| 2009.12.24 | ☆医療療養病床の在宅復帰率は46%-日本慢性期医療協会 24日夜、CBニュース→ 『医療療養病床の退院患者の在宅復帰率は46%であることが、日本慢性期医療協会(武久洋三会長)の「入退院経路調査」で分かった。同協会は12月22日、厚生労働省に同調査の結果を提出した。 調査は11-15日、同協会の会員833施設を対象に実施し、340施設が回答。今年4月から9月までの6か月間に医療療養病床を入退院した患者について調べた。入院患者数は2万1429人、退院患者数は2万1473人だった。 退院患者数から死亡退院数を除いた1万4866人の退院経路は、「在宅復帰」が最も多く、6835人で46.0%。以下は、「他の医療機関への転院」(23.0%)、「同一医療機関内での転棟」(20.0%)、「老人保健施設」(10.1%)、「その他・不明」(0.9%)と続いた=グラフ=。また「在宅復帰」の内訳は、「自宅」5134人、「特別養護老人ホーム」981人などだった。 さらに、医療区分2、3の患者が8割以上を占める病棟の在宅復帰率は45.1%、8割未満の病棟では46.4%だった。 同協会の武久会長は、「医療区分2、3の患者が8割以上を占める病棟でも45%に達するなど、予想以上に在宅復帰率が高かった」と話している。武久会長は、在宅復帰率50%以上の施設を評価する「入院基本料1」と、50%未満の「入院基本料2」を新たに創設すべきと指摘。これが、各施設が患者の在宅復帰に努めるよう促すことにもつながるとした。 一方、入院経路で最も多かったのは、「他の医療機関の一般病床」で32.9%。次いで「院内の一般病床」(19.1%)、「自宅」(18.5%)と続いた。』 . |
| 2009.12.10 | ☆新政権は介護療養型医療施設の「存続」を 9日、CBニュース→ 『「介護療養型医療施設の存続を求める会」は12月8日、東京都内で「高齢者のための医療と介護を考える国民会議」を開いた。同会の吉岡充事務局長(上川病院理事長)は、「高齢者医療難民―介護療養病床を潰してよいのか」をテーマに講演。介護療養型医療施設は、多職種連携や利用者本位のケアの提供などの面で「進んでいる」とし、存続を訴えた。 吉岡事務局長は講演で、介護療養型医療施設廃止の決定に至るプロセスは「きわめてずさんだった」と批判。また、介護療養型医療施設には「身体疾患を合併している重度認知症患者の受け入れができる」などのメリットがあるとし、その重要性を強調した。 さらに介護療養型医療施設は介護保険適用の病床で、提供する医療や介護の基本がケアプランだと指摘。ケアプランの策定には、多職種のスタッフ、利用者、その家族が加わるため、ケアの内容に利用者の希望や意思が反映されやすく、多職種連携によるケアもしやすいとし、「介護療養型医療施設は進んでいる」と語った。 ■介護療養廃止反対は「公約と同じ」、新政権に民主議員も「不満」 続くシンポジウムでは、国会議員や研究者、医療関係団体の代表者などが発言した。この中で、日本慢性期医療協会の安藤高朗副会長(永生病院理事長)は、同協会が衆院選前に各政党に対して行ったアンケートで民主党が、▽「介護療養型医療施設の廃止」に反対▽「後期高齢者医療制度」に反対▽「療養病床を含む慢性期医療病床の増床」に賛成―と回答したことを紹介。「これは公約と同じことではないかと思っている」と述べた。 また、今後の医療提供体制について、「療養病床は今後、80-90万床必要になるのではないか」と指摘。在宅医療を進めるためには、「きちんと家庭医制度をつくっていくべき」と語った。 国会議員からは、民主党の山崎摩耶衆院議員や国民新党の自見庄三郎参院議員らが発言。山崎議員は、新政権発足以降、「一番肝心な医療・介護に関して、新政権からなかなか発信されていない」とし、現場の医療・介護関係者と同様、「私も不満だ」と述べた。』 . |
| 2009.11.26 | ☆【ゆうゆうLife】民主党でどうなる? 療養病床の再編-介護型は残るのか 26日、産経新聞→ 『■入院患者の受け皿は? 求められる青写真 慢性疾患の高齢者らが長期入院する「療養病床」。削減が予定されるが、その凍結を掲げた民主党が政権につき、次の一手に注目が集まっている。長期療養の患者家族はとりあえず凍結に安堵(あんど)し、病院側は病床の変更を見合わせるが、先の見通しは立たない。長期療養の高齢者にどこでどんな医療と介護を提供するのか、その青写真が求められる。(佐藤好美) ◆国会中継に安堵 東京・多摩地区に住む小松恵美子さん(73)=仮名=は今月2日、思わずテレビの国会中継に見入った。長妻昭厚生労働相が衆院予算委員会で、療養病床について「入院患者が介護保険施設に移るのを見届けるまでは療養病床の削減を凍結し、法律で平成23年度末となっている介護型の廃止も猶予を含めて検証したい」と発言したからだ。 小松さんの夫、光利さん(81)=同=は療養病床に入院して6年になる。脳出血で倒れた当初は右まひ、失語でほぼ全介助。要介護度は5だった。今はリハビリの成果で、独力でベッドから車椅子(いす)へ移り、トイレに行くまでに回復した。食事も左手でスプーンを使って食べる。複雑な意思疎通は難しいが、可否は伝えられる。要介護度も3に改善した。 療養病床には「医療型」と「介護型」がある。光利さんが入院するのは、治療をさほど必要としない人向けの介護型。しかし、入院先の病院は今月、介護型の半数を医療型に転換した。23年度末の介護型廃止に向け、病院は再編を進めてきた。 光利さんは介護型に残った。医療型に移れるほど重くないからだ。「夫の居場所がなくなるのでは」と不安だった恵美子さんは長妻厚労相の発言を聞き、とりあえずほっとした。だが、現状に百パーセント満足なわけでもない。 「夫は治療は必要ないが、リハビリをやめれば、また寝たきりになってしまう。家で私ひとりでは見られないし、老人ホームはリハビリが手薄。今の入院先はリハビリ専門家もいて、長くいられて感謝していますが、今はリハビリが週1時間。リハビリが多く、長期間いられる場所はないですね」 ◆当面は様子見 療養病床の削減と以後型廃止が決まったのは、患者の半数が施設入所者と変わらない状態とされたためだ。状態が同じなら、よりコストのかからない施設に移ってほしいというわけだ。しかし、その半数の患者の名かにも、一定程度の医療が必要で、施設が受け入れに難色を示す人もいる。 9月、マニフェストに削減凍結を掲げた民主党が政権につき、先行きは見えなくなった。同党の医療政策・詳細版では「(高齢化がピークに達する37年に)総枠として療養病床38万床を維持」とあるが、「介護型継続」とは書かれていない。。 療養病院が加盟する「日本慢性期医療協会」の安藤高朗副会長は「民主党の削減凍結は歓迎する。