2008.11.24 ☆改革進む自治体病院 医師不足、制度改革受け/福島
  24日、讀賣新聞(福島)→

  『医師不足や国の医療制度改革などの影響で、(福島)県内の自治体病院で改革に向けた動きが進んでいる。病院の形態をあきらめて診療所への転換を決めたり、地域の要望を踏まえて病院の形態のままで改善を図る道を選んだりと、各地で模索が始まっている。(名倉透浩)

■引き金
   歯科医院を除けば村で唯一の医療機関となる泉崎村立泉崎病院。病床70床の同病院は来年4月、病床のない診療所と介護老人保健施設(定員85人)に転換し、運営は民間の財団法人に委託する。
「医師が確保できなかったのが一番の理由」と秋山一重事務長は話す。常勤医は74歳の院長1人。ここ数年、医師確保に努めてきたが、週3日程度という当直勤務の厳しさなどから、確保しても長続きせず、「転換以外に選択肢がなかった」という。
今の病床の半分は高齢者が長期療養する「療養病床」であるなど、入院患者の多くは高齢者。受け皿となる介護老人保健施設に多くは移ることができるが、「治療が必要な一部の患者は、連携予定の白河市の病院に移らざるを得ない場合もある」という。

■病床廃止で窮地
  「今の状況から見れば病院廃止の流れ」。療養病床50床を持つ伊達市立梁川病院について市幹部は話す。同病院の療養病床は、国が2011年度末で全廃することを決めた「介護型」にあたるためだ。
  同病院も常勤医は1人で、外来患者は減少。累積赤字は約7億円に上り、違う形で病院として存続するにも老朽化した建物の改修は必要となる。最近は市内に診療所も増えており、昔と比べて同病院の必要性は薄れているとの指摘もある。
市は近く審議会を設置し、今後のあり方を検討し、今年度中に結論を出す考えだが、「結論はおのずと限定されてくる」(市幹部)とし、病院廃止の可能性を示唆している。

■現状で再生へ
  深刻な医師不足のため、今年6月に「非常事態宣言」を出した南相馬市。二つの市立病院のうち、特に深刻なのが小高病院で、常勤医は3人のみ。10月からは月の半分程度の当直勤務を、地域の開業医の協力でまかなっている。

  改革の検討にあたり、市では当初、現在の99床から診療所(19床)と介護老人保健施設への転換を検討した。しかし、小高地区には一般病床を持つ入院施設がなく、住民からの強い存続要望も出てきたため、現状のままで改善を図る方向だ。

  市は05年の合併に伴い、同病院の累積赤字を清算しており、07年度も約500万円の黒字を出したが、08年度は医師の減少が響き、赤字が確実となっている。現在の考えも医師確保が前提となっており、「確保が難しければ再び診療所化も考えないといけない」(市健康づくり課)としている。

■改革プラン策定
  総務省は、病院を設置している各自治体に対し、経営効率化などを盛り込んだ「公立病院改革プラン」の今年度中の策定を求めている。

  市町村が設置・運営する県内の自治体病院10病院(町立三春、猪苗代病院は除く)の07年度決算では、6病院が経常赤字となった。県市町村財政課によると、医師不足で収益が上がらないことや診療報酬の減額、職員給与の高さなどが赤字の原因という。プランでは、3年以内に黒字化への道筋を明らかにすることが求められており、自治体病院は経営面でも改革を迫られている。

  プラン作りを市町村に助言する同課では「地域医療の確保と経営効率化を両立しなくてはならず、各自治体ともプラン作りに頭を悩ませているようだ」としている。』
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2008.11.20 ☆厳しい公立病院運営 医師不足 病床の利用率低下/千葉
  20日、東京新聞→

  『銚子市立総合病院の休止問題などを受け、県内の自治体病院への支援策などを検討する県自治体病院支援対策本部の初会合が19日、県庁で開かれた。県医療整備課に設置された緊急対策チームが実態調査の結果を報告。調査した25病院の約半数は何らかの対策が必要な“要注意”と判定され、あらためて公立病院の運営の厳しさが裏付けられた。 (小川直人)

  対策本部は自治体病院の経営改善に向けた市町村との連携や支援策などを検討するために設置された。九月下旬から今月初めに、民間譲渡が決まっている浦安市川市民病院を除く県内二十五病院に県職員を派遣して経営の実態を調べた。

  同課によると、二十五病院の約半数は対策が必要で、このうち数カ所は緊急対応が求められるとされた。医師不足で病床の利用率が低下し収益が悪化している現状や、病院を設置している市町村と病院の間で問題意識が共有されていないなどの問題点も浮き彫りになったという。

  会合の冒頭、堂本暁子知事は「何よりも予防が大切。問題を早期に発見して急に休止に追い込まれないように対策を立てていきたい」などと述べた。
  議論は非公開。県医療整備課によると、「診療科目の縮小などマイナスの対策だけでなく前向きな対応も必要」「(各病院の)経営の主体を明確にするべきだ」などの意見が出されたという。

  第二回会合は年度内に開かれ、一部病院で既に始まっている経営改善策の実施状況などが報告される。』
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2008.11.18 ☆医師不足:迫られる対応 群大病院、小児科医引き揚げへ 十数人離・退職で /群馬
  18日、毎日新(群馬)→

◇来年度に複数県内病院か
  群馬大学医学部付属病院(前橋市)が、県内の病院に派遣している複数の小児科医を来年度に引き揚げる方針で各病院などと調整していることが17日、分かった。群大病院に所属する小児科医77人のうち、開業や定年などで十数人が離職・退職する見込みのためという。群大病院をはじめ各病院とも小児科医不足は深刻で、地域の小児医療体制の確保に向け、対応に迫られている。【鈴木敦子】

  群大病院に勤務する小児科医は20人。このほか、群大病院から県内12、県外2の病院に計57人が派遣されている。来年度は10人以上が離・退職する見通しだが、後期研修医など新たに確保できたのは5人前後という。

  このため、同病院は館林厚生病院(館林市)や県立小児医療センター(渋川市)、公立藤岡総合病院(藤岡市)などに小児科の派遣医師数縮小を打診。館林厚生病院によると、常勤の小児科医3人中2人の引き揚げを打診されたといい「物理的に入院、外来共に影響は避けられない。群大病院側も地域医療が崩壊しないよう調整しているのだろうが……」と懸念を募らせる。

  群大病院から派遣された小児科医が6人いる公立藤岡総合病院も「大変厳しいが、医師数全体が減っている中、どこも現状維持は難しい」と、医師数減少を前提に、対策を検討している。

  新しい研修医制度が始まった04年度以降、地域医療の供給源だった群大病院の研修医は大幅に減り続けている。群大病院によると、03年度の新規研修医は104人だったが、04年度は62人になり、今年度は27人にまで落ち込んだ。

  医師数全体でみても、開業や出産などで離・退職する医師もいて、新制度開始以降、小児科医だけで17人が減っている。』
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2008.11.16 ☆“機能不全”寸前の地域医療 救急患者殺到、医師不足深刻…にじむ疲労
 16日、産経新聞→

『地域医療の“最後の砦”を担う基幹病院に、軽症、重症問わずに救急患者が押し寄せて、機能不全を起こす寸前だ。福島県郡山市では2月、救急搬送された女性が、「ベッドがない」「処置できる医師がいない」などと、5病院で9回も受け入れを断られ、死亡する最悪の事態も起きた。自治体や医師会はこの事態にどう向き合っているのか。山形県の救急医療現場を探った。(松本健吾)

 「重症患者を診察している横で軽症患者が『早く診てくれ』と待っている。とても、手が回らない」。11月上旬、山形県新庄市の県立新庄病院の男性医師(27)は、聴診器を首からぶら下げたまま、そう口をゆがませた。声に疲労感がにじむ。当直明けで、勤務は30時間を超えている。
その前日、午後8時すぎ。当直態勢の急患室に、救急車から担架で患者が次々と運び込まれた。交通事故でけがをした子供を皮切りに、火災で負傷した3人が到着。男性医師ら2人の当直医師は、さらに医師を呼び出し、火災でのどを焼いた2人を重症と判断して、優先的に治療に取りかかった。一段落付いたのは約1時間後だった。

 ところが、この間に、胸痛を訴えて来院したが、医師の手が足りずに、診察が後回しになっていた男性がいた。待っている間、看護師が様子を伺っていたものの、「胸痛との情報だけでは、容体が急変するリスクはゼロではない。心臓の異変から来る痛みだったら最優先になる。早く診たかったのだが…」(男性医師)。結局、その後の診察で、この男性は転倒による胸の打撲と判明。男性医師は、胸をなでおろした。
同病院には、年間約1万6000人の救急患者が来院、搬送される。原則2人の当直医が時間外に診察する救急患者数は、1日平均20人を超える。しかし、そのうち80%以上がその日に帰宅する軽症者だ。

 同病院の石山智敏救急部長は「軽症か重症か分からないまま、ここに救急患者が集まってくることが問題。都市部と違って他に病院もないので“たらい回し”はありえないが、緊急性の高い重症者に力を注ぐという、本来、基幹病院があるべき姿からはほど遠い」と語る。

 当直時の多忙は、勤務医の加重労働にもつながっている。県医師会の常任理事を務める武田憲夫医師(山形県立中央病院副院長)は、「いま勤務医は疲れ切って、モチベーションを保てなくなっている」と訴える。当直明けからの通常勤務に加え、手術、会議に追われ、「心が折れて“立ち去る”」医師や、当直のない開業医に転身する者も珍しくないという。残された医師に一層負担がのし掛かる悪循環に陥っている、と明かす。

 加重労働は、医療サービスの低下やミスを誘発する危険性を高める原因にもなりうる。事態は深刻だ。
自治体や医師会は、従来の時間外診療の当番制は「もはや崩壊している」(武田医師)として、救急患者が利用しやすい定点化した時間外診療所の整備に取り組んでいる。診療所では初期医療、基幹病院では高次医療と、役割分担し負担をうまく分散させるのが狙いだ。

 新庄市でも、平成19年3月、平日夜間・休日診療所を新設した。しかし、時間外診療所の整備が基幹病院への患者の一極集中を緩和させる“処方箋(せん)”になるかどうかは、まだ不透明だ。同市によると、同年度の時間外診療所の利用者は4872人で当番制当時の約 2.6倍に増えたが、新庄病院が扱う救急患者数は微減に留まった。新庄病院からも週2回医師が派遣されており、石山救急部長は「軽症患者を掘り起こした格好になった。これでは働く場所が増えただけだ」と苦しい胸の内を明かす。患者の安易な大病院指向や、「昼は仕事だから夜来た」などと来院する“コンビニ受診”も跡を絶たないのも悩みだ。

 国も、大学の医学部の定員増など、医師不足解消に向けて手を打ち始めた。しかし、学生が一線の医師として活躍するのは10年先。
武田医師は「早急に、基幹病院へ負担が一極集中する現状を改善するような医療システムを作らなければ、本当に地域医療が崩壊してしまう」と危機感をあらわにしている。

■山形県の医療事情
  山形県内の平成18年時点の総病院数は70、診療所は 924施設。人口10万人当たりの医師数は 203.0人で全国31位(全国平均 217.5人)。面積 100平方kmでは26.3人で、全国44位(同74.5人)。県によると、自治体病院の約半数が基準医師数を満たしていない。医師の地域偏在も課題となっており、県立新庄病院がある最上地域は10万人あたり 131.7人と全国平均を大きく下回っている。』
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2008.10.29 ☆茨城・医療考:筑西市民病院の行方/上 負のスパイラル /茨城
  29日、毎日新聞(岩手)→

◇医師不足で収入減深刻
  30億円に迫る累積赤字と医師不足による収入減に直面する筑西市民病院(同市玉戸)が岐路に立たされている。運営方針を検討する市議会の特別委員会は冨山省三市長に経営形態の変更を迫り、9月末までの決断を求めたが、結論は先送りされたままだ。病院を取り巻く現状と再建への課題を検証する。【八田浩輔】

