2008.06.22
☆日本人患者の遺伝情報、がん・心臓病…サイトで公開
  22日、讀賣新聞→

  『理化学研究所と科学技術振興機構は、がんや心臓病、脳障害など35の病気を患う日本人の遺伝情報を公開した。

  遺伝情報を記録するDNAの塩基配列には、一人ひとりにわずかな違い(SNP)があり、これが病気のなりやすさ、薬の効きやすさなどに関係していると考えられている。

  理研は昨年10月、日本人の一般集団のSNP情報を公開。患者のSNPと比較すれば、病気に関係するSNPが迅速に特定できるとしており、国内外の研究機関で診断技術や新薬開発に役立つと期待される。

  公開するのは、日本人に多いがんをはじめ、心臓・脳の血管、呼吸器、肝臓、眼(め)などの病気で、それぞれ200人ほどの日本人の患者集団のSNP情報。これらは、文部科学省の事業で、東京大医科学研究所に設置されたバンクに収集された遺伝情報の一部だ。医科研などが運営するデータベースサイトで公開する。

  ここ
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2008.06.04 ☆アルツハイマー病治療薬の実用化を促進
  4日昼、キャリアブレイン→

  『高齢化の進展で認知症への対策が社会的な課題になる中、理化学研究所脳科学総合研究センターの構造神経病理研究チームが、アルツハイマー病の原因となる酵素「ベータセクレターゼ(BACE1)」の立体構造を特定し、活性のメカニズムを解明することに成功した。研究チームは「新たな薬剤の設計など、アルツハイマー病治療薬の実用化に向けた研究が促進される」と期待しており、成果は米国の学術雑誌「Molecular and Cellular Biology」の6月1日号に掲載された。

  日本には現在、100万人以上の認知症患者がいると考えられ、約半数がアルツハイマー病とみられている。アルツハイマー病は今後、さらに増加すると予測され、治療薬の早期開発が求められている。
  アルツハイマー病は、「BACE1」と「ガンマセクレターゼ」という2つの酵素が「アミロイド前駆体タンパク質(APP)」を切断し、老人斑を構成する「アミロイドベーターペプチド」を造ることが原因と考えられている。このため、これら2つの酵素を阻害する薬剤の研究開発に世界各国が挑戦している。

  同チームによると、BACE1は生体内の環境によって、非活性状態から積極的にAPPを切断する活性状態に変化する。しかし、これまでは活性状態にあるBACE1がどのような形をしていて、周辺の環境に応じて活性をどうコントロールしているかは不明だった。
そこで同チームは、生体内で微妙に変化するさまざまな状態のBACE1の結晶を造り、理研が所有する世界最大級の大型放射光施設「Spring-8(スプリングエイト)」のエックス線結晶解析システムを利用して、構造解析を試みた。その結果、BACE1の立体構造を原子レベルで特定でき、BACE1の活性状態をとらえることに成功した。

  この成果によって、BACE1が活性状態になると、APPを取り込んで切断するための「ポケット」が大きく開くとともに、「ポケット」内部の形状もAPPを取り込みやすいように変化していることが分かった。一方、非活性状態では「ポケット」が閉じており、APPが入り込めないことなども突き止め、BACE1がAPPの取り込みや切断反応を厳密にコントロールしていることが明らかになった。

  同チームの貫名信行リーダーは「研究で特定に成功した活性型のBACE1の構造情報を薬剤の設計などに活用すると、アルツハイマー病治療薬の創製へつながると考えられるほか、生体内でのBACE1の働きをうまく制御することが可能な薬剤の開発にも期待できる」と話している。

Spring-8
  兵庫県西播磨地域の「播磨科学公園都市」にある施設。放射光(シンクロトロン放射)は、ほぼ光速で進む電子が進行方向を磁石などで変えられた際に発生する電磁波で、遠赤外から可視光線や軟エックス線などを経て硬エックス線に至る幅広い波長域で放射光を得ることができ、国内外の研究者の共同利用施設として、物質科学、地球科学、生命科学、医学など多様な分野で利用されている。』
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2008.06.01 ☆NK細胞で移植後の肝がん防ぐ
  1日、讀賣新聞→

  『正常な肝臓にある強い抗がん作用を持つナチュラルキラー細胞(NK細胞)を培養・投与することで、肝臓がんで臓器移植を受けた後の患者で、再び肝がんができるのを防ぐことに、広島大の大段秀樹教授(外科学)らが成功した。

  肝臓がん患者に移植を行った後、体内に残るがん細胞で、移植した肝臓に再びがんができる場合がある。
  大段教授らは2年前、移植用の肝臓に通した後の保存液から、強い抗がん作用を持つNK細胞を発見。2日間培養し、肝臓がんを殺す能力を高めたNK細胞の投与を移植患者に始めた。

  その結果、2000〜2006年に移植を受け、NK細胞を投与されなかった患者42人のうち4人に再びがんができたが、細胞を投与した14人には現在、がんはできていない。
  培養したNK細胞の表面には、肝臓がんを殺す働きを持つたんぱく質が多数生成されるという。

  また、肝臓がん患者の7割以上がC型肝炎だが、培養したNK細胞は肝炎ウイルスの増殖を抑えるインターフェロンを作り出す働きも持つ。大段教授らが移植後の患者にNK細胞を投与したところ、何もしない場合と比べ、ウイルスの量を一時100分の1まで減らすことが出来たという。』
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2008.05.20 ☆携帯型の尿糖計を発売、メタボ予防に・タニタ(医療・科学)
  20日、日本経済新聞→

  『タニタは20日、尿の糖の濃度を測定する携帯型デジタル尿糖計「UG―201」を6月20日に発売すると発表した。センサーに尿をかけるだけで測定できる。設定から5分で使用ができ、尿糖を検出してから6秒で結果が出る。尿糖値は血糖値との相関性が強く、メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)の予防にも有効だとしている。

  大きさは折り畳んだ状態で縦68ミリ、横118ミリ、厚さ22ミリ。センサーは60日以内で200回の測定ができる。本体とセンサーのセットで店頭想定価格は1万5000円前後。取り換え用のセンサーは6000円前後。健康への関心が高い中高年層に照準を合わせ、初年度は3000セットの販売を見込む。』
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2008.05.10 ☆鳥インフル感染 15分で診断 キット開発、国立国際医療センター
  10日夜、NHK→

   『人が鳥インフルエンザに感染しているかどうかを、わずか15分で判定することができる診断キットを、国立国際医療センターの研究グループが開発しました。この診断キットは、通常のインフルエンザの診断に使われているキットを応用して開発しました。

  この診断キットは、東京・新宿区にある国立国際医療センターの研究グループが、通常のインフルエンザの診断に使われているキットを応用して開発しました。患者ののどをぬぐうなどした綿棒を試薬に浸し、その溶液を専用のプレートにたらすと、陽性の場合は15分程度で赤紫色の線が現れます。これによって、人から人に感染が広がる新型インフルエンザに変化するおそれのある「H5型」の鳥インフルエンザウイルスに感染しているかどうかがひと目でわかります。研究グループが、ベトナムで鳥インフルエンザに感染した患者に使ったところ、正確に判定することができたということです。

  現在は、H5型かどうかを判定するには専門の研究機関に検体を送って詳しい検査をする必要があるため、結果が出るまで数日程度かかります。国立国際医療センターの工藤宏一郎国際疾病センター長は「すばやく診断できる利点を生かし、早期発見・治療につなげたい。新型インフルエンザが発生したときにも有効だと思う」と話しています。』
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2008.04.15 ☆新薬開発VB、官民で支援・自民が組織設立検討、資金を集中投資
  15日夕、日本経済新聞→