介護型は継続が望ましいが、廃止でも、頻回のたん吸引や経管栄養が必要などで医療ニーズがあり、施設入所も難しい人には、相応の診療報酬をつけてもらえば(医療型に移せるので)、介護難民を出さずに済む」と、診療報酬改定に期待を寄せる。 だが、民主党は▽介護型を将来も継続するのか▽どの程度の医療ニーズの人までを病院でみるのか-という問いには答えていない。 ◆病院の役割は? 日本慢性期医療協会も改革は避けられないと考えている。武久洋三会長は今月初旬、セミナーで関係者に医療型の入院日数削減を求め、語気を強めた。「病院の役割は病気の人を入れ、できるだけよくして退院させること。特養入所者と変わらない状態の患者さんが長期入院する病院を(国に)『護送船団方式に守ってくれ』とも言えない。(各病院に)病院らしくするご決意を促したい」。協会では、取り巻く環境のさらに厳しい介護型について、身体合併症のある認知症患者の受け入れ先とする案も出る。 問題は、治療の必要性は薄いが看護やリハビリは必要で、独居や老々介護で帰れない人に訪問サービスの十分な住まいを提供できていないことだ。小松さんは言う。「特養はリハビリが手薄。老人保健施設は半年で出される。リハビリがあって長くいられる場所があれば、移ってもいいと思う患者さんは多いはずです」 ◇ ■必要なサービスの地域展開 田中滋慶応大学大学院教授の話 「医療を日常的に必要とする人、在宅で急に病状悪化する人のために必要な医療療養病床は30万ともいわれるが、その数が不足してはいけない。ただ、主に介護サービスが必要とされる人々のためなら、介護療養病床を終(つい)の住み家にすべきではない。病院とは自宅に帰すための機能を担い、さまざまな生活の制約の強い場所だからだ。 必要なのは、医療や介護サービスの地域展開だ。高齢者住宅を増やして、医療や介護サービスを外から提供する。特別養護老人ホーム、老人保健施設、療養病院が訪問サービスや通所サービスを提供し、小規模多機能型住宅、小規模特養などを展開して地域で高齢者を支える。その方が暮らしやすい。介護療養病床を残すことが、こうしたサービスを整える障害になってはいけない。 ゴールを明確にして政策を進めることが重要で、高齢者の住み家がないという理由で介護療養病床を使うような後ろ向きの改革をしてはいけない。団塊世代が75歳以上になる平成37年までに、地域で支えるサービスが完成されないと間に合わない。ゴールと時期が分かれば、今、何をすべきかは自ずと分かるはずだ」。』 . |
| 2009.11.03 | ☆[解説]一般病床の改革急務 療養廃止凍結だけでは対応できない 3日、讀賣新聞→ 『医療の必要性が低いのに病院に入院し続ける「社会的入院」。こうした患者が多い「療養病床」の削減計画の凍結を民主党政権は打ち出したが、不適切な入院を生む構造を温存したままでは、急激な高齢化に対応できないことは明らかだ。一方、そもそもの原因は一般病床にあるとの指摘も強い。社会的入院解消には何が必要か。(社会保障部 針原陽子、小山孝、野口博文) ■不十分な看護 「病院にずっといたら、夫はきっと寝たきりになっていたと思います」 茨城県に住む女性(67)の夫(75)は、昨年秋、誤えん性肺炎で近くの病院の一般病床に入院した。症状は落ち着いたが、入院当初につけられた尿の導管はそのまま。「口から食べてもよい」と主治医が言いながら、点滴が続けられた。女性は毎日病院に通い、車いすに乗せて散歩に連れ出した。この間、病院からは、在宅医療を提供するクリニックの紹介など、退院を支援する動きはなかった。 入院から2か月がすぎ、看護の不十分さにたまりかねた女性は主治医と口論となり、その日のうちに退院した。入院前、少しは歩いて移動できていた夫は、車いす生活になった。 「夫は、私がいたのでまだよかったけれど、中には、寝かせきりにされて自力で立ち上がれなくなった患者さんもいた。病院に入れたきりにする家族もひどい」と女性は憤る。 ■人手不足 社会的入院は、面倒をみる家族がいなかったり、利用できる介護施設やサービスがなかったりして、医療以外の理由で必要のない入院を続けることとされる。厚生労働省の調査では、療養病床に最も多いという結果が出されるなど、これまでは主に療養病床での問題ととらえられてきた。 これに対し、「一般病床の社会的入院の方が、問題が大きい」との見方が、研究者や医療関係者の間で広がっている。 中でも問題とされるのが、看護師の配置が十分でなくリハビリスタッフも少ない中小病院などだ。 安易に経管栄養などをつけられ、一日の大半を狭いベッド上で過ごすことになる高齢の患者は、筋力の低下や認知症の発症・悪化を起こし、元の病気が治っても自宅には戻れない状態になってしまう。 「療養病床での社会的入院を減らし、介護施設などの受け皿を増やしても根本的な解決にならない。社会的入院を生み出す構造そのものを改めなければ」と「全国在宅療養支援診療所連絡会」事務局長の太田秀樹医師は指摘する。印南一路・慶応大教授らが2006年度に行った実態調査をもとにした推計では、療養病床における社会的入院の患者数は15万人、一般病床では17万人に上った。 ■早期リハビリ ではどうすればよいのか。昨年、社会保障制度の改革案をまとめた政府の社会保障国民会議は、一般病床はリハビリスタッフなどを増やすことで平均在院日数を短くすべきだと提言した。 モデルもある。長野県松本市にある相沢病院(471床)は、患者に早期リハビリを施すことで知られる。130人近くの理学療法士や作業療法士らが、脳卒中であれば発作から24時間以内にリハビリを開始し、毎日、主に病室や病棟で訓練を行う。重症患者が多いにもかかわらず、1か月以内に退院して自宅に戻る割合は6割を超えるという。 原寛美・総合リハビリテーションセンター長は「早期リハビリが重要なのは、肺炎など内科疾患を持つ高齢患者も同じ。早くリハビリを始めればそれだけ自宅に帰れる可能性も高まる」と説明する。 一般病床から早期に退院し、自宅に戻った人が地域で暮らし続けられるようにする方策も必要だ。24時間往診する在宅療養支援診療所や訪問看護ステーションの拡充などが欠かせない。 また、家族がいないなど、自宅に帰れないものの在宅生活が可能な人の「受け皿」を増やす必要もある。07年4月にオープンした高齢者専用賃貸住宅「ココチケア」(東京都葛飾区)は、33人が暮らし、1階にある在宅療養支援診療所の医師が、医療処置が必要な人の部屋を定期的に訪れる。開設当初から住んでいる藤田朝子さん(91)の場合、心不全や肺炎を起こした時も、酸素療法や点滴などを受け、入院せずに済んだ。「医師がすぐ駆けつけてくれるので心強い」と満足そうだ。入居者の中には、末期がんの痛みを緩和する処置を受けながら、ここで亡くなった人もいる。 さらに、療養病床の位置づけをはっきりさせることも必要だ。厚労省が06年に出した病床数の削減計画に、医療関係者らから反発が相次ぎ、民主党は政権公約で計画の凍結を掲げた。だが、高齢者の療養の場のあり方の議論はこれからだ。 