◇113床削減で病棟閑散…見えぬ出口
  平日の午前11時。診療待ちの患者で込み合う1階ロビーとは対照的に、3階は無人で静寂に包まれていた。市民病院は今年1月、医師不足を理由にベッド数を173床から60床に縮小。入院フロアの3、4階のベッドは使われていない。
事務用の机やソファが無造作に置かれた病室もある。壁に飾られたままの千羽鶴は患者が残したものだろうか。「医師が来ればいつでも再開したい」。そう話す添野正人事務部長の表情は険しい。

  危機が表面化した背景は同じ境遇にある他の自治体病院と重なる。以前から赤字体質だったうえに、病院経営を支える自治体本体の財政難が追い打ちをかけた。さらに04年に新医師臨床研修制度が始まり、派遣元の大学医局が医師を次々と引き揚げた。市民病院では23人いた常勤医が8人に減った。現在、その多くは20~30代の若手。しかも人事異動は頻繁で、ここ数年は1年程度のサイクルになった。担当医が次々と代わることに患者からの苦情もある。これまで市長や院長自ら筑波大(つくば市)や自治医大(栃木県下野市)などに陳情し、民間の医療人材派遣業者にも登録したが、思うような結果には至らない。

 病床削減は経営上、大きな痛手となる。添野事務部長によると、外来患者1人あたりの収入約6000円に対し、入院患者は約3万5000円。外来患者も削減前の約7割に落ち込んだ。今年1月には看護師などの専門職38人を市役所本庁の事務職に配置換えした。公務員である病院職員の苦肉のリストラ策だった。残った看護師の当直や待機手当も大幅に減額した。

 市民病院は07年度決算で、単年度では9年ぶりに約1億3750万円の黒字に転換した。市が一般会計から2度の補正を含む計約11億円を繰り出し、赤字を補てんした結果だ。診療報酬改定による減収も加わり、市本体からの財政支援がないと経営は到底成り立たない。累積赤字は約27億6000万円。今年度は7億7000万円を一般会計から繰り入れた。人件費で3億円以上の削減を見込むが、収入に対する人件費の割合は9割を超える。

 添野事務部長は力無く語る。「医師不足で収入が減り、患者も減る。負のスパイラル(らせん)から抜け出せない」』
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2008.10.29 ☆電子カルテ:来年度から全県へ 産科医師不足へ対応 /岩手
  29日、毎日新聞(岩手)→

  『(岩手)県は来年度から産科医師不足への対策として、妊婦の遠隔健診や電子カルテによる周産期医療機関の情報共有を図るシステムを導入する。昨年、遠野市が経済産業省のモデル事業として実施、妊婦の通院負担の解消などに効果を上げており、全県に波及させたい考えだ。

  盛岡市内で28日に開かれた県地域医療対策協議会(大堀勉・岩手医大理事長)で報告された。
  県児童家庭課によると、岩手医大の総合周産期母子医療センターに「Web型周産期電子カルテシステム」を導入する。同センターは緊急を要する妊婦などの搬送先選定で、これまでファクスなどを利用して各医療機関と連携してきたが、インターネットを介して電子カルテシステムを活用することで、妊婦や新生児の搬送情報▽分娩(ぶんべん)から産後までのサポート▽妊婦の遠隔健診--などのネットワークが構築され、妊婦の負担や不安が解消できるという。

  今後、セキュリティーや閲覧のルールなどの課題を解決した後、稼働する予定だ。
  また協議会では、岩手医大の推薦入試枠にある県内出身者限定の「地域特別枠」を前年より5人増の15人にするための県の補助など、医師確保に向けた今後の方向性が示された。』
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2008.10.27 ☆産科医不足で墨田・江東・江戸川の3医師会などが東京都に要望
  27日、讀賣新聞→

  『脳出血を起こした東京都内の妊婦(36)が都立墨東病院(墨田区)など8病院に受け入れを断られ、死亡した問題で、墨東病院周辺の墨田、江東、江戸川の3区にある医師会など地元産科医らでつくる6団体が今年2月、東京都に対し、産科医不足に対応するよう要望書を提出していたことがわかった。

  舛添厚生労働相が27日、江戸川区医師会と懇談した際、明らかになった。

  要望書は、都病院経営本部と墨東病院あてに提出され、同病院の常勤医が年々減少していることを指摘して、「安心できる周産期体制を準備してほしい」と求めていた。江戸川区医師会の徳永文雄会長は「今回の問題は医師不足から起きた悲劇。要望書に対し、都から明確な回答がない」と訴えた。』
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2008.10.26 ☆公立病院の3割が直営見直し 独法化など計画・検討(地方)
  25日夜、共同通信→

  『都道府県と政令指定都市が直接運営する229の公立病院のうち3割に当たる68病院で、経営改善に向け自律的な運営が可能となる地方独立行政法人化や運営の民間委託など直営方式からの転換について計画・検討されていることが25日、共同通信社のアンケートで分かった。

 独法化など民間手法を活用した経営効率化に対しては「へき地医療など不採算部門の切り捨てにつながる」との慎重論も根強いが、全国で1000近い公立病院の約7割が赤字を抱える中、総務省が有効な改革策として推奨。今後、県立病院など地域医療の拠点で採用が広がれば、市町村を含めた公的医療機関の改編にも影響しそうだ。

 アンケートでは、すでに全病院を独法化などで非直営化した大阪、岡山、福岡の3府県以外の都道府県と政令市に、地方公営企業法に基づき直営している229病院の経営形態の見直しについて聞いた。

  このうち秋田県など8都県市の18病院は、2010年度にかけ独法化や民間医療法人への運営委託などを計画。岐阜県など14都道府県市の50病院も、非直営化を含め見直しを検討している。
  一方、徳島県など28道県市の108病院は「直営を維持する」方針。』
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2008.09.30 ☆銚子市の市立総合病院390床、財政難で休止
  30日、讀賣新聞→

  『千葉県銚子市の市立総合病院(393床)が財政難のため、30日を最後に休止する。これだけの規模の自治体病院が行き詰まったケースはあまり例がない。市は医師不足を招いた国の施策を非難するが、市の経営姿勢こそ問題との指摘も出ている。
再建の見通しが立たない中、転院を強いられた患者から不満の声が噴出している。(社会部 小林直貴、千葉支局 木村勇、赤津良太)

医師激減「万策尽きた
  「頼りにしていたのに、転院先探しに困った人は多い。再就職が決まらない職員もいる。患者も職員も放り出された」。病院存続を求め、4万人以上の署名を集めた市民団体代表の金秋陸夫さん(62)は怒りを隠さない。

  同病院では、7月初めに166人いた入院患者については、今月25日までに市内外の病院に転院してもらった。きょう30日には、16診療科のうち、外来診療を続けている小児科、眼科、精神神経科、脳神経外科の予約患者に「最後の診療」を行う。
大きな懸案として残ったのは、外来1000人を抱える精神神経科の患者の行き先だ。地域の受け皿が足りず、多くの患者に、医療機関名が空白のままの紹介状を渡す事態になっていた。「このままでは大量の医療難民が発生する」という患者の家族たちの声を受け、市は急きょ、県などの支援で10月から、精神科の民営診療所を病院内に暫定的に設置することにした。
同病院元職員の竹内龍雄さん(80)は脳神経外科に入院していた妻(78)を市内の民間病院に転院させた。「慣れた病院にいたかった。市はもっと早く手を打てなかったのか」と首をひねる。

 95歳の母親が入院していた野口ひろ江さん(60)は納得いく転院先が見つけられず、今月13日から自宅で母親に付きっきりで介護している。「朝夕にチューブで入れる食事に6時間かかる」と野口さんは苦労を口にする。
市は今後、医療法人などに経営を代行させる「公設民営」や、民間譲渡での再開を目指すが、道のりは険しいとの見方が大勢だ。
市側主張 日大が医師引き揚げた 大学側反論 希望者がいない

 「万策尽きた」。岡野俊昭市長は休止を発表した7月7日の記者会見でそう語り、日大の医師引き揚げが大きな要因と主張した。
同病院は日大医学部の関連病院で、2006年4月時点で常勤医35人中28人が日大出身だった。今年4月は13人中7人。日大出身者が2年で4分の1に減ったことが常勤医減に直結した。医師減少で患者も減り、収益は03年度の約37億円から07年度は約20億円に。
とどめを刺したのが「医師引き揚げ」と言う市は、04年に国が導入し、地方の医師不足を加速したとされる新臨床研修制度にも批判の矛先を向ける。

 しかし日大の片山容一・医学部長は「引き揚げたのではなく、派遣期間を終えた医師の後任を補充できなかった。銚子に行きたい人が見つからなかった」と反論する。50以上ある関連病院への医師派遣は1〜2年単位で、本人の希望を優先するといい、「将来展望がない、との評判が立てば誰も希望しなくなる。市の責任こそ問われるべきだ」と指摘した。
市も、医師の手当引き上げや全国自治体病院協議会の紹介などの新ルート開拓を試みたが、休止への流れは止められなかった。協議会の紹介で昨秋着任した松井稔医師(44)は「経営努力を感じなかった。健康診断を重視するなど地域病院としての方向性を示す手もあった」と語る。

 全国に約1000か所ある自治体病院の75%は赤字。伊関友伸・城西大准教授(行政学)は「自治体病院の崩壊が一気に進むとは思わないが、大学病院に頼ればいい時代でなくなった今、将来展望がなく、医師の待遇改善に消極的な病院から徐々に傾いていくのでは」と予測する。

 新臨床研修制度 導入前は新卒研修医の多くが大学病院に残ったが、導入後は原則自由に研修先を選べるようになり、都市部の一般病院を選ぶケースが増えた。03年度は研修医の72・5%が大学病院に在籍していたが、05年度以降は40%台。人手不足となった大学病院が各地の病院に派遣していた医師を引き揚げ、地方の病院の医師不足を加速させたとされる。』
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2008.09.30 ☆医師不足:県内全病院の2割、診療制限 産婦人科3割、分娩の休止など /愛知
  30日、毎日新聞(愛知)→

『(愛知)県内の全病院のうち医師不足を理由に診療制限をしている病院は約2割に上ることが県の調査で分かった。特に産婦人科は約3割で分娩(ぶんべん)の対応などを休止しており、深刻な医師不足の実態が改めて浮き彫りになった。【月足寛樹】

◇昨年度比5カ所増
  県が社団法人・県病院協会の協力を得て6月末時点で334カ所の病院を調査した。入院の制限や診療日数の短縮、初診患者の受け入れ制限などの診療制限を実施している病院は67カ所あり、初めて調査した昨年度より5カ所増えた。

 うち、診療科の全面休止や分娩対応の休止など特に深刻な状況にあると回答した病院は昨年度より6カ所増えて39カ所に上った。内訳は▽入院診療の休止が18カ所▽診療科の全面休止が17カ所▽時間外救急患者の受け入れ制限が16カ所▽分娩対応の休止が10カ所だった(重複回答含む)。

 診療科別で診療制限を実施している病院の割合は、産婦人科が27・1%で最も高く、以下▽小児科11・7%▽精神科10・7%▽内科9・9%--と続く。地域別で診療制限をしている病院の割合が最も高かったのは尾張西部(一宮、稲沢)の30・0%で、以下▽尾張北部(春日井、小牧、犬山市など)25・0%▽西三河南部(岡崎、碧南、刈谷市など)21・6%▽東三河南部(豊橋、豊川、蒲郡市など)21・1%』
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2008.09.14 ☆小児二次救急患者 受け入れ休止 医師不足 現状に無念さ/東京・町田
  13日、東京新聞→

  「常勤医不足の解消に至らなかった。地域医療の拠点としての責任を感じる」-。小児二次救急患者の受け入れ休止を発表した(東京)町田市民病院(同市旭町二)。山口洋総院長は十二日の記者会見の席上、全国的な医師不足に困窮する医療機関の現状に無念さをにじませた。 (堂畑圭吾)

