
| 2007.02.02 | ☆産後に大量出血し死亡、遺族が横浜の堀病院を提訴 2日深夜、読売新聞は以下のように報じている。 『横浜市瀬谷区の堀病院で2003年、名古屋市の女性(当時37歳)が出産後に大量出血し、転院先で死亡したのは、堀病院の医師の措置に過失があったためだとして、この女性の遺族が、堀病院を経営する医療法人「産育会」と担当医師に慰謝料など約8500万円の損害賠償を求める訴訟を横浜地裁に起こしていたことが、2日わかった。 堀病院はこの女性をはじめ17人に対し、助産師の資格のない看護師らが助産行為をしていたとして堀健一元院長(79)や看護師ら11人が書類送検されたが、横浜地検は1日、全員を起訴猶予にした。提訴は昨年12月28日で、違法な助産行為については責任を問うていない。 訴えによると、女性は03年12月29日、堀病院で出産した後、子宮からの出血が続いていたが、担当医師が十分な止血処置をせず、輸血も遅れる過失があったとしている。女性は別の病院に搬送されたが、04年2月15日に出血による多臓器不全で死亡した。 堀病院は「女性が亡くなったことについては大変残念に思っている。訴訟については、医学的見地より判断して適切に対処する」とコメントしている。』 ■「起訴猶予」で終結したと思っていたら・・・・。難しい問題ですね。 |
| 2007.02.01 | ☆堀前院長と看護師ら11人を起訴猶予 無資格助産事件 1日午後、朝日新聞は以下のように報じている。 『年間約3000人が出産する堀病院(横浜市)の無資格助産事件で、横浜地検は1日、保健師助産師看護師法違反(助産行為の制限)の疑いで書類送検されていた堀健一前院長(79)と看護師ら計11人を起訴猶予とした。 同病院では03年12月〜06年5月、看護師らが妊婦17人に対して子宮口の開き具合などを調べる内診をしたとして同法違反の疑いがもたれていた。 起訴猶予とした理由について、地検は(1)看護師らの内診は助産師の偏在など構造的な問題であり、前院長らを罰することが相当であるとは考えられない(2)母体や胎児・新生児に具体的危険性があったとまでは証拠上認められない(3)堀病院では現在、看護師らによる内診が行われていない(4)堀前院長は社会的制裁を受け、責任をとって院長職を退き、医師資格も返上するとしている――などと説明した。さらに、看護師らは、基本的には堀前院長の指示で、やむなく内診をしており、関与は従属的と判断した。 看護師による内診行為について、厚生労働省は違法としているが、日本産婦人科医会などは「医師の指示があれば助産行為にあたらない」などと主張していた。』 ■管理者注:しかし、1日深夜のTBSの報道などによれば、厚労省は法改正の意思はなく、依然として「違法」状態が続くと言う。さすが、「役所」。そして「厚労省」。 |
| 2007.02.01 | ☆無資格助産:書類送検の院長を起訴猶予処分 横浜地検方針 1日、毎日新聞は以下のように報じている。 『横浜市瀬谷区の産婦人科病院「堀病院」の無資格助産事件で、横浜地検は週内にも、保健師助産師看護師法違反容疑で書類送検された堀健一院長(79)を起訴猶予処分にする方針を固めた模様だ。同様に書類送検された看護師ら10人も起訴猶予または不起訴にする方針。産科医・助産師不足を背景にした無資格助産が各地で行われており、起訴すれば産科医療に深刻な影響を与えることや、神奈川県警による家宅捜索や報道で既に社会的制裁を受けていることなどを総合的に考慮したとみられる。 堀院長と看護部長は03年12月〜昨年5月、計17人が出産した際、助産師資格のない看護師や准看護師計9人にお産の進み具合をみるため産道に指を入れる内診をさせた疑いで昨年11月、書類送検された。看護師ら9人は内診をした疑い。 これまでの調べで、無資格内診は03年11月以降、約3万9000件に上ることが判明。さらに、分娩を誘発するために妊婦の卵膜を破り破水させる人工破膜を看護師にさせていたことも分かった。地検は悪質な無資格助産を裏付ける事実とみて捜査を進めてきた。 しかし、地検は(1)堀院長は「厚生労働省が04年に出した『医師の指示下でも看護師内診は認められない』との通知は見解に過ぎないと思っていた」と主張している(2)日本産婦人科医会は「看護師による内診そのものは母体に健康被害を及ぼさない」との見解を示している(3)同医会は1960年代から、助産師不足に対応するため産科看護師を独自に養成し、各地で看護師による内診が行われてきた--などの点を考慮。無資格助産の危険性の十分な立証は難しいうえ、起訴すれば産科医療に及ぼす影響が大きいと判断した模様だ。』 ■これで、本件、終了します。 |
| 2006.12.03 | ☆堀病院の副院長が講演 潜在助産師の復帰促す会 2日夜、共同通信は以下を配信した。 『助産師資格を持ちながら育児などで職場を遠ざかっている「潜在助産師」に復帰を促す研修会が2日、横浜市で開かれ、無資格助産事件で院長ら11人が書類送検された同市の堀病院の堀裕雅副院長(48)が講演した。 テーマは「産婦人科開業医から助産師へのラブコール」。堀副院長は日本一とされる年間約3000件の出産実績を紹介。「帝王切開の最新データを示したいが、警察にカルテを押収されてしまった」と冗談を飛ばしたものの、事件の背景として病院側が主張する「助産師が集まらない」現状などには一切触れなかった。 潜在助産師約50人が参加した研修会では、職場復帰した助産師らが体験談を披露。討論では「医師がお産を主導し、助産師の意見が通りにくい」などの声も聞かれた。 主催した日本助産師会神奈川県支部の山本詩子支部長(50)は「助産師を募集し業務を改善するという堀病院の意向をくみ招いたが、ラブコールが足りない。働きたい人がたくさんいるのを知ってほしい」と話した。』 |
| 2006.11.28 | ☆無資格助産の堀病院 違法性の一部否認 28日午前、産経新聞は以下のように報じている。 『「助産師不足から私の指示でやらせていたが、法に触れるとは思っていなかった」-。助産資格の持たない看護師による内診行為で、27日に計11人が書類送検された堀病院。堀健一院長は現在、当初認めていた違法性について一部否認に転じる供述をしているという。看護師による内診は全国各地の医療機関で長年行われてきており、無資格助産行為をめぐっては、刑事処分の内容もそれぞれ異なる。産科医療の在り方をめぐる「お産論争」にまで発展した堀病院事件で、横浜地検がどのような判断を下すか注目される。 ■違法性認識で対立 堀病院が書類送検された保健師助産師看護師法は、助産師、看護師、准看護師の資格や業務について定めた法律。ただし、具体的な業務内容に関しては記しておらず、産科医は長年、医師の指示のもとで看護師の内診はできると解釈していたようだ。 だが、厚生労働省は平成14年と16年に2度にわたって、看護師の内診行為禁止を医療機関に通知。県警は、年間3000件の出産数を誇る堀病院が、厚労省の通知を無視して確信的に無資格助産を続けていた点を「悪質」と判断し書類送検に踏み切った。 県警が押収したカルテなどを分析した結果、堀病院では過去3年間に診察を受けた妊婦約7900人のうち、9割以上の妊婦が無資格の看護師に内診を受けていたことが判明している。堀院長は8月の家宅捜索直後の会見で、「法律違反と知っていたが、お産を減らすわけにはいかなかった」と話していたが、その後の県警の聴取には「厚労省の通知は要望と思っていた。教育したベテラン看護師がやっているから、うちは問題ないと思っていた」などと供述。一緒に送検された看護師ら10人が容疑を認める一方で、院長だけが一部否認している状況という。 ■分かれる刑事処分 県警が堀病院への捜査の端緒としたのは、15年12月29日の出産。妊婦=当時(37)=は出産の際、無資格看護師ら4人の内診を受けて女児を出産したが、その後に体調を崩し、約2カ月後に死亡した。 夫が被害届を出し県警が捜査に着手。県警の家宅捜索後、日本産婦人科医会は「母体の死亡と看護師による内診は関係がない」との見解を示したうえで、「看護師の内診が認められないなら産科医療は崩壊する」と反発した。背景には「助産師不足」という「お産」をめぐる構造的な問題がある。 こうした事情もあるためか、無資格助産行為に関する刑事処分の内容は真っ二つに分かれている。14年に発覚した鹿児島県鹿屋市の産婦人科医院のケースでは、書類送検された院長ら計5人全員が不起訴処分に。今月10日には、愛知県豊橋市の産院院長ら3人を、名古屋地検が起訴猶予にした。「違法だという明確な認識がなく、健康被害の危険性も認められない」というのがその理由だった。一方で、15年に千葉県茂原市の産院院長が書類送検された事件では、罰金50万円が確定している。 県内では、堀病院のほかにも、これまでに10医療機関で無資格助産行為が発覚している。中には堀病院の事件が明るみに出た後も無資格助産を行っていた医療機関もあったという。横浜地検はこうした実情も踏まえ、堀院長らの違法性の認識や無資格助産の危険性を慎重に検討したうえで、立件の可否を最終判断する方針だ。 ◇ 堀病院は27日、書類送検されたのを受けて、「関係各位にご心配をお掛けすることとなり深くおわび申し上げる」と謝罪したうえで、「現場で働く助産師が非常に少ないのが現実。今回の捜査が、産科医療の改善に向けた議論の契機となれば」とコメント。同病院側代理人の小西貞行弁護士も「産科医療の現状を踏まえた適切な処分がなされるものと確信している」と話した。』 |