印南教授は「高齢者は医療と介護両方が必要な人が多く、なるべく普通の生活をしながら適切なサービスを受けられるようにするべきだ。在宅医療・介護の充実を図りつつ、特別養護老人ホーム、老人保健施設、療養病床の整理・統合に向けた議論が必要だ」と話している。 ◇一般病床と療養病床 一般病床は、主として急性期治療を行う患者を入院させる病床。医師の最低基準は患者16人に対し常勤1人、看護職員は3人に1人。平均在院日数は17.7日(09年6月)。療養病床は、主として長期の療養者のための病床。医師(患者48人に対し1人)、看護職員(6人に1人)のほか、介護者もいる。平均在院日数は173.9日(同)。 ◆「家で看取る」体制の充実 必要 厚生労働省の調査では、2008年に亡くなった人は114万人。30年の死亡者数は1・4倍の160万人に増える見込みで、急増する高齢者が人生の最期をどこで過ごすかが重要な問題となる。 08年の調査では、93万人が一般病床や療養病床などの医療機関、14万5000人が自宅、4万人が特養や有料老人ホームなどの老人施設で亡くなっていた。 立教大の高橋紘士教授(地域ケア論)は、「今のままなら死亡者数の増加にあわせて病床数も増やさなければならないが、それは財政的にも、医療者の有効活用の点からも無理がある。慢性期の治療が多い高齢者の場合、病院は、人生の最期の場としてふさわしいかどうかという議論もある」と指摘。高齢者住宅の増設と、看取(みと)りまでしっかりできる在宅医療・介護体制の充実の必要性を訴えている。』 . |
| 2009.11.01 | ☆昨年度の「老人病院機能評価」を公表―老人の専門医療を考える 30日夜、CBニュース→ 『「老人の専門医療を考える会」(齊藤正身会長)は10月29日、昨年度の「老人病院機能評価」の集計結果を公表した。 調査は、同会と日本慢性期医療協会(武久洋三会長)の会員病院818病院に属する「65歳以上の患者が年間平均で60%以上を占める病棟、病床」を対象に実施し、169病院から回答を得た。 調査項目は100項目で、▽運営の基本理念▽医療・看護・介護▽患者・家族の満足▽病院の機能▽教育・研修▽構造・設備・器具▽社会・地域への貢献―の7つの大項目に分けられる。評価は、各病院の医師や看護職員、リハスタッフ、介護職員、事務員などから成る評価チームが行った。 その結果、各大項目の平均点は100点満点換算で、▽病院の機能79.5▽構造・設備・器具78.6▽患者・家族の満足76.7▽運営の基本理念75.0▽教育・研修72.8▽社会・地域への貢献67.0▽医療・看護・介護63.4―の順だった。 「社会・地域への貢献」は2001年度以降で最も低く、同会では「今回の参加病院の中で、在宅医療サービスの提供に消極的なところが多かったのかもしれない」としている。 また、各項目のうち、平均点が前年度より10%以上上がったのは5項目で、下がったのは9項目。「医療・看護・介護」では、「受容と敬愛の態度に徹し、ゆったりと対応している」など、患者への対応の適切さを評価する項目で平均点が10%以上伸びた。 一方、抑制の頻度の低さや入浴不能の患者への全身清拭の頻度を評価する項目では、点数が下がった。「病院の機能」では、医師や看護職員、管理栄養士が配置基準より多くいることを評価する項目で10%以上伸びた。6か月以上の長期入院患者の比率の低さを評価する項目では下がった。 「教育・研修」では、多職種の参加によるターミナルケアの検討を評価する項目で上がった。また、「社会・地域への貢献」では、訪問医療や訪問看護の実施回数、ボランティアの導入などを評価する項目で下がった。 同評価は、同会が1993年からほぼ毎年行っているが、今後は実施せず、新たな指標を導入することを検討しているという。 老人病院機能評価の全文は、「老人の専門医療を考える会」のホームページで http://ro-sen.jp/hyoka/hyoka20.html』 . |
| 2009.10.18 | ☆厚労省、療養病床の転換助成事業を廃止 ‘10概算要求 厚労省は15日、2010年予算概算要求を公表した。 その中で療養病床を「療養型老人保健施設」に転換するための助成事業を廃止するとした。削減予算額は29億円である。(ぶるま) . |
| 2009.09.12 | ☆全国の介護型療養病床2.8万床減、国の廃止方針受け 11日、朝日新聞→ 『高齢者の受け皿となる介護保険の施設整備が大きく遅れていることが、厚生労働省の調査で10日、明らかになった。全国の自治体が06〜08年度に、約12.4万床増やす計画だったのに対し、実績は約5.6万床(45%)で、半分にも満たない。 計画を大きく下回った背景には、国の介護型療養病床の削減計画がある。介護型療養病床が、医療の必要がない人の「社会的入院」の受け皿となっていたため、国は11年度末で廃止する方針を決定。ところが、この決定は自治体が計画を策定していたのと同時期で、大半の自治体では計画を固めていた。従って06〜08年度に、計画上は介護型療養病床を全国で約8700床増やすことになっていたが、実際には国の廃止方針を受けた形で約2万8千床減った。 厚労省は、介護型療養病床は他の介護保険施設や医療療養病床に転換され、「高齢者の受け皿が削減されたわけではない」と説明する。他の施設も含め、00〜08年度に計画された109万5千床に対する整備率は93%になると強調している。 だが、逆に言えば、残り7%、7万7千人分以上の施設が不足している計算だ。特に都心部での受け皿不足は深刻だ。同省も「都市部問題をどう考えていくのか、介護保険の課題として大きく上がってきている」としている。』 . |
| 2009.08.20 | ☆療養型病床の行方 09年衆院選各党マニフェスト 30日、投開票が行われる衆議院議員選挙。介護型の廃止が現時点で決まっている療養型病床について、各党はマニフェストでどう謳っているのだろうか。 自民党・・・・・・「療養病床再編成については、適切に措置する」の記載にとどまっている。 公明党・・・・・・「療養病床再編後の医療提供体制の充実」として「転換後の老健施設等介護報酬等を実態に見合った水準に引き上げ」て、「必要なベッド数を確保」するとした。 民主党・・・・・・「療養病床、グループホーム等の確保により、介護サービスの量の不足を軽減する。」とし、具体策として「当面、療養病床削減計画を凍結し、必要な病床数を確保する。」としている。 共産党・・・・・・「療養病床の廃止・削減計画を白紙撤回します。」としている。 社民党・・・・・・「介護療養病床を全廃する計画を中止し、地域に必要な病床数を確保します。」としている。 国民新党には記載がない。 また、日本医師会は19日、記者会見で『医療費の確保については「民主党の方が明確」(中川俊男常任理事)と評価した』(20日、朝日新聞)。 