  市民病院は一九九九年、都の二次救急医療機関として指定を受けた。病院によると、小児科の当直は当初から常勤医四人体制でやりくりしていた。小児科部長の佐藤裕副院長は「通常なら常勤医が八人は必要で、当初から厳しい船出だった」と明かした。
病棟の入院患者の主治医を務めながらの当直勤務。外来診療患者も増え、常勤医への負担は年を重ねるごとに増加していった。その影響で、佐藤副院長が昨年から腰痛で当直に入ることができなくなり、今年一月に常勤医一人を増やしてカバーした。

  だが、四月には一人が産休入り。頼りにしていた大学の医局も医師不足を理由に派遣していた若手の常勤医の引き揚げを決め、七月末に一人が退職。アルバイトの若手医局員らを加えてやりくりしたが、救急業務は限界にきた。「受け入れが継続できない状態に至った」。佐藤副院長は重い口調で語った。
  本来、二次に当たる重症患者を受け入れるはずが、当直医が診療する患者の多くは一次に当たる軽症の患者だという。佐藤副院長は「現場の医師の疲弊はピークに達している」とも述べた。

  二十五日以降は、日中(平日)の二次救急患者は通常通り受け入れるが、夜間・休日は原則として、近隣の二次救急医療機関に搬送してもらうという。

  救急以外の休日・夜間診療は、市医師会が開いている「準夜急患こどもクリニック」(午後七-十時)で受診してもらい、入院が必要となった場合は従来通り、市民病院で受け入れる。

  市内では小児科の二次救急医療機関はほかになく、今後の地域医療への影響が心配される。山口総院長は「関係医療機関と連携し、受け入れを再開できるよう最大限努力したい」と話した。』
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2008.08.27 ☆医師不足:県内過疎地、高齢開業医6割超 県「数年内に相当数が退職」 /奈良
  27日、毎日新聞(奈良)→

  『(奈良)県内の過疎市町村の開業医の年齢構成は、65歳以上が6割以上となっていることが、26日の県議会委員会で報告された。県は「高齢化で数年以内に相当数の退職が起こりうる」として、対策検討を進めている。
  県が五條、宇陀両市の一部と大淀町を除く吉野郡、宇陀郡の計14市町村で、今年3月時点の状況をまとめた。開業医は21人おり、うち61・9%の13人が65歳以上。50~64歳は5人、49歳以下は3人だった。

  この地域では開業医の他にも、十津川村国保上野地診療所で6月末に常勤医が退職。五條病院などから週2回の医師派遣で診療にあたっている。川上村国保診療所でも3月末で常勤医が辞め、吉野町の開業医が非常勤で対応し、医師不足が深刻化している。
県では対策として、県立医大(橿原市)で幅広い診療科目に対応できる「総合医」の養成プログラムを策定▽県や市町村などで組織する協議会の設置--などを検討している。』
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2008.08.20 ☆八鹿病院:「助産師だけで出産」開設 医師不足に対応--但馬で初、来月から/兵庫
  20日、毎日新聞(但馬)→

  『公立八鹿病院(養父市八鹿町八鹿)は19日、通常分娩が可能で危険度が低い場合、産科医に代わって助産師だけで出産に携わる「院内助産制度」を開設すると発表した。但馬地方では初めて。医師不足が深刻化する中、医師の負担軽減と助産師の活躍の場を広げる。9月1日からスタートさせる。

 但馬地方の産科医療施設は公立豊岡病院、日高医療センターと八鹿病院のみで、3病院で産科医は8人。但馬地方の年間分娩(ぶんべん)数は約1500件。医師1人当たり年間100件が限界と言われているが、3病院の医師の場合は1人当たり約200件に上る。同病院では2人の産科医と12人の助産師で対応。すべての分娩に医師が立ち会っており、大きな負担となっている。

 院内助産制度では、妊婦が「医師外来」または「助産師外来」を選択する。助産師外来を選択した場合、過去の分娩例や病気の有無などから、安全性が高いと判断されれば、超音波診断や胎児の心拍数のモニタリング評価のほか、出産も助産師のみで行う。

 ただし途中で医師の手が必要な事態が発生した場合は、産科医が担当する。また逆に、当初は医師外来であっても、その後の経過が良好だった場合、助産師外来への切り替えもあるという。
津崎恒明副院長は「地域の分娩を守るための制度。定着させていきたい」と話している。』
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2008.08.19 ☆看護師さん急募! 福島県立医大 任期付き」30人に応募3人だけ
  19日、讀賣新聞(福島)→

  『(福島)県立医大付属病院で、育児休暇中の看護師の代わりに働く任期付き職員の応募が定員を大幅に下回り、同病院は再募集を始めた。全国的に広がっている看護師争奪戦の影響とみられ、採用担当者は「勤務条件は改善したのに……」と頭を痛めている。

  同病院によると、現在、病院に勤務する看護師は約700人。うち約40人が最大3年間の育児休暇中。この間、任期付きで働いてくれる正規の看護師30人を採用することにした。
  勤務条件については、以前は必須だった夜勤を、「敬遠されがち」として今回から撤廃し、幅広い年齢層から募集した。

  しかし、今年4月から6月にかけて計5回行った採用試験の応募者はわずか3人。採用担当者は「以前は少なくとも1回につき数人の応募はあったが、こんなことは初めて」と嘆く。
  3人は全員合格したが、不足を補うため、9日から再募集を始め、9月20日まで行うことにした。

  看護師の確保が困難になっている背景として指摘されるのは、2006年の診療報酬改定だ。「入院患者7人に対し看護師1人(7対1)」という手厚い配置にすると診療報酬が増額されるようになり、全国で看護師争奪戦が起きている。

  同病院でも、現在10対1の配置を7対1にできれば「年間数億円の収入増となる」とする。それだけに「影響は大きく、条件の良い病院に流れる傾向が強まっている」という。同病院総務課では「子育てで病院勤務を離れた人などに、ぜひ応募してほしい」と、必死に呼び掛けている。』
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2008.08.10 ☆妊婦転送死亡:発生2年 産科医療改善まだ途上、医師や看護師不足に課題 /奈良
  9日、毎日新聞→

  『一昨年8月の大淀町立大淀病院(大淀町)の妊婦死亡問題を受け、県内ではこの2年、周産期(出産前後の母子双方にとって注意を要する時期)医療の改善が加速した。しかし、昨年8月には橿原市の妊婦が搬送中に死産した。医師や看護師不足を中心に残る課題も多く、体制整備はまだ途上だ。【中村敦茂】

 今年5月26日には、高度な母子医療を提供する総合周産期母子医療センターが、県内最大の医療拠点である県立医大付属病院(橿原市)に開設された。都道府県で45番目の遅い出発だったが、同病院の母体・胎児集中治療管理室(MFICU)は3床から18床に増えた。新生児集中治療室(NICU)は21床から31床になった。県立奈良病院(奈良市)でも、NICU6床の増設計画が進んでいる。

 勤務医の待遇改善にも手が打たれた。県は今年度当初予算で県立病院と県立医大付属病院の医師給与引き上げや分娩(ぶんべん)手当の新設などに2億9200万円を計上。「全国最低レベル」とされた給与水準は改善し、年間給与は産科医で約200万円、医師平均で約100万円上昇。県は過酷勤務による離職防止や欠員補充の難しさの緩和を期待する。

 県は今年2月、勤務医の少なさをカバーするため、産婦人科の夜間・休日の1次救急に、開業医らが協力する輪番制も導入。4月には参加する開業医を増やして拡充し、一定の成果を出している。出産リスクが高くなる妊婦健診の未受診者を減らそうと、今年4月から妊娠判定の公費負担制度も始めるなど、他にも多くの策を講じてきた。

 それでもなお、厳しさは続いているのが現状だ。荒井正吾知事は周産期センター開設に際し、「難しいお産も含め、県内で対応できる態勢がほぼできあがった」と語った。しかし、それはフル稼働が実現すればの話。

 センターでは看護師約20人が不足し、NICUのうち9床は開設時から使えていない。このため実際のNICU運用は22床で、従来より1床増えただけ。受け入れ不能の主な要因となってきたNICU不足の実態に大きな変化はなく、大阪など県外へ妊婦を運ばざるを得ない状況は続いているという。
待遇改善で、すぐに医師不足が解消したわけでもない。昨年4月に産科を休診した大淀病院の再開のめどは今も立たない。県立三室病院(三郷町)でも、来年4月以降の産科医確保の見通しが立たず、今月中には新規のお産受け付けを停止する可能性が出ている。

 この2年間で実現した改善は少なくないが、医師や看護師不足など、容易でない重要課題に解決の道筋はついていない。県などは、今年度設置した地域医療対策の協議会の議論で、現状打開に向けた模索を続けている。』
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2008.08.03 ☆鳥取市立病院:小児科医不足 10月以降、診療休止へ 医師確保に奔走 /鳥取
 1日、毎日新聞→

『◇産科へも波及
  小児科医の不足で鳥取市立病院(同市的場1)は今年10月以降、小児科診療の休止に追い込まれる見通しだ。新生児の治療ができないことから産科の休止も危ぐされている。市立病院は5社の民間医師紹介業者に登録して医師確保に奔走しているが、めどは立っていない。

 同病院の小児科医は鳥取大医学部から派遣されている3人。うち1人が開業のため9月末での退職を申し出ており、残る2人は鳥取大医学部が県立中央病院(同市江津)に異動させる方針を固めている。同大医学部付属病院の豊島良太院長は「2人では1人当たりの負担が大きく、疲弊を招くことが危ぐされる。医師の集中化はやむを得ない」としている。市立病院小児科の07年度の外来患者は延べ1万4561人、入院患者は延べ7098人。病院は7月下旬から患者に事情を説明し、近隣の小児科を紹介し始めた。患者の約7割は市南部や旧八頭郡からで、武田行雄事務局長は「県立中央病院は多くの患者にとってアクセスが悪く、不安を感じる人も多いだろう」と気をもむ。医師2人の異動先になる県立中央病院は、市立病院の患者の受け入れを急きょ迫られることになった。県病院局によると、全8病棟のうち1棟を小児科病棟にすることも検討するという。軽症の場合は近くの診療所に行くよう保護者に働きかける。

  さらに危ぐされるのが産婦人科の休止。開業医と異なり、総合病院には異常分べんの受診者も多い。新生児の診察や治療が保証できなければ、産科医を引き上げられる可能性があるという。県は7月下旬、県立中央病院の小児科医を派遣し、新生児の診察や診療を行う方針を決めた。緊急対応が必要な場合は県立中央病院への転院を勧めるという。』
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2008.08.03 ☆産科医の開業補助に応募なし 丹波市、募集継続へ
  1日、神戸新聞→

 『丹波市が、安心して子どもを産める環境を整えようと創設した「市産科医院開設補助制度」の申し込みが三十一日、締め切られたが、応募はなかった。新たに出産を取り扱う開業医や医療法人に対し、六千万円を上限に補助する制度。市は募集継続を決めたが、産科医獲得の困難な現状があらためて浮き彫りになった。

  同市では昨年三月、柏原赤十字病院が産科を閉鎖。唯一、出産を扱っている県立柏原病院も受け入れ数に限界がある。このため、市が本年度、産婦人科医院の開設に必要な土地や建物、設備などの購入費の一部を補助する制度を設け、六月二日から募集していた。

 市は開業を支援しているコンサルタント約五十社や、市内の医師らを頼って勧誘。しかし、全国的に産科医が不足化していることもあり、問い合わせはなかった。コンサルタントからは「開設費用と運営など初期投資の支援には五-六億円が必要」との指摘もあったという。市は募集期間の延長を決定。地域医療課は「産婦人科医獲得へ働きかけを続けるとともに、より有効な方法を検討したい」としている。』
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2008.07.23 ☆医師不足:研修医を呼び込もう 群大医学部付属病院、近隣都県の4大学と連携/群馬
   23日、毎日新聞(群馬)→

『◇後期研修プログラム開始へ 得意分野を相互補完
  医師不足対策として研修医を呼び込もうと、群馬大医学部付属病院(石川治院長)は今年度から、日本大など関東近県の4大学と連携した研修医対象の後期研修(専門医育成)プログラムを始める。大学ごとに異なる得意分野を生かした魅力的なプログラムで、研修医を大学病院に定着させたい考えだ。【伊澤拓也】