| 2006.11.27 | ☆無資格助産:助産師いても助産させず 堀病院長 27日午後、毎日新聞は次のように報じた。 『「うちではやっていいんだ」。全国最大規模の産婦人科病院「堀病院」(横浜市瀬谷区)の無資格助産事件。神奈川県警に書類送検された堀健一院長(78)は98年、無資格助産をとがめた看護部長(69)にこう答えていたことが、県警の調べで分かった。過去3年間で違法な内診は4万回近く繰り返されており、助産師が院内にいても助産行為にかかわることはほとんどなかった。同病院の“助産師軽視”の実態が浮き彫りになった。 県警の調べでは、就任したばかりの看護部長は98年、看護師らによる内診について、堀院長に「やってはいけないのではないんですか」と尋ねたという。この際、堀院長は「いいんだ。うちではやっていいんだ」と答えたという。看護部長は「院長の指示を受けて看護師、准看護師に内診をさせた」と供述、容疑を認めている。 堀院長は県警の調べに「助産師の数が圧倒的に足りなかった。マニュアルをもとに、看護師に内診の仕方を教えてきた。看護師にやらせたのは人件費抑制のためではない」と供述したという。だが県警が関係資料などを分析したところ、堀病院では常勤の助産師だけで6〜7人が在籍していたにもかかわらず、大半は産科病棟にもおらず、新生児や母親の世話を担当させられていたことが判明したという。 堀病院の問題点を指摘する「陣痛促進剤による被害を考える会」代表の出元明美さんは「助産師が分べんに携わっていなかったと聞いていたが(違法な内診が)数字で示された。起訴猶予処分となった愛知県豊橋市の産婦人科の件のようになってほしくない。堀病院は助産師がいながら助産師にお産をさせていなかった点で特殊だ」と話した。 一方、堀院長の代理人弁護士は「助産師資格を持たない者による内診の是非について議論が進められる中で、今回、強制捜査という手法が取られたのは大変残念で、困惑している。今後は産科医療の現状を踏まえた適切な処分がされるものと確信している」とコメントを発表した。 堀病院は27日も、普段と変わらず若い子連れの女性や妊婦らが頻繁に出入りした。入り口には「急募助産師」の張り紙が張られている。妊娠9カ月の神奈川県大和市に住む主婦(41)は「今日も副院長に診察してもらった。以前にも堀病院で出産したけれども、何も心配はなかった」と話した。』 |
| 2006.11.27 | ☆「大変残念」と堀病院=書類送検「産科改善の契機に」-無資格助産事件 27日昼、時事通信は以下を配信した。 『堀病院は27日、無資格助産事件で堀健一院長らが書類送検されたのを受け、代理人を通じ「助産師の資格を有しない者による助産行為の是非について、当局、産婦人科医会や助産師会の間で議論が進められている中で、今回このような強制捜査という手法が取られたことは大変に残念で困惑している」などとするコメントを発表した。』 |
| 2006.11.27 | ☆無資格助産:横浜の堀病院長ら11人書類送検 27日昼、毎日新聞は以下のように報じている。 『横浜市瀬谷区の産婦人科病院「堀病院」の無資格助産事件で、神奈川県警生活経済課と泉署は27日、堀健一院長(78)と看護部長(69)、無資格で助産行為をした看護師、准看護師の計11人を保健師助産師看護師法(助産師業の制限)違反の疑いで横浜地検に書類送検した。同課が押収したカルテなどを分析した結果、03年11月以降、妊婦約7500人に対して計約3万9000回の無資格内診をしていたことが判明。堀院長を中心に長年、組織的に無資格助産を重ねていたと判断した。 調べでは、堀院長と看護部長は03年12月29日〜今年5月、助産師資格のない看護師、准看護師計9人に指示し、名古屋市の女性(当時37歳)ら計17人の出産の際に、産道に指を入れて子宮口の開き具合を確認する内診をさせた疑い。名古屋市の女性は出産時に大量出血し、04年2月に多臓器不全で死亡した。この女性の夫からの通報で、同課は今年8月、同容疑で堀病院を家宅捜索し、過去3年分の分べん記録を押収、捜査を進めていた。 厚生労働省は02年11月、内診が助産に該当するとし、04年9月には、医師の指示下でも内診は認められないとの見解を示した。同課は、堀病院が厚労省見解が出された後も、組織的に看護師による内診を続けていたことを悪質と判断した。 調べに対して堀院長は「(1959年の)開業当初から准看護師らに内診をさせていた。(厚労省の通知は)要望に過ぎないと思っていた」などと供述し、違法性の認識については否認しているという。 同病院は全国最大規模で、年間約3000人が出産する。同病院のホームページによると、「出産数日本一」で、今年は今月12日までに2769人の新生児が生まれている。』 |
| 2006.11.26 | ☆無資格助産3年で9000件、堀病院院長ら書類送検へ 26日朝、読売新聞は以下のように報じている。 『横浜市瀬谷区の堀病院が助産師資格のない看護師らに助産行為をさせていたとして捜索を受けた事件で、神奈川県警生活経済課は27日にも、堀健一院長(78)ら幹部と看護師、准看護師の約10人を保健師助産師看護師法違反の疑いで横浜地検に書類送検する。 県警は押収した3年分のカルテなどを分析、ほぼすべてにあたる約9000件で無資格の助産行為が行われていたとしている。 堀院長は「約40年前の開業当初から無資格助産をしていた」と供述。県警は、病院ぐるみの違法行為だったとして、捜索容疑になった2003年の出産のほか十数件についても合わせて書類送検する。 調べによると、看護師と准看護師は03年12月29日、入院中の名古屋市の女性(当時37歳)に、助産師資格がないのに約2時間にわたり、産道に手を入れ胎児の下がり具合を判断する内診などの助産行為をした疑い。堀院長は看護師らに内診をさせる病院の運営方針を決めた疑い。女性は長女を出産したが、多量に出血し、約2か月後に死亡した。 ほかに書類送検する十数件は、厚生労働省が看護師の内診を違法とする2度目の通知を出した04年9月以降のお産で、特に違法性が高いと判断した。 堀病院は捜索後、横浜市から4回の立ち入り検査を受けた。1回目の検査では、常勤助産師は5人、非常勤1人。今月22日、4回目の検査で非常勤が4人増えていたが、分娩件数に比べ十分と言えず、市は「勤務状態に余裕を持たせるべきだ」と助産師の確保に努めるよう指導している。』 |
| 2006.11.22 | ☆横浜の堀病院、院長ら書類送検へ・看護師ら内診の疑い 22日夜、日経新聞は以下のように報じている。 『国内有数の出産数の産婦人科病院「堀病院」(横浜市瀬谷区)が看護師らに資格外の「内診」などの助産行為をさせていた事件で、神奈川県警生活経済課は22日、堀健一院長(78)や看護師ら計約10人を来週にも保健師助産師看護師法違反(助産師業務の制限)の疑いで書類送検する方針を固めた。 厚生労働省は2002年と04年の2回にわたり、子宮口の開き具合を確認するなどの内診を看護師がすることを禁じる通知を出していた。堀院長は「開業以来約40年にわたり、看護師らに内診をさせていた」と話しており、同課は看護師による内診の常態化は悪質性が高いと判断した。』 |
| 2006.10.06 | ☆堀病院・無資格助産事件 「市に怒り悲しみ」告発の女性 5日、毎日新聞は次のように報じた。 『◇「匿名」発表 告発の女性が心境 横浜市青葉区の「セントマリアクリニック」(梅内正勝院長)の元助産師の女性が無資格助産を同市に実名で告発したのに市が「通報は匿名で具体性がない」と発表した問題で、女性は4日、「緊張と告発する恐ろしさで手も声も震えた。しかし市民がどんなに助けを求めても、お暇な公務員の集まりなのだと思い知らされた」と、心境を報道各社にメールで明かした。 女性は「陣痛促進剤による被害を考える会」の出元明美代表を通じてメールを公開した。女性は「(通報相手の青葉福祉保健センターは)同じ命を守る仲間なのだからと信じて、電話する勇気が出た」という。市が事実と異なる発表をしたことに「怒りと悲しみがこみ上げた」と批判した。 一方、同市は4日、女性に謝罪した。健康福祉局医療安全課の葛巻丈二朗課長が電話で「市内部の連絡の不徹底だった。申し訳なかった」と伝えた。同センターは女性から通報を受けた際、速やかに立ち入り調査せず、通報の9日後に実施。女性の忠告に反して、事前通告して調査した。』 |
| 2006.10.01 | ☆堀病院・無資格助産事件 通報、実名を匿名と発表 1日、毎日新聞によれば 『◇横浜市への怒りあらわ「勇気出したのに心外」--青葉の診療所、元助産師通報 横浜市瀬谷区の産婦人科病院「堀病院」の無資格助産事件に関連し、同市青葉区にある診療所の元助産師の女性が「堀病院と同じことをやっている」と実名で同市に通報したのに、同市健康福祉局が「通報は匿名で、具体的な情報ではなかった」と、事実と異なる発表をしたことが分かった。同局の高岡幹夫健康安全部長は「出先機関に確認せずに匿名と発表したのは私のミス。情報提供者に非常に申し訳ない」と話すが、女性は毎日新聞の取材に「本当に勇気を出して通報したのに。非常に心外だ」と、通報を軽視した同市の姿勢に怒りをあらわにした。 堀病院の事件を受けて、女性は8月28日夕、以前勤務していた「セントマリアクリニック」(梅内正勝院長)が同様の行為をしていると、同市青葉福祉保健センターに電話で通報した。女性は約30分間も説明し、氏名と携帯電話の番号を伝えた。しかし、高岡部長は9月27日の記者会見で「通報者は匿名だった」と説明した。 同局によると、同センターからの報告書では情報提供者の名前と連絡先が空欄になっていた。このため高岡部長が匿名と思い込んだという。 同市は女性の通報後もすみやかに対応せず、9日後にようやく医療法に基づいて立ち入り調査した。女性は「調査を事前通告すれば、勤務表や分娩(べん)記録などを書き換えられてしまう」と忠告したが、同市は調査の数日前に通告していた。立ち入り調査の事前通告について、厚生労働省は「必要に応じて事前に通告を行うことなく実施すること」と通知している。』という。 |