  『新薬を開発するバイオベンチャービジネスを官民で支援しようという動きが始まる。政府・自民党は有望な新薬候補があっても資金不足に陥っているバイオベンチャーの再生を支援する組織の設立を検討。官民の出資した資金を集中投下して、国際的な競争力のあるバイオベンチャーの育成を目指す。

  再生を支援する組織は製薬会社OBらを起用する方針。有望な新薬候補のある企業の経営を指南し、官民の資金が効率よく集まるようにする。具体的な資金支援策としては、民間のファンドと経済産業省所管の独立行政法人、中小企業基盤整備機構が折半して出資する案などが浮上している。』
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2008.04.08 ☆パーキンソン病のiPS細胞治療、ラットで成功
  8日、讀賣新聞(夕刊)→

  『【ワシントン=増満浩志】新型の万能細胞「人工多能性幹細胞(iPS細胞)」から作り出した神経細胞を使い、パーキンソン病のラットを治療することに、米マサチューセッツ工科大のルドルフ・ヤニッシュ教授らのグループが成功した。
iPS細胞が神経病の治療に使えることを初めて示した成果。米科学アカデミー紀要に7日発表した。

  研究グループは、マウスの皮膚からiPS細胞を作り、神経伝達物質のドーパミンを分泌する細胞に分化させた。パーキンソン病を人工的に発症させたラット9匹の脳に移植したところ、8匹の症状が改善、特有の異常動作がなくなった。
パーキンソン病は、ドーパミン細胞の異常で手のふるえなどが起きる難病。移植した細胞がラットの脳内に定着し、ドーパミンを正常に分泌し始めたらしい。
  患者自身の皮膚などからiPS細胞を作れば、拒絶反応なしにこうした移植治療ができると期待される。


  iPS細胞研究を行っている岡野栄之・慶応大教授(生理学)の話「これまでのES細胞(胚(はい)性幹細胞)研究から予想できる結果だが、治療法開発に向けた重要な一歩と言える。人のiPS細胞を使っても同様の結果が出るか注目される」』
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2008.04.03 ☆感染繰り返しで強毒化を確認 鳥インフル
 3日昼、NHK→

  『3年前、茨城県などで発生した毒性の弱い鳥インフルエンザのウイルスが、感染を繰り返すことで毒性の非常に強いタイプに変化することを、鳥取大学の研究グループが確認しました。国内の養鶏場で発生したウイルスが毒性の強いタイプに変化することを確認したのは初めてです。

 3年前、茨城県などの養鶏場で発生したH5N2という鳥インフルエンザのウイルスは、毒性が非常に弱く、感染しても鶏はほとんど死にませんでした。農林水産省などではおよそ580万羽の鶏を処分しましたが、実際に毒性の強いウイルスに変化するかどうかがわかっていないとして、批判する声も上がっていました。鳥取大学農学部の伊藤壽啓教授たちのグループは、茨城県の養鶏場で採取したウイルスをヒヨコに感染させて増やし、さらに別のヒヨコに感染させていく実験を行いました。

 その結果、28回目には感染させたヒヨコすべてが死ぬようになったため、成長した鶏8羽に注射したところ、すべてが数日で死に、非常に毒性の強いタイプの鳥インフルエンザウイルスに変化したことが確認できたということです。国内の養鶏場で発生したウイルスが毒性の強いタイプに変化することを確認したのは初めてです。伊藤教授は「考えていたよりも早い段階で変化が起こった。実際の養鶏場では何万羽もの鶏がいるため、どんな変化が起こるか予想がつかないので、毒性の弱いウイルスでも完全に封じ込めることが重要だ」と話しています。』
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2008.03.09 ☆患者の万能細胞で難病解明へ 筋ジス患者らから採取
 9日午前、NHK→

  『皮膚の細胞からさまざまな組織に変化させることができる新しい万能細胞を作り出した京都大学の研究グループは、筋ジストロフィーなどの難病の患者から万能細胞を作り、細胞が病気を発症していく過程を詳しく調べて、病気の原因の解明を進めることになりました。

 皮膚の細胞からさまざまな組織になる新しい万能細胞は、去年、京都大学の山中伸弥教授の研究グループが作成に成功したもので、医療への応用が期待されています。山中教授らの研究グループは、筋ジストロフィーや先天性の貧血、それに若年性の糖尿病など、およそ10種類の病気について、患者から直接、細胞を採取して万能細胞を作り、原因の解明を行うことを決め、近く研究計画を大学の倫理委員会に申請することになりました。

 病気に関する研究では、これまでは、すでに発症している細胞が使われてきましたが、万能細胞を研究に必要な細胞に変化させれば、患者の細胞が病気を発症する前の段階から発症の過程を観察することができ、新しい治療方法の開発にもつながる可能性があるということです。山中教授は「さまざまな細胞に変化させることができる万能細胞だからこそ可能になった研究方法で、早ければ4月から研究に入れるようにしたい」としています。』
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2008.03.03 ☆中外製薬、乳がん向け抗体医薬・手術後患者も対象に
  3日、日経産業新聞→

  『中外製薬は乳がん向けの抗がん剤として販売している抗体医薬「ハーセプチン」の適応拡大が承認されたと発表した。これまでは転移して手術のできない患者だけが対象だったが、新たに乳がんの切除手術を受けた後の補助療法として認められた。対象患者数の拡大で、2008年は前年比3割増となる216億円の売上高を目指す。

  ハーセプチンは親会社であるスイス・ロシュが開発した薬で、「HER2」と呼ぶたんぱく質が過剰につくられる悪性度の高いタイプの乳がんが対象。中外はハーセプチンを01年にHER2の過剰生産が確認された転移性乳がんの治療薬として発売。「術後補助化学療法」の適応拡大を06年末に申請していた。』
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2008.02.28 ☆パーキンソン治療薬に突然眠る副作用、交通事故の原因にも
  28日、讀賣新聞→

  『パーキンソン病の治療薬を服用した患者が、車の運転中に突然眠り込んだために起きた交通事故が、1996年からこれまでに23件あったことが、製造販売元2社のまとめでわかった。
うち18件は、日本べーリンガーインゲルハイムが2004年1月に発売した「ビ・シフロール」(一般名プラミペキソール)で起きており、同社は、厚生労働省の指示で医療機関に文書を配り、注意を呼びかけている。

 患者が交通事故を起こした薬は、ビ・シフロールのほか、同社の「ドミン」(同タリペキソール)、グラクソ・スミスクラインの「レキップ」(同ロピニロール)で、両社は注意を強めるよう使用説明書も改定した。

 日本べーリンガーインゲルハイムによると、3年半にわたりビ・シフロールを服用していた40歳代の女性は、時速50キロ・メートルで走行中に眠り込んでガードレールに衝突し、車は大破してあごにけがをした。事故前から、前兆もなく突然眠ってしまうことがあり、事故後に薬を変えたところ症状は消えた。

 この薬の服用開始後、1か月未満で起きた事故は3件、1〜3か月では3件、6か月以上たってからも5件起きていた。承認申請のための臨床試験でも、1件報告されていたという。ドミンでは、1996年6月の発売後4件発生。レキップは、06年12月の発売以来、1件が確認されている。

 両社は「服用中には車の運転だけではなく、機械の操作や高い所での作業は控えてほしい」と話している。』
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2008.02.24 ☆万能細胞、臨床研究へ指針 厚労省が安全性確保狙い
  24日夕、朝日新聞→