  群大が近接する信州大(長野)、独協医科大(栃木)、日本大(東京)、埼玉医科大(埼玉)に提携を持ちかけ、文部科学省の補助金事業「大学病院連携型高度医療人養成推進事業」に選定された。12年度までの5カ年事業で、今年度の補助金は約1億2800万円を申請。今後は群大が中心となってプログラムの実施を進める。

  プログラムでは、研修医に従来の診療科ごとよりもさらに細分化された専門医資格ごとのコースを選ばせ、5大学の病院や関連病院を循環してもらう。研修医にとっては特長の異なる病院で希望に沿った技能を習得できるメリットがある。大学側は多くの研修医を集めることで、大学病院に残る医師を増やして地域の医師確保を進める狙いがある。

◇地方の医師不足、深刻化が背景に
  背景には、地方の深刻な医師不足がある。04年の改正医師法で研修先に大学病院以外を選べるようになったことで、研修医が都市部に集中。研修医は研修後そのまま定着することが多いため、地方の医師は徐々に減少している。

  群大では今年度、同法で義務付けられる初期臨床研修を80人募集し、応募はわずか27人。ただ、より専門性の高い後期研修は想定よりも多い70人の応募があった。大学病院には優秀な専門医が多いためで、今後は提携によりさらに後期研修を強化する考えだ。
群大昭和地区総務課は「地理的に近いため、医師の循環もスムーズに行える。それぞれの得意、不得意分野を補完し合い、研修医の確保に努めたい」としている。』
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2008.07.23 ☆鳥取市立病院 小児科9月末で休止方針明かす 鳥大、派遣医師「県立」へ
  23日、讀賣新聞(鳥取)→

  『鳥取市立病院は22日、9月末で小児科を休止する方針を市議会福祉保健委員会で明らかにした。鳥取大病院(米子市)から派遣されている3人の小児科医のうち、1人が同月末に退職する意向を表明。鳥取大病院が「医師不足で、補充は無理」とする一方、残る2人での診療は負担が大きいとして、いずれも県立中央病院に異動させることを通告してきたためという。市立病院の小児科では、県立中央病院とほぼ同じ年間約1万4500人の外来患者が受診しており、県東部の小児医療体制に波紋を呼びそうだ。

  市立病院によると、同病院の小児科は2次救急医療機関の指定を受け、通常の診療のほか、毎週火曜日に夜間の救急医療を受け持っている。

  小児科医の退職表明は4月で、開業するという。さらに5月には、24時間の3次救急医療体制をとっている県立中央病院に小児科医を集約するとして、残る2人の移籍を通告された。鳥取大病院からは「人員不足が限界に達した」と説明されたという。
市立病院は市と連携し、岡山大医学部や他県の大規模病院にも医師派遣を要請。民間の医師紹介業者5社に登録するなどしたが、確保のメドは立っていない。
  武田行雄事務局長は「引き続き確保に全力を尽くすが、このままでは10月から診療を休止せざるを得ない」と話している。長期入院患者には他の病院を紹介するという。』
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  鳥取大病院の豊島良太病院長は「小児科医の不足は全国的に深刻化しており、(地域の救急医療体制を維持するために)派遣医師を県立中央病院に集約することはやむを得ない」とのコメントを出した。
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2008.07.17 ☆診療科廃止54病院で92 医師確保に特効薬なく…/千葉
  17日、讀賣新聞(千葉)→

  『医師不足で診療科を休廃止する病院が相次いでいる。銚子市は9月末で市立総合病院の全面休止に踏み切るが、新臨床研修制度が導入された2004年4月以降、同様の理由で診療科を廃止した病院は県内で54(4月末現在)を数える。医師確保に向けた特効薬はなく、地域に不可欠な診療体制の確保は、一段と困難な状況になっている。

  県医療整備課によると、54病院が廃止した診療科数は92。最も多いのは産科(産婦人科含む)の9で、小児科(8)や放射線科(7)、整形外科(6)などが目立つ。廃止の理由として、医師やスタッフの不足を挙げたのは、54病院中37病院と約7割に上る。
休止に関する正式なデータはないが、県医療整備課が把握しているだけで11病院・16診療科に上る。すべて医師不足が原因だった。地域の中核となる公立病院がほとんどで、産科(8)や呼吸器科(4)が多かった。

  医師不足で病院自体が廃止になったところもある。市原市の国保市民病院は07年11月、国保診療所に廃止・縮小された。今年4月に公設民営化した鋸南町の国保鋸南病院は、同病院の医師らで組織する医療法人を指定管理者に選定した。

  民営化するケースも出ており、地元医師会が運営する館山市の安房医師会病院は、鴨川市の亀田総合病院系列の社会福祉法人に移譲され、安房地域医療センターとして再出発。市川、浦安両市の一部事務組合が運営する浦安市川市民病院は、09年4月の民営化に向けて移譲先を公募している。

  今回の銚子市立総合病院も、医師不足による診療体制の縮小で収益が悪化。受け皿が決まる前に休止を決断せざるを得ないほど、市は財政的に追い込まれていた。既に市立としての存続はあきらめ、民営化や指定管理者制度の導入を模索している。

  堂本知事は今月11日の記者会見で、「県もドクター探しに奔走したが、いったん崩れ出すと止めるのは難しい。これ以上続けると、さらに問題が大きくなってしまうので、市長も決断したのだと思う」と、有効な打開策のない現状を憂慮した。』
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2008.07.17 ☆医師数基準以下 1か所 不足は依然深刻 県内公的病院/富山
  17日、讀賣新聞(富山)→

   『医師数が、法令上の最低基準である「標準数」を満たさない公的病院が昨年度、県内に1か所あったことが16日、わかった。基準以下の公的病院が7か所あった2003年からは改善したが、入院患者の減少により基準が低下した面が強く、県は「医師不足は依然深刻」としている。県内公的病院の基準充足状況が明らかになるのは初めて。

  県によると、県内の公的病院25か所のうち、基準以下だったのは県東部の病院。県が昨年度後半、医療法に基づき行った立ち入り調査で、標準数29・3人に対し、実際の医師数は25・0人だった。県は同病院に基準の充足を指導する文書を送った。

  一方、過去5年間の調査で基準以下の公的病院は、03年度が7か所、04、05両年度が5か所、06年度が4か所と減少している。県は「基準の低下で充足を果たした面もあり、医師不足に変わりはない」と説明する。看護師不足で入院患者の受け入れが難しくなったことなどにより患者数が減り、結果として基準が下がっているという。

  県東部の病院は5年連続で基準以下だった。新卒医師が研修先を選べる「臨床研修制度」の導入で大学病院の医師不足が進み、大学側がなかなか常勤医師を送ってくれないという。医師5人程度を今年度募集しているが、応募はゼロだ。
病院幹部は「今年度も基準達成の見通しは暗い。医師の絶対数を国が増やさないと、状況は変わらない」と訴える。

  標準数 患者数や病棟の種類、診療科などに応じて定める病院ごとの医師必要数。医療法施行規則で規定。非常勤医師の数は勤務時間に応じて常勤医師に換算する。』
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2008.07.13 ☆(兵庫)県内の公的病院が診療縮小 医師不足で地域医療危機
  13日、神戸新聞→

  『兵庫県内の公的な病院で、常勤医師を確保できずに休診、または入院や夜間救急を受け入れていない診療科が十二日現在、三十二病院で計五十六科に上ることが神戸新聞社の調べで分かった。三分の二以上が但馬、丹波など都市部以外に集中しており、深刻な医師不足による地域医療の危機的現状を裏付けた。
新医師臨床研修制度に伴い、大学からの医師派遣が見込めなくなったことや、過酷な労働を理由とした勤務医敬遠の傾向などが背景。これら以外に診療科を廃止した病院も複数ある。国は医学部の定員増など改善策を打ち出したが、早急な医師確保は困難とみられる。

  調査対象は、一般の外来患者を受け入れている県市町の公立▽自治体の外郭団体が開設する準公立▽医療法で定める公的▽独立行政法人設置-の計五十三病院(精神科病院を除く)。
このうち、外来診療も入院なども受け入れていない休診状態の診療科は、十五病院で十九科。外来診療のみに縮小されたのは、二十三病院三十七科に上る。

  最も多かったのは産婦人科と小児科でいずれも九病院。眼科も八病院に上った。地域別では北播が六病院十六科、但馬が八病院十二科、丹波が二病院九科。これら三地域で全体の六割以上を占めた。都市部の阪神でも六病院八科を数えた。
病院別では、柏原赤十字病院(丹波市)と三木市民病院(三木市)で、産婦人科など五診療科が休診、または外来のみに。公立浜坂病院(新温泉町)、県立柏原病院(丹波市)でも四診療科が縮小を余儀なくされた。

  県医務課は「研修医を県職員として採用し、地域の病院に派遣したり、結婚や出産で現場を離れた女性医師の復帰を促したりするなどして、地域医療の再生を進めたい」と話している。』
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2008.07.09 ☆野呂知事:保健所長兼務、背景に「医師不足」指摘 /三重
  9日、毎日新聞(三重)→

『◇国に人材確保要望へ
  伊賀市の診療所「谷本整形」の院内感染問題に関連し、一部の保健所長が兼務になっていることについて、野呂昭彦知事は8日の定例会見で「決して望ましい形だと思っていないが、根本的に医師不足の問題がある」と述べ、医師が務めている保健所長の人材を確保するため、国などに働きかけていく考えを示した。【田中功一】

  保健所長は、公衆衛生に精通した適切な医師が確保できない場合は特例的に医師以外が就くこともできるが、医師と同等以上の知識を有することなどが条件とされるため、全国的にも特例が適用された例はない。県内でも県所管の8保健所長はいずれも医師が務めている。しかし、医師不足から、うち津と伊賀、尾鷲と熊野の所長は兼務になっている。

  このため7日行われた県議会議長の定例会見でも、萩野虔一議長が、谷本整形の問題に関連して「(こうした大きな問題に対処する)保健所長が兼務なのは、いかがなものか」などと県側の態勢に疑問を投げかけていた。
野呂知事は「退職や異動で欠員が生じ、兼務になっている。公衆衛生の実務経験がある医師の公募と共に、三重大学など関係機関にも医師派遣を依頼している」とした上で「全国的にも医師不足の中で保健所長の兼務はある。厚生労働省に対し、医師不足の根本的な解決を含めて医師派遣を依頼していきたい」と述べた。』
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2008.06.30 ☆緑陰寸評:医師が足りない /熊本
  30日、毎日新聞(熊本)→

  『医師不足が病院を直撃し、勤務医が悲鳴をあげている。医療は音をたてて崩れ始め、病気をしても診てもらえない時代が迫っている--。

  毎日新聞熊本版のコラム「生きる」でおなじみの熊本労災病院(八代市)の小川道雄院長から届いた新著「医療崩壊か再生か」(NHK出版)を読んで言いようのない不安に襲われた。

  現場は想像以上に悲惨な状況にある。例えば医師は、日勤8時間、睡眠がとれない当直16時間、翌日も日勤8時間の32時間連続勤務が常態化している。過重労働でどうなるか。注意力と判断力は「酒気帯び運転」と同じレベルになるという。「酒気帯び運転なら逮捕されるのに」と小川さんは皮肉を込める。

  熊本労災病院も医師不足は深刻で、産婦人科や眼科などは定員割れしている。8月から欠員が出る科目もある。天草や玉名、熊本市などで今年、相次いで医師不足や不在が明らかになった。地域を支える病院はどこも危機の中にある。

  膨大な医療費が財政を圧迫するという医療費亡国論や医師偏在論が長く厚生行政を支配してきた。政府はようやく方針転換して医師不足を認めたが、医療費問題は解決策が見えないままだ。
医師が10万人足りないと指摘する小川さんは「非常事態」を宣言すべきだと訴える。関係予算の15%増加や勤務医の給与アップ、7600人の医学部定員の1・5倍化、医療助手の大量採用などの私案を示す。

  誰でも公平に、少ない費用でどの医療機関でも高いレベルの医療を受けられる。世界に誇るべき皆保険制度が崩れて苦しむのは患者であり、国民だ。厚労省の体たらくをみれば任せてはおけない。医療をどうするのか。決断の時だ。