| 2006.9.26 | ☆堀病院・無資格助産事件 市公表の4診療所、苦境訴え 26日、毎日新聞では以下のように報じている。 『◇横浜市公表の4診療所、“助産師偏在”の苦境訴えも ~「募集しても来ない」--市調査結果に反論の院長も 横浜市瀬谷区の産婦人科病院「堀病院」の無資格助産事件で、横浜市は25日、緊急立ち入り調査の結果、同市内の4診療所でも看護師や准看護師が無資格で助産をしていたと発表、診療所名を公表した。しかし、公表された診療所側からは「(無資格助産を)いっさいやらせないというのは大変なこと。助産師を募集しても来ない」と現状を訴える声も。市は改善指導をしたものの“助産師偏在”とも言われる産科医療現場の苦境を反映した調査結果になったとも言えそうだ 市は先月29日~今月21日の間、市内で分娩(ぶんべん)を実施している25診療所に医療法に基づく立ち入り調査をした。院長や看護師長からの聞き取り調査と助産録や看護記録などから、医師・助産師の勤務状況や誰が助産行為をしたか調べた。 その結果、▽セントマリアクリニック(同市青葉区)▽レディースクリニック服部(同)▽こどもの国レディスクリニック(同)▽仲町台レディースクリニック(同市都筑区)の4診療所で、看護師や准看護師による無資格助産が行われていたとした。 このうち、レディースクリニック服部は3日に1回の割合で准看護師が当直勤務。夜間に分娩が重なった際、准看護師が月に3~4件の割合で、産道に指を入れてお産の進行状況を確かめる「内診」をしていた。 服部一志院長は「以前からなるべくやめなくてはと感じていたが、堀病院の家宅捜査があり、やめた。(准看護師らによる内診は)厚生労働省の通達が出るまではみんながやっており、いっさいやらせないというのは大変なこと。助産師を募集しても来ない。お産の数を減らさない限り体力が持たない。名前が公表され、助産師不足が社会に理解されることが大切と思っている」とコメントした。 そのほかの3診療所は手術中に分娩が重なった際、年に数回の頻度で看護師が内診をしていたという。 セントマリアクリニックの梅内正勝院長は毎日新聞の取材に「手術中に分娩が重なった際に、看護師が緊急避難的に内診した可能性があると市に答えた。実際にあったかどうかは確認できず、あったと断定されるのは違う」と市の調査結果に反論した。 今回の4診療所は既に無資格助産は行われておらず、市は2~3カ月後に再度立ち入り調査などを実施して改善状況を確認する。市は既に堀病院を含む2病院で無資格助産が行われていたと発表しており、これで市内の計6医療機関が無資格助産をしていたことになる。』 これより先、25日夜、毎日新聞では 『横浜市瀬谷区の産婦人科病院「堀病院」の無資格助産事件で、横浜市は25日、同市内の4診療所でも看護師や准看護師が無資格で助産をしていたと発表、診療所名を公表した。市は既に改善指導し、いずれも改善されたという。いずれも開院当初から分べんが重なった際に看護師や准看護師が内診していたという。』と報じている。 |
| 2006.9.23 | ☆堀病院・無資格助産事件 捜査の停止求める見解公表 23日、毎日新聞は以下のように報じている。 『横浜市瀬谷区の産婦人科病院「堀病院」の無資格助産事件で、県医師会(田中忠一会長)は21日、県警の捜査に対し「保健師助産師看護師法(保助看法)は助産の定義がないなどの不備があり、不備を正さず捜査を実施することは不当。捜査を速やかに停止するよう求める」とする見解を公表した。 見解で同会は、県警の捜索容疑で、助産師と医師以外は助産行為ができないと定めた保助看法30条(助産業の制限)について、「保助看法に助産の定義はない」とした上で、看護師は「診療の補助」ができると規定した同法5条を例に取り「医師は診療として助産でき、看護師は医師が行う助産を補助できることになる」として看護師による助産は認められる余地があるとしている。 厚生労働省は02年と04年に新生児の取り上げや内診などが保助看法上の助産に該当するとの見解を示したが、同会は「助産の定義については専門家ごとに解釈が異なる。医療について最終責任を持つ医師の立場から見ると、法に不備があるという見方になる」と説明する。』 |
| 2006.9.22 | ☆堀病院、助産師「分娩勤務」4カ月で3日だけ 22日、毎日新聞では以下のように報じている。 『横浜市瀬谷区の産婦人科病院「堀病院」が資格のない准看護師らに助産行為をさせたとして神奈川県警の家宅捜索を受けた事件で、今年5月から捜索までの約4カ月間で、助産師が分娩(ぶんべん)室に勤務したのは3日だけだったことが、同市の調査で分かった。この間、同病院では1000件近い分娩が行われたとみられ、助産師に母乳相談や新生児室勤務ばかり担当させ、分娩に関与させていなかった実態が裏付けられた。堀健一院長と看護部長は21日、同市の調査に対してこの事実を認めている。 横浜市は県警の家宅捜索後、堀病院に対し医療法に基づく立ち入り調査を2回実施。5月から捜索翌日の8月25日までの約4カ月の職員の勤務実態を記録した「実績勤務表」を調べた。この結果、非常勤を含め計6人いた助産師が分娩室に日勤した日は、5~7月はゼロ、8月が3回だけで、ほとんどは母乳相談や新生児室勤務だった。 一方、捜索後の8月26日~今月20日の分娩計267件について調べたところ、すべて市の指導通り医師か助産師が分娩にかかわっていたことが確認された。分娩件数はこれまでとほぼ同じで、助産師もパートが1人増えただけだった。調査結果について同市健康福祉局は「これまでの体制でも、違法行為をせずに医師、助産師による分娩ができたはず。堀院長の方針で助産師に分娩をさせなかったようだ」と指摘している。 同市は今後も、月に1回のペースで同病院を立ち入り調査する方針。 堀院長は8月24日、報道陣に「私の指示で准看護師らに助産行為をさせていた。助産師が少なく、法律に基づいてやるには限界がある」と釈明。しかし翌25日の会見で、昨年末ごろまでは助産師を積極的に募集していなかったことを認めた。 県警は押収した過去3年分、約9000件の分娩記録や勤務表を分析し、保健師助産師看護師法違反容疑で立件対象者の絞り込みを進めている。』 |
| 2006.9.12 | ☆<無資格助産>神奈川県も調査せず 調査マニュアル要求の声 12日、毎日新聞では次のように報じた。『横浜市が医療法に基づく医療機関への立ち入り調査で無資格助産の実態を調べていなかった問題で、神奈川県も03年以降の立ち入り調査で無資格助産について調べていなかったことが11日、分かった。立ち入り調査の徹底を国に訴えている「陣痛促進剤による被害を考える会」は厚生労働省に調査マニュアル作成を強く求める。』 |
| 2006.9.9 | ☆堀病院・無資格助産事件 調査に誤り、横浜市が謝罪 9日、毎日新聞は次のように報じている。 『横浜市港北区の「新横浜母と子の病院」(崎山武文院長)が無資格助産をしていたと横浜市が発表した問題で、同市は8日、無資格助産の頻度などの発表内容に誤りがあったことを認め、「誤解を与えて申し訳ない」と謝罪した。発表は同市の立ち入り調査に基づいて行われたが、調査は病院名の非公表を前提としていたことも明らかになった。堀病院事件を受けて実施された緊急調査だったにもかかわらず、ずさんさが浮き彫りになった。 市は今月5日、「市内の1病院が無資格助産をしていた。20年以上前の開院時から堀病院事件が報道されるまで月1~2回」などと発表。病院名は「市民に不安を生じさせる」と公表しなかった。しかし翌日、中田宏市長の指示を受け、一転して病院名の公表に踏み切った。一方、この日の夜に記者会見した崎山院長は無資格助産をしていた事実は認めたが、「月1~2回」などとした市の発表内容について「そんなことは言ってない」と否定した。 8日の記者会見で、葛巻丈二朗・市医療安全課長は「月に1~2回と発表したのは、立ち入り調査後の電話で同病院の事務長から『今年に入って数件』と説明されたのを月に換算して発表した」と誤りを認め、謝罪した。時期についても事務長の発言から「開院当初から(無資格の看護師が産道に指を入れてお産の進行状況を診る)内診をしている」と誤解したという。 また、高岡幹夫・健康安全部長は「調査する際、看護師による内診の頻度や時期の調査項目が抜けていたのはミスだった」と調査の不徹底を認めた。 市の説明によると、新横浜母と子の病院への立ち入り調査は8月30日に行われた。この際、崎山院長が分娩(ぶんべん)が重なった場合の緊急時に限り、看護師が内診を行っていたことを認めた。しかし、内診の頻度や時期などは調査項目に入っておらず、確認しなかった。 市は記者発表直前の5日午後になって初めて、港北区福祉保健課長が電話で同病院の事務長に内診の頻度や時期を確認。事務長は頻度を「今年になって数件。月に1件有るか無いか」、時期を「最初から今と同じに医師が対応するという考え方でやっている」と答えたという。 ■解説 ◇趣旨や手法の不徹底さ露呈 県警による堀病院の家宅捜索で「看護師の内診」がクローズアップされる中、立ち入り調査権を持つ横浜市に求められているのは、まず同市内の医療機関の正確な実態把握である。だが、今回の市の対応ぶりは、調査の趣旨、手法がいまだに徹底されていないことを露呈した。 8日の記者会見によると、市港北福祉保健センターの担当者は先月30日の「新横浜母と子の病院」への立ち入り調査の際、看護師の内診があった時期や頻度は聞かず、報道発表直前の5日になってから、同病院事務長に確認したという。この際、事務長から「今年に入って数件。月に1件あるかないか」と説明を受けたが、発表の際は「月に1~2件」と説明してしまっていた。 医療法は国民に「適切な医療の提供」をするため、自治体に医療機関への立ち入り調査権限を与えている。横浜市は堀病院の無資格助産を県警の摘発前に見抜くことができなかった。事件後の緊急立ち入り調査もこのような状況では、医療法の趣旨を踏まえているとは言い難い。 さらに、市は8日になってから「病院名は公表しない」という約束で、新横浜母と子の病院から聞き取りをしていたことを初めて明らかにした。助産録など資料に基づく調査が難しい場合、医療機関に正直に実情を話してもらうため、病院名を公表しない前提で聞き取りすることは一つの策ではある。だが、報道陣の要請や中田宏市長の意向を受け、市は病院名を一転公開した。公開は市民ニーズに応えることではあるが、非公表を前提に得ていた情報とすれば話は違う。今後は「正直者はばかをみる」と医療機関が口をつぐむ可能性もある。 高岡幹夫健康安全部長は立ち入り調査について「違法行為の摘発が目的ではない。現行法上、信頼関係に基づく調査なので限界もある」と話す。だが、現状はできる範囲の調査もしていないし、「信頼関係」も崩れた。適切な医療の提供をするためにどのような調査が必要か、もっと検討を重ねるべきだ。』 |