  『体細胞からつくる万能細胞(iPS細胞)を使った研究が進む中、人への臨床研究についてのルールがないことから、厚生労働省は臨床研究の指針づくりに乗り出すことを決めた。研究班を立ち上げて3月末までに問題点を整理した上で、早急に指針をまとめる。

 iPS細胞はさまざまな組織や臓器のもとになる能力があり、拒絶反応のない細胞移植や再生医療などへの応用が期待されている。しかし、治療法の確立に欠かせない臨床研究について、ルールを定めた指針などはまったくないのが現状だ。
このため厚労省は臨床研究の安全確保のための指針が必要と判断した。iPS細胞の作製から人への移植までの過程で生じる問題点などを研究班で検討し、新年度からの指針づくりにつなげる。

 先端生命科学を応用した臨床研究では、骨髄中の造血幹細胞など体にもともとある幹細胞については、臨床研究指針がすでにある。遺伝子を組み込んだ細胞を体内に入れたりする遺伝子治療でも指針が定められている。

 iPS細胞は昨年11月に京大などが「作製成功」を発表して以来、研究が急速に進んでおり、厚労省は指針づくりが後手に回らないよう、こうした現行指針の活用、拡充なども視野に、指針づくりを急ぐ。』
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208.02.13 ☆注射薬「ボトックス」で死亡例、米FDAが調査へ
  13日、朝日新聞→

  『筋肉のけいれんや緊張を和らげる注射薬「ボトックス」などを使った患者が死亡したり、呼吸不全になったりするケースがあったとして、米食品医薬品局(FDA)は12日までに、副作用と薬との因果関係について調査することを決めた。この薬は、日本国内で「しわを取る」などの適応外の美容整形の分野でも広く使われている。

  FDAが調査するのは「ボトックス」と「マイオブロック」で、ボツリヌス菌がつくる毒素を利用する。日本ではボトックスが眼瞼(がんけん)けいれんや片側顔面けいれんなど三つの病気の治療で承認を得て、グラクソ・スミスクライン(本社・東京都)が販売している。

  一方、適応ではないものの、「筋肉の働きを弱めることで眉間(みけん)や額、目尻のしわを取るのに効果がある」として美容外科などで利用されることも多い。

  FDAによると、死亡や重い障害が出ている大部分は小児で、脳性まひに伴う足のけいれんを治療する目的で使われた。この治療は米国でも適応外だという。また、今回の問題をFDAに訴えた消費者団体は「薬の使用に伴って成人を含む87人が入院し、16人が死亡した」としている。

  グラクソ社によると、日本で適応を受けた病気への使用は講習を受けた医師に限られ、症例はすべて登録している。ただ、美容目的では医師が個人輸入で使用しており、「実態はよくわからない」という。』
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2008.02.09 ☆脳卒中の死亡リスク、周囲の支えが少ない人は1・5倍
  9日、讀賣新聞(夕刊)→

  『周囲に心身を支えてくれる家族や友人らが少ない人は、脳卒中で亡くなるリスクが1・5倍に高まることが、厚生労働省の研究班(班長=津金昌一郎・国立がんセンター予防研究部長)の大規模調査で分かった。

  研究班は、40〜69歳の男女約4万4000人を、1993年から約10年間追跡。自分の周囲に心身を支え安心させてくれる人がいるかどうかをアンケートで質問、その後の脳卒中や心筋梗塞(こうそく)の発症・死亡リスクを比較した。

 調査期間中、1057人が脳卒中を発症し、327人が死亡。心筋梗塞は301人が発症し、191人が死亡した。解析の結果、周囲の支えが「少ない」グループは「とても多い」グループに比べ、脳卒中で死亡するリスクが1・5倍(男性1・6倍、女性1・3倍)になった。ただし、脳卒中の発症や心筋梗塞については関連が見られなかった。

 解析した磯博康・大阪大教授(公衆衛生学)は「周囲の支えは脳卒中を発症後、薬を飲み続けたり塩分を控えた食事をとったりすることを長続きさせる効果があるのでは」と話している。』
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2008.01.28 ☆抗がん剤の一種、リウマチに効果=関節の炎症・骨破壊を抑制-東京医歯大など
  28日夜、時事通信→

  『抗がん剤の一種が、関節リウマチの治療薬としても期待できることを、東京医科歯科大の上阪等准教授らの研究グループが動物実験で明らかにした。28日までに米免疫学雑誌に発表した。

 この薬剤は、細胞の増殖を抑制する「サイクリン依存性キナーゼ(CDK)阻害薬」と呼ばれる種類の薬。抗がん剤としては効果が弱く、多くは開発が中止されているという。研究グループは、感染症などの副作用がない新たなリウマチ治療薬として、臨床応用が期待されるとしている。

  関節リウマチは、過剰な免疫で炎症が起き、関節が破壊される原因不明の病気。生活の質が著しく低下し、平均寿命は健康な人より10年短いとされる。炎症物質を標的にした治療薬が有効だが、大幅に改善する人は3、4割に止まる上、免疫を抑えるため感染症などの副作用がある。
  研究グループは、炎症の起きた関節で骨や軟骨を包む「滑膜」の細胞が増殖し、関節を破壊することに着目。CDK阻害薬を関節炎マウスに投与したところ、関節の破壊が抑制された。細胞の増殖だけでなく、炎症物質の産生も抑えられたという。明らかな免疫低下はなかった。』
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2008.01.21 ☆ES細胞を使い、筋ジス新治療法に成功米大学、マウスで
  21日、讀賣新聞→

  『全身の筋肉が徐々に弱くなる筋ジストロフィーのマウスに、ES細胞(胚性幹細胞)を移植して、筋肉の機能改善に成功したと、米テキサス大学の研究チームが20日付の米医学誌ネイチャー・メディシン電子版で発表した。
ES細胞を筋ジストロフィーの治療に使う新しい手法として注目される。
デュシェンヌ型筋ジストロフィーのマウスは、遺伝子の変異のために、筋肉細胞の構造に必要なたんぱく質「ジストロフィン」が作られないため、筋肉が衰えていく。

  研究チームは、ES細胞にある筋肉の発生に関する遺伝子を働かせるように操作し、マウスに投与することで筋肉の機能を改善させることができた。』

■筋ジストロフィーのこの種の報道は30年ほど前からあるのだが。「万能細胞」は、超難病を救えるか? 期待は、今度こそ。
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2008.01.10 ☆万能細胞 複数の研究拠点設置
  10日夜、NHK→

  『再生医療の実現に大きく近づく成果として注目を集めている京都大学の万能細胞について、文部科学省は実用化につなげるため、万能細胞の作製や安全性の検証などを集中的に行う研究拠点を京都大学のほかに複数設け、研究を推進していくことになりました。

  京都大学が作った万能細胞をめぐっては、世界の競争に打ち勝つため、文部科学省が、京都大学に新たな研究拠点のセンターを設けることや全国の研究者を集めたネットワーク組織を作ることなど、日本全体で研究を進める方針を打ち出しています。この研究の具体的な進め方を検討する、国の戦略部会の初会合が10日開かれ、万能細胞を作った京都大学の山中伸弥教授が出席して「海外では、病気の原因を解明するための研究も始まっている。世界に遅れをとらない研究体制を作ってほしい」と述べました。

  これに対して委員からは、臨床への応用など実用化につなげるためには万能細胞を安定的に作り出して供給する体制作りや、安全性の検証に早急に取り組む必要があるといった意見が相次ぎ、京都大学のほかに分野別に4か所程度、拠点を設けて研究を推進していくことで一致しました。戦略部会では今後、研究を進めるうえで重要になる特許などの知的財産権の取り扱いについても検討を急ぐことにしています。』
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2008.01.10 ☆気の弱い男性、心臓発作の危険大…米の研究チーム
 10日、讀賣新聞(夕刊)→