  「今週は医師を探してひたすら病院めぐりをします」。自嘲(じちょう)気味に話した小川さんの言葉が耳から離れない。<熊本支局長・中島伸也>』
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2008.06.25 ☆医師の給与15%増額 西宮市、不足解消目指し
  25日、神戸新聞→

  『西宮市は市立中央病院の医師不足解消に向け、手当の新設や増額で、医師の平均給与を約15%上げる方針を固めた。最大で年収の二割強、約二百五十万円の増額となる。同病院は約七十四億円の累積赤字を抱え、経費削減など財政再建中だが「医師確保には処遇の改善が不可欠」と、引き留め策に躍起だ。

  同病院は内科、外科、小児科など十五科に三十六人の医師が勤務。だが、産科は退職した常勤医三人の後任が見つからず、二〇〇六年四月から休診。整形外科は欠員があり、耳鼻科は嘱託医が対応するなど医師不足が深刻化している。
このため処遇改善策を協議。宿直手当を一回三万八千四百円から七万円▽時間外勤務手当を日額七千六百五十円(五時間以上)から一万八千円(同)-など三つの手当を大幅に増額し、緊急呼び出しの待機手当(一回三千五百円)を新たに設ける。現在の平均年収約千二百九十万円が約千四百七十万円になる見込み。

  阪神地域の公立病院の平均年収は約千三百万円といい、同病院の担当者は「近隣各市から頭一つ出ることで、大学の医局から医師を引き揚げられないよう努力した」と話す。二十七日開会の六月市会に条例改正案を提案し、早ければ八月から実施する。』
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2008.06.23 ☆医師不足:産科医、県内でも 分娩医療機関、1年間で5カ所減の155カ所 /神奈川
 23日、毎日新聞(神奈川)→

  『(神奈川)県内で分娩(ぶんべん)を扱う医療機関は155カ所(4月1日現在)で、過去1年間に5カ所減ったことが県の調査で分かった。今年度中に新たに6カ所が分娩を中止し、9カ所が扱う件数を減らす予定。分娩中止の理由は「医師の確保が難しいため」とする回答が多く、全国で特に危機的状況とされる産科医不足が、県内でも進んでいる実態が浮かんだ。
調査は4月、産婦人科などを掲げる病院と診療所、助産所計179カ所を対象に行い、約94%の168カ所から回答を得た。

  分娩を扱っている医療機関の内訳は▽病院64カ所(昨年度比2カ所減)▽診療所59カ所(同4カ所減)▽助産所32カ所(同1カ所増)。残り13カ所は産婦人科などと掲げつつも分娩を扱っていなかった。県が調査を始めた03年度からは、合計で26カ所減っている。
分娩に携わる常勤医師は計430人で、昨年度から8人減った。必要とされる常勤医師の数は、この設問に回答した118カ所の実数420人に対し、約1・4倍の582人。強い人手不足感をうかがわせた。

  一方、今年度の分娩予定件数は、昨年度比16件減の計6万7171件で、横ばいの見込み。県は「医師が減る中で分娩件数を維持するということは、個々の医師への負担が増えることを意味する」と懸念している。』
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2008.06.22 ☆公立病院の支援策見直しへ 経営改善に検討会設置
  22日夜、共同通信→

  『総務省は22日までに、7割以上が赤字に陥っている公立病院の経営改善に向け、国の財政支援策を見直すための有識者らによる検討会を今月中にも設置することを決めた。
  不採算病院を抱える過疎地などの自治体には地方交付税を増やす一方、病床利用率が低い場合は交付税を削減する仕組みなどを協議し、年内に報告書をまとめる。

  現行では、不採算病院向けの支援策として、病床数が100床未満か、外来患者数が1日平均200人未満の公立病院で、同じ市町村内に民間も含め病院が1つしかない場合に、1床当たり68万円の交付税を自治体に配分するなどしている。

  しかし、こうした病院を抱える自治体の多くが財政難に苦しみ、交付税の増額を要望。また市町村合併で複数の公立病院を持つことになった自治体からは「1市町村に1病院の場合という支援要件は緩和すべきだ」との声が上がっている。』
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2008.06.22 ☆内山病院:医師不足で休止の病院、廃止--内子 /愛媛
  21日、毎日新聞→

  『大洲市の喜多医師会(清家秀登会長)は、昨年6月から医師不足のため休止していた内山病院(内子町城廻)を先月末で廃止した。同医師会が同病院を運営をしていたが、清家会長は20日、「休止の間、医師確保に1年間努力したができず、休止で維持費もかかり廃止に至った」と取材に語った。

  内子町の河内紘一町長は「約2万人の町。旧内子町で入院できる総合病院が一つはほしい。町も再三存続を求め、地元町民も署名を集めて存続を要望したのに残念」と廃止に失望感を見せていた。同町では、早急に新しい病院建設(ベッド数約150床)に向け、運営方式を模索しているという。

  内山病院の土地は町の所有で、病院施設は喜多医師会が建てた。同町は「施設は築後20年で使用可能。取り壊さずに有償で譲渡した方が安い」と施設の有償譲渡を望んでいる。

  これに対し、清家会長は「営利法人の病院が来ると開業医が困る。安全でリスクのない高度医療をするためには、有償譲渡はできない。建物を解体して返還する方針を理事全員の合意で決めた」と話した。』
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2008.06.17 ☆診療報酬が半減、市立病院循環器科07年度決算見込み/釧路
  17日、釧路新聞→

  釧路市議会6月定例会は16日から各常任委員会による審査が始まった。
  民生福祉常任委員会(藤原勝子委員長)では、市立病院循環器科の診療報酬の2007年度決算見込みが前年度決算の約半分に落ち込んでいることが明らかになった。

  医師不足による影響として石川明美氏(共産党)の質問に答えた。同病院事務局の青木紀夫次長によると、昨年4月に5人だった医師は年度末で1人にまで減員。外来と入院を合わせた診療報酬は06年度決算で約15億円だったが、07年度の決算見込みでは約8億円となっている。』
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2008.06.12 ☆医師不足:深刻 入院、時間外急患、分娩…34公立病院中、診療制限20カ所/愛知
  12日、毎日新聞(愛知)→

『◇三河地域で顕著
  県内の34の公立病院のうち、医師不足のため診療制限を実施している病院が20カ所に上ることが、県医療福祉計画課の調査で分かった。西三河南部(岡崎市や碧南市など7市4町)地域では5医院のうち4医院で時間外の救急患者の受け入れ制限や、一部の診療科で入院患者の受け入れ休止をするなど、深刻な状況が浮き彫りにされている。【月足寛樹】

  公立病院の地域連携の在り方を協議していた有識者会議の中間報告「公立病院等の地域医療連携に向けて」の中で明らかにした。報告書は「救急医療体制の確保が最大の課題」と指摘しており、公立と民間の医療機関の役割の明確化や、外来と入院の機能を分ける医療体制の構築などを提案している。
診療制限のうち、最も多かったのが一部の診療科での入院の休止で、9医院が既に受け入れを中止している。また、産婦人科医の不足で問題となった分娩(ぶんべん)の休止も5医院に上った。地域別では特に三河地域で目立ち、11医院のうち8医院で制限していた。

  ◇時間外受診者、要入院は11%--軽症者増加
一方、報告書は救急医療体制と患者の意識の乖離(かいり)にも言及している。患者は時間外でも専門医を求める傾向が強く、軽症患者の時間外受診が増加している。昨年度の県の調査では、時間外の受診患者のうち、入院が必要だったのは11%に過ぎなかったという。
  報告書は「救急医療に携わる医師の負担が増加し、本来の救急医療機関としての機能が阻害される」と指摘。「医師が救急医療の現場を去ることが懸念される」と警告している。』
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2008.06.08 ☆募る疲労「医師足りない」 県立延岡病院・救命救急センター 新研修制度導入が直撃/宮崎
  8日、西日本新聞→

  『医師不足が各地で深刻化している。研修医が研修先を自由に選べる新臨床研修制度の導入により、若い医師が都市部に集中していることが原因だが、県北の拠点医療機関の県立延岡病院(延岡市)では医師の補充が進まず前年比3人減の状態で、現場の負担が増している。3日午後5時から翌日午前8時半まで同病院の救命救急センターに密着し、現状を探った。 (延岡支局・田中良治)

■患者次々 仮眠2時間
  午後6時50分、救命救急センターの電話が鳴った。「心肺停止。5、6分で来ます」。当直医が救急隊からの通報を告げると、看護師3人が慌ただしく受け入れ準備を始めた。

  4分後、サイレンの音とともに運び込まれたのは、首つり自殺を図った50代の男性だった。
「シンマ(心臓マッサージ)続けて」「モニターを」「ボスミン(強心剤)入れて」‐。仕事で残っていた救命救急科医長の竹智義臣医師が矢継ぎ早に出す指示に従い、当直の医師と看護師が懸命に処置を続ける。
  6分後、竹智医師が「心拍再開」と告げ、センター内の緊張は和らいだ。だが、当直医に休息はなく、腹部の痛みを訴える中年男性や脚立から落ちてひじを打った若者の診察を始めた。

  延岡病院は県北唯一の第3次救急医療施設。本来の役割は重症患者への対応だが、同市の夜間急病センターが金曜日以外は午後11時で診療を終えるため、軽症の救急患者も訪れる。
  当直は医師2人、看護師3人体制。平日の時間外患者は15人‐20人に上り、当直医は仮眠を取れないこともある。竹智医師は「うち(延岡病院)が受け入れをやめれば患者は行き場を失う。ただ、現場は医師不足もあって疲弊しつつある」と語った。

◇ ◇
  延岡病院への救急患者の集中はデータでも明らかだ。同市消防本部によると、2007年の救急搬送は4142人で、このうち約6割、2470人が同病院へ搬送されている。
  県病院局の調査によると、07年度の延岡病院の時間外患者数(休日、祝日を含む)は9237人、県立宮崎病院(宮崎市)の約1.5倍に及んでいる。

  記者が延岡病院で取材した15時間半で、時間外患者は11人。当直医2人のうち脳神経外科の戸高健臣医師の仮眠はわずか2時間だった。
  戸高医師の当直は月2回。だが、脳神経外科は医師の退職に伴い、昨年から2人体制になっている。専門科ごとに夜間の呼び出し対応者を決めておく「オンコール」当番は月13回に上り、当直以外にも病院に駆け付ける日は多いという。
午前7時すぎ、骨折した女性への処置を終えた戸高医師に声をかけると、「昼間の患者も増えており、負担は重い。いまは大丈夫だが、このままの状態が続けられるとはとても思えない」と不安を口にした。

◇ ◇
  延岡病院では、6月末で退職する循環器科の医師の補充も未定のままだ。医師不足について、派遣元の1つとなっている宮崎大医学部(清武町)の関係者は「新臨床研修制度の導入で大学の医局に残る医師が減り、余裕がなくなりつつある」と説明、状況が改善する見通しは立っていない。
  「医師不足に伴って現場の負担が増し、それを嫌って医師が次々に病院を離れていく悪循環に陥るのが怖い」。県病院局は危機感を募らせる。

  県北の医療崩壊を防ごうと、延岡市は3月から延岡病院の窮状を広報誌やチラシなどで訴え、4月には、東国原英夫知事と首藤正治市長が病院での安易な受診を控えるよう呼び掛けた。
  県病院局によると、延岡病院の時間外患者のうち7割が風邪などの軽症で、同病院の看護師によると「待ち時間が少ないから」と、夜間に来院する人も多いという。

  延岡病院は現在、19診療科のうち、精神科と眼科の2科が休診中。医師不足の影響は直接、地域住民に降り掛かってくる。問題の解決には国の抜本的な対策が不可欠だが、県や地元の自治体と一緒に住民も地域医療を守るための方策を考えなければならない。
当直を終え、そのまま通常勤務を始める医師の姿を見ながら、そう強く思った。』
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2008.06.05 ☆九州の自治体、病院経営見直し加速 民営、独法化相次ぐ
  5日、日本経済新聞→