| 2006.9.8 | ☆無資格助産事件 頻度や時期、確認せず 8日、毎日新聞では次のように報じた。 『横浜市港北区の「新横浜母と子の病院」が無資格助産をしていたと横浜市が発表した問題で、同市医療安全課は無資格助産の頻度や時期を立ち入り調査の際に確認していなかったことが7日、分かった。調査は堀病院事件を受けて緊急に行われたが、その内容が問われそうだ。 市によると、先月30日に行った立ち入り調査の6日後の今月5日、電話で同病院の事務長から無資格助産の頻度などの聞き取りをし、この内容に基づいて記者会見などで「1978年に開院して以来、月1~2回の無資格助産をしていた。今年に入ってからも数回行っていた」と発表した。 しかし、同病院の崎山武文院長は6日夜の会見で、無資格助産をしていたことは認めたものの「具体的な件数について市に答えていない。そんなことは言ってない」と市の会見内容を否定した。』 |
| 2006.9.7 | ☆無資格助産:横浜市、病院名を公表 病院会見、調査内容と食い違い 7日、毎日新聞は次のように報じた。 『堀病院の無資格助産事件を受け、医療法に基づき病院への立ち入り調査を行っていた横浜市は6日、新たに無資格助産をしていたことが判明した病院が「新横浜母と子の病院」(同市港北区)であることを明らかにした。5日に調査結果を公表した市医療安全課は「市民の不安を助長させる」として、病院名を明らかにしていなかった。 中田宏市長が6日の定例会見で、同課を所管する前田正子副市長に「(病院名を公表することで)どんな混乱があるかきちんと調べて検討してください。原則的に公表するべきだ」と指示したことを明らかにした。 同病院の崎山武文院長は6日夜に記者会見し「違法性の認識はあった。今後はすべて助産師と医師で行う」と釈明。しかし、5日に市が公表した「月1~2回、無資格助産をしていた」などの調査結果には「8月30日に立ち入り調査を受けたが、そのようなことは市に答えていないし、分からない」と述べ、市の調査内容との食い違いを浮き彫りにした。』 |
| 2006.9.7 | ☆堀病院・無資格助産事件 県警本部長が反論 7日、毎日新聞は次のように報じた。 『◇「厳正に捜査中」--県産科婦人科医会の批判に 横浜市瀬谷区の産婦人科病院「堀病院」が保健師助産師看護師法違反(無資格助産)容疑で県警の家宅捜索を受けた事件で、県産科婦人科医会(八十島唯一会長)などが捜査批判を展開していることに、井上美昭県警本部長は6日の定例会見で「法的手続きに従い厳正に捜査を進めている。捜査中なので詳細は控えたいが(捜査が)不当という指摘はいかがなものか」と反論した。 同法について、日本産婦人科医会は陣痛開始直後の分娩(ぶんべん)第1期に産道に手を入れてお産の進み具合を診る「内診」は助産行為に当たらないと主張している。 これに対し、井上本部長は「関係機関の法的解釈を事前に照会し、それを踏まえて慎重に捜査している」と述べ、分娩第1期を含め看護師の内診は許されないとした厚生労働省の行政通知(04年)に従ったとの見方を明らかにした。 さらに「捜査側ではなく一県民、一国民としての考え」と断った上で「関係機関、行政、医師会などがこういう事案を踏まえて議論されて、対策を取られることが大事ではないか。県警が投げかけた事案をそう受け止めていただければありがたい」と述べた。』 |
| 2006.9.6 | ☆無資格助産事件 県産科婦人科医会が県警批判 6日、毎日新聞報道によると 『◇県警捜査を批判 日産婦と認識にズレも--見解公表 横浜市瀬谷区の産婦人科病院「堀病院」の無資格助産事件で、県産科婦人科医会(八十島唯一会長)は「強い遺憾の意を表明する。堀病院への全面的支援を表明する」と県警の捜査を批判する見解を公表した。 八十島会長によると、同医会は8月30日、医会事務局で約1時間半にわたり堀健一院長から聞き取り調査した。見解は4日付で、県警が先月24日、同病院を保健師助産師看護師法違反容疑で家宅捜索したことについて、「異常な捜査および大々的報道は、現在、既に分娩(ぶんべん)受け入れが限界を超えている県内の分娩医療機関に深刻な影響を及ぼしている」とした。 また、堀病院における看護師らの内診(産道に手を入れてお産の進行状況を診ること)については「分娩経過の全体を医師が把握しつつ、十分な経験がある看護師が観察」しているとし、「観察は担当医が補助情報として利用する範囲内で、現行法に背反するものではないと確信している」として、保助看法で規定する「助産行為」ではなく、看護師にも認められた「診療の補助行為」であるとの見解を示した。 日本産婦人科医会(日産婦)は陣痛開始から子宮口全開までの分娩第1期の内診は看護師にも認めるよう主張しているが、同病院で行われていたとされる出産直前(分娩第2期)の看護師らによる内診は1日の記者会見で「やってはいけないこと」(清川尚副会長)と否定している。日産婦との認識のズレについて八十島会長は「分娩第1期と2期は明確に線引きできないケースもある。医師の監視下であれば、流れの中で(分娩第2期に)看護師らが内診するのは致し方ないと考えている」と話す』。 |
| 2006.9.5 | ☆看護師助産の堀病院、県産婦人科医会が全面支援の見解 5日夜、読売新聞WEB版によると『横浜市瀬谷区の堀病院で発覚した無資格助産事件を受け、横浜市が行った緊急立ち入り検査で、市内の別の病院でも無資格の助産行為を行っていたことが分かった。 この病院は「出産が重なって忙しい時、看護師にさせていた。開院から事件が報道されるまで月に1、2件あった」と説明している。 緊急立ち入り検査は、出産を扱う市内の26病院を対象に実施。市健康福祉局によると、新たに無資格の助産行為が明らかになった病院では、院長が看護師に分娩(ぶんべん)第1期の内診をさせていたことを認めた。現在は医師が対応しているという。市は病院名について「不安を助長させないようしたい」として公表しなかった。 一方、神奈川県産科婦人科医会は、堀病院について、「分娩の経過全体を産科医が把握し、十分な経験・技量を身につけた看護師による産婦の正常経過の観察を、担当医が補助情報として利用する範囲内であることを確認しており、法令に反しない」とし、「県警の家宅捜索に強い遺憾の意を表明し、堀病院への全面的支援をする」との見解を明らかにしている。』と報じた。 |
| 2006.9.5 | ☆別の病院でも無資格内診 横浜市調査 5日夜、朝日新聞は以下のように報じている。 『横浜市瀬谷区の堀病院が、保健師助産師看護師法に違反して看護師らに助産行為をさせていたとされる事件を受け、市内の医療機関の調査を行っていた横浜市は5日、堀病院とは別の1病院で看護師による助産行為があったと発表した。 横浜市によると1病院で、分娩(ぶんべん)が重なった緊急時に看護師が内診していたことがわかった。昭和50年代の開業以来、堀病院での違法内診が問題になるまで行われていたという。頻度は「月に1、2件」で、今年も数件の例があった。すでに看護師による内診はやめており、市は「病院名は公表できない」としている。 』 |
| 2006.9.4 | ☆違法内診、実態つかめず苦慮 堀病院事件受け横浜市 4日、朝日新聞では次のように報じている。 『横浜市瀬谷区の堀病院が保健師助産師看護師法に違反して准看護師らに助産行為をさせていたとされる事件を受け、市内の医療機関の現状調査に乗り出した横浜市が実態をつかめずに苦慮している。看護師らが妊婦を内診している診療所がほかにもある状況が浮かび上がっているが、「違法」を自ら申告する院長はおらず、医療機関によっては内診者名の記載のないカルテもあるからだ。 年間出産数が国内有数の約3千人に上る堀病院の事件では、医療法に基づいて年1回の立ち入り調査をしていた横浜市が違法状態を把握していなかったとして批判を浴びた。このため、市は8月28日から、市内で分娩(ぶんべん)を扱う27の病院と21の診療所に対し、緊急調査を始めた。 院長への聞き取りに加え、カルテを10件程度抽出。記載されている内診者の名前と勤務表をつき合わせ、看護師が内診をしていないかを、各区の福祉保健センターの所長らが2時間ほどかけて点検している。 しかし、看護師が内診をしていることが新たに判明した医療機関はいまのところゼロだ。 夜間に急なお産が重なった場合には、いまも看護師が内診をしているという診療所の院長は朝日新聞の取材に、こう明かす。「市からの『看護師に内診はさせていないか』との質問には『改善されているので大丈夫』と返答した」 カルテに内診者名は書いていなかったため、きちんと書くように指導を受けたが、「それ以上の追及はなかった」という。「助産師はどうしても給料のいい大病院に集まってしまう。助産師しか内診できない、ということであれば多くの診療所は閉めるよりほかない」 市内の別の診療所は堀病院の事件発覚後、内診をしている看護師や准看護師に「内診をしてもカルテにサインはするな」と指示したという。 調査を担当している市医療安全課の担当者は、頭を抱えたままだ。「捜査機関のような権限はないので、グレーの医療機関はそのままにならざるを得ない。法順守を徹底すれば産科医療が立ちゆかなくなるという主張もあり、行政としては悩ましい」 .。 |
| 2006.9.4 | ☆堀院長虚偽説明か 医師食い違う証言 4日、毎日新聞では次のように報じている。 『産婦人科病院「堀病院」の無資格助産事件で、神奈川県警の家宅捜索容疑となった女性の出産を巡り、医師が女性を診たのは出産の約10分前で、取り上げ後は分娩室外に出ていたことが分かった。医師と堀健一院長(78)の証言には食い違いがあり、分娩経緯について堀院長の説明に虚偽の内容が含まれている疑いが強まった。』 |