  【ワシントン=増満浩志】心配性の男性ほど心筋梗塞(こうそく)になりやすいという分析結果を、米南カリフォルニア大などの研究チームが米心臓病学会の専門誌に発表した。

  研究は、心臓発作歴がない平均60歳の男性735人を対象に1986年からスタート。心理テストで、「内向的」「不安感」「怖がり」など、心配性の度合いを点数化。3年ごとに健康状態を追跡調査した。

  その結果、2004年までに75人が心筋梗塞を発症。心配性の点数が上位15%の人たちは、点数が最も低い人たちに比べ、心臓発作に襲われる危険性が30〜40%も高かった。

  攻撃的な性格の人は心臓発作の危険が高いことが知られているが、研究チームは「心配性の人はストレスを頻繁に経験するので、やはり危険性が高まるのかもしれない」と説明している。』
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2008.0.1.08 ☆「ピロリ菌で胃がん」確認、北大グループがマウス実験で
  8日、讀賣新聞夕刊→

  『胃の中に感染したヘリコバクター・ピロリ菌が作り出す「CagA」というたんぱく質が、胃がんや小腸がんを発症させることを、北海道大の研究グループがマウスを使った実験で証明した。
  ピロリ菌とがんとの関連は、生体から取り出した細胞を使った実験などでは認められていたが、CagAによる発症を生きた動物で確認したのは世界で初めて。8日、全米科学アカデミー紀要(電子版)で発表した。

  人間をピロリ菌に感染させる研究は倫理的に認められないが、一方で、動物はピロリ菌に感染しにくい。そのため、同大遺伝子病制御研究所の畠山昌則教授らは、マウスの遺伝子を組み換えて、ピロリ菌が出す特殊なたんぱく質「CagA」を自ら生み出す遺伝子改変マウスを作り出した。

  CagAは、胃粘膜の細胞を異常増殖させて胃がんを引き起こすたんぱく質として、最重要視されていた。300匹以上の遺伝子改変マウスの発がん率を調べた結果、生後1年半以内に約5%が胃がんや小腸がんを発症したほか、約10%は白血病やリンパ腫(しゅ)を発症した。正常なマウスはがんを発症せず、ピロリ菌が発症の原因となっていることが明確に表れた。

  畠山教授は「ピロリ菌が出すCagAで、マウスが実際にがんになることが証明された。胃がんの予防法、治療法の確立に役立つことを期待している」と話している。』
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2008.01.05 ☆がんの自動診断システム 開発 横国大・横市大
  5日夜、NHK→

  『人の全身の内部を撮影することができる「PET-CT」と呼ばれる画像から、肺がんや乳がんなど10種類のがんを自動的に診断するシステムを横浜国立大学と横浜市立大学の研究グループが開発し、病気の見落としの防止に役立つと期待されています。

  「PETーCT」は、人の全身の内部を詳細に撮影することができる画像診断装置で、がんなどの病変を見極めるには、色の濃さや形の微妙な違いを読み取る専門の知識や経験が必要とされています。

 横浜国立大学と横浜市立大学附属病院の研究グループは、経験の違いによらずに同じレベルの診断ができるシステムを作ろうと、専門の医師6人から、診断の際にどのような点に注目してがんと判断するのか詳しく聞きました。そして、この分析結果を人工知能に組み込むことで、がんを自動的に診断するシステムを開発しました。

 このシステムを使って31人の患者の画像を診断したところ、肺がんや乳がんなど10種類のがんを見つけることができたということです。横浜市立大学附属病院の鈴木晶子助教は「疲れや体調不良でも、がんを見落とすおそれがある。がんが疑われる部分を自動的に見つけてくれれば、診断の向上にもつながる」と話しています。

 このシステムは、ぼうこうがんなど一部のがんにはまだ対応できないということで、研究グループでは、症例数を増やして精度を上げ、医師の診断の支援に役立てたいとしています。』
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2007.12.24 ☆万能細胞、日本の論文「万能選手」 参考文献に列挙
 24日午後、朝日新聞→

  『人間の万能細胞(iPS細胞)をめぐって24日、英科学誌ネイチャー(電子版)に載る米ハーバード大の論文で、参考文献20本のうち日本の研究チームのものが7本を占めた。論文そのものも京都大の山中伸弥教授らの成果を確認するもの。この分野における日本の存在感を示している。

 ハーバード大のチームは、山中教授らと同じ4種類の遺伝子を胎児、新生児、成人の細胞に導入してiPS細胞をつくった。成人の場合、山中教授らが研究用の皮膚細胞だったのに対し、男性ボランティアの腕から採取した細胞で成功した。

 参考文献の欄には、山中教授らの論文はもちろん、京都大再生医科学研究所や理化学研究所など日本でも代表的な幹細胞研究拠点からの論文が列挙されている。

 ハーバード大のジョージ・デイリー准教授は、日本人研究者の具体的な名前を挙げ、「日本は幹細胞研究の分野で非常に大きなインパクトを持ちつつある」と話す。

 「ネイチャー アジア・パシフィック」の中村康一マネジャーも「採用される年間1000本の論文のうち、日本の研究機関のものは7〜8%程度だから20本中7本は多い。日本の研究が注目されているのだろう」と見る。

 iPS細胞の作製をめぐっては昨年夏、山中教授らが初めてマウスで成功。ただ、先月に発表された人間での成果では、山中教授らと米ウィスコンシン大のチームが同着になるなど、海外勢が日本を激しく追い上げている。』
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2007.12.16 ☆多胎妊娠防止狙い、子宮戻す受精卵2個まで…産科婦人科学会
  16日、読売新聞→

  『日本産科婦人科学会(吉村泰典理事長)は15日、理事会を開き、体外受精で子宮に戻す受精卵の上限数を、従来の原則3個から、2個へ改正する会告(指針)案を承認した。母子への危険性が大きい多胎妊娠を防ぐのが狙い。

 ただし2個戻した場合、依然として多胎妊娠の可能性が高いため、会告に「子宮に戻すのはできるだけ1個を目指す」と付け加える。今後、学会員の意見を聞いた上で、4月の学会総会で正式決定する。

 同学会は、多胎妊娠を防ぐため、子宮に戻す受精卵の数を会告で原則3個以内としてきた。

 しかし、最近の生殖医療技術の発展で、子宮に戻す数を1〜2個に減らしても妊娠率は変わらず、すでに国内の不妊治療施設では2個以内が主流になっていることから、会告を改正することにした。また、多胎妊娠の増加に伴い、綿密な健康管理の必要な母親や未熟児が増え、産科医不足で余裕のない周産期医療の現場をさらに圧迫していることも考慮したという。』
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2007.12.15 ☆足筋肉から培養の細胞シート、心臓に張り機能回復…阪大
  15日、読売新聞→

  『重い心臓病で心臓移植を待っていた患者に、足の筋肉の細胞をもとにシートを作って心臓の周囲に張り付け、機能を回復させる治療に、大阪大病院(大阪府吹田市)などのチームが成功した。

   治療を受けた50歳代の男性は自力で歩けるようになり、20日に退院する予定。自分の細胞を利用した治療で移植待機患者が助かったのは世界で初めて。担当している同病院未来医療センター長の澤芳樹教授(心臓血管外科)は「心臓移植に代わる有力な選択肢になりうる」と話している。