  『九州の自治体病院が独立行政法人や公設民営などに運営形態を変える動きを加速させている。診療報酬の引き下げや医師不足による医業収益の悪化で経営が行き詰まっているからだ。総務省の有識者懇談会が昨年、「公立病院改革ガイドライン」をまとめたことが引き金になって、各自治体は病院の統合・再編や経営形態の見直しを急いでいる。

  佐賀県武雄市は市民病院の民間への移譲を決め、募集を開始した。5日に病院で開く説明会には、2事業者が参加する予定。今月下旬には移譲先を決め、2010年2月に移譲する計画だ。

  武雄市民病院は06年度末で累積欠損金が約6億900万円と膨らんだ。常勤の医師数はピーク時の16人から9人まで減り、救急搬送の受け入れ休止や午後の診療休止に追い込まれた。このため、民営化することに決めた。武雄市では「移譲までの間に不足する医師の派遣や救急医療の一部再開などを条件とする」としている。』
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2008.05.28 ☆(上)退院後も往診 診療所不足補う 地方の医療で高まるニーズ
  27日、讀賣新聞→

  『自宅で最期まで暮らしたいという患者の願いをかなえる拠点として、在宅療養支援診療所が設けられたが、地方では診療所の数は十分とは言えず、なかなか体制が整わない。診療所不足を補おうと、在宅医療に積極的に取り組む病院をルポした。

訪問看護師とチーム
  自動車の生産台数世界一のトヨタ自動車本社が置かれる愛知県豊田市。工場の立ち並ぶ工業都市を思い浮かべがちだが、岐阜、長野に接する北東の県境に向かい1時間ほど走ると、棚田の美しい中山間地帯となる。
「もう、田植えはすっかり終わったようだね」。5月中旬の昼下がり、同市の東北部にある厚生連・足助(あすけ)病院(203床)の早川富博院長は、乗用車のハンドルを握る、足助訪問看護ステーションの河合恵美子ステーション長に話しかけた。
早川院長は外来や入院患者の診察の合間を縫い、月3回のペースで、市内の在宅患者を往診している。担当する患者数は12人。病院から半径約50キロに点在する集落に住むため、訪問看護師とチームを組み、同一地域の患者を効率的に回る。

  この日は、片道40分をかけ、3000人ほどが住む県境の集落で5人の患者を往診した。文具屋の入り口をくぐって訪れたのは、深川清彦さん(80)宅。神経性の難病を患う妻のうた子さん(79)は、胆のう炎などで、一時は命を危ぶまれたが、持ち直し、5日前に足助病院を退院したばかりだ。

  店舗脇にある居間のベッドに横たわるうた子さんを見やりながら、清彦さんは「そばにいないと、私が寂しくて。以前から本人も帰りたがっていたし、早川先生のおかげです」と笑顔で話す。
早川院長は、うた子さんの病状を診察した後、河合さんとともに、胃に開けた穴から栄養をとる「胃ろう」の栄養剤の注入方法は適切か、じょくそうはきちんと予防されているかなど、念入りにチェック。「(在宅療養は)始まったばかりだけど、がんばってね」と、清彦さんに声をかけ、車に乗り込んだ。

在宅診療所に地域差
  在宅医療の普及を掲げる厚生労働省の肝いりとして、在宅療養支援診療所が創設されたのは2006年4月。診療所数は1万を超える ものの、地域差は大きく、1322か所と都道府県別では最多の大阪府が、75歳以上の人口千人当たりでは1・92か所なのに対し、最少の29か所しかない富山県は同0・22か所と約10分の1だ。足助病院の診療圏内にも、在宅医療に取り組む診療所はあるが、「数は十分ではなく、足助病院を退院した患者をすべて任せるのは難しい」と早川院長は話す。
  年間で15〜20人を在宅でみとるという、山梨市立牧丘病院(山梨県)の古屋聡院長は、「急性期医療に特化した都市部の病院とは異なり、地域医療を柱にする病院にとっては、入院、外来、在宅の境界はもともとあいまい。地方は交通機関が不便で、タクシーや、一日1、2本しかないバスで来るよりは、往診をお願いしたいといった需要は多い」と指摘する。

対象拡大でも厳しい条件
  厚労省も、「診療所のない地域では、病院が在宅医療の主な担い手となっている」として、在宅療養支援診療所並みに高い診療報酬を得ることのできる「在宅療養支援病院」を今年4月に創設した。しかし、「半径4キロ以内に診療所がないこと」といった厳しい条件があるため、近くに診療所がある足助病院も山梨市立牧丘病院も、届け出はできない。地域医療への使命感が、在宅を支えている。

  在宅医療に詳しい、ホームケアクリニック川越(東京都)の川越厚院長は「在宅医療は本来、診療所の領分だが、現在は病院医療から在宅医療への過渡期。地域の病院の役割は大きく、実態にあった対策が必要」と話している。』
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2008.05.25 ☆医師不足:より良い地域医療に向けて 厚労相に提案書「医学部定員見直しを」 /広島
  24日、毎日新聞(広島)→

  『藤田雄山知事らは23日、地域医療確保に関する提案書を舛添要一厚生労働相に手渡した。県内の深刻な医師不足を背景に、県や県医師会、広島大などが2月1日に実施した「“みんなで守ろう広島県の医療”緊急アピール」の一環。

 県によると、県内は06年の医師数は6740人と04年より81人減少し、さらに人口10万人当たりの医師数は234・4人(06年)と全国で唯一、前回を下回った。76年以来、30年ぶりのことで、産科や小児科の勤務医離れも深刻という。また、無医地区も全国2番目に多いとされる。

 提案書は、こうした背景や、中山間地域だけでなく、政令市など都市部でも診療科の縮小や廃止などの影響が拡大していることを指摘。その上で、全国的な医師不足の実態と要因の分析と、医療ニーズの動向を踏まえた医学部定員の見直し▽臨床研修病院全体で地域医療支援のための人材を確保、供給する仕組みの創設▽医師や看護師の増員のほか、医療関係職種の役割分担や業務範囲の見直しなどの支援策の検討--などを挙げた。』
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2008.05.25 ☆出身地・長野で医療を 県外医師に“直談判”
 24日、毎日新聞(長野)→

  『(長野)県衛生部は、県外で勤務している県内出身の医師ら1000人に対し、本人を含めて「県内で働く意思のある医師」の情報提供を求める文書を送付した。深刻化する医師不足への対策の一貫で、初の試みという。
県医師会などが2006年12月にまとめた報告書によると、県内の医療機関で不足している診療科の医師は608人にのぼる。特に産婦人科と小児科、麻酔科で確保が困難な状況という。

 医師不足の解消に向け、県は06年度、将来的に県内で働く意思のある医学部大学生への修学費用の貸与を開始。また県内の医療機関に転入する医師に2-300万円の研究資金を貸与するなど、待遇面の充実を軸とした対策を展開している。

 さらに、今年2月には衛生部内に医師確保対策室を設け、医師受け入れの待遇や制度の整備、検討に加え、県外在住の医師を直接訪問して勧誘したり、職に就いていない医師の発掘などに乗り出している。

 同部によると、医師の情報提供を呼び掛ける文書は今月中旬に送付し、23日現在で約10通のメールが返ってきた。興味を示した医師に対しては、職員が個別に面会して県内での勤務を働き掛けるという。

 直接的な医師呼び込みの取り組みについて、同部は「全国的に医師の数が限られているので、こうした活動も大切になってくる」と説明している。』
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2008.05.10 ☆脳卒中連携搬送、患者の行き場は? 議論開始―東京都
  9日昼、キャリアブレイン→

  『「患者の入り口の議論をしたときには、必ず出口の議論をしなければならない」―。東京都脳卒中医療連携協議会の有賀徹座長(昭和大学病院副院長)は、急性期治療の体制整備には、慢性期の受け入れ先が整っていることが必要だと強調している。しかし、東京都では2005年度までに約5200人の慢性期患者が都外に転院しており、急性期に患者が流入する搬送体制が整えば、受け入れ先の状況が厳しくなることは目に見えている。都はこのほど、来年3月からスタートする予定の脳卒中医療連携による救急搬送体制の構築に向けた議論を開始。委員からはさまざまな意見が噴出し、予定時間を超える議論が交わされた。(熊田梨恵)

  「救急病院が(脳卒中患者の受け入れを)『できる』『している』と言いたくても、後ろの部分(後方病床)の議論がある程度煮詰まっているということを心の中で信じなければ、受けるわけにはいかないが、どうなのか」。有賀座長が事務局の都に尋ねた。
  都は協議会での検討事項について、脳卒中医療連携に加われる医療機関の認定基準の策定や数の調査などの優先順位を高めに設定したが、地域連携クリティカルパスについては回復期や維持期の過程も盛り込まれるため、有賀座長は「慢性期病床など急性期の受け入れ先となる土台を固める議論も同時にすべき」と考えた。都側はこれに対し、「基盤がなければ動かないので、その土台を固めるのは順番として一つあるが、それだけで終わるのではなく、運用などがある」と答え、まずは急性期の医療連携を固めながら、発生した問題を議論していくと、協議会の検討事項を整理した。

  東京都は慢性期治療を担う療養病床の数が高齢者10万人当たり939.2床で、全都道府県中41位と少なく、1位の高知県とは約4倍の開きがある。05年度までに約5200人の患者が都外の療養病床に転院したと推計されており、都の地域ケア体制整備構想でも「療養病床は重要な社会資源」として必要量の確保をうたっている。
国は医療費抑制を目的に、国内に37万床ある療養病床を12年度までに15万床にまで減らす方針(介護型12万床は全廃)を打ち出し、介護療養型老人保健施設などへの転換を勧めている。
しかし、医療現場からは慢性期の受け入れ先となる病床が減ることへの懸念が強く、介護型を医療型に、または医療型を回復期リハビリテーション病棟に転換するなど、慢性期の病床を確保しようという動きが全国各地で見られる。
都も保健医療計画で療養病床について、現状より約7000床多い約2万8000床を12年度末の目標値として据えた。「国の政策と逆行するような形かもしれないが、実際の地域のニーズを聞いていくとこうなった。必要な病床は確保していかなければならない」と担当者は話している。

■リハや救急体制整備などに意見噴出
  同協議会の意見交換で、安藤高朗委員(東京都医師会理事)は、回復期と維持期それぞれのリハビリテーションについて、「一般病棟や亜急性期病棟、医療保険の療養病床、廃止になる介護療養病床、転換老健など非常に幅が広い」と指摘。必要度に応じたリハビリテーションを提供する体制を地域連携クリティカルパスに盛り込んでいくべきとした。

   救急搬送体制についても意見が出た。高里良男委員(国立病院機構災害医療センター副院長)は、「二次救急の輪番体制をカレンダーにして示し、救急車の中に張って活用しているが、救急医療情報システムがリアルタイムで更新されていない」と苦言を呈し、システムの更新頻度を上げるよう要望した。救急隊が確実に脳卒中患者に対応できるように、日本臨床救急医学会が策定した「PSLS(脳卒中病院前救護)」に沿って救急隊の活動内容を整理するよう求める意見もあった。
  搬送体制の運用範囲については、二次医療圏ではなく各消防本部の活動範囲や、在宅復帰後の福祉などを考えて市区町村も考慮すべきとの主張もあった。

  連携体制に加われる二次救急医療機関を調査する際には、今回の診療報酬改定で加わった脳卒中の「地域連携診療計画管理料」の算定に名乗りを上げている医療機関を再調査すればリストアップに役立つとの意見も出た。民間非営利団体(NPO)の「医療の質に関する研究会」が作成した、医療機関の自己評価に使用する「救急評価管理スタンダード」を利用して、脳神経系疾患の項目を認定医療機関の評価に使う案も挙がった。