| 2006.9.2 | ☆堀病院・無資格助産事件 実態把握せず見解示す 2日、毎日新聞では以下のように伝えた。 ◇「分娩第1期なら捜査不当」--日本産婦人科医会 横浜市瀬谷区の産婦人科病院「堀病院」(堀健一院長)が保健師助産師看護師法(保助看法)違反容疑で県警の家宅捜索を受けた事件で、日本産婦人科医会(坂元正一会長)は1日に記者会見し、産道に指を入れてお産の進行状況を見る「内診」を看護師らが分娩(ぶんべん)第1期(陣痛から子宮口全開まで)までしか行っていなかったとすれば「捜査は不当」との見解を出した。しかし、堀院長は報道陣に分娩第2期(子宮口全開大から出産まで)まで内診をさせていたと認めており、集まった記者から「見解を示す前に、実態把握がまず必要では」と追及を受ける場面もあった。 日本産婦人科医会は厚生労働省に対し、第1期までの内診を看護師に認めるよう要望してきた。しかし、看護師による分娩第2期(子宮口全開大から出産まで)の内診については、会見に臨んだ清川尚副会長が「違法」と明言した。 同省は分娩第1期の内診は医師と助産師以外は行えないとの見解を示しており、「現行法に基づいて家宅捜索しても不当捜査なのか」と問われた清川副会長は「看護師に第1期の内診を認めない保助看法の解釈が不当で、解釈に争いがある法に基づいて警察が捜索に入ったことは遺憾」と説明を一変させた。 堀病院の実態把握をしていないことには「日本一の出産数の堀病院は忙しいだろうし、時間が取れなかった。できる限り早く院長から事情を聴きたい」との方針を明らかにした。 同会は事件の背景に助産師不足があるとして、助産師確保のための提案や保助看法改正を含めた現状改善を訴えた。しかし会見終了後、堀院長が積極的に助産師を募集していなかったとの質問を受けた清川副会長は「集める努力をしていなかったのなら(助産師不足とは)別問題になる。事実なら遺憾だ」と述べた。 ◇日産婦の見解要旨 堀病院への捜査に関する日本産婦人科医会の見解要旨は以下の通り。 県警は大がかりな捜査を行い、大々的に報道され、わが国の産婦人科医に打撃を与えた。 04年9月の厚生労働省看護課長通知に対し、当会は分娩第1期においては、看護師による子宮口開大度、児頭下降度の観察・測定は必要と考え、現行の枠内で分娩第1期の内診が出来るように、出来ないなら保助看法の考え方を変えるよう要望してきた。今回の事件の有無にかかわらず、本会の姿勢は決して変わらない。 堀病院の家宅捜索に関して、分娩第2期の分娩介助も容疑に含まれているとすれば、堀病院の実態は遺憾である。だが分娩第1期の内診だけが容疑ならば、警察の大がかりな捜査はきわめて不当である。』 |
| 2006.9.1 | ☆看護師の内診「法改正含む検討必要」 日本産婦人科医会 1日夜、朝日新聞やNHKでは『横浜市瀬谷区の堀病院が准看護師らに無資格の助産行為をさせていたとされる事件で、日本産婦人科医会などは1日、妊婦の子宮口の大きさなどを確認する内診を看護師にも認めるなど、「法改正を含めた検討が必要」とする見解を発表した。 助産行為は保健師助産師看護師法(保助看法)に基づき、医師か助産師でなければできない。厚生労働省は02年11月、看護師の内診も明確に禁じる通知を出していた。 厚労省で会見した同医会の清川尚・副会長は、事件が産婦人科医に大きな動揺を与えていると指摘。同医会は以前から「医師の指示下で行う分娩初期の内診は助産行為には当たらない」と主張しており、今後も厚労省に法改正を含めた保助看法の見直しを求めていく考えを示した。 』などと報じた。 横浜市の堀病院で看護師らが助産行為をしていた問題で、産婦人科専門医らで構成する日本産婦人科医会(坂元正一会長)と日本産科婦人科学会(武谷雄二理事長)は1日、「(堀病院の助産行為が)分娩(ぶんべん)第1期の内診だけであれば、警察の大がかりな捜査は極めて不当」とする見解を公表した。 また、同日、読売新聞では『 陣痛が始まってから子宮口が開くまでの分娩第1期の助産について、厚生労働省は02年、子宮口の開き具合などを調べる看護師の内診を違法とする見解を、全国に通知している。両会はこれまで、通知の順守を会員に呼びかける一方、「内診は、看護師の業務である『診療の補助』にあたる」として、同省に法解釈の変更を強く求めていた。 日本産婦人科医会の清川尚(たかし)副会長は、法解釈に議論がある中での警察の捜査は「産婦人科医療の現場に深刻な打撃を与えた」とし、看護師の内診を認めるよう、改めて理解を求めた。ただ、同病院でどのような助産行為が行われていたかは「把握していない」とした。 同会は今後の対策として、若い助産師の数を早急に増やすことや、産科診療所の看護師を助産師として養成する教育コースを設けることなどを提言した。』 |
| 2006.8.29 | ☆社説=無資格内診 助産師確保を急がねば 28日、信濃毎日日報の社説では次のように論じている。 『 「出産数日本一」という神奈川県の産婦人科病院が、警察の家宅捜索を受けた。産道に指を入れて出産の進み具合を確認する内診を、准看護師に行わせていた疑いだ。 内診などのお産の介助は医師か助産師しかできない。厚生労働省は2002年と04年に、看護師による内診は、保健師助産師看護師法に違反するとの見解を出している。 神奈川県警が捜査している病院は、年間の出産が約3000件、1日当たり8人前後の赤ちゃんを取り上げている。その割には、産婦人科医、助産師が少ない。 手が足りない分、看護師らが内診をしていたとみられる。違法であることを知りながら、指示していたことを院長が認めている。 “違法”状態はこの病院だけでなく、一部の産婦人科施設でも続いているとされる。長野県も例外ではないようだ。背景には助産師の不足がある。 産科医不足も深刻で、このままではお産の安全性が揺らぐ。早急に助産師確保に取り組み、産科医療全体を見直すべきだ。 厚労省の04年の調査だと、全国の医療施設で働く助産師は約2万6000人。数時間かかるお産の介助は医師か助産師というルールを守るためには、最低、倍以上の人数が必要との指摘がある。 お産への取り組みや待遇面から、助産師は病院に集中する傾向で、診療所では人手不足は深刻だ。開業医の中には助産師の採用に積極的でなく、給与が安い准看護師らに内診などを任せるケースもあるとされる。 昨年厚労省が開いた検討会で、産科の看護師の仕事内容が論議された。日本産婦人科医会は、陣痛が始まってから本格的な出産になるまでの内診は「診療の補助」と主張。助産師不足を背景に、医師の指示で看護師が内診を行うことは問題がないと、見直しを求めた。 半面、内診は看護師が代行できるものではないという意見も根強い。助産師養成に国が積極的に取り組むべきだとの要望も出た。こうした声を受け、厚労省は助産師の職場復帰を支援する研修を始めるところだ。 出産は危険を伴い、女性のデリケートな部分にかかわるものだ。無資格の看護師に委ねるのは、やはり問題を残す。 医師の責任を問うだけでは問題は解決しない。働いていない助産師の復帰や若手の養成などに、行政や関係団体が真剣に取り組むべきだ。 この問題をきっかけに、産院が廃業に追い込まれたり、産科不足に拍車がかかる事態が最も困る。』 |
| 2006.8.28 | ☆横浜・病院無資格助産行為:長女が死亡、謝罪ないまま14年 母「真相知りたい」 28日、毎日新聞報道 『◇堀病院で出産、直後に長女が死亡 横浜市瀬谷区の産婦人科病院「堀病院」による無資格助産事件で、実態解明を強く願う女性がいる。神奈川県大和市の主婦、槝之浦(かしのうら)トシ子さん(68)。92年に同病院で出産した長女美幸さん(当時28歳)を亡くし、昨年まで計7回にわたり、娘への思いを毎日新聞生活家庭面の投稿欄「女の気持ち」につづってきた。美幸さんの位牌(いはい)が置かれた小さな仏壇には、まだ事件を報告していない。「捜査で少しでも事実が明らかになったら」。じっとその時を待っている。 宮城県に嫁いだ美幸さんは92年3月、出産のため里帰りした。親せきの紹介で堀病院を選び、槝之浦さんも毎日検診に付き添った。 破水した6月9日朝、車で病院に送った。昼過ぎ、「痛い」と繰り返す美幸さんを分娩(ぶんべん)室に見送ったが、なかなか連絡がない。「生まれた」と知らせがあったのは午後6時過ぎ。出産から3時間が過ぎていた。間もなく真っ青な顔をした美幸さんが運び出された。「ミユキちゃん」。呼びかけても反応はなかった。治療室に運ばれて間もなく、男性医師から告げられた。「お気の毒でした」 10日後、堀健一院長に面談を求めた。だが「出血が多かった。何で亡くなったのか分からない」と言うだけで、謝罪の言葉はなかった。 同年10月、やりきれない思いを託し「女の気持ち」に投稿した。 <娘の体があたたかいうちに手を握って励ましてあげたら><病院からは何が原因かの説明もなく、一度の電話もありません> 40通を超える反響があった。出産で娘を亡くした親、新生児を亡くした母親……。「苦しいのは自分だけではない」と、少し胸が軽くなった。 自宅の建て替えの際に売った娘のピアノ。娘とよく似たしぐさをする孫。「何かあるたびに娘を思い出し、書きたくなるんです」。掲載は14年間で計7回に上った。 今月24日、堀病院への家宅捜索をニュースで知った。娘を思うたびに浮かぶ堀院長の顔が、テレビに映っていた。病院に電話すると院長が出た。「マスコミが騒いでいるだけ」。そう答える声が14年前と重なった。 「娘の死の真相は分からないかもしれない。それでも、あの病院でどんなことが行われていたのか、少しでも知りたい」』 |