日本医師会では、「自民党および民主党の政権公約に対する日本医師会の見解」を19日に発表している。この中で療養病床については「2005年には、医療療養病床が25万床、介護療養病床が13万床、合計38万床であったが、厚生労働省は、 介護療養病床を廃止し、医療療養病床を2012年に15万床にする計画を打ち出した。しかし日本医師会の実態調査によれば、社会的入院であるとされた患者でも、医学的管理・処置を必要とする場合が少なくなかった。日本医師会の試算によると、2012年に必要な医療療養病床は26万床である。また2025年には、医療療養病床34万床、新たな介護施設等18万人分が必要である。」とまとめている。 20日、朝日新聞は「《にっぽんの争点:医療》「後期高齢」維持か 廃止か」の中で『療養病床の削減計画も高齢者の評判が悪い。自民党はマニフェストで、高齢者の受け皿として今後3年間に、特別養護老人ホームや老人保健施設、グループホーム約16万人分の整備を目指すとしている。 ただ、全国の自治体が06〜08年度に予定していた介護保険施設の整備計画は、実際には整備率が半分以下にとどまっている。与党の狙い通り受け皿整備が進むのか不透明だ 』などとした記事を掲載した。 (ぶるま) . |
| 2009.08.19 | ☆療養病床、病院は6か月連続減、診療所は1万7千床割れ 19日夜、CBニュース→ 『今年5月時点の病院の療養病床数は、前月比35床減の33万8165床になったことが、厚生労働省が発表した医療施設動態調査(5月末概数)で分かった=グラフ=。病院の療養病床減少は、昨年12月以来6か月連続。また、一般診療所の療養病床は前月比77床減の1万6947床と、1万7000床を割り込んだ。 全国の病院の施設数は、前月比3施設増の8750施設だった。昨年12月以来5か月連続で減少していたが、5月は増加に転じた。「一般病院」は2施設増の7668施設、「精神科病院」は1施設増の1081施設。 病院の病床数は、前月比139床増の160万4647床だった。このうち、「一般病床」は385床増の90万7030床、「精神病床」は111床減の34万8526床、「結核病床」は72床減の9165床、「療養病床」は35床減の33万8165床だった。 また、全国の一般診療所の施設数は、前月比78施設増の9万9709施設だった。増加は4か月連続。このうち、有床診療所は17施設減の1万1370施設だったが、無床診療所は95施設増の8万8339施設だった。 一般診療所の病床数は、前月比162床減の14万4712床だった。このうち、療養病床は77床減の1万6947床。』 ■詳細は後日 . |
| 2009.08.13 | ☆4割弱の患者に経管栄養―介護療養型医療施設 11日夜、CBニュース→ 『日本慢性期医療協会(武久洋三会長)は8月10日、中央社会保険医療協議会(中医協)の慢性期入院医療の包括評価調査分科会(座長=池上直己・慶大医学部教授)で、「入院患者の食事形態の状況」の調査結果を明らかにした。介護療養型医療施設では、36.7%の患者が経管栄養により栄養補給を行っていることが分かった。 調査は821施設を対象に、今年6月30日現在の患者の食事の形態を聞いたもの。医療療養病床(回復期リハを除く)382施設・3万2123人分、介護療養型医療施設268施設・2万2686人分の回答を得た。 それによると、介護療養型医療施設では、経口摂取が60.2%、経管栄養が36.7%、経静脈栄養が2.3%、絶食が0.8%。経管栄養の内訳は、経鼻栄養12.0%、胃ろう栄養24.3%、「その他」0.4%だった。一方、医療療養病床では、経口摂取が50.1%、経管栄養が39.2%、経静脈栄養が8.2%、絶食が2.6%だった。 2006年度の医療制度改革では、介護療養型医療施設は12年度末までに段階的に廃止するとしている。一方で、現行法では介護職員が経管栄養を行うことは禁止されている。』 . |
| 2009.08.11 | ☆医療療養病床の質の評価方法、見直しへ―慢性期分科会 10日深夜、CBニュース→ 『中央社会保険医療協議会(中医協)の「慢性期入院医療の包括評価調査分科会」(分科会長=池上直己・慶大医学部教授)は8月10日、来年度の診療報酬改定に向け、医療療養病床で提供している医療サービスの質を検証するために用いる評価票の見直しをめぐる議論を開始した。 同分科会は、中医協の基本問題小委員会から付託を受け、医療療養病床で提供している医療サービスの質の検証を「患者特性調査」の結果から行っている。 厚生労働省がこの日提示した見直し案では、患者特性調査について「協力いただいた医療機関に対して多大な負担を掛け、また制度が必ずしも担保されていない任意のアンケートであることから、現行の方式を踏襲するのは限界がある」と指摘し、評価票の見直しを提案した。 具体的には、▽任意のチェックリストから、該当項目のチェックを必須にするように改めるとともに、レセプトへの記載を簡素化する▽評価票に、QI(Quality Indicator)の算出に必要な項目を追加し、必要に応じて算定方法を検討する▽これまで分科会が提示してきたQIに新たな分野を追加する―の3項目。 新たな分野としては、「留置カテーテルの挿入」「3日以上連続した痛み」などを提案した。このほか、従来の「身体抑制」の項目に、「ミトンの着用」「自分の意思で開けることのできない居室などへの隔離」の2項目の追加を提案している。 評価方法の見直しに合わせて厚労省は、昨年度の診療報酬改定に伴い記載が義務付けられた「治療・ケアの内容の評価票」は廃止する方針だ。』 . |
| 2009.07.28 | ☆病院の療養病床、千床台の減少―医療施設動態調査 28日夕、CBニュース→ 『厚生労働省の医療施設動態調査(4月末概数)によると、今年4月現在の病院の療養病床数は前月から1016床減り33万8200床になった。前月比で1000床以上減少したのは昨年4月以来1年ぶりで、前年同月比では2870床の減。 病院の施設数は前月から19施設減って8747施設。このうち、「一般病院」は18施設減の7066施設で、「精神病院」は1施設減の1080施設だった。 病院の病床数は、前月より1820床減って160万4508床。このうち「一般病床」は677床減の90万6645床だった。 また、一般診療所の施設数は前年同月比172施設増の9万9631施設。このうち、有床診療所は11万387施設で、前年同月から586施設減った。一方、無床診療所は8万8244施設で、前年同月から758施設増えた。有床診療所のうち、療養病床を持つ一般診療所は1671施設で、前年同月比142施設の減。 一般診療所の病床数は前年同月比6621床減の14万4874床。このうち、療養病床数は1370床減の1万7024床だった。』 ■詳細は後日UPします(ぶるま)。 . |