  協議会ではこれらの意見を参考に、7月中に開く次回会合で認定医療機関の基準の素案を事務局から示す予定だ。

■急性期は「工夫」で乗り切れるが・・・
  有賀座長はキャリアブレインの取材に対し、「急性期の体制整備は『工夫』で何とかできる。しかし、急性期後の受け入れ先の病床については、もともと数がないのだから乗り切れないことは目に見えている。各都道府県が連携体制を構築していけば、慢性期の受け入れ先がないことは全国的な問題になってくるはずだ。その時にどうするかが次の議論のポイント」と語った。都の医療療養病床を増やす政策についても、「厚生労働省や日本医師会には『現場』はないが、自治体や地区の医師会には『現場』がある。患者が困らないように考えて政策を立てるのだから、本当に現場があるところは強い」との考えを表明。今後はいかに都民の理解を求めていくかが課題になると指摘した。
  都の担当者も、「問題を11年度末に検証し、出てきた問題については協議会内で随時議論する。問題点については必ず話し合っていかなければならない」としている。

  厚生労働省が医療計画作成指針の中でうたうように、急性期の患者を「円滑に」搬送する体制を整備した場合、回復期から維持期、在宅への流れも同時に整えなければ、急性期のベッドがパンクして、患者の受け入れ先がなくなることは目に見えている。
  国は脳卒中の急性期患者の搬送体制の確立と、療養病床削減という矛盾する難題を突き付けてきた。困惑しながらも、患者のための医療を提供しようと奮闘する医療機関と自治体―。連携体制構築に向けた議論は緒に就いたばかりだ。』
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2008.05.04 ☆救急医療施設、5年で1割減/中国地方(地方)
  4日、中國新聞→

  『中国地方で、救急病院・診療所(救急告示病院・診療所)が過去5年間に1割に当たる38施設も減少していることが分かった。背景には医師不足があり、都市部でも「救急」の看板を下ろす医療施設が目立ち始めている。

  2003年と08年の4月1日現在の比較。減少が最も顕著なのは広島県で、176施設から153施設へと23施設(13%)減った。07年度に撤退した12施設のうち、広島市4施設、福山市2施設と都市部でも減り始めた。山口県は76施設から67施設へと9施設(12%)、岡山県は96施設から91施設へと5施設(5%)、鳥取県は23施設から22施設へと1施設(4%)減少した。島根県は、撤回分を補う新規申し出があったため24施設は変わらない。しかし、津和野町では唯一の救急病院が医師不足を理由に06年12月に救急告示を撤回。救急患者は益田市内に搬送しているが、1日から益田赤十字病院も医師不足で毎週木曜夜間の救急対応は基本的にできなくなった。

  救急病院の減少の原因としては、高齢化や開業による医師の退職と新臨床研修制度による新人医師の大学病院離れに端を発した医師不足が挙げられる。』
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2008.05.01 ☆医師不足で内科の救急中止 大阪・泉佐野病院
  1日昼、共同通信→

  『大阪府泉佐野市の市立泉佐野病院(358床)は1日までに、内科の夜間・休日の時間外診療と外科の救急搬送を除く時間外診療を、6月から休止することを決めた。内科の勤務医が不足する一方、緊急性の低い救急患者が増え、当直の医師が対応しきれなくなったためだ。

  病院によると、昨年3月末まで20人余りいた内科医は、大阪市立大が派遣した7人が一斉に引き揚げたほか、今年6月末には2人が退職し、9人に激減。外科医と合わせて1回3-4人で宿直する態勢を維持するのが難しくなった。

  1月28日から2月3日まで調べたところ、時間外に救急搬送された70人のうち55人が入院の必要がなく、自分で来院した193人も173人がそのまま帰宅。緊急性が低い時間外診療が医師を疲弊させている実態が明らかになった。
6月以降は外科の救急搬送と循環器科、産婦人科の時間外診療だけを受け付ける。』
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2008.04.13 ☆国立病院機構で初の病院閉鎖 南横浜病院)
  10日、キャリアブレイン→

   『独立行政法人国立病院機構(矢崎義雄理事長)は4月9日までに、南横浜病院(横浜市)を今年中に廃止することを決めた。職員の雇用確保や患者への対応などについては、4月中に正式決定するという。2004年に全国の国立病院・療養所が同機構に移行してから、赤字経営を理由に病院が廃止されるのは今回が初めて。

  国が医療費抑制政策を進める中、同機構は経営効率を最優先にした病院運営を強化。過去の債務が返済できない、または単独で運営費を確保できない状況にあるなど、早急な経営改善を必要としている病院に対し、病床規模や人員配置などを見直す「経営改善計画(再生プラン)」の策定を求めている。

  同病院は今年3月に再生プランを提出。しかし、同機構は「達成不能」と判断し、同病院に廃止を通告した。

  同病院は1937年、神奈川県立結核療養所として開院。結核をはじめとする呼吸器疾患の治療に基幹的な役割を果たしてきた。2004年に全国の国立病院・療養所が同機構に移行した際には、6病棟300床で運営していたが、結核医療は「不採算部門」などとして、4年間にわたって毎年1病棟ずつ閉鎖し、2病棟91床になっていた。

  同機構の職員で構成する全日本国立医療労働組合(全医労)の南横浜支部は、「機構の一方的な医療・経営責任の放棄に抗議する」との声明を発表した。
  声明は「日本の結核罹患(りかん)率は、諸外国と比べて高い水準にあり、とりわけ都市部で広がりを見せているにもかかわらず、病棟が次々閉鎖され、収入は激減していた。急激に経営状況は悪化しており、計画的な倒産だ」と厳しく批判。その上で、同機構と同病院に対し、地域医療への責任を明確にするとともに、同病院の職員や患者、地域住民への説明責任を果たすことなどを求めている。』
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2008.04.09 ☆隠岐病院:離島の精神科医療に難題 医師確保できず、病棟一時休止の危機/島根
9日、毎日新聞(島根)→

◇患者・家族に広がる不安
   隠岐病院で7月以降の精神科常勤医師の確保のめどが立たず、精神科病棟(38床)が一時休止となる可能性が高まり、医師不足に悩む離島は、深刻な事態を迎えた。隠岐諸島で唯一の精神科も持つ同病院で常勤医が確保できなければ、離島の精神科医療に支障が出るのは必至だ。先行き不透明な状況に、患者や家族には不安も広がっている。【細川貴代】

◇「一番必要なのに…」
  病院を運営する隠岐広域連合は、常勤医が確保できない場合でも、7月以降の外来は非常勤医師体制などで維持する意向だ。だが、同病院の1日の精神科外来患者数は約35人(07年度)、島前・島後あわせた患者数は約400人。医師2人体制だった3月末までは島前地区での外来診療や施設訪問診療なども実施していたが、体制が崩れれば診療を制限せざるをえない。
同病院では病棟休止を視野に19人の入院患者への対応や住民への周知、警察など関係機関との調整を始めた。武田博士院長は「隠岐には精神科医療は絶対に必要。だが現実的に今後は不透明で、病院として対応を検討中」と話す。4月末には病院の方針を明確化する予定だ。

  患者の家族でつくる「島後地区家族会」は7日、隠岐広域連合長の松田和久・隠岐の島町長を訪ね、常勤医確保と病棟存続の要望書を提出した。「一番必要な所が切り捨てられようとしている」。家族会関係者は語気を強めた。
「病棟があるから地域でも安心して暮らせた」。島後地区家族の齋藤捷文会長(81)はこう話す。齋藤会長は躁鬱(そううつ)病の二女(60)と地域で暮らす。二女は3月には症状が悪化し、2週間ほど隠岐病院に入院した。

  年に1回は入院の必要があると医師に言われている。だが病棟休止となれば、本土まで行かなければならない。家族会の平均年齢は70歳を超える。入院の長期化、財政面の問題など高齢化する家族たちにとっても不安は計り知れない。齋藤さんは「病棟がなくなれば少々症状が悪化しても入院をがまんする患者も出てくる。そうなるとどうなるか……。精神科領域の疾患は日々症状も異なるし、本人も家族にとっても大変な問題です」と訴える。

  県の調査では、県内の病院勤務の精神科医は約79人。病院の要望89人に対し、10人不足している。精神疾患ほか高齢化での認知症への対応など年々必要性が高まる精神科領域への対応だが、病院勤務の激化などから近年では開業する精神科医が増加。離島や中山間地の病院にしわ寄せがきており、昨年には公立雲南総合病院(雲南市大東町)でも精神科病棟が休止となっている。』
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2008.04.01 ☆救急搬送受け入れ 病院「輪番制」で対応 大阪府
1日、讀賣新聞(大阪)→

『9月までに態勢整備

 救急搬送患者の受け入れ拒否が相次いでいる問題で、府は、受け入れ態勢が手薄な地域について、当番病院が交代で対応する「輪番制」を導入する方針を決め、31日の救急医療対策審議会小委員会に提案した。
小委員会には、府医師会の山本時彦理事ら6委員が参加。府は、府内8地域の医療圏ごとに行った実態調査や、救急搬送件数の多かった診療科のリストなどを示し、救急医療体制が脆弱(ぜいじゃく)な地域については輪番制が必要と訴えた。

  府内の救急告示病院は約270院だが、受け入れ拒否が相次いでいるのが実情。このため府は、1診療科で常勤医2人以上から1人以上に認定基準を緩和した上で、輪番制への参加を促す。
委員から「輪番制にした場合、当番病院で確実に受け入れてもらえるのか」という声が上がったため、府は4月中に、医療機関を対象に輪番制への参加の意向を尋ねるアンケートを行う。結果を踏まえた上で5月の審議会で導入を正式に決め、実施地域の選定など9月までに態勢を整える。

 また、小委員会では、救急隊員が患者搬送時に病院の受け入れ態勢を検索できる現行の「救急医療情報システム」について、重篤患者対象の3次救急医療を担う府内13の救命救急センターに限定したシステムを導入する方針も確認した。』
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2008.04.01 ☆県立海部病院:土曜救急、受け入れ休止 医師が不足、維持困難 今月から/徳島
  1日、毎日新聞(徳島)→

  『(徳島)県立海部病院(牟岐町中村)は31日、4月から毎週土曜の救急患者受け入れ(午前8時半〜翌日午前8時半)を当面の間休止すると発表した。深刻な医師不足が理由で、同病院は「近隣の医療機関に受け入れを要請し、医師確保にも全力で取り組む」としている。

  同病院の常勤医は年度末の退職や異動などで10人から8人に減った。過度な医師の負担を考えると、365日24時間の受け入れ態勢を維持していくのは困難と判断した。

  海部郡内には2次救急病院は3カ所あるが、重症者の大半は海部病院が受け入れている。同病院の救急搬送患者は06年度が846人、07年度は2月末時点で970人。土曜に限ると、07年12月から08年1月までの2カ月間で、一日平均約18人の患者を受け入れている。』
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2008.04.01 ☆民間病院にも医師派遣 北海道
  1日、讀賣新聞(北海道)→

  『道や3医育大、市町村などでつくる「道医療対策協議会」(会長・高橋知事)は5月にも、民間も含めた道内604病院を対象に、緊急医師派遣事業をスタートする。医師不足の病院に土日限定の代診医などを短期間派遣し、各病院を巡回させる方式。行政が民間病院も対象に含め、医師派遣を行うのは全国的にも珍しい試みという。

 31日、札幌市で開かれた道医対協で報告された。地方で地域医療を担う民間病院も近年は医師不足が深刻化しており、道は3月下旬から、604病院に医師の不足数などを問う実態調査を実施。4月中旬までに集計し、緊急度の高い地域から派遣を始める。道は医師派遣などの事業費として新年度予算に約1億円を計上している。

  各病院から要請を受ける事務局は、NPO法人・北海道病院協会(徳田禎久理事長)などが務め、医師も主に同協会の加入病院から派遣される見通し。道医対協は、派遣要請があった診療科や地域の医療体制を考慮し、どの病院に医師を送るべきか判定する。』
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2008.03.30 ☆医師不足:2次救急医療、紋別病院が撤退-今月末で /北海道(地方)
  30日、毎日新聞(北海道)→

  『紋別市の道立紋別病院(及川郁雄院長)が医師不足のため3月末で、入院治療や手術が必要な患者のための2次救急医療から撤退する。肩代わりを要請されていた網走管内遠軽町の遠軽厚生病院(柴田好院長)が承諾を表明したが、搬送時間が長くなるため患者の不安が広がる見通し。

