各種の加算について、「効果が認められれば今後、基本単位への一本化にもつながる」と述べた。

同協会の木村会長は09年度改定について、「介護給付費分科会に提言したことのかなりの点が実現につながった」と一定の評価を示した。

また木村会長は、医療連携加算について、医療機関の職員との面談をしなくても、紙ベースの情報提供で算定は可能だが、今後の報酬改定で、さらに医療との連携で評価を得るには、「ケアマネ自らが医療機関に出向いて積極的に連携を図り、実績をつくっていくことが重要」と述べ、会員の協力を求めた。

また同協会では、施設ケアマネの人員基準について、現行の100対1を上回る50対1の配置をした場合の加算を設けるよう求めていたが、これについては「失敗した」と述べた。その上で、次回の改定で施設ケアマネの評価が得られるよう、施設でのケアマネジメントの必要性を示すデータなどをそろえていくことが課題だとした。

さらに木村会長は、「『施設内でケアマネの人員基準を変えてほしいとの声は上がっていない』との指摘を、多くの団体から受けた」と発言。「施設ケアマネ自身が、『施設の入所者へのケアマネジメントをきちんとするには、1人当たり100ケースは無理。人数を増やしてほしい』と、施設の中から声を上げてほしい」と協力を求めた。』
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 2009.03.10 ☆家族が危ない:シリーズ介護・第2部/3 貯蓄崩さず生活できた
  10日、毎日新聞→

『◇保険から特例で現金給付 秋田県上小阿仁村、1年前から
家で介護をするために仕事をやめる。経済的にきつくなる。「家族の苦労に報いたい」と、高齢化の進む過疎の村が全国で初めて介護保険の特例を使い、在宅介護をする家族に現金を給付してほぼ1年になる。

秋田県北部の山あいにある上小阿仁(かみこあに)村。人口は約2850人で県内最少。人口のうち65歳以上の割合の高齢化率43・7%は県内最高だ。要介護認定者は約200人おり、その4分の3が自宅、残りが村営の特別養護老人ホームで暮らす。

「体調どう。よく眠れた?」。朝6時ごろ、武石順子さん(47)は居間の隣部屋で介護ベッドに横たわる義母美代さん(83)に声をかける。左半身マヒで障害者手帳1級を持つ美代さんは「うん」と小さく返事をする。

美代さんは00年1月末、雪かき中に脳梗塞(こうそく)で倒れた。半年後に退院し、自宅に戻った。社交的な人柄が一変した。会話が難しくなったため、人付き合いを避けるようになった。

順子さんは、村営の特別養護老人ホームに勤める夫の忠夫さん(56)と共働きだったが、美代さんの介護のため退職した。「子ども2人の保育園時代に私が体調を崩して入退院したことがあり、母には2人の母親代わりになってもらった恩返しなんです」

最初は要介護1。介護保険でデイサービスなどを利用したが、「こんな姿を見られるのは恥ずかしい。この部屋にいるのが一番よ」と外出を嫌がった。その後、要介護3と重くなったが、美代さんの心理的な負担を考えて昨年2月、デイサービスをやめた。以来、介護保険のサービスは使っていない。

一家の収入は、順子さんの退職で半減。生命保険の保険料を抑えたり、貯蓄を崩しながらのつましい生活を心掛けた。子どもたちも家計を心配し、長女は秋田市内の寮付きの看護学校、長男は自衛隊にそれぞれ進んだ。

在宅介護を続けて8年目の昨年春、村から朗報が舞い込んだ。08年度から、自宅で家族を介護する一定条件の世帯に現金を給付すると説明された。家族をヘルパーなどの「事業者」とみなし、介護保険法42条に基づいて介護保険から報酬を払う「特例居宅介護サービス」制度だ。

特例を使うには「離島などで介護サービスの確保が困難な地域」が大きな条件だが、同村は農林水産省の「山村振興地域」であることを根拠にした。やみくもに現金給付するのではなく、複数の制限を設けた。

もともと介護保険導入の際に、家族への現金給付を設けるかどうかは論争になっていた。介護保険の本家、ドイツでは国が要介護者のいる家庭に現金給付していた。しかし、結局は「現金給付は家族を介護に縛る」との批判に押されて現金給付が見送られた経緯がある。

ドイツ法の学者で渡独経験の多い小林宏晨(ひろあき)村長は「家族を介護に縛り付けるのではなく、介護せざるを得ない家族の精神的、経済的負担を軽減したい」と説く。

まず、特例の対象は要介護3〜5に絞ったうえで、家族は介護のプロではないとして、給付の上限額を各要介護度のサービス利用限度額の3分の1程度(要介護5=12万円▽「4」=10万円▽「3」=9万円)にとどめている。

さらに、ケアマネジャーが介護計画を作る際は、介護事業者のサービスを優先する。それでも上限額に達しない場合に現金給付する仕組みだ。抜き打ち訪問調査も月3回程度行い、家族が適切に介護しているかをチェックする。