| 2009.07.27 | ☆介護療養型医療施設は、廃止ではなく発展を 27日夕、CBニュース→ 『「日本の医療を守る市民の会」は7月24日、東京都内で第15回の勉強会を開いた。上川病院の吉岡充理事長が「医療&介護難民を生じさせないために―介護療養病床廃止で棄民政策の総仕上げ」と題して講演し、2011年度末までに廃止されることになっている介護療養型医療施設の維持、発展を訴えた。 吉岡氏は、介護療養型医療施設廃止の根拠について「(厚生労働省が)介護療養型医療病床というのは医者が必要ないというふうに決め込んでしまった」と指摘。これを「理由がはっきりとしていない。非常にいい加減なもの」と批判した。 また、現在の介護療養型医療施設が老人保健施設などの受け皿施設に転換した場合、収入減などで経営が圧迫され、看護職員や介護職員のリストラが必要になると訴えた。これにより十分な数の患者を受け入れることができなくなるために、介護療養型医療施設を利用する多くの人々が行き場を失い、こうした人を受け入れる施設として体制が不十分な代わりに利用料の安い「無届け老人ホーム」が増えるのではないかとの懸念を示した。 さらに、介護療養型医療施設には、身体疾患を抱えた重度の認知症の人が多数存在するとのデータを示した上で、こうした患者の受け入れには、介護療養型医療施設が大きな役割を果たしており、介護療養型医療施設をさらに発展させた形態の施設が必要と強調した。』 . |
| 2009.07.20 | ☆介護療養型医療施設、11年末廃止 中京でシンポ 医師ら存続訴える 19日、京都新聞→ 『介護療養型医療施設の廃止に伴う高齢者医療やケアのあり方を考えるシンポジウムが18日、京都市中京区のホテルで開かれた。 ■「在宅ケア達成できない」 24時間体制で医療処置ができる介護療養型医療施設は2011年度末で廃止されることが決まっている。同施設を運営している医師が作る有志の会が主催した。 在宅ケアを行う京都医師会理事の北川靖医師は、自宅療養患者や家族を支える医療と施設の重要性を指摘。「在宅ケアを支えている介護療養型医療施設が廃止されると、在宅ケアの本来の目的を達成できない」と指摘した。 嵯峨野病院居宅介護支援事業所の川添チエミ看護師は、施設の廃止によって設立される介護療養型老人保健施設では24時間体制の医療が提供できず、行き場を失う要介護高齢者が増えてしまうと訴えた。 』 . |
| 2009.07.18 | ☆療養病床、削減進まず 医療機関の動き鈍く 17日、日本経済新聞→ 『厚生労働省が医療費の抑制に向けて進めている「療養病床」の削減が難航している。2006年度の約35万床から12年度末に22万床まで減らす計画を掲げるが、今年になっても約33万床程度で高止まりしている。入院者の受け皿づくりや利用促進策を打ち出してきたものの、医療機関や患者の動きは全般に鈍い。医療費がかさみ続けるとともに、将来行き場をなくす高齢者が急増する懸念も生じている。 療養病床は本来、長期療養が必要な患者が入院するために使う。ただ高齢者などが介護施設の代わりに利用し続ける「社会的入院」の温床になっているとの指摘が出ている。療養病床には医療保険が使えるものと、介護保険を利用できるものがあるが、厚労省は介護保険の適用型を11年度末までに全廃する計画。医療保険が使える療養病床も減らし、高齢者を体調に見合った施設に移動させることで、医療費を約1200億円削減できると見込んでいる。医師や看護師などが本来の仕事に専念しやすくなるともみていた。』 . |
| 2009.07.14 | ☆介護療養廃止、自民「無回答」民主は反対 13日夕、CBニュース→ 『日本慢性期医療協会(武久洋三会長)はこのほど、各政党に介護療養病床の廃止などへの賛否を問う「慢性期医療に関するアンケート」の回答結果を明らかにした。介護療養病床の廃止については、自民党は無回答、民主党は反対だった。2200億円の社会保障削減方針の撤回については、すべての政党が賛成とした。 アンケートは、同協会が6月29日に、自民、公明、民主、社民、共産、国民新の各政党に送付。▽2200億円の社会保障費削減方針の撤回▽介護療養型医療施設の廃止▽後期高齢者医療制度▽療養病床を含む慢性期医療病床の増床▽小泉政権以後の一連の高齢者医療施策の全面見直し―の5項目について、7月10日までに賛否を示すよう求めていた。 介護療養病床の廃止に対しては、自民は無回答。公明は賛成したが、民主、社民、共産、国民新の各党は反対だった。後期高齢者医療制度では、自民、公明の与党が賛成で、野党4党は反対。療養病床を含む慢性期医療病床の増床に対しては、すべての政党が賛成した。小泉政権以後の一連の高齢者医療政策の全面見直しでは、自民、公明の与党が無回答で、野党4党は賛成だった。 ■「円滑な転換の推進が重要」自民、「削減計画、中止する」民主 個別の意見として、自民は、療養病床の再編が、高齢者のニーズに合ったサービスを提供するとの趣旨に基づくものだと指摘。介護療養病床の患者を追い出す事態にならないよう、「きめ細かな受け皿(づくり)を進め、円滑な転換を推進することが重要」としている。また、慢性期医療病床については、必要な病床の確保と同時に、高齢者のニーズに沿った「多様な住まいと安心できる施設体系」の構築が重要だとした。後期高齢者医療制度は、「今後とも必要」だが、高齢者の心情などに配慮し、「さらに良い制度への見直しを図る」とした。 公明は、介護療養病床の廃止について「方向としては賛成だが、受け皿設備の確保など、入院患者への配慮が必要と考えている」とした。小泉政権以後の高齢者医療政策では、「国民の声を踏まえ、必要な見直しは行うべきと考える」としている。 民主は、介護療養病床について「療養病床の削減計画を中止すると共に、退院の受け皿となる介護施設の整備を早急に行う」と主張。慢性期医療病床については「地域の実情に合わせ、必要な病床数を確保すべき」とした。また、後期高齢者医療制度は、「年齢で差別するもので、75歳以上の人口が増えるほどその年齢層の方々の医療費負担が増える仕組みになっているため、廃止する」と断言。また、70-74歳の高齢者の窓口負担の引き上げや、後期高齢者の診療報酬の見直しを行うとした。 社民は、「社会保障は国民全体で分かち合うセーフティネット」で、弱者の保護だけでなく、長期的な社会の安定性を保証するものだと指摘した上で、「(社会保障を)単なる負担ととらえた小泉構造改革は誤りだ」と強調した。 共産は、医療療養病床の削減や介護療養病床の廃止は、医療崩壊をますます加速させ、更なる医療・介護難民を生み出すとし、「速やかに撤回すべき」と主張。また、医療療養病床は「長期入院患者の命と生活を守る重要な役割」を果たしているとした。 国民新は、特に意見の記入がなかった。』 ■日本慢性期医療協会 アンケート結果 . |