  治療は、太ももの筋肉を10グラム程度を切り出し、筋肉の細胞のもとになる「筋芽細胞」を取り出す。これを直径4センチほどのシート状に培養したうえで、多数のシートを3層ほどに重ねて弱った心臓の表面に張り付ける。心臓が大きくなってポンプの力が弱る拡張型心筋症を対象にした臨床研究として昨年7月、院内の倫理審査機関で承認された。

  男性患者は2004年ごろ拡張型心筋症になり、06年1月に悪化して入院。同年2月に補助人工心臓を付けたが、症状が重く、同年8月に日本臓器移植ネットワークに登録し、心臓移植を待っていた。

  治療チームは、今年3月末に男性の筋芽細胞を採取し、2か月かけて25枚のシートを培養。5月末に全身の血液を送り出す左心室を中心に張り付けた。

  その後、心臓の収縮率や血液を送り出す量が急速に回復。98日後の9月5日、補助人工心臓を外せた。現在は、ほぼ正常な状態まで機能が回復し、日常生活にはほとんど支障がないという。退院後は服薬治療を続け、経過を見る予定。

  澤教授は「シートが心筋に変化したわけではないが、弱った心筋の動きを助ける物質がシートから出るようだ。他の心疾患や子どもにも使えるよう研究したい」と話している。
  同病院はさらに、拡張型心筋症の20歳代の男性を治療する準備を進めている。』
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2007.11.21 ☆ヒト皮膚から万能細胞 京大チーム成功 拒絶反応なし 臨床応用に道
 21日、読売新聞→

  『人間の皮膚細胞から、さまざまな臓器・組織の細胞に成長する能力を秘めた「万能細胞」を作ることに成功したと、京都大学の山中伸弥教授(幹細胞生物学)らの研究チームが発表した。

 患者と遺伝情報が同じ細胞を作製でき、拒絶反応のない移植医療の実現に向け、大きな前進となる成果だ。山中教授は「数年以内に臨床応用可能」との見通しを示している。米科学誌「セル」電子版に20日掲載される。

 山中教授らは、やはり万能細胞として知られる「胚(はい)性幹細胞(ES細胞)」の中で、重要な働きをしている4個の遺伝子に着目。30歳代の白人女性の顔から採取した皮膚細胞(研究用市販品)にウイルスを使ってこれらの遺伝子を組み込み約1か月培養したところ、ヒトES細胞と見かけが同じ細胞が出現した。

 培養条件を変えることにより、この細胞が、神経細胞や心筋細胞などに変化できる「万能性」を備えた「人工多能性幹細胞(iPS細胞)」だと確認した。作製効率は皮膚細胞約5000個につき1個で、臨床応用するのに十分という。

 これまで再生医療で脚光を浴びていたES細胞には<1>人間に成長する可能性がある受精卵を壊して作るため、倫理的な批判を伴う<2>移植に使うと拒絶反応が避けられない――という問題があった。クローン技術を利用するクローンES細胞を使うと拒絶反応を回避できるが、材料となる卵子の確保が困難だ。iPS細胞なら、これらの問題をすべて克服できる。

 ただ、山中教授らが遺伝子の組み込みに利用したウイルスは、発がん性との関連が指摘されているほか、組み込んだ遺伝子の一つはがん遺伝子だ。移植後にがん化しないような工夫が課題として残る。

 山中教授らは昨年8月、同じ4遺伝子をマウスの皮膚細胞に組み込み、iPS細胞作製に成功したと報告。人間でも可能かどうか実験していた。

 米ウィスコンシン大のチームも人間の皮膚細胞からiPS細胞の作製に成功したと発表、こちらの成果は米科学誌「サイエンス」電子版に20日掲載される。方法はほぼ同じだが、京大とは組み込んだ4遺伝子のうち2個が違うという。今後、万能細胞を用いる再生医療は、iPS細胞を中心に展開していく可能性が高い。


 岡野栄之・慶応大医学部教授(生理学)の話「非常に重要な成果だ。細胞移植医療への応用が見えてきた。我々が行っている脊髄(せきずい)損傷患者への再生医療研究にも、ヒトiPS細胞を利用したい。医療に応用するには、がん化の危険性を払しょくすることが課題だ」』

 ■NHKなども大報道。確かに画期的、「ノーベル賞当然」のコメントも。すごい学者・研究者には敬意を払うのみ。
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2007.11.18 ☆風邪の症状、ウイルス変異で10人死亡…米で過去1年半に
  18日、読売新聞→

  『風邪の症状を引き起こすアデノウイルスが変化した変異型のウイルスによって、過去1年半の間に米国で10人が亡くなったことが、米疾病対策センター(CDC)の調査でわかった。
  CDCは、感染拡大の危険性があるとして各州の公衆衛生担当者などに注意を呼びかけた。
  
  CDCによると、変異型のアデノウイルスは昨年5月、ニューヨーク州で生まれた新生児で初めて見つかった。新生児は脱水症状を起こし、食欲をなくして生後12日で死亡した。オレゴン、ワシントン、テキサスの各州でも合わせて少なくとも約140人が感染したことが確認された。

  アデノウイルスに対しては現在、効果的な治療法はなく、安静にするなどの処置が通常行われている。どのような遺伝子変異によって、症状の悪化につながっているかはまだ分かっていないという。』
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2007.11.08 ☆注射いらずの“飲むワクチン”、動物実験に成功(続報)
  8日夕、読売新聞→

  『口から飲んで腸の粘膜から吸収される新型のワクチンを、東京大医科学研究所の清野宏教授(粘膜免疫学)らが開発した。

  粘膜にある免疫機構を働かせる「スイッチ」役の細胞に着目。この細胞を標的にするたんぱく質とワクチンを組み合わせてマウスに飲ませたところ、有効性を確認した。注射器が不要で、インフルエンザやエイズウイルス(HIV)の次世代ワクチンへの利用が期待される。

  腸や咽頭(いんとう)の粘膜には、M細胞と呼ばれる細胞があり、ウイルスや細菌、アレルギーの原因物質を取り込むと免疫機構を働かせる。ただ、腸内にあるM細胞の数が非常に少なく、利用するのが難しい。このため、国内で承認されている飲むワクチンはポリオしかなかった。』
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2007.11.06 ☆飲むワクチンの開発へ新発見
 6日朝、NHK→

  『病気に対する体の抵抗力を高める「ワクチン」は腸から吸収されにくいため現在はほとんど注射で投与されていますが、ワクチンを腸から吸収させる働きのあるたんぱく質を東京大学医科学研究所などのグループが見つけ、口から飲むワクチンの開発につながる研究成果として注目されています。

  このたんぱく質を見つけたのは東京大学医科学研究所と科学技術振興機構のグループです。研究グループはマウスの腸などの粘膜からワクチンが吸収されやすくする働きのあるたんぱく質を新たに見つけ、「NKM16-2-4」と名付けました。

 そして、毒性がきわめて強いボツリヌス菌のワクチンをこのたんぱく質に結合させてマウスの口から投与したあと、ボツリヌス菌の毒素を注射しました。その結果、ワクチンを投与したマウスは1週間後もすべて生きていたのに対して、与えなかったマウスは数時間ですべて死んだということです。研究を行った東京大学医科学研究所の清野宏教授は「インフルエンザやコレラなど現在は注射しかないワクチンをこのたんぱく質に結合させれば手軽に口から飲むことのできるワクチンを開発することができるのではないか」と話しています。』
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2007.10.28 ☆アルツハイマー病 診療法開発へ600人調査 33機関で
 28日夜、毎日新聞→