| 2006.8.28 | ☆堀病院・無資格助産事件 転院相談が100件超 28日、毎日新聞では『横浜市の電話窓口に同病院からの転院に関する相談が100件を超えた』などと報じている。 『産婦人科病院「堀病院」(横浜市瀬谷区、堀健一院長)の無資格者助産事件を受け、同市の電話相談窓口に寄せられた同病院からの転院に関する相談が100件を超えたことが27日、分かった。市医療安全課は「日がたつにつれ、転院希望が増えている」と話している。 市は25日から電話相談窓口で同病院に関する相談の受け付けを開始。26、27日の週末も臨時に窓口を開けて対応した。27日にも29件の相談が寄せられて、3日間で計193件が寄せられた。そのうちの113件が「不安なので転院をしたほうがよいのだろうか」などと訴えるものだった。が、事件が深刻化するにつれ具体的な転院先の紹介を求める相談が増え、市は45件に関して転院先の情報を案内した。また市内の病院からも「転院希望者が相次いでいる」という電話が5件あったという。』 |
| 2006.8.27 | ☆違法内診摘発 助産師の力、生かされず クローズアップ2006:横浜 27日、毎日新聞では別の特集で、次のように伝えている。 『 「出産数日本一」をうたう産婦人科病院「堀病院」(横浜市瀬谷区)で、看護師らが助産行為を行ったとして警察に摘発された。子宮口の状態などを触診する内診は、医師か助産師が行うことが、法律で決められているにもかかわらず、助産師不足を理由に、看護師に任せる医師が少なくないことが、事件の背景にある。その問題点と、今、改めて注目される助産師の仕事の現場を追った。 ◇医会VS厚労省、対立背景に 堀健一・堀病院院長は、摘発された24日、「看護師による内診は必要悪」と強弁し、「医師の指示があっても、助産行為は助産師以外はできない」とする厚生労働省の見解に公然と反旗を翻した。ところが、翌25日には一転しておわびし、「(看護師らによる助産は)一掃しなければならない」と白旗を掲げた。 この背景には、保健師助産師看護師法(保助看法)の解釈と助産師の現状について、厚労省と日本産婦人科医会が対立した経緯がある。 厚労省は04年9月、医師の指示下でも、助産師以外は内診などの助産行為はできないことを明示した。これに対し、医会側は翌月、医師の指示があれば、看護師らによる内診などの助産行為を、保助看法は禁じていないとの反論文書を提出した。厚労省見解に従うと、診療所の多くが「違法」になってしまうからだ。 その後、医会側は再検討し、現行法では「看護師らの助産行為は違法」と認め、会員に順守を指示。その一方で昨年、厚労省の検討会で、助産師不足を理由に一定の専門知識を持つ看護師には分べん初期の内診を認めるよう主張した。しかし、これも、「安全安心なお産から逆行する」などの批判が多く、法律を見直すまでに至らなかった。 また、助産師の需要と供給についても、「助産師の絶対数が不足」とする医会に対し、厚労省は「出生児数を考えれば、おおむね足りている。需給の差も待遇のいい病院に多く、診療所には少ないという偏在問題」と認識も異なっている。 「陣痛促進剤による被害を考える会」の出元明美代表は元看護師。長女を准看護師の助産行為のため重症仮死で出産し、1歳8カ月で亡くしている。出元代表は「助産師の能力、技術を活用しようとしない医師が多く、意識改革が必要」と指摘。「看護師の学校では助産行為を教わらない。違法な助産行為を無くすため、医療機関は改善にもっと努力をしてほしい」と訴える。 ◇増える助産師外来--医師不足の地方、環境充実 医師の代わりに助産師が妊婦の健診を行う「助産師外来」が産科医不足の地方を中心に全国に広がっている。助産師の力を借りて、地域の出産環境を充実させる狙いもある。 岩手県医師会は昨年9月、助産師外来の新設を求める「助産師外来開設のためのガイド」を全国で初めて作成、県内107カ所の全病院に対し配布した。これまで、県立釜石病院(釜石市)など4病院が開設している。 ガイドでは、助産師外来での受診資格を「胎児1人の妊娠で経過が正常であり、妊婦に病気がない」と限定。病院の体制が整い次第、助産師外来を設置することを求めている。健診内容は各病院に任せているが、釜石病院では妊娠26週ごろと34週ごろの妊婦を対象に、1人あたり30分間かけてカウンセリングを行う。 盛岡市の黒川産婦人科医院(黒川賀重(よりしげ)院長)では、2年ほど前に助産師外来を設けた。同院では年間平均550件の分べんに対し、医師1人、助産師14人、看護師7人で対応。超音波など医師による妊婦健診と組み合わせ、助産師健診を行う。40分~1時間かけ、妊娠や出産の相談に乗る。 出産後も、授乳の悩みや、夜泣きなどの育児不安に助産師が対応する。黒川院長は「専門性が高く、多様なケアができる助産師はトータルな出産、育児のサポートができる」と話す。 ◇よい産院、常駐が目安 お産の場所は、何を基準に選べばよいのか。よりよいお産を目指し、医師や助産師、母親らで政策提言などを行うNPO法人「お産サポートJAPAN」の矢島床子代表にポイントを聞いた。 まず、助産師が常駐している病院、助産院を選ぶこと。「出産が始まってから助産師を呼び出す体制では、内診はその場にいた看護師が行う場合が多い」という。24時間対応できる数の助産師がいるかが目安だ。 また、看護師と助産師の区別がつくかどうかも見るとよい。ユニホームの色を変えたり、ネームプレートに職種を記入しているところは「助産師の存在を尊重しており、助産師自身もプライドをもっているはず」。妊娠中の勉強会、退院後の相談体制など、分べん以外のケアにも力を入れているかもチェックしたい。 ◇医師のいない産院--横浜・金沢区 ◇個室のベッド・布団で出産--子育てもアドバイス 横浜市金沢区の住宅街にある山本助産院。医師はおらず、助産師のみの産院だ。3階建て、サーモンピンクの外観に白い大きな扉は、普通の家の趣。26日はリビングのような診察室で乳児健診が行われていた。 「形もいいねえ」と頭をなで、小さな左手を握りながら聴診器をあてていく岡本久仁子助産師(40)。体重や黄だんなどをチェック、母親の乳房マッサージをした後、抱っこひもの使い方も教える。地下のスタジオでは、育児サークルの母親たちがピアノに合わせて歌を歌う。 6カ月の長男、泰君と来た高山尚子さん(35)は「ここに来ると助産師さんが『大きくなったね』って声を掛け、相談にも乗ってくれる。すごくありがたい」と話す。 同院は助産師6人で、月15件ほどの分べんがある。個室が5部屋あり、分べん台はなく、部屋のベッドや布団の上で出産する。助産師は健診、分べんのみでなく、マタニティーヨガや母親教室なども担当。「目指すのは子育てコロニー。母親同士のつながりを大切に、要所要所で助産師がアドバイスをしていければ」と山本詩子院長は話す。 法的に、助産師にでき看護師にできないのは内診と赤ちゃんの取り上げ。助産師は医師不在でも分べんを扱え、助産院を開業できる。ただし助産師で扱えるのは正常分べんに限り、異常がある場合は医師の診療を求めることが保健師助産師看護師法で規定されている。』 |
| 2006.8.27 | ☆問われる「日本一」:堀病院・無資格助産事件 「特殊ケース」医師に問題 /神奈川 27日、毎日新聞では次のように伝えた。 『産婦人科病院「堀病院」(横浜市瀬谷区、堀健一院長)の無資格助産事件を受け、安全なお産を目指す市民団体「陣痛促進剤による被害を考える会」代表の出元明美さん(53)=愛媛県今治市=が毎日新聞のインタビューに応じた。助産師不足が叫ばれる中、看護師や准看護師による無資格助産は「氷山の一角」とも言われるが、出元さんは今回の事件を「助産師がいても医師が使いたがらない特殊なケース」と指摘、医師の意識改革を求めた。 ◇「助産は専門知識が必要」--出元明美・陣痛促進剤による被害を考える会代表 出元さんは県警による堀病院の家宅捜索前から、同病院における助産の実態について関係者から相談を受けていた。これまでに聞いた話では、同病院は助産師は内診も含めた分娩にほとんど関与させず、新生児室や出産後の相談を担当させられていたという。 一般に無資格助産は、医師や助産師の手が足りない時に看護師らが行うケースが多いが、意図的に助産師を分娩から除外したケースは「特殊」と指摘する。その理由を「助産師に比べ医学的知識が乏しい看護師や准看護師は、医師が仮に危険な医療行為を指示しても正しいか判断できず、指示通りに動くしかない。助産師に比べて使いやすかったのでは」とみる。 県警の家宅捜索を受けた堀院長は24日、「看護師でも(助産行為は)できる」と述べた。しかし、出元さんは陣痛から始まるお産の経過は医師または助産師が見守らなければならないと反論する。 「元気な赤ちゃんが生まれてくるかは、分娩監視装置の波形や子宮の収縮状況など分娩経過を見守っていないと分からない。助産師なら専門的な知識を要する分娩経過を確認できるが、看護師や准看護師ではできない」。 今回の事件後、各地の助産師から、看護師による助産が公然と行われている実態を危ぶむ電子メールが届いている。「開業医のいい加減な助産現場の実態に失望して辞めていく助産師が少なくない。堀院長は助産師が集まらないと言うが、しっかりした体制であれば助産師は集まる」 日本医師会など一部の団体は、助産師不足を理由に看護師による助産行為を認めるよう求めているが、「助産師が少ないなら助産師学校を増やすなどするべきでしょう? お産の安全性を落とす理由にならない」と真っ向から反対する。 高級車での送迎など手厚いサービスで年3000人の妊婦を集めていた堀病院。出元さんは「確かにサービスや外観は素晴らしい。だから分娩も大丈夫、と思いこむのは危険。医師や助産師がきちんとお産に立ち会ってくれるかを事前に確認し、病院を選んでほしい」と訴えた。 ◇サービス駆使し“独り勝ち”、「長い待ち時間でも飽きない」 堀病院が少子化の中で順調に成長を遂げ「出産数日本一」となったのは、駅に近い立地の良さに加え、高級外車や救急車による個人送迎をはじめとするユニークなサービスにあった。少子化社会で周辺の産科医院が分娩(ぶんべん)から撤退する中で地域患者を一手に集め、「独り勝ち」とも言える状況だった。 堀病院は1959年3月、当時31歳だった堀健一院長(78)が開業し一代で築き上げた。相模鉄道沿線を中心に患者を集め、入退院時の送迎や選べる食事などのサービスが妊婦に評判だった。ホームページは院内に美容室、エステルームまである様子を写真入りで紹介。