| 2009.07.08 | ☆患者数減少も、在院日数は増加―病院の介護療養病床 7日夜、CBニュース→ 『厚生労働省が7月6日に公表した「病院報告」(2009年2月分概数)によると、病院の介護療養病床の1日平均患者数は前年同月より8188人減少したが、平均在院日数は6日増加した。 06-09年の2月における病院の介護療養病床の1日平均患者数を見ると、06年10万7944人、07年10万1870人、08年9万4573人、09年8万6385人と年々減少し、この3年間で2万1500人余り減った。 一方、平均在院日数は、06年278.6日、07年281.5日、08年287.6日、09年293.6日と、毎年延びている。 また、介護療養病床を含む病院の療養病床全体の今年2月の1日平均患者数は31万4264人、平均在院日数は173.8日。一般病床の1日平均患者数は71万1140人、平均在院日数は18.9日だった。』 . |
| 2009.06.30 | ☆各政党に介護療養病床廃止の賛否問う―日本慢性期医療協会 30日昼、CBニュース→ 『日本慢性期医療協会(武久洋三会長)は6月29日、自民、公明、民主、社民、共産、国民新の各政党に対し、介護療養型医療施設の廃止などへの賛否を問う「慢性期医療に関するアンケート」を送付した。 アンケートの前文で同協会は、2005年9月の「小泉郵政選挙」後の医療・福祉政策により、介護療養病床の廃止や医療療養病床の削減方針、後期高齢者医療制度導入などの高齢者施策が強行されたと指摘。この3年間、療養病床再編計画は進展せず、医療難民や介護難民、救急難民の問題が生じており、「まさに医療体制そのものが崩壊しようとしている」とした上で、今後の日本の医療提供体制や療養病床再編について質問している。 具体的には、▽2200億円の社会保障費削減方針の撤回▽介護療養型医療施設の廃止▽後期高齢者医療制度▽療養病床を含む慢性期医療病床の増床▽小泉政権以後の一連の高齢者医療施策の全面見直し―について、7月10日までに賛否を示すよう求めている。 各政党の回答やアンケートで寄せられた意見は後日、同協会のホームページに掲載するとしている。 同協会では、「良質な慢性期医療がなければ日本の医療は成り立たない」と主張。高度急性期病院から退院した患者の受け入れや、地域の在宅療養支援診療所を支えることが療養病床に求められているとし、療養病床の重要性を訴えている。』 ■アンケートは こちら . |
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| 2009.06.28 | ☆「療養病床は変わった」―日本慢性期医療協会・武久会長 26日夜、CBニュース→ 『日本慢性期医療協会は6月25、26日の両日、日本慢性期医療学会浜松大会を開いた。25日の開会式で武久洋三会長は、2006年の医療区分の導入以降、療養病床では重度の患者を積極的に受け入れるようになったことなどを挙げ、「療養病床は変わった」と述べた。また、慢性期医療が今後、日本の医療に果たす役割の重要性を強調した。 武久会長は、療養病床をめぐる状況について、これまで、「劇的」な療養病床の削減や診療報酬、介護報酬の引き下げ、後期高齢者医療制度の開始など、厳しい状況が続いていたが、「暗黒の長いトンネルを今、少し抜けかかっているような気がする」「今は、それまでのいろいろな面を是正しようという動きが感じられる」と述べた。 さらに、06年の医療区分の導入以降、療養病床では重度の患者を積極的に受け入れるようになったなどとし、「療養病床は変わった」と“変化”を強調した。また、「05年、06年のような政策が、短期間に、強引に進められた」ことの責任は、「われわれの側にもある」と指摘。「包括制度という診療報酬の下で、安穏と、十分な医療を提供してこなかった病院も、一部にはあることを認めざるを得ない」と語った。 さらに武久会長は、「良質な慢性期医療がなければ、急性期医療は成り立たない」と主張。慢性期医療に期待される役割として、3次救急医療機関に搬送された軽症患者を引き受ける役割のほか、患者が急性期病院に入院したり、そこから地域に戻ったりする際のつなぎ役としての役割を挙げ、日本で慢性期医療が果たす役割の重要性を強調した。また、「高度な(医療を提供する)急性期病院に紹介する。治療が終わったら速やかに患者さんを引き受け、適切に治療し、地域に帰すという重要な仕事を皆さんにお願いしたい」と参加者に呼び掛けた。 日本慢性期医療協会は昨年7月、同協会の名称を「日本療養病床協会」から改称。今回の学会は改称後初めての学会。』 . |
| 2009.06.16 | ☆<解説>全国の療養病床、最盛期から25,000床減少したが・・・ 厚生労働省は毎月「医療施設動態調査 (各月末該数)」を公表している。管理者は毎月この数値を把握、必要に応じてサイトにUPしている(最近はサボリ気味で申し訳ない)。 久しぶりに2009年2月末概数(5月20日公表)から、最近の状況を分析してみることとする。 ■療養病床数の減少数は 2009年2月末現在、全国の療養病床は357,032床。内訳は病院339,723床、診療所17,309床。療養病床が最も多かった2006年2月(381,987床)から比較すると、総数で24,955床、内訳は病院18,946床、診療所6,459床の減少となっている。減少率は全体で6.5%、内訳は病院が5.2%、診療所が27..2%となり、母数が小さい診療所の減少が著しくなっている。 厚労省が2005年12月突如公表した「医療療養型削減、介護療養型廃止」方針では38万床(当時は医療型約25万床強、介護型12万床強)を15万床にし、その期限を2012年度末としたのだ。その後さまざまな批判の声を受け、現時点では介護型廃止方針は変わらないものの、医療療養型は22万床程度存続させることとしている。 あと3年(統計数値発表から起算)で11万床削減するわけであるが、単純計算で月平均3,000床減少させ続けさせないとならない。しかし、単月で前月比3,000床が減少したのは、診療報酬が大幅減額された2006年7月(3,494床、Special参照)のみであって、2008年秋には2カ月連続して増加するという状況も生まれている。 ■ベッド稼働率と介護療養型老人保健施設 厚労省では前述の動態調査とは別に「病院報告」というものを公表している。動態調査より1カ月遅れで公表されるため、最新は2009年1月末(6月12日公表)である。 病院報告では「在院患者数」と「病床利用率」を病床群別・病院診療所別で公表しているので、これから介護療養病床数がほぼ正確に割り出すことができる。 それからすると介護療養病床数は病院95,850床、診療所5,990床、合計で101,840床(いずれも概数)である。ここで注目すべきはベッド利用率である。 ここでいう利用率は、月末で入院している患者数が届け出病床数に対してどの程度いるかという数値で、一般に言うベッド稼働率とは異なる。 