  『アルツハイマー病の発症前診断や治療法の開発に向けて、東京大病院や東北大病院など全国の33医療機関が健康な人や患者の計約600人を対象に、脳の画像撮影や血液検査を来月中旬から始める。同様の検査は米国で05年10月に始まり、欧州とオーストラリアも近く着手する。これらの結果とも併せて、5年後には診断などについて世界共通の指標を作成。得られたデータから新たな治療法が見つかることも期待されている。

  構想によると、MRI(磁気共鳴画像化装置)で脳の容積を精密に測定し、PET(陽電子断層撮影装置)で発症原因となる異常たんぱく質の蓄積度を調べる。また、発病前に別のたんぱく質の濃度が高くなる脳髄液、血液や尿を検査する。どの項目で健康な人と違いが生じるのかや、病状の進行に応じてどう変動するのか追跡することで、通常の老化とアルツハイマー病にかかる場合の違いを明らかにする。

  対象は、60〜84歳の健康な約150人、軽度認知障害約300人、初期のアルツハイマー病患者約150人で、1人について半年ごとに2〜3年間、継続的に測定する。

  日本での参加者募集は、各医療機関が施設内の倫理委員会の承認を得て、来月中旬から順次始める見通し。総事業費は約20億円で、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)などが拠出する。

  日本のアルツハイマー病患者は推定約170万人で、今世紀半ばには500万人になると予測されている。予防や治療法の研究は国内外で活発に進められているが、効果を検証する客観的な指標はない。プロジェクトリーダーの岩坪威・東京大教授(神経病理学)は「各国とも認知障害は大きな社会問題。欧米豪と協力し、早期発見や治療法の検証に役立てたい」と話す。』
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2007.10.25 ☆ニコチンが運動障害抑制=パーキンソン病対策に活用も-米研究
 25日午後、時事通信→

  『【シリコンバレー24日時事】たばこ依存症をもたらす猛毒ニコチンに、パーキンソン病に伴う手足のけいれんなどの運動障害を抑える効果があることが分かった。当地にあるパーキンソン研究所が医学誌最新号に研究成果を発表した。

  研究では、投薬によりパーキンソン病に似た症状を持たせたマウスにニコチン混入飲料を飲ませ、効果を調べた。その結果、運動障害の発生が、ニコチンを与えなかった場合に比べ最大50%抑制されたという。

  ニコチンは毒性が強くそのまま患者に投与できないが、研究者は「ニコチンあるいはニコチン的機能を持つ物質が、パーキンソン病の運動障害への有効な治療薬になり得る」と期待している。

  以前から、喫煙者がパーキンソン病になる比率は非喫煙者の半分程度にとどまることが知られてきた。同研究所はニコチンに焦点を合わせ、その理由の解明に取り組んできた。パーキンソン病患者は米国だけで150万人に上る。』
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2007.10.24 ☆アルツハイマー進行、高学歴ほど加速度的に…米チーム研究
  24日、読売新聞→

  『高学歴の人ほど、アルツハイマー病による記憶能力低下は遅い時期に始まるが、いったん低下が始まると、病状の進行度は学歴の低い人に比べ速いことが、米アルバート・アインシュタイン大の研究で明らかになった。

  23日付の米医学誌ニューロロジーで発表した。
  研究チームは「高学歴の人は“認知力の蓄え”があるために、ある一定レベルまで病状が進むまで症状が見えないのでは」と指摘している。

 研究チームは、1980年代からニューヨーク市の高齢者488人に対し、記憶力のテストを定期的に実施。結果的にアルツハイマー病などの認知症と診断された117人について詳しく検討した。

 その結果、教育を受けた期間が1年長いと、記憶能力の低下が始まる時期が約2か月半遅れたが、いったん記憶障害が始まると、記憶低下の速度が教育期間1年あたり4%速まっていた。研究チームは「今回の結果は、患者の症状が速く進むかゆっくり進むかを、アドバイスするのに重要になる」としている。』
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2007.10.22 ☆白血病の“親玉”特定 再発防ぐ新薬開発に光 九大病院など研究チーム
  22日、産経新聞→

  『血液がんの一種で治療が難しい急性骨髄性白血病は、「白血病幹細胞」というがん細胞の“親玉”が原因で再発することを理化学研究所、九州大付属病院などの共同研究チームがマウスを使った実験で突き止めた。幹細胞を死滅させる薬を開発すれば、再発を防ぐ根本的な治療法につながる可能性がある。22日の米科学誌「ネイチャー・バイオテクノロジー」(電子版)に掲載された。

  急性骨髄性白血病は、骨髄系の細胞ががん化して増殖する病気。成人に多く、抗がん剤や骨髄移植などで治療するが、症状がいったん収まっても、患者の多くは再発してしまうことが大きな課題になっている。

  白血病の細胞は急速に増殖する一般的なタイプと、これらを作り出すごくわずかな親玉の幹細胞に大別される。研究チームはこの違いに着目し、免疫力を失わせたマウスにそれぞれの細胞を移植して反応を調べた。

  その結果、普通の白血病細胞を移植しても発症せず、幹細胞を移植したときだけ発症することが判明。さらに抗がん剤を投与すると、普通の白血病細胞は死滅するが、幹細胞は生き残り、これが再発の原因と分かった。

  幹細胞の性質を詳しく調べたところ、増殖のスピードが普通の白血病細胞より遅く、正常な細胞とほぼ同じだった。既存の抗がん剤は副作用を減らすため、増殖が速い細胞だけを攻撃する仕組みになっており、これでは幹細胞には効果がなく、再発を防げない理由も明らかになった。

  研究チームは「幹細胞の特徴を遺伝子レベルで調べ、ピンポイントで死滅させる新たな治療薬の開発につなげたい」と話している。』
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2007.10.21 ☆昨冬大流行の感染性胃腸炎、同型のウイルス・感染研調べ
  21日、日本経済新聞→

  『昨冬、全国で感染性胃腸炎の大流行を引き起こしたノロウイルスは、大半が同一のタイプだったことが、国立感染症研究所と全国の地方衛生研究所による大規模な遺伝子解析で20日までに分かった。

  欧州で報告された「EU2006b」と呼ばれるウイルス。感染研の松野重夫・感染症情報センター主任研究官は「このタイプのウイルスに免疫を持っていない人が多かったため全国的に流行したのではないか」と分析。ノロウイルスは通常、冬に流行するため「これからの時期に嘔吐や下痢の症状があったら、感染を疑って対策を取るべきだ」と話している。』
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2007.10.13 ☆新タイプのエイズ薬、米で認可
  13日、読売新聞→

  『【ワシントン=増満浩志】米医薬大手メルク社は12日、エイズウイルス(HIV)の増殖を従来と全く違う仕組みで防ぐ新薬アイセントリスが米食品医薬品局(FDA)の認可を得たと発表した。

  従来の薬への抵抗性が表れた成人患者に併用薬として処方される。

  HIVは増殖する際、3種類の酵素を使う。これまでは、このうち2種類の働きを阻害する治療薬しかなかった。アイセントリス(別名ラルテグラビア)は、HIVの遺伝子が患者の細胞の遺伝子へ潜り込む時に働く酵素「インテグレース」に対する初の阻害薬。

 従来の薬が効きにくくなった患者699人を対象とした臨床試験で、アイセントリスを半年間、追加服用した患者は、従来の薬だけの患者に比べ、ウイルス量が大幅に減少。HIVの標的となる免疫細胞(CD4)の数も、他の患者の倍以上に回復した。』
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2007.10.07 ☆椎間板ヘルニアの原因遺伝子発見=コラーゲン作る働き-理研など
  7日夜、時事通信→