昨年4月に武石さんを含む13世帯が対象となり、ほぼ同数で推移している。武石さん方は美代さんの要介護度が3から2に変更後の今年2月まで月平均7万円を受け取り、その間は貯蓄を取り崩す必要がなかった。

順子さんは「経済的にも助かったが、自分の介護が第三者に評価されたこともよかった」と話す。

村は制度を導入する際、厚生労働省に対し、介護に伴う経済的負担を抱えた家族は過疎地に限らないとして介護保険法42条の要件を緩和するよう提案した。しかし、厚労省は(1)制度開始前と同様に家族の心身の負担が重くなり、家族の人間関係が損なわれる恐れがある(2)家族が倒れたら介護ができなくなる(3)新たなサービスとなって保険料が上がる恐れがある--との理由で、「全国的に認めるには問題があり困難だ」と否定的な見解を示した。

介護保険のサービスがあっても、要介護者の中には、家族から介護を受けたいと願う人も多い。その切なる願いに応え、家族を精神的にも、経済的にも支える仕組みの必要性が高まっている。【遠藤和行】=つづく

◇懸命な介護、評価する仕組みを--介護保険に詳しい矢野聡・日本大教授(社会政策論)
在宅介護では、要介護者とともに家族にもケアが必要だ。その認識や配慮が介護保険の制度設計に欠けている。

要介護度が重い場合、夜間や休日の介護、カテーテルが必要な人などの介護は、介護サービスの利用だけでは維持できない。今は会社を辞め、排せつ物にまみれて懸命に在宅介護をしている人が評価されているとはいえない。その行為の価値を認め金額の多寡を問わず現金給付制度を導入すべきだろう。

上小阿仁村の取り組みは、画期的といえる。厚生労働省は例外扱いとしているが、他市区町村長が工夫し、広がることが望ましい。

◇若い世代ほど負担感重く
労働政策研究・研修機構は06年、「介護を必要とする同居家族がいる人」1111人にアンケートし、そのうち931人の回答を分析した。介護が原因で家計が苦しくなったか、将来苦しくなると思うか質問したところ、「あてはまる」「ややあてはまる」と答えたのは33%に上り、3人に1人が経済的不安を感じていた。

年齢別にみると、「30〜39歳」が最多の42・5%で、40代(34・7%)、50代(28・5%)より高かった。同機構は「30〜40代は子どもの養育費がかかる時期のため、より経済的な切迫感が増すことがうかがえる」と分析している。』
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 2009.03.10 ☆介護男性全国ネット 孤独、離職・・・経験克明に報告(続報)
  10日、讀賣新聞(京都)→

社会、企業の理解を
妻や親などを介護する男性を支援するため、8日、北区の立命館大で発足した「男性介護者と支援者の全国ネットワーク」(事務局・上京区)。集会では、男性が介護に取り組むため、離職を余儀なくされたり、孤独感に押しつぶされそうになったりしている実態が克明に報告され、出席者は同じ境遇の人たちの連帯と、社会の環境作りの大切さを確認した。

府内外から約160人が出席するなか、母の介護経験がある社団法人「認知症の人と家族の会」代表理事の高見国生さんが記念講演。高見さんは「男も女も人口は半々だが、介護者に占める男性の割合はまだ3割にとどまっている」と現状を説明した上で、「男性介護者は周囲に助けを求めるのが下手だ。介護は一人ではできず、仲間の協力が不可欠だ」と力説した。

また事務局は、厚生労働省が行った2007年度高齢者虐待調査で、加害者の40・6%が息子、次いで15・8%が夫という結果が出ていることを紹介。男性は責任感を持ち、目標設定して介護に臨むなど、きまじめな一方で、うまくいかないと落ち込んだり、介護する相手に八つ当たりをしたりする傾向があることなどが報告された。

参加者からも様々な介護の悩みが寄せられた。認知症の妻(58)を介護する西京区の芦田豊実さん(60)は一昨年、勤務先の会社から東京への転勤を命じられ、妻の介護環境を変えたくないと拒否し、会社を辞めた。芦田さんは「認知症の症状は十人十色で、介護情報を共有してヒントにしたい。介護離職を避けるためには社会や企業の理解が欠かせない」と話した。

千葉県佐倉市の内田勝也さん(71)は、妻(65)が49歳で認知症を発症。「妻が病気になったのは家庭を顧みなかった自分のせい」と自らを責め、家族に頼らず、一人で介護に臨んだ。しかし自身もやがて大腸がんを患い、「孤立していては妻のためにもよくない」と思うように。治療で入院する間、妻を介護してくれる施設探しに奔走した経験を明かし、「ネットワークで情報を発信、交換していきたい」と力を込めた。