それによると介護療養病床の利用率は病院で94.0%、一般病床数のそれは75.5%、精神病床で81.5%であるから、介護療養病床が際立って高いことが分かる。 一体国は3年で10万人の入院患者をどう処遇しようというのか。 転換策として打ち出した「介護療養型老健」、厚労省の思惑通りには行かないようであるが、09年度の介護報酬改定では次のように差が設けられている。 【条件 共通 要介護5・ユニット個室。従来型:介護+看護3:1、療養型:看護介護共6:1、看護職夜間配置】 ◆従来型老健 1,025単位 ◆療養型老健 1,246単位 一方、介護療養型病床は【ユニット型、介護4:1、看護6:1、要介護5】で1,337単位、従来型多床室では1,334単位、前回改定より引き上げられており、療養型老健よりは高めの報酬設定となっている。 たしかにこうしてみれば、看護職の配置見直し等により、療養型老健は単価設定が低くでき、財政面では一定の削減効果がある。しかしながら、迷走した結果、厚労省の思惑よりはその削減幅は大きく圧縮された。 ■不安消えない大量の医療介護「難民の発生」 東京都など一部地方自治体の中には、新設あるいは一般病床から転換するなどの方法で、医療療養型の増床を認めるところもある。事実、管理者が東京都の担当部局に赴き確認したところ、二次医療圏域で不足しているところが増加しているため、当該不足地域では医療療養型の増床を認めているのだ。 今介護療養型病床にいる約10万(介護保険適用で99,100人、09年3月末)の方のうち、3年以内に亡くなる方もいらっしゃるし、医療療養型に移る場合もあるだろう。しかしながら、地域的な問題が壁になることもあろう。 このままでは、今以上の思い切った転換策を講じない限り、相当な数の高齢者が行き場をなくす懸念は消えない。その時、厚労省はどういった対応をするのだろうか。おそらくは、廃止期限の延長であろうが。でなければ数万人単位での医療介護難民が確実に出現する。 繰り返すが、介護療養型の削減は、非常に緩やかにしか進んでいない。それがどんな理由であるのかは、厚労省の担当者が現場に行って関係者に話を聞けば即座に分かるだろうが、それをしないところにこの国の悲劇があると思うのである。 (ぶるま) . |
| 2009.06.14 | ☆療養病棟「来年度は大規模改革必要なし」―中医協分科会で意見 11日深夜、CBニュース→ 『厚生労働省は6月11日、中央社会保険医療協議会(中医協)の「慢性期入院医療の包括評価調査分科会」(分科会長=池上直己・慶大医学部教授)に、同省が昨年度に実施した「慢性期入院医療の包括評価に関する調査」の集計結果を報告した。療養病棟入院基本料の算定病床で受け入れる患者の状態像は、2006年度の調査時から大きな変化は見られず、猪口雄二委員(医療法人財団寿康会病院理事長)は、医療療養病棟の受け入れ患者の状態像がある程度、確立しているとの見方を示し、来年度の診療報酬改定でこの点に手を加えることに慎重な姿勢を見せた。 一方で猪口委員は、12年度の診療報酬と介護報酬の同時改定に向け、「大きな医療提供体制については、まだまだ議論が必要」とも強調した。 慢性期医療の状況をめぐっては、健康保険組合連合会(健保連)と日本慢性期医療協会も調査を実施しており、これらの結果も踏まえて来年度報酬改定に対する分科会としての考えをまとめ、中医協・診療報酬基本問題小委員会に8月上旬をめどに報告する。 調査結果によると、医療療養病棟に入院した時点の患者の状態像は、医療必要度が最も高い「医療区分3」の割合が、昨年2月と今年2月で共に25.4%だった。また、医療必要度が次いで高い「医療区分2」は昨年41.1%、今年42.5%。最も低い「医療区分1」では、それぞれ33.5%と32.0%だった。 医療療養病棟からの退院先は、「自宅」が26.0%で最も多く、次いで「死亡退院」が22.3%、「他の医療機関の一般病床」が13.2%だった。一般病床を併設している病院だけを見た場合は、自宅27.8%、死亡退院20.4%、自院の一般病床12.0%、ほかの医療機関の一般病床が8.6%だった。 猪口委員は調査結果について、医療療養病棟の受け入れ患者の状態像が大きく変化していないことを受けて、「医療療養の状態は確立したと考えれば、早急にいじるべきではない」と述べ、来年度の診療報酬改定では大規模な制度改革は必要ないとの考えを示した。 「慢性期入院医療の包括評価に関する調査」では、医療療養病床のある病院700施設、診療所650施設を無作為抽出した「施設特性調査」と、これら施設の入院患者の年齢や入院期間、医療区分を把握する「患者特性調査」のほか、▽人件費や減価償却費、医薬品費などに関する「コスト調査」▽今年1月現在の療養病棟入院基本料の算定状況に関する「レセプト調査」―などを実施。 11日には、これらのうち施設特性調査と患者特性調査の集計結果を示した。月内にも開催する次の分科会で、全調査の集計結果が出そろう。』 . |
| 2009.03.26 | ☆「療養型老健」 医療も充実 胃ろうの患者でも安心 「再見直し」様子見も 25日、讀賣新聞→ 『大幅削減される療養病床の受け皿として、昨年5月、「介護療養型老人保健施設」(療養型老健)が創設された。手厚い医療を受けることができる介護施設という位置づけだ。その取り組みと課題を探った。 病院の雰囲気明るく 昨年7月、鳥取県境港市の済生会境港総合病院の2階に、療養型老健「サテライトはまかぜ」(定員29人)がオープンした。廊下を挟み、面談室、居室、入浴室などが並ぶ。 「サテライト」は、昨年6月までは、医療保険適用型の療養病床だった。医師、看護師不足で配置基準を満たすのが困難だったこともあり、病院に隣接する老健のサテライト施設として再出発した。その際、床を病室を連想させるクリーム色のラバーから、見た目も柔らかな木目調に張り替えたほか、壁紙も新しくし、病院の雰囲気を一新した。 入所者は、胃ろうやたんの吸引など、継続的な医療的処置が必要な患者ばかりだ。「本体の老健は従来型で看護師の数が限られているため、胃ろうの患者を一定数以上受け入れるのは難しい」と、菅井成生(しげお)事務長は新施設の必要性を語る。 特養・老健は順番待ち 92歳の母親が個室に入所する同市の松本正根(まさね)さん(62)も、「この施設で受け入れてもらい本当に助かった」と振り返る。 母親は、脳梗塞(こうそく)で入退院を繰り返し、6年ほど前から胃ろうを付けている。だが、松本さんは水産加工会社を経営し、夫婦共働きのため、自宅での介護は難しい。看護体制が比較的薄い特別養護老人ホームや従来型の老健は、胃ろうの患者の受け入れに限りがあり、順番待ちの状態。そのため、医療保険適用型の療養病床で長期入院していた。 2006年の診療報酬改定で、胃ろうのように、ある程度の医療的処置は必要だが、重篤ではない患者の入院費が切り下げられた。