数あるインターネットの出産情報サイトでも「待ち時間は長いが、子供を連れて行っても飽きない」などと利用者の高い評価を得た。 相鉄沿線で開業する産婦人科医の一人は「出産数が多いこと自体が利点だ。1日に何件も出産があると、同じ日に出産した人同士、育児の相談相手になれる。友だちがほしいからと堀病院を選ぶ人もいる」と指摘。「昔は相鉄各駅に産科医院2カ所ずつぐらいあったが、今はほとんどない。沿線で多数のお産ができるのは堀病院くらい」と話す。この医師も約15年前に分娩をやめたという。 日本産婦人科医会によると、いつ出産があるか分からない激務や、少なくない医療事故に伴う高額賠償を避ける傾向が、産科医不足に拍車をかけている。県が今年3月に実施した調査では、03年度に181あった分娩施設数は今年度は165まで減少する見通し。県産科婦人科医会は15年までに県内医療機関の分娩受け入れ可能数が現在より約1万人落ち込むと試算している。 県立足柄上病院(松田町)が今年3月、分娩予約を一時休止するなど県西部で産科医不足が顕在化しているが、県医療課によると、今後は横浜、川崎の大都市部でも医師不足が本格化する可能性があるという。 横浜市内の医療関係者は「事件の影響で分娩をやめる産科医がさらに増えるかもしれない。そうすれば、堀病院のような大きな病院への患者集中がさらに進む」とため息をつく。事件は産科医療の現場に重い課題を投げかけている。 ◇横浜の出産の10%担う 横浜市によると、年間出産数約3000人の堀病院は同市内の出産の10%近くを担っている。「あそこが機能停止になったら、市の産科医療はパンクする」。ある市内の医療関係者は同病院の存在の大きさを語る。 堀院長は無資格助産を続けていた理由に「助産師不足」を挙げていたが、同市内の病院の助産師数は増えている。市医療政策課によると▽03年度329人▽04年度330人▽05年度387人▽今年度は395人――となる見込み。今年3月、市内の産科・産婦人科のある医療機関に実施した「産科医療及び分娩に関する調査」によると、病院側が今年度に必要と考える助産師数は374人で、数としては足りていると言えそうだ。 ただ、実際は助産師が不足している医療機関が市内にも少なくない。助産師が偏在しているとみられ、赤岡謙課長は「医師と助産師のパートナーシップがうまくいっていなかったり、助産師にとって働く魅力のない医療機関があるからではないか」と分析する。 市の電話相談窓口には26日にも、堀病院に関する計38件の相談が寄せられた。このうち転院に関するものは21件で、12件に対して転院先の情報を案内した。過去に堀病院で出産した人が「出産時に出血が多かったのは無資格者の助産行為に関係があるのか」と相談してきたり、「転院希望者が相次いでいる」と訴える病院からの電話もあったという。 ◇捜索後も待合室は混雑 堀病院には県警の捜索後も連日、多くの親子連れや妊婦が来院している。土曜日の26日も駐車場はいっぱいになり、待合室も混雑した。 「陣痛が来ると救急車で迎えにきてくれるサービスがいい」(27歳主婦)と言われる同病院。26日も数台の救急車が出入りした。ベビーカーを押して来院する父親も。受け付けに掲げられている今年の出生数は、捜索を受けた24日は「2036人」だったが、この日は「2062人」に変わっていた。 訪れていた主婦(31)は「2年前、ここで出産したけど本当に良くしてもらった。法律より、多くの人が産めるようになるよう行政は考えてほしい」と病院を擁護。病院近くに住む主婦(35)は「許せないけど、(助産師や看護師が)プラカードをつけているわけじゃないから。近くはここしかないから、仕方なく通っている」と言う。 一方、堀病院への通院をやめ、転院する妊婦も現れ始めた。転院するための紹介状を書いてもらったという旭区の主婦(22)は「お母さんに言われて不安になった。もう妊娠9カ月だから、新しい病院が見つかるか不安」と話した。』 |
| 2006.8.27 | ☆<助産師>力が生かされていない 「無資格助産」摘発の背景 27日、毎日新聞では特集を組み、次のように報じている。 『「出産数日本一」をうたう産婦人科病院「堀病院」(横浜市瀬谷区)で、看護師らが助産行為を行ったとして警察に摘発された。子宮口の状態などを触診する内診は、医師か助産師が行うことが、法律で決められているにもかかわらず、助産師不足を理由に、看護師に任せる医師が少なくないことが、事件の背景にある。その問題点と、今、改めて注目される助産師の仕事の現場を追った。 ◇医師のいない助産院ルポ 抱っこの仕方も教える 横浜市金沢区の住宅街にある山本助産院。医師はおらず、助産師のみの産院だ。3階建て、サーモンピンクの外観に白い大きな扉は、普通の家の趣。26日はリビングのような診察室で乳児健診が行われていた。 「形もいいねえ」と頭をなで、小さな左手を握りながら聴診器をあてていく岡本久仁子助産師(40)。体重や黄だんなどをチェック、母親の乳房マッサージをした後、抱っこひもの使い方も教える。地下のスタジオでは、育児サークルの母親たちがピアノに合わせて歌を歌う。6カ月の長男、泰君と来た高山尚子さん(35)は「ここに来ると助産師さんが『大きくなったね』って声を掛け、相談にも乗ってくれる。すごくありがたい」と話す。 同院は助産師6人で、月15件ほどの分べんがある。個室が5部屋あり、分べん台はなく、部屋のベッドや布団の上で出産する。助産師は健診、分べんのみでなく、マタニティーヨガや母親教室なども担当。「目指すのは子育てコロニー。母親同士のつながりを大切に、要所要所で助産師がアドバイスをしていければ」と山本詩子院長は話す。 法的に、助産師にでき看護師にできないのは内診と赤ちゃんの取り上げ。助産師は医師不在でも分べんを扱え、助産院を開業できる。ただし助産師で扱えるのは正常分べんに限り、異常がある場合は医師の診療を求めることが保健師助産師看護師法で規定されている。 ◇医師に代わり助産師が検診行う「助産師外来」増える…産科医不足の地域 病院で医師の代わりに助産師が妊婦の検診を行う「助産師外来」が産科医不足の地方を中心に全国で増えている。助産師の力を借りて、地域の出産環境を充実させる狙いもある。 岩手県医師会は昨年9月、助産師外来の新設を求める「助産師外来開設のためのガイド」を全国で初めて作成、県内107カ所の全病院に対し配布した。これまで、県立釜石病院(釜石市)など4病院が開設している。 ガイドでは、助産師外来での受診資格を「胎児1人の妊娠で経過が正常であり、妊婦に病気がない」と限定。病院の体制が整い次第、助産師外来を設置することを求めている。検診内容は各病院に任せているが、釜石病院では妊娠26週ごろと34週ごろの妊婦を対象に、1人あたり30分間かけてカウンセリングを行う。 盛岡市の黒川産婦人科医院では、2年ほど前に助産師外来を設けた。同院では年間平均550件の分べんに対し、医師1人、助産師14人、看護師7人で対応。超音波など医師による妊婦検診と組み合わせ、助産師検診を行う。40分~1時間かけ、妊娠や出産の相談に乗る。 出産後も、乳腺がはるといった授乳の悩みや、夜泣きなどの育児不安に助産師が対応する。黒川院長は「専門性が高く、多様なケアができる助産師はトータルな出産、育児のサポートができる」と話す。 ◇堀病院長発言一転 背景に厚労省と日本産婦人科医会の「保助看法」解釈対立の歴史 堀健一・堀病院院長は、摘発された24日、「看護師による内診は必要悪」と強弁し、「医師の指示があっても、助産行為は助産師以外はできない」とする厚生労働省の見解に公然と反旗を翻した。ところが、翌25日には一転しておわびし、「(看護師らによる助産は)一掃しなければならない」と白旗を揚げた。 この背景には、保健師助産師看護師法(保助看法)の解釈と助産師の現状について、厚労省と日本産婦人科医会が対立した経緯がある。 厚労省は04年9月、医師の指示下でも、助産師以外は内診などの助産行為はできないことを明示した。これに対し、医会側は翌月、医師の指示があれば、看護師らによる内診などの助産行為を、保助看法は禁じていないとの反論文書を提出した。厚労省見解に従うと、診療所の多くが「違法」になってしまうからだ。 その後、医会側は再検討し、現行法では「看護師らの助産行為は違法」と認め、会員に順守を指示。その一方で昨年、厚労省の検討会で、助産師不足を理由に一定の専門知識を持つ看護師には分べん初期の内診を認めるよう主張した。しかし、これも、「安全安心なお産から逆行する」などの批判が多く、法律を見直すまでに至らなかった。 また、助産師の需要と供給についても、「助産師の絶対数が不足」とする医会に対し、厚労省は「出生児数を考えればおおむね足りている。受給の差も待遇のいい病院に多く、診療所には少ないという偏在問題」と認識も異なっている。 「陣痛促進剤による被害を考える会」の出元明美代表は元看護師。長女を、准看護師の助産行為のため重症仮死で出産し、1歳8カ月で亡くしている。出元代表は「助産師の能力、技術を活用しようとしない医師が多く、その意識改革が必要」と指摘。「看護師の学校では助産行為を教わらない。違法な助産行為を無くすため、医療機関は改善にもっと努力をしてほしい」と訴える。 ◇お産の場所選びのポイント…矢島床子さんに聞く お産の場所は、何を基準に選べばよいのか。よりよいお産を目指し、医師や助産師、母親らで政策提言などを行うNPO法人「お産サポートJAPAN」の矢島床子代表にポイントを聞いた。 まず、助産師が常駐している病院、助産院を選ぶこと。「出産が始まってから助産師を呼び出す体制では、内診はその場にいた看護師が行う場合が多い」という。24時間対応できる数の助産師がいるかが目安だ。 また、看護師と助産師の区別がつくかどうかも見るとよい。ユニホームの色を変えたり、ネームプレートに職種を記入しているところは「助産師の存在を尊重しており、助産師自身もプライドをもっているはず」。妊娠中の勉強会、退院後の相談体制など、分べん以外のケアにも力を入れているかもチェックしたい』 |