  『腰痛や座骨神経痛を招く椎間板(ついかんばん)ヘルニアの原因遺伝子の一つを、理化学研究所と慶応大、富山大、京都府立医科大の研究チームが7日までに発見した。この遺伝子のDNA塩基配列が特定のタイプの場合、そうでない人に比べて約1.4倍、発症しやすくなる。研究成果は発症の仕組みの解明や新薬開発に役立つと期待される。

  この遺伝子は、軟骨組織だけにある「11型コラーゲン」を生み出す遺伝子の一つで、「COL11A1」と呼ばれる。日本人の椎間板ヘルニア患者の協力を得て、この遺伝子のDNA塩基配列を調べたところ、特定の部位の塩基の種類がチミンの人は、シトシンの人に比べ、11型コラーゲンを生み出す働きが3分の2程度に低下し、約1.4倍発症しやすくなることが分かった。』

  ■へー。同病状で4ヶ月入院した私としては、感慨が・・?
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2007.10.03 ☆ミカンに骨粗しょう症予防効果=三ケ日町の栄養調査-果樹研など
  3日朝、時事通信→

 『ミカンを多く食べる女性ほど、閉経後の骨密度の低下が起きにくいことが3日、独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構果樹研究所(茨城県)などが静岡県浜松市(旧三ケ日町)の住民を対象に行った栄養疫学調査で分かった。骨粗しょう症の国際専門誌オンライン版に掲載された。

  同研究所は浜松市などと合同で、三ケ日町住民699人の骨密度を調査し、βカロテンなどカロテノイドの血中濃度や、果物・野菜の摂取量との関連を解析した。』
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2006.10.02 ☆アルツハイマー病、勤勉さが発症抑制? 米で研究
  2日夜、日本経済新聞→

 『勤勉、実直な性格や生活様式がアルツハイマー病の発症を抑える可能性を示す約1000人の追跡調査による研究結果を、米ラッシュ大医療センターの研究チームが1日、米精神医学専門誌に発表した。AP通信が伝えた。

 チームによると、平均年齢75歳の健康な997人を12年間、追跡調査したところ、176人がアルツハイマー病を発症した。

 調査参加時に性格テストを実施しており、性格と発症との関係を分析。その結果、「目標達成に熱心に取り組む」「やることすべてに優秀さを追求する」「時間に間に合うよう、ペース配分をする」といった「勤勉、実直」を示す項目で高得点を挙げたグループは、得点が低いグループに比べ、89%も発症リスクが低かった。

 さらに、勤勉な人では、死後に脳を調べるとアルツハイマー病の特徴を示す病巣があったのに、生前に認知症が現れなかったケースもあった。

 チームは「勤勉な生活様式によって脳神経が保護されるのかもしれない」としている。(ワシントン=共同)』
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2006.09.29 ☆胃がん、なぜ日本人に多い?=遺伝子タイプ関与か-ピロリ菌感染者調査・名古屋大
  29日朝、時事通信→

  『胃がんの原因となるヘリコバクター・ピロリ菌に感染しても、胃がんのなりやすさは遺伝子の型によって異なり、日本人の大半はなりやすい型であることが、名古屋大大学院の浜島信之教授らの研究で分かった。横浜市で開かれる日本がん学会で10月4日に発表する。

  胃がん発生にはさまざまな要因があるが、日本や韓国などは欧米よりも発生率が高く、多くがピロリ菌に関連しているとされる。

  同教授らは、ピロリ菌感染者が胃がんを発症する場合、胃粘膜の委縮から胃がんへと段階的に進行することに着目。感染者の日本人248人の遺伝子を調べ、委縮に移行した人としていない人との違いを分析した。

  その結果、「PTPN11」という遺伝子の一部の型が「GG」「GA」の人は5〜6割の高率で胃粘膜委縮が起きており、「AA」の人では1割強にしかみられなかった。日本人の9割以上はGG型とGA型で、AA型は1割に満たず、ピロリ菌感染から胃粘膜委縮に移行するリスクが高いことが示唆された。』
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2007.09.21 ☆アルツハイマー:ワクチン飲んで治す 脳の「老人斑」撃退
  21日午後、毎日新聞→

  『認知症の代表的な病気であるアルツハイマー病といえば、不治の病のイメージが強い。しかしここ数年、治療法につながる有望な研究が進み、「飲むワクチン」で治る時代が目の前に迫ってきた。一体どんな治療法なのか。きょう21日は、患者や研究者で組織する「国際アルツハイマー病協会」が94年9月21日、英国で国際会議を開いたのを記念して決めた「世界アルツハイマーデー」。

★免疫機能を利用
  約20年間、アルツハイマー病の治療、研究に取り組んできた田平武・国立長寿医療センター研究所長は「治療法がここまで進むとは夢にも思わなかった」と、最近のワクチン療法の進歩を語る。
アルツハイマー病患者の脳に共通して見られるのは、シミのような老人斑だ。老人斑の主成分は、神経細胞を殺すアミロイドベータ(Aβ)たんぱく。これが脳に蓄積して塊となると神経細胞が次々と死に、記憶障害などが起きる。治療の焦点は、この老人斑をいかに減らすかだ。
  約10年前、突破口を開けたのは米国の研究者だ。マウスにAβたんぱくを注射したところ、脳内に抗体ができ、老人斑が減ることを確認した。毒性のないウイルスや細菌を注射して、免疫反応を起こして抗体をつくるワクチンと同じ手法が、アルツハイマー病の治療にも通用することが明らかになった。
99年には米国の製薬会社が、患者約300人を対象にAβたんぱくを注射する臨床試験を始めた。途中で約6%の人に脳炎の副作用が起き、試験は中止された。だが、その後の研究で多くの患者で老人斑が消え、認知機能の低下が抑えられたことが分かった。

★サルで有効性確認
  そこで田平さんらは「脳炎を起こさないワクチン作り」を目指した。方法としては、Aβたんぱくを作り出す遺伝子を組み入れたウイルスベクター(遺伝子の運び屋)を口から摂取し、腸管で抗体を作らせるようにした。
マウス実験の結果、老人斑は著しく減り、迷路テストでも認知機能が良くなったことが分かった。老齢のサルでも老人斑が減った。いずれの場合も、副作用の脳炎は起きなかった。
  「経口ワクチンの将来性を確信した」と田平さん。多くの患者や家族から「経口ワクチンを試したい」との声が届いているが、日本での臨床試験は安全性のハードルが高い。田平さんは各種学会で日本の企業にワクチンの開発を呼び掛けたが、賛同企業は見つからず、現在、手を挙げているのは米国の大学や研究機関だ。

★コメで研究も
  「食べるワクチン」を開発する試みも行われている。独立行政法人・東北農業研究センター(盛岡市)は、Aβたんぱくを作り出す遺伝子組み換え稲を栽培。米を食べて、アルツハイマー病を治すのが狙いで、現在、マウスでの実験を実施している。吉田泰二上席研究員は「実用化は簡単ではないが、将来性は高い」と意気込む。

  現在、日本で認可されている治療薬は塩酸ドネペジル(製品名アリセプト)だけで、認知症の進行を遅らせる効果はあるものの、根本的な治療薬にはなっていない。ワクチン療法は根本的な治療薬として期待される。
田平さんは「あと数年で治療法の糸口が生まれるところまで来た」と日本独自の経口ワクチンに期待するが、米国から逆輸入される可能性が高そうだ。』
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  2007.09.11 ☆カルピス、乳酸菌の一種にアトピー緩和効果を確認
  11日、日経産業新聞→