その結果、経営面でマイナスになるのを避けるため、病院はこうした患者の退院を促すようになった。 松本さんも、療養病床から母親を自宅に帰し、親族総出で介護に取り組もうとしていた折に、療養型老健を勧められた。「普通の寝たきりなら自宅で介護できるが、自分の母親は吸たんも必要で、誰かがいつもついていないと不安だ」と話す。 都市と地方で温度差 厚生労働省は、35万床の療養病床(回復期リハビリ病棟を除く)のうち、23万床の医療保険適用型を18万床に減らし、12万床の介護保険適用型を12年度末までに全廃する計画だった。介護、医療を合わせた計17万床の転換先となるのが、老健、ケアハウス、特養ホーム。療養型老健は、医療法人の強みを生かした看(み)取りにも対応した施設で、再編計画の目玉となっていた。 しかし、実際には、介護報酬が療養病床よりも2割安く設定されたのが影響し、昨年10月時点で、新たに療養型老健の看板を掲げたのは8か所(575床)しかない。医師や看護師が不足する地方都市では、配置基準の緩い療養型老健への転換が有力な選択肢となるが、医療スタッフを比較的確保しやすい都市部では、医療保険適用型療養病床の選択が経営上有利になり、地域による温度差も目立つ。 また、入院患者の受け皿となる介護施設が不足しているため、転換計画を立てている都道府県は存続する病床数を多めに見積もっており、厚労省も削減計画の緩和に踏み切った。こうしたことから、「今後も計画が変更される可能性がある」と、様子見の病院も多い。 こうした事態を打開しようと、厚労省は4月から療養型老健の報酬を引き上げる。要介護4、5の利用者のアップ率が高く、これまでに比べて転換が進む可能性が高いとみられる。日本慢性期医療協会の安藤高朗副会長は、「報酬上の適正な評価が前提となるが、人員配置を見直したり、たんの吸引などの医療行為を介護士にも認めるなどして、療養型老健の医療機能を高めないと、中途半端な施設をたくさん作るだけになり、結局、医療・介護難民が発生してしまう」と指摘している。』 . |
| 2009.03.17 | ☆病院の療養病床が再び減少―厚労省調査 16日夜、CBニュース→ 『昨年10月、11月と増加に転じていた病院の療養病床が12月、再び減少し、前月比49床減の34万496床になっていたことが、厚生労働省の医療施設動態調査(2008年12月末概数)で分かった。前年同月比では、2481床減少した。 厚労省のまとめによると、昨年12月の全国の病院の施設数は、前月より6施設少ない8790施設。前年同月比では54施設の減だった。このうち、一般病院は前月より6施設少ない7708施設。精神科病院は1081施設、結核療養所は1施設で、前月と同数だった。 全国の病院の病床数は、前月より870床少ない160万9698床。前年同月比では8447床減った。 全国の一般診療所は、前月より19施設少ない9万9682施設。前年同月からは111施設増えた。 診療所の病床数は、前月比331床減の14万7430床で、前年同月より6300床減った。診療所の療養病床は、前月より90床少ない1万7465床。前年同月からは1308床減少した。』 ■詳細は後日。 . |
| 2009.03.13 | ☆転換老健の一人当たり費用、月3.8万円アップ-介護報酬改定で試算 12日深夜、CBニュース→ 『厚生労働省老健局老人保健課は、3月11日に開かれた自民党の「療養病床問題を考える国会議員の会」(会長・中山太郎衆院議員)の会合で、4月の介護報酬改定により介護療養型老人保健施設(転換老健)の平均的な一人当たりの基本施設サービス費が、月額約3万8000円アップするとの試算を示した。 会合で鈴木康裕老人保健課長は、転換老健において医療サービスの費用増や要介護度が重くなったことなどを踏まえ、介護報酬改定で評価を見直したことを報告した。 基本サービス費である「介護保険施設サービス費(U)」については、「特に要介護5を手厚くした」とし、要介護5なら多床室で118単位アップの一日当たり1164単位、ユニット型では197単位アップの1246単位になったと説明した。 また、各施設における介護報酬改定の報酬額の変化を比較。転換老健における60床当たりの平均的な一人当たりの費用額は月額約3万8000円アップし、約37万2000円になると試算している。 転換老健に関する加算では、夜間に手厚い職員配置を行った場合の「夜勤体制加算」を新設したほか、短期集中リハビリテーション実施加算を一日当たり60単位から240単位に引き上げたことなどを説明した。』 . |
| 2009.03.12 | ☆現場の声を紹介-療養病床問題を考える国会議員の会 11日深夜、CBニュース→ 『自民党の「療養病床問題を考える国会議員の会」(会長・中山太郎衆院議員)は3月11日、衆院第二議員会館で会合を開いた。 冒頭、あいさつした会長代行の清水鴻一郎衆院議員は、「どこに行っても、介護療養病床はなくなるのかと聞かれる。高齢化社会においてある意味、最も国民に必要な介護療養病床が果たす機能を残していく必要があるのではないか」と述べた。 上川病院(東京都八王子市)の吉岡充理事長は現場の声を紹介し、介護療養型老人保健施設へ転換した場合に、介護療養病床と比べて1割以上の減収となるほか、職員の削減が必要になるとした。また、設備・人員が脆弱(ぜいじゃく)なため、病状の不安定な人は追い出さねばならない一方で、医療機関からの入所者を家庭からの入所者より35%以上多く取らねばならないことから、病院から症状の重い人を入れなければならないことなどを指摘した。 入所者へのサービスでは、継続性のあるケアができなくなるほか、人員配置が薄くなるために安易な経管栄養へと移行する可能性が高まると指摘。認知症で徘徊するような入所者に対し、危険回避のための拘束をせざるを得なくなったり、受け入れ拒否が起きたりするとした。 日本慢性期医療協会の武久洋三会長は療養病床問題について、本来なら10年くらいかけて議論しなければならないとし、「従来型の老健と比べて要介護度の重い利用者がいるのに、これまでの老健に毛が生えた人数でやりなさいという指令だ」と指摘した。 また、さらに重度の利用者が想定されるとし、「介護療養型老健で見ることができるのか。自民党の議員には、ここで立ち止まって超高齢化社会での制度運営をどうするかということを根本的に考えてもらわないと、現場がとても窮屈になる」と述べた。 司会の飯島夕雁衆院議員は、「2011年度末まで介護療養型病床は存続する。機能は必要だという議論をしている真っ最中。変わらなければいけないという圧力を厚労省は掛けているわけではない。自治体からも、必要なものは必要だと声を上げてほしい」と述べた。』 |
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