  遠軽厚生の承諾で救急医療崩壊は避けられたが、紋別市中心部から救急車で約40分、マイカーなら約1時間かかる。紋別側はさらに北見市、名寄市の病院にも協力を要請するが、遠軽以上に遠くなるため、住民の安心感にほど遠いようだ。
紋別市内の夜間・土日救急医療は、4病院と6診療所が輪番制で1次救急を担当し、2次救急を紋別病院が引き受ける建前だったが、実際には1、2次ともに道立病院に患者が集中していた。
紋別病院は4月以降、内科医の退職で、常勤医が12人から9人に減るため2次救急の継続が困難になった。紋別医師会(小林正司会長)は「バックアップがなければ1次救急も引き受けられない」としたため、救急医療崩壊の瀬戸際に立った。市と道立病院、医師会、紋別保健所による4者協議が行われ、輪番制に道立病院を加えての1次医療確保と、2次救急を市外の3病院に依頼する方針を決めた。』
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2008.03.30 ☆医師不足:県立病院の状況解消へ県が緊急特別対策 /徳島(地方)
  29日、毎日新聞(徳島)→

  『医師の地域間・診療科間偏在に悩む県立病院の状況を打開しようと県は28日、給与や勤務環境など勤務医の待遇を改善する緊急の医師確保特別対策を発表した。所要経費は年間約1億2500万円。4月から実施する。

  県立三好(三好市池田町)、県立海部(牟岐町中村)の2病院に勤務する医師の初任給調整手当を、三好で月額2万円、海部は同4万円増額。欠員の場合などに両病院へ出張する医師に対する手当(日額1万3000円、宿日直業務は同7000円)も新設する。

  他に休日・夜間診療や救急医療に従事した場合の手当を増額・新設。脳外科医や消化器科医といった医師の専門性も評価し、1資格につき月額5000円を新たに支給する。
勤務環境では、診断書やデータ作成など事務作業が負担になっていることから、県立中央(徳島市蔵本町1)を含む県立3病院で新たに医療秘書計11人を配置。老朽化した医師公舎の改修も進める。

  地域医療を担う三好、海部病院では特に医師不足が問題化している。県病院局によると、海部では昨年9月以降、産婦人科が分娩(ぶんべん)を休止し外来診療のみに。脳外科は1人しかいない専門医の退職に伴い、4月から外来が月2回になる。三好でも退職などで08年度には常勤医が5人減になるなど、深刻な状況が続いている。』
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2008.03.27 ☆医師不足で病床休止 あさひ総合病院 来月から49床 富山
  27日、中日新聞(富山)→

  『朝日町立あさひ総合病院(赤川直次院長)は、常勤医十五人のうち四人が三月末で退職し補充のめどが立たないため、四月から四十九床を休止して病床数を百五十床に縮小する。土曜日の外来診療と、午前零時から同八時半までの夜間救急外来診療も休診する。

  同病院によると、三月末で常勤内科医三人が派遣元の富山大に戻り、回復期リハビリ病棟の嘱託常勤医一人が退職する。
  このままでは医師一人にかかる負担が増すため、三-六階の病棟のうち五階の四十九床を休止し、三、四階へ振り分ける。患者を集約して効率的に運営し、看護師一人が受け持つ患者数は現在の十三人から十人へと手厚くする。

  これまで第一、三、五の各土曜日午前に行っていた一般外来の診療は完全に休診。夜間救急外来の診療時間も午後五時十五分-午前零時までに短縮し、それ以降の診療は取りやめる。ただし、当直医は午前零時以降も待機するため、担当診療科の救急患者は受け入れる。

  病院は今後も常勤内科医の確保に最善を尽くすとしているが、大菅定吉事務部長は「どこの病院も医師不足が深刻で、すぐに元の態勢に戻すのは困難な状況」と話している。』
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2008.03.24 ☆24時間救急対応病院、10年前の6割に/佐賀
  24日、佐賀新聞→

  『県内で24時間体制で救急患者を受け入れる「救急告示」の看板を降ろした医療機関が、この10年で34施設にのぼる。採算性の問題に加え、医師不足などが背景にあり、本年度だけでも小城市民病院など5医療機関が指定から外れ、1998年度(87機関)の6割に当たる53機関まで減少した。

  救急告示病院は県知事が認定し、3年ごとに更新。県医務課は更新しない病院に理由を聞いておらず、減少の詳しい原因を分析していないが、県内のある民間病院の事務責任者は「病院経営にある」と指摘する。
365日・24時間の患者受け入れを続けるためには医師、看護師の人件費などに支出が膨らむ。「その割には診療報酬の加算は決して厚くなく、実質的には不採算のところが多いらしい」というのだ。

  さらに追い打ちをかけるのが医師不足の実態。医科系大学の新臨床研修制度が始まった2004年度以降、大学医局から派遣されていた医師の引き揚げが多くなり、医師確保が深刻化。当直体制の負担が重くなり、医療現場の疲弊を招いている。

  この医師不足は採算性は、ある程度、目をつむり地域医療を支えてきた自治体経営の病院にも影響を与えている。人口10万人当たりの県内の救急告示医療機関数は05年度、6・9施設。設置数は全国3位と高いものの、小城に続き、4月には武雄市民病院も告示を撤回する予定で、小城では内科医2人が退職、武雄も医師3人が減ったことが、直接の理由だった。

  「県内の救急医療体制が揺らいでいるとまでは思わないが、自治体病院が救急から手を引く実態は、その序章かもしれない」。県内の医療関係者はそう指摘した上で「受け入れが難しい状況で救急搬送を断ったら“たらい回し”と批判を浴びる。これではどこも救急の看板を降ろしたくなる」と続けた。

  こうした中、4月からスタートする第5次県保健医療計画は、現在の2次救急医療機関数を5年間維持する数値目標を掲げる。「まず医師確保が最重要課題」。県医務課は具体的対策に頭を悩ます。』
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2008.03.24 ☆だれやみ日記:恐怖の医師不足/宮崎
  24日、毎日新聞(宮崎)→

  『(宮崎)県医師会とマスコミとの勉強会で先日、衝撃的な数字を示された。医師不足が「まさかこれほど深刻とは」と驚いた。
医師の数は増えているのに、なぜ地方では医師不足なのか。要因の一つに新医師臨床研修制度がある。新人医師には2年以上の臨床研修が04年に義務づけられた。ただし研修先は出身大学でなくても良いため、最新機器も医療スタッフもそろう都市部の民間病院に研修者の人気が集中した。

  ところが地方の医学部卒業生が、こぞって都会を目指した結果、母校の大学病院に欠員が生じてしまった。困った大学医局は、これまで卒業生を派遣してきた郡部の医療機関から勤務医を引き揚げ始めた。つまり宮崎大の卒業生は都会を目指し、穴の開いた大学医局は郡部から勤務医を引き揚げ、郡部からは医師が消えてしまうのだ。

  急ピッチの高齢化で県内の年間救急搬送は、この10年で約2万3000人から1万人も増えた。一方、県内の医師は約2550人と10年前から1割増えたが、高齢化の速度に追いつかない。10年前に一晩平均50人だった宮崎市夜間救急センターへの搬送は、現在65人に増えた。医師が比較的多い宮崎市内でさえ、若い医師が足りず、40代の医師が月に4、5回の当直をこなさざるを得ない。

  しかも20代の医師は10年前から33%減り、30代も12%減った。新人医師が地域医療を見限って都会へ出て行くため、県内では医師の高齢化と激務化が進み、ますます敬遠される職場になる。急患の「たらい回し」も防げない。10年先の状況を想像するとゾッとする。
医師会側の説明が終わると、会場はしんとしてしまった。「だから記事で県民に危機を訴えて下さい」と筆者も言われたが「ホラー(恐怖)記事になりそうです」という言葉しか出てこない。いや、人命がかかっている。道路建設以上にどげんかせんといかんのだが。』
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2008.3.022 ☆「勤務に疲れ開業」4割 道医師会調査 「経営厳しさわかった」も8割(地方)
22日、北海道新聞→

『北海道医師会が二十一日までにまとめた過去四年間に開業した道内医師の意識調査で、勤務医をやめた医師の四割が、その理由として「病院勤務に疲れた」と感じていたことがわかった。医師が勤務医の過重な労働から逃げ出している現状が浮き彫りになった形。一方、開業後は「経営の厳しさがわかった」とした医師も八割おり、現実とのギャップを感じていることも明らかになった。

道内の病院では、医師が救急対応や夜間勤務などを嫌って退職・開業する例が増え、地域の医師不足の原因の一つと指摘されている。こうした現状を把握するため、道医師会は二〇〇二-〇六年に道内で開業した医師二百四十六人を調査し、百四十三人から回答を得た。開業医のほとんどは勤務医を辞めて開業している。
複数回答で開業の動機を聞いたところ、「勤務に疲れた」が39・2%と最も多く、「労働時間が自由になる」とした人も16・8%だった。勤務医時代の一週間の労働時間は「五十六時間以上」が37・1%で、五日勤務の場合で一日十一時間以上働く医師が四割近いことも明らかになった。

一方、開業後の状況では「経営の厳しさがわかった」が最も多く、「過重労働から開放されていない」も五割を超えた。また、35%が「開業前の考えと現実が違った」としており、その理由として「従業員を抱え精神的に圧迫される」「診療報酬がどんどん下がり、経営が苦しい」「医師としてのやりがいは、勤務医のほうが上」などの声が目立った。肯定的にとらえている点では、「他の医療機関と連携しやすい」「収入が増えた」との声が多かった。

北海道医師会の畑俊一副会長は「自治体病院などの労働環境が悪くなっているが、開業しても診療報酬改定などで収入が少ないことも多い。政策的に医師を増やしていくことが必要」と指摘している。』
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2008.03.20 ☆道立8病院が赤字28億円 医師不足で患者減 本年度見込み
  20日、北海道新聞→

  『道は十九日の道議会予算特別委員会で、経営が悪化している八つの道立病院の収支について、本年度は昨年度を上回る約二十八億八千万円の赤字となるとの見通しを示した。道立病院は医師確保が難しくなっていることから患者離れが進み、病床利用率は前年度を下回る約六割に低迷していることも明らかにした。

 道によると、本年度新たに開設した子ども総合医療・療育センター(コドモックル)を除く紋別や江差など七病院の昨年度の赤字は約十九億円。本年度の赤字はこれを約六億円上回る二十五億八千万円で、コドモックルの赤字は約三億円の見通し。累積赤字も昨年度の六百十三億円から六百四十億円前後に膨らむ見込みという。

 〇五年度に68・6%だった七病院の病床利用率は〇六年度は64・0%で、本年度は59・5%となるとの試算も示した。コドモックルを含むと、61・2%の見込み。また、医業収入に対する職員給与の割合は103・2%となり、経営を強く圧迫していることも示した。

 道保健福祉部は「常勤医の欠員や診療科の休止が進んでいるほか、医療ニーズの変化に対応した人員配置ができず患者が減少しているのが赤字の原因」とした。』
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2008.03.18 ☆県立病院好生館:館長、今月で辞職 医師2人も 不足、さらに拍車/佐賀
  18日、毎日新聞(佐賀)→

  『九州大病院から派遣された外科医6人が引き揚げる異例の事態となっている県立病院好生館(佐賀市水ケ江)で、河野仁志館長(57)が今月で辞職することが17日までに決まった。理由は「一身上の都合」だが、後任人事は現在も白紙。また、緩和ケアセンターの医師と眼科医も1人ずつ退職する。眼科医は補充がなく、医師不足の深刻さに拍車が掛かっている。

  九大病院出身の河野館長は2月に辞表を提出、受理された。九大側によると、館長の辞職後も九大からの医師派遣を続ける予定だったが、県が他大出身者を採用する動きを見せたため、異論を唱えたところ、古川康知事から派遣を断る通知があったという。

  このため、九大は外科医6人に加え、緩和ケアセンターに派遣していた外科医1人も引き揚げることを決めた。県はいずれも佐賀大から補充する方向で調整しているが、同センターの医師は定員2人のところを1人でやっており、1減体制は変わらない。
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