  『カルピスは乳酸菌の一種「ラクトバチルス・アシドフィルス」にアトピー性皮膚炎の症状を緩和する効果があることを確認した。12歳以下の子どもの患者を対象に、臨床比較試験を実施し、症状が重いほど改善傾向が見られたという。
1歳から12歳までのアトピー性皮膚炎患者59人を対象に実施した。8週間にわたり乳酸菌を摂取したグループとプラセボ(偽薬)を与えたグループの間で皮膚症状やステロイド軟こうの使用量などを比較した。』
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2007.09.11 ☆原因物質発生の仕組み解明=アルツハイマー病で熊本大
  10日深夜、時事通信→

  『熊本大学薬学部の水島徹教授は10日、脳内の炎症がアルツハイマー病を進行させる仕組みを解明したと発表した。原因たんぱく質「βアミロイド」の発生を抑える治療薬につながる可能性があるという。
  人体中の炎症誘導物質は、神経細胞の表面にある受容体と結合して活性化する。水島教授は炎症誘導物質「プロスタグランジンE2」が、数種ある受容体のうち「EP2」「EP4」と結合すると、βアミロイド発生を促進させ、EP4の働きを抑える阻害薬を使うと逆に発生が抑制されることを試験管内の実験で発見した。』
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2007.09.04 ☆性機能不全治療薬 筋ジス進行抑制か
  3日、読売新聞夕刊は次のように報じている。

  『全身の筋肉が徐々に弱くなる「筋ジストロフィー」の進行を、性機能不全治療薬が抑える可能性があることを、米ハーバード大シュライナー病院と東京大の研究チームが動物実験で突き止め、米科学誌電子版で報告した。

 同病院の安原進吾講師らは、筋ジスを発症するマウスの筋肉を、顕微鏡を使った特殊な方法で観察。その結果、筋肉が動いていない間は血流は正常だが、筋肉が動いた時に自然に増えるはずの血流が増えず、筋肉に供給する酸素が不足するなどして、細胞に障害が起きることがわかった。

 筋ジスを発症するマウスは、もともと筋肉の細胞が壊れやすくなっていることに加え、運動時の血液の不足が引き金となって、細胞が壊れることを確かめた。
そこで、このマウスに血管を広げる作用のある性機能不全治療薬「シアリス」(一般名=タダラフィル)を口から与えると、6時間後に首の筋肉細胞の障害が、投与しないマウスに比べ約4分の1に抑えられた。
シアリスは、日本では7月に製造承認され、今月から販売が始まる予定。バイアグラも、ほぼ同じ薬理作用を持っている。』

 ■筋ジスの、この手のニュースは20年以上前からいくつも出ているが・・・・。早く「実用」になることを祈るばかり。
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2007.09.02 ☆卵子:若返り技術開発 高齢不妊治療に期待 北九州の医院
  2日、毎日新聞は次のように報じている。

  『2個の卵子提供が必要だった卵子の若返りを1個だけで可能にする技術を、北九州市のセントマザー産婦人科医院(田中温院長)などが開発した。この方法で若返らせた卵子を使い、体外受精で受精卵をつくって子宮に戻せる段階まで成長させる実験にも成功。高齢女性などの不妊治療への応用が期待される。

  卵子は加齢により細胞質が劣化し、妊娠率が低くなるとされる。このため卵子から取り出した核を、別の若い女性の核を除去した卵子に移し、卵子を若返らせる研究が進められている。従来の方法は、核が見えやすい未成熟段階で核を入れ替えていた。しかし、この場合、途中で発達が止まってしまうため、体外受精を実施する前にもう一度別の卵子と核を入れ替える必要があり、提供卵子が2個必要だった。

  研究チームは、成熟後の卵子の核を顕微鏡で見ることができる技術を開発した。不妊治療で採取した卵子を体外で成熟させ、この技術を使って取り出した核を、別の患者から採取し核を除去した卵子に移した。顕微授精させたところ、19個の卵子のうち14個が受精。このうち12個が分割を始め、5個が子宮に戻せる段階まで成長。核を1回入れ替えるだけで、高率の受精と成長に成功した。
実験は、日本産科婦人科学会の承認を得て実施され、いずれの卵子も患者から提供の同意を得た。

  国内では現在、不妊治療のために第三者から卵子の提供を受けることは認められていない。田中院長は「高齢女性の不妊治療だけではなく、核以外の染色体異常が原因といわれるミトコンドリア病など難病の予防にも活用できる」と話している。』
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2007.08.29 ☆高脂血症薬、アルツハイマー病のリスク下げる? 米
 29日、朝日新聞は以下のように報じている。

  『コレステロール値を下げる高脂血症治療薬のスタチン系薬剤には、アルツハイマー病になるリスクを下げる効果があるかもしれない。米ワシントン大グループが28日、米医学誌ニューロロジーに発表した。
グループは認知能力が正常な65〜79歳の110人について、死後、脳を調べた。その結果、スタチンを飲んでいた人はそうでない人に比べて、アルツハイマー病患者の脳に特徴的な、細胞の外にたんぱく質がたまる「老人斑」や、細胞の中にたんぱく質がたまる「神経原線維変化」が少なかった。こうした変化が進むと、神経細胞が死に、記憶障害などが起こると考えられている。

  スタチンによる高脂血症改善が、アルツハイマー病発病のリスクを下げるという報告はこれまでもあった。スタチンは近年、血管の炎症を抑える効果が注目されており、高脂血症の予防と炎症抑制がともにアルツハイマー病の予防と関係しているのではないかとグループはみている。』
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2007.08.26 ☆認知症 初の総合研究 アルツハイマー病原因 厚労省、来年度から
  26日、読売新聞は以下のように報じている。

  『厚生労働省は来年度から、アルツハイマー病を原因とする認知症の全国的規模の調査、研究に乗り出す。5年以内に発症原因の解明や早期診断技術を開発し、10年以内に根本的な治療薬の実用化を目指す。国が目標年次を設け、予防から介護までの総合的な認知症研究を行うのは初めて。

  同省は来年度予算の概算要求に約5億円を計上する方針。研究課題は「予防」「早期診断」「治療」「介護」の4分野に分け、11月から全国の研究機関を対象に公募する。現在のところ国立長寿医療センター(愛知県大府市)、国立精神・神経センター(東京都小平市)が参加する見通し。

  アルツハイマー病は、認知症の原因の半数以上を占める。完治させる薬は未開発だ。海外の研究などでは、発症を防ぐ要因としては有酸素運動や読書、ゲームなどの知的活動が、発症を促す要因としてはストレスなどが挙げられている。これらを含め発症に影響を与える要因について、長期間にわたり大規模な追跡調査を行い、予防法を探る。

  早期診断の研究では、脳内に一定量が蓄積することでアルツハイマー病が発症すると見られている「β(ベータ)アミロイド」というたんぱく質に焦点をあてる。

  がんの診断で使用されている陽電子放射断層撮影(PET)を使い、まだ蓄積が微量な段階のβアミロイドを画像化する技法を実用化する。発症前を含む早期診断方法の確立を目指すとともに、脳内からこの物質を減らし、発症を防ぐ薬の実用化につなげる。

  また、簡単に家族へ連絡が取れたり、位置情報を知ったりすることができる携帯端末などの開発も進め、患者の生活の質の向上や介護者の負担軽減も目指す。

  同省によると認知症患者は2005年で推計170万人。30年には65歳以上の10人に1人にあたる353万人に増えると見ている。』
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