事務局長を務める津止(つどめ)正敏・立命館大教授(地域福祉論)は「介護保険制度ができて10年がたつが、最後は家庭で面倒を見るという仕組みに変わりはなく、国の政策の不十分さが浮き彫りになっている。ネットワークを通じて男性介護者の声を集め、社会に発信して風穴を開けたい」としている。問い合わせは同ネットワーク(075・811・8195)へ。』
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2009.03.10  ☆家族が危ない:シリーズ介護・第2部/3 貯蓄崩さず生活できた
  10日、産経新聞→

◇保険から特例で現金給付 秋田県上小阿仁村、1年前から
  家で介護をするために仕事をやめる。経済的にきつくなる。「家族の苦労に報いたい」と、高齢化の進む過疎の村が全国で初めて介護保険の特例を使い、在宅介護をする家族に現金を給付してほぼ1年になる。

秋田県北部の山あいにある上小阿仁(かみこあに)村。人口は約2850人で県内最少。人口のうち65歳以上の割合の高齢化率43・7%は県内最高だ。要介護認定者は約200人おり、その4分の3が自宅、残りが村営の特別養護老人ホームで暮らす。
「体調どう。よく眠れた?」。朝6時ごろ、武石順子さん(47)は居間の隣部屋で介護ベッドに横たわる義母美代さん(83)に声をかける。左半身マヒで障害者手帳1級を持つ美代さんは「うん」と小さく返事をする。

美代さんは00年1月末、雪かき中に脳梗塞(こうそく)で倒れた。半年後に退院し、自宅に戻った。社交的な人柄が一変した。会話が難しくなったため、人付き合いを避けるようになった・・・』

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2009.03.09  ☆【ゆうゆうLife】独身息子の母介護(1)仕事辞め、精神的に追い込まれ
  9日、産経新聞→

『男性の晩婚や未婚化と、女性の長寿化の影響で、母親の在宅介護を担う独身の息子が増えています。仕事を辞め、母の介護に取り組む姿が美談として語られる一方で、彼らの多くはすべてをひとりで抱え込む傾向にあり、虐待などの課題も浮き彫りになっています。独身息子の母介護を、4回で連載します。(清水麻子)

8畳の居間を、認知症の母(80)がグルグルと歩き回る。「ご飯だよ」。川崎市の元会社員、鈴木宏康さん(50)が声をかけると、母は足を止め、宏康さんを見てほほ笑んだ・・・』

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2009.03.08  ☆介護する男性支援へ全国組織設立 京都
  8日夜、NHK→

『親や妻を介護する孤立しがちな男性を支えようという初めての全国組織が京都市で設立され、情報交換や交流を通じてお互い助け合ってゆくことを申し合わせました。

京都市で開かれた「男性介護者と支援者の全国ネットワーク」の設立総会には、およそ150人が参加しました。ネットワークは、仕事との両立が難しかったり、地域とのつながりが薄いために悩みを1人で抱えてしまったりする男性の介護者を支援していこうと設立されました。

はじめに事務局長になった立命館大学の津止正敏教授があいさつし、「現在、介護者の30%近くは男性となっているが、今の介護制度は働く人を前提としておらず、職場は介護する人を理解していない。悩みを受け止め、解決の糸口を見いだせる場にしたい」と述べました。

また、認知症の妻を16年間介護している男性がみずからの経験を語り、「病気を治せるのは自分だけだと追い込んでいた。自分も病気になって初めて、孤立していてはだめだと実感した」と、支援を求めることの大切さを訴えました。

総会は最後に情報交換や交流を通じて孤立化を防ぎ、お互いに支え合っていくことを申し合わせて終了しました。』
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 2009.03.08 ☆介護予防にレクリエーションは効果ない?
  6日深夜、CBニュース→

『レクリエーションやゲームは、運動器の機能向上につながらない―。要介護度の低い人が要支援、要介護状態になるのを防ぐため、厚生労働省が進めている介護予防。レクリエーションを取り入れたプログラムも行われているが、運動器の機能向上には効果が小さいという。厚労省老人保健課の天本健司課長補佐が3月6日、東京都内で開かれた「介護予防・認知症予防総合フェア2009」の基調講演で指摘した。

天本課長補佐によると、厚労省では、運動器の機能向上を目的とした介護予防プログラムについて、サービス内容による効果の違いを分析した。その結果、「レクリエーションやゲームでは、なかなか維持・改善しにくいことが分かってきた」という。一方、筋力増強訓練や持久性訓練、日常生活活動にかかわる訓練は、運動器の機能向上に効果的だった。

また厚労省では、性別や家族の状況など、利用者の「属性」による介護予防効果の違いも分析。その結果、より若年の人や女性、独居者、認知症の疑いがない人、脳血管疾患既往歴がない人は、維持・改善しやすいことが分かったという。
さらに天本課長補佐は、「家事や買い物など、もろもろの役割のある人の方が改善しやすい」と述べ、普段の生活で役割を持つことが重要だとした。

  このほか、新聞や雑誌を読み、テレビを見るなどメディアに触れたり、囲碁やマージャンなどをしたりすることで、「予防効果が大きく出る」と指摘。「認知的活動を活発に行うことが重要」とした。』
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