| 2005.8.25 | ☆無資格助産:報道続く 横浜の産科病院 25日昼、毎日新聞によれば『家宅捜索から一夜明けた25日朝、堀病院玄関には院長名で「ご迷惑をおかけ致しました」「より安全なお産を 心がけて参ります」と書かれたホワイトボードが立てられた。この日は「戌(いぬ)の日」で着帯式が行われ、待合室は妊婦らでいっぱいになった 。娘が妊娠10カ月という大和市内の主婦(53)は「娘夫婦から『病院を変えたい』と連絡があった。心配だから先生に話しに来た」と顔をこわ ばらせた。 横浜市の電話相談窓口には「堀病院に通院しているが、不安だから病院を変えたい」「他の産婦人科に通院しているが心配」などの相談 が相次いだ。担当職員は「近隣の産婦人科病院などにも電話が殺到しているようだ」と話している』。 25日夕、日経新聞は『 国内有数の産婦人科病院「堀病院」(横浜市瀬谷区)が看護師らに資格外の「内診」などの助産行為をさせていた事件で、堀健一院長(78)が神奈川県警生活経済課の任意の事情聴取に、「日本一の出産数の病院に来てくれた患者を他の病院に回すことができなかった」と供述していることが、25日までに分かった。 横浜市は同日午後、医療法に基づき堀病院に立ち入り検査に入った。堀病院は年間の出産数が3000人に上る。病院側が患者の転院が病院の信頼低下につながると考えていた疑いもあり、県警はこうした考えが無資格の助産行為につながった恐れもあるとみている。 25日夜、毎日新聞では『横浜市瀬谷区の産婦人科病院「堀病院」で起きた無資格助産事件で、違法行為を継続する意向を表明していた堀健一院長(78)は、25日の記者会見で「深くおわび申し上げます」と一転して謝罪した。24日、報道陣に語った内容との食い違いも目につき、来院者からは不安の声も漏れた。 会見は午後5時から、同病院の会議室で約40分間行われた。白衣に身を包み、堀裕雅副院長(48)とともに姿を見せた堀院長は、集まった報道陣に「大変な不安とご心配をおかけしました。心新たに、安心してお産をしていただけるようにしたい」と陳謝した。 前日は無資格助産について「続けないとどうするのか」と話していたが、この日は「一掃しなければならない、それが義務だ」。病院内にも「医師・助産師による助産行為(内診等)を行い、安全な分娩(ぶんべん)に努めて参りたい」と書かれた釈明文が張り出された。 また、24日は捜索容疑となった03年12月の女性(当時37歳)=04年2月に死亡=の出産時の状況について詳しい説明をしていたが、この日の会見で記者側からさらに質問が出ると「カード(県警が押収した診察記録)を見て下さい」と繰り返し、記者から「私たちは見られません」と切り返される場面も。看護師に助産行為を認めることについては「産婦人科医の願いだ」と語気を強めた。 病院側によると、捜索を受けて転院を申し出る患者も出ているといい、娘(23)が妊娠10カ月という神奈川県大和市内の主婦(53)は「昨日、娘夫婦から『不祥事があったから病院を替えたい』と連絡があった。心配だから病院を替えるために先生に娘と話しに来た」と顔をこわばらせていた』。 一方、同日夜、読売新聞では『横浜市瀬谷区の「堀病院」が看護師らに無資格で助産行為をさせていた事件で、堀健一院長(78)らが25日、記者会見し、「患者や妊婦に不安を与え、深くおわびしたい」と陳謝する一方、堀病院での違法な助産行為が「ゼロになるかどうかはわからない」との認識を明らかにした。 堀病院での出産件数は昨年1年間で2953件に上るが、常勤の産科医は6人で、助産師は5人。会見で堀院長は、助産師を募集して改善を図る姿勢を示したが、同席した長男の裕雅副院長(48)は「助産師学校を増やさないと、どうしようもない」と指摘。さらに、「厚生労働省の通達は(問題となった『内診』の定義が)あやふや」とし、「場合によっては容疑を否認する」と述べた。 堀病院では25日、妊婦3人が病院の変更を申し出た。横浜市は、こうしたケースが今後も予想されるとして、同日、妊婦らの受け入れへの協力を求める文書を市医師会と市病院協会に送った。 しかし、堀病院での出産数は市内の1割以上に上っており、横浜市医療政策課は「転院希望者をどこまでカバーできるかわからない」と困惑している。』 |
| 2006.8.24 | ☆無資格助産で病院捜索 神奈川県警 「複雑な要因」絡む? 24日、共同通信では年間出産数が約3000人と日本有数の横浜市の産科婦人科「堀病院」で2003年12月、無資格助産が行われた疑いが強まり、神奈川県警は24日、保健師助産師看護師法違反の疑いで同病院などを家宅捜索した。 さらに同日、読売新聞では横浜市瀬谷区の産科・婦人科・小児科病院「堀病院」(助産師資格のない看護師らが妊婦に「内診」と呼ばれる助産行為をしていた疑いが強まり、神奈川県警生活経済課は24日、保健師助産師看護師法違反の疑いで病院と院長宅など十数か所の捜索を始めた。 看護師らの助産行為を受けた女性は女児を出産後に死亡していた。助産師不足を理由に、より給与の低い看護師らに助産行為をさせているケースが多くの産院であるとされ、県警は、“氷山の一角”とみて押収したカルテなどを分析し、実態解明を進める。 調べによると、看護師と准看護師ら数人は2003年12月29日、入院していた女性(当時37歳)に約2時間にわたって、産道に手を入れてお産の進み具合を判断する内診など助産行為をした疑い。女性は名古屋市から実家のある神奈川県大和市に里帰り出産のために帰省し、出産予定日を過ぎた同日、入院していた。 女性は陣痛促進剤の投与や子宮口に器具を入れるなどの分娩(ぶんべん)誘導処置を受け、長女を出産。直後に多量の出血に見舞われ、大学病院に搬送されたが、約2か月後、多臓器不全で死亡した。女性の死亡と助産行為の因果関係はわかっていない。女児は元気に育っている。 夫はカルテや分娩記録などの証拠保全を横浜地裁に申請。今年1月、保全手続きが取られている。 堀病院が昨年1年間に取り扱った出産は2953件。病院のホームページなどで「出産数日本一」と宣伝している。 病院への捜索は午前7時35分から始まった。病院は通常通りの診療をしており、捜査員約50人は裏口から、複数の班に分かれて次々と病院内に入った。 堀院長は「助産師が不足しており、分娩室に入る前の内診は看護師にやらせている。支障はないと思うし、ほかの病院でもやっていることだ」と話している。 さらに同日夕、共同通信では『横浜市の産科婦人科「堀病院」の無資格助産事件で、神奈川県警生活経済課は24日午後、同病院からカルテなど段ボール40箱以上の資料を押収した。保健師助産師看護師法違反容疑での立件を目指し分析を急ぐ。 子宮口の開き具合を確認するなどの内診を看護師が行う無資格助産が恒常化していた疑いがあり、生活経済課は同日午後も引き続き院長らの事情聴取を続けた。 同病院の清水一男事務長は「助産師不足の認識はあったが、看護師が内診をしていたかは分からない」と話した。 調べでは、堀病院は2003年12月29日、出産で入院した女性(37)の内診を看護師や准看護師にさせた疑い。女性は女児を出産後、出血多量で別の病院に転院。04年2月に多臓器不全で死亡した。』 続けて同日夜、共同通信では横浜市の産科婦人科「堀病院」の無資格助産事件で、堀健一院長(78)は24日、神奈川県警生活経済課の事情聴取に「わたしが指示を出しやらせていた」として看護師に助産行為を行わせたことを認めた。違法性の認識もあったという。 生活経済課は、病院からカルテや勤務表など段ボール約120箱の資料を押収。子宮口の開き具合を確認するなどの内診を看護師が行う無資格助産が恒常化していた疑いがあり、同課は資料の分析を進め、堀院長らを引き続き事情聴取し、保健師助産師看護師法違反容疑で立件を目指す。 同課によると、堀院長が看護師による内診を始めたのは1960年ごろに開業して間もなくで、少ない医師で対応するため、看護師などに内診を行わせたという。 一方、読売新聞夕刊では『堀院長は「助産師が不足しており、分娩室に入る前の内診は看護師にやらせている。支障はないと思うし、ほかの病院でもやっていることだ」と話している。』とし、、日本産婦人科医会などは内診を看護師でもできるように国に要望し、一時、「診療の補助」と解釈し、会員に指導してきたという。 ■「スケープゴート」。助産師が圧倒的に産院で不足していることが背景。読売では「東京・葛飾赤十字産院=分娩数2074、産科医6・助産師111」に対して堀病院では「分娩数約3,000、医師6・助産師5」。数的に足りても公的病院に助産師が集まりやすいことなども背景にあるとしている。少子化の折、また、大きな岐路を迎えている。 24日夜、毎日新聞WEB版では 『助産行為:助産師の不足深刻』とし、『厚生労働省の04年の統計では、全国の医療現場で働く看護師・准看護師は約115万人。これに対し助産師はわずか約2万5000人で、医師の指示で看護師らが助産行為をするケースは少なくないとの指摘がある。医師や助産師不足が原因で廃業する産婦人科病院・医院も後を絶たない。 千葉県警は03年8月、准看護師7人に助産行為をさせたとして、同県茂原市の産婦人科医院院長と准看護師7人を保健師助産師看護師法違反容疑で書類送検した。同10月には鹿児島県警が、准看護師3人に助産行為をさせたとして、同県鹿屋市内にある産婦人科医院院長ら計5人を同容疑で書類送検している。 こうした事態を受け、厚労省は04年9月、愛媛県からの照会に「医師の指示下でも助産行為は看護師には認められない」との見解を示した。 一方、同省が05年4〜11月に開いた「医療安全の確保に向けた保健師助産師看護師法等のあり方に関する検討会」では、助産師不足などで廃業する産婦人科が多い現状から、一定条件の下で助産行為を看護師に認めるべきだとの意見も出ていた。 しかし、助産行為は妊婦の内診などデリケートな面があり、生命にかかわる問題でもあることから反対論も根強い。神奈川県警は「出産数日本一」とされる病院で違法行為が行われていたとみられることを重視し、同法の公訴時効(3年)まであと4カ月の時点で強制捜査に踏み